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新型コロナウイルス感染症への対応が長期化する中、教育においても「ニューノーマル(新常態)」への転換が求められています。このような予測困難な時代を生きる子どもたちは、課題を発見し、解決に向けて自ら考え、多様な人々と共同する力や新たな価値を生み出す力、多様性を認め、自他を大切にする心などを、発達段階に応じて身につけていくことが必要です。
群馬県教育委員会では、第3期群馬県教育振興基本計画及び第2期群馬県教育大綱に基づき、基本目標である「たくましく生きる力をはぐくむ~自らの可能性を高め、互いに認め合い、共に支え合う~」の実現に向けた取組を進めています。
令和5年度もこれらを踏まえ、ICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指す「教育イノベーション」を引き続き推進するなどして、群馬ならではの新しい学びの実現を目指します。
高度化・多様化する教育のデジタル化に対応するため、教育事務所に配置する「教育DX推進リーダー」と、中学校区を巡回する「教育推進アシスタント」を配置し、各小中学校に対するICT支援を強化します。
OECDの社会情動的スキルに関する調査への参加を契機に、非認知能力の評価・育成に向けて、専門家委員会を設置し、以下の取組を実施します。
※注1 SSES…OECDが実施する社会情動的スキル(感情のコントロール、他者との協働、目標の達成といった力)に関する調査
※注2 国際バカロレア…国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラム
1人1台端末を活用した教育や情報教育を一層推進するため、ソフトウェアの整備や、非常時等用のインターネット環境を整備します。
感染症対策と1人1台端末を活用した新しい学びを推進するため、県独自に小学校1年から中学校3年の全学年で少人数学級編制を実施します。
悩みを抱える児童生徒や保護者の心のケアを図るため、心理の専門家としてスクールカウンセラーを配置し、児童生徒の心のケア充実を図ります。また、児童生徒を取り巻く環境面の問題に対応する学校の支援体制を充実させるため、スクールソーシャルワーカーを配置し、ヤングケアラーへの対応等を強化します。
不登校児童生徒等への学習支援や居場所づくりなどの支援を充実し、児童生徒が自ら社会とつながろうとする力を高められるよう、フリースクール等に対する事業費補助を実施します。
夏季の熱中症対策のため、県立高校の特別教室等に空調を整備し、安心・安全で快適な教育環境を確保します。
令和6年4月の県立夜間中学開校に向け、カリキュラムの検討や入学者説明会の実施、必要物品の購入など、開校までに必要となる準備を実施します。
令和7年4月の新高校開校に向け、沼田高校校舎を増築・改修するため、基本・実施設計及び解体工事を実施します。
伊勢崎特別支援学校の教室不足や老朽化を解消するための施設整備を行うとともに、高等部を新たに設置し、地域の医療的ケア機能の集約等、再編整備を実施します。
令和5年度から開始される単位認定を見据えた日本語指導の体制づくりのため、日本語指導が必要な生徒が多い学校をモデル校として、正規職員2名を配置します。さらに、モデル校及びモデル校以外の日本語指導の必要な学校に日本語支援員を配置します。
地域や全国から選ばれる学校づくりを行うため、県立嬬恋高校において、入学者の全国募集等を行い、高校を核とした地域の活性化を図ります。
生徒の活動機会の確保や学校の働き方改革の推進を図るため、休日の部活動の地域移行に向け、市町村における体制構築を支援するとともに、地域に受け皿となるスポーツ団体がない部活動等に部活動指導員を配置します。
県立図書館で所蔵する郷土資料、特別文庫のデジタル化により、非来館型サービスの拡充や貴重な資料の継承を図るため、LA統合デジタルアーカイブを構築し、令和5年度から令和14年度の10年間で、7,000点の資料をデジタル化します。