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薬剤師(薬務課・吉田 文)
薬務課 吉田 文
掲載内容については、令和6年2月現在の情報です。
1 現在の仕事
主に、医薬部外品や化粧品の製造業及び製造販売業者に対する審査・監視指導業務を行っています。具体的には、医薬品医療機器等法に基づき、事業者からの届出・申請受付や、許可申請・更新時の製造所等への立入調査を行い、医薬部外品や化粧品が適切に製造されているか、市販される製品の品質が担保できる体制となっているかなどを確認しています。
また、法に基づき、医薬品及び医薬部外品の製造管理や品質管理の方法が適切であるかなどを確認する調査(GMP調査)も行っています。
2 職務経歴
年度 | 所属 | 説明 |
---|---|---|
令和4年度 | 現所属 | 「1現在の仕事」のとおり |
3 県職員の仕事の魅力・やりがい
県の薬剤師は、群馬県内の様々な地域で薬事、公衆衛生、環境行政など多岐にわたる分野の業務を行うことになります。数年毎に異動し、様々な分野の業務を経験することで、新しい知識や経験を得ることができ、薬剤師に限らず多様な職種の方と係わることができるところが魅力であると思います。
現在の所属の業務は事業者から問合せを受けることも多く、専門的な知識やコミュニケーション能力が必要であり、難しさや責任を感じますが、その分、身につけた知識や能力が生かせたときにはやりがいを感じます。
4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等
(1)合同模擬査察研修
GMP調査員の技能向上を目的に開催される研修に参加し、他県のGMP調査員と合同で群馬県外の医薬品製造所に模擬査察を行いました。他県の方との査察を行うことで、これまでの査察では気付かなかったポイントに気付くことができ、また、査察を通してつながりを築くことができたので、普段の業務で困ったときに相談しやすくもなりました。
(2)鳥インフルエンザ対応
鳥インフルエンザ発生時の動員対応で、動員者に対するタミフル予防投与の服薬指導を行いました。飲み忘れてしまった際の対応方法なども含め、正しく服用できるよう簡潔な指導を心がけました。休日中の緊急の業務で大変な面もありましたが、貴重な経験ができたと思います。
(3)温泉利用施設調査
万座温泉で温泉利用施設の調査を行いました。
調査では、浴室の硫化水素濃度を測定し、濃度が基準値内であるかを確認します。基準値以上の濃度であると、利用者の体調が悪くなり、頭痛や吐き気などを催すことがあります。濃度が高すぎると最悪の場合、意識不明になったり、死に至ることがあります。
定期的な施設調査の重要性を認識するとともに、普段見ることのできない温泉施設の裏側を見ることができ印象に残りました。
5 入庁前と入庁後の印象
事務仕事が多い印象でしたが、製造業、製造販売業の許可・更新申請時の現地調査やGMP調査、模擬査察研修などがあり、現地での業務も多いです。
また、群馬県外の方との交流は持てないイメージがありましたが、全国各地の製造所の査察研修を通して、他県の行政職員や事業者の方と交流することができました。
6 今後の目標、これから挑戦したいこと
民間の薬剤師とは異なり、様々な分野の業務を経験できることが県職員の魅力であると感じています。現在の仕事はもちろん、保健所や検査センターなど、まだ配属されたことのない分野も経験し、県の薬剤師としてのスキルや能力を高めていきたいです。
7 群馬県職員を志望した理由
前職は病院で7年間勤務しており、入院患者に対する服薬指導や緩和ケアなど目の前の患者さん一人一人に向き合う仕事をしていました。一方で、より多くの方の治療や健康維持に貢献できる仕事もしたいと考えていたところ、県の薬剤師の募集があり、県職員の方に勧めていただいたことがきっかけで志望しました。
8 受験時に心がけたこと
教養試験は、一般的な公務員試験対策の問題集に取り組みました。
論文試験は、群馬県のHPに掲載されている例題で練習をしました。
面接試験は、想定質問や自己PRで、前職の経験をどう生かせるかを組み込んで回答できるよう予め回答をまとめておきました。自分の職種に関連がある時事的なキーワードを理解しておくこと、自分の職種に関連がある県の事業の概要なども把握しておくように努めました。
9 未来の後輩へ
県の薬剤師の仕事は、想像以上に幅が広く、たくさんの知識や経験を得ることができます。薬剤師だけではなく他職種の方と関わる機会も多くあります。いろいろな方と関わり、経験が積めるということは、成長し飛躍できるチャンスがたくさんあるということだと思います!
職歴がある方もない方もぜひ!一緒に働けることを楽しみにしています。
事業者から相談のあった際には丁寧な対応をこころがけています