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農業(東部農業事務所桐生地区農業指導センター・米山 はるか)
東部農業事務所桐生地区農業指導センター 米山 はるか
掲載内容については、令和6年2月現在の情報です。
1 現在の仕事
水稲、麦などの普通作物を担当する普及指導員として、生産者への栽培技術指導を行っています。
特に桐生・みどり地域では、耕作放棄地対策として酒米生産に取り組んでおり、市やJA、酒造会社、社会福祉法人などと連携して産地づくりを推進しています。そのため指導センターでは、酒米の生育状況を見ながら生産者と関係機関が意見交換する場として酒米現地検討会を開催しているほか、翌年度の栽培面積を決定する生産会議や栽培講習会を開催し、生産者の栽培技術向上や、地域一体となった酒米生産の体制づくりを支援しています。
また、農作業安全の推進業務を担当しており、生産者が集まる各種講習会でチラシ等を用いながら啓発活動を行うことで、農作業事故防止につなげています。
2 職務経歴
年度 | 所属 | 説明 |
---|---|---|
令和3年度 |
中部農業事務所普及指導課 |
水稲、麦、大豆などの普通作物を担当する普及指導員として、生産者への栽培技術指導を行いました。 |
令和5年度 | 現所属 | 「1現在の仕事」のとおり |
3 県職員の仕事の魅力・やりがい
生産者と直接関わって、栽培技術向上や産地づくりを後押しできることです。また、生産者の年齢に合わせた見やすい資料や質問を投げかける方式を取り入れるなど、講習会の内容や伝え方を工夫したり、現場に行き生産者の話を聞くことで、病害虫の発生状況や、地域への担い手の出入りといった最近の動きを把握するなど、自分の意見や行動を地域の農業へ大きく反映できる仕事だと感じます。
4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等
- 最初に配属された中部農業事務所では、経験が浅い分、農業の現場になるべく多く足を運び、生産者とのつながりや普通作物の知識を得ようと奮闘しました。
農作物の栽培管理について生産者から電話で問い合わせがあった際、電話対応後も頻繁に、ほ場に赴いて栽培管理に関する情報提供を継続したところ、生産者から感謝され、やりがいを感じました。 - 桐生地区農業指導センターが管轄する桐生・みどり地域では、耕作放棄地対策のため平成28年から酒米生産に取り組んでいます。産地を維持・発展させるためには生産者や関係機関が一体となって取り組む必要があるため、酒米の生育状況の確認や、生産者と関係機関との情報交換の場として現地検討会を開催しています。このほか、日頃の巡回指導で見た情報をこまめに共有するなど、人と人同士をつなぐ普及指導員の役割を果たすことにやりがいを感じました。また、生産者個人への指導にとどまらず、産地全体に影響を与える立場であることを実感しました。
- 桐生・みどり地域は、ナスや酒米の産地であり、さらに中山間地域ではブランド米やその他園芸作物の生産も行われています。桐生地区農業指導センターの業務内容は、これらの生産振興だけでなく、中山間地域の活性化のための担い手確保や加工品創出など様々です。これらの地域特性に応じた課題を解決するため、事務所内で相談を重ね、チームとなって業務を行うことの重要性を学びました。
5 入庁前と入庁後の印象
入庁前は、デスクワークをこなす印象を持っていましたが、実際は田畑などの現場で生産者のほかJAや市役所といった関係機関と密に関わることが多い仕事でした。
6 今後の目標、これから挑戦したいこと
これまで携わってきた現場指導のほかに、異動を通じて水稲や麦を題材とした試験研究や本庁での生産振興施策の立案などの業務も担当し、知識の引き出しを多く持って仕事にあたりたいと思います。
7 群馬県職員を志望した理由
生産者と直接関わることができ、県内各地の農業の現場に広く貢献できる普及指導員という仕事に魅力を感じ志望しました。
8 受験時に心がけたこと
インターンシップに参加し、現場で働く先輩方の姿を見て、県職員として業務を行うイメージを膨らませました。また、県が発行する農業に関するパンフレットを読み、県内各地域の農業の特色について情報収集しました。
面接試験は、インターンシップに参加した際に印象に残った「面接官はどんな人と一緒に働きたいか、という視点で受験者を見ている」という言葉を意識し、明るく、気取らない態度で臨みました。
9 未来の後輩へ
担い手不足や異常気象の発生など、農業をとりまく課題は後を絶ちません。そのような中で、生産者が安心して農業生産を行えるよう、これらの解決策を生産者と一緒に考え、産地全体を支えることが農業職の仕事だと思います。魅力ある農業職をぜひ目指してください。
酒米現地検討会で栽培管理の指導を行っています