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総合土木1(河川課・大塚 健太)
河川課 大塚 健太
掲載内容については、令和4年3月現在の情報です。
1 現在の仕事
台風・豪雨などによる河川の氾濫によって県民の命が失われないよう、国・市町村等の関係機関と連携して、減災のための目標を共有するとともに、ハード・ソフト対策を一体的、計画的に推進するために設立した「河川氾濫に関する群馬県減災対策協議会」の運営を担当しています。
減災のための取組のひとつに、個人の避難行動計画である「マイ・タイムライン」の作成支援があります。例えば、水害リスクのある地域に居住する県民に対して、ハザードマップの見方や防災情報の意味・確認方法などを説明した上で、台風・豪雨などが接近している中で自分自身がとるべき行動を考えてもらい、それを時系列的に整理した「マイ・タイムライン」を実際に作成してもらう講習会を開催しています。このほか、動画やSNS、市町村広報誌といった各種媒体を活用してマイ・タイムラインの広報を行うなど、県民一人ひとりの「自らの命は自らが守る」という意識の醸成を促しています。
2 職務経歴
年度 | 所属 | 説明 |
---|---|---|
平成28年度 | 桐生土木事務所 | 道路・河川・砂防事業に係わる設計・工事・維持管理業務を担当し、土木職員の基本的な業務を学びました。 |
令和元年度 | 河川課 | 県管理施設の単独災害復旧事業を担当し、令和元年東日本台風(台風第19号)で被災した施設の復旧が早期に完了するよう、関係課と調整し、予算管理や執行管理を行いました。 |
令和2年度 | 河川課(内閣府派遣) | 令和元年東日本台風(台風第19号)を踏まえた避難情報の見直しに関する検討会の運営を行い、ガイドラインの改定や災害対策基本法の改正に携わりました。 |
令和3年度 | 現所属 | 「1現在の仕事」のとおり |
3 県職員の仕事の魅力・やりがい
総合土木の仕事は、道路・河川・砂防等の様々な分野を経験することができることに加え、計画から設計・工事・維持管理までの全ての過程に携わることができるため、専門的かつ幅広い知識や経験を得ることができます。
また、施設整備などのハード対策だけでなく、ハザードマップや避難計画の作成といったソフト対策に携わることもあります。どちらも県民の命に直結する責任の大きな仕事ですが、その分やりがいもあります。
さらに、課題解決に向けて、国・市町村・民間企業等の多岐にわたる職種の人と協力・連携して取り組み、その中で信頼関係を築けるところも魅力だと感じています。
4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等
(1)桐生土木事務所
工務係では、道路・砂防に関する業務を担当しました。設計積算や工事監督業務など、分からないことばかりでしたが、上司や先輩職員に丁寧に教えてもらい、基礎的な知識を身に付けることができました。
施設管理係では、許認可や維持管理に関する業務を担当しました。県管理施設の破損や除草・伐木等に関する地元住民の方からの問合せに対応するため、日々、現場を駆け回っていました。迅速に現場に出向き、住民の方と顔を合わせてお話を聞くことで速やかな問題解決につながることもあり、現場に出向くことの大切さを学びました。
(2)河川課
県管理施設の単独災害復旧事業を担当しました。令和元年10月に発生した令和元年東日本台風(台風第19号)により、県内全域で甚大な被害が発生しました。発災直後は、情報収集や問合せ対応に追われ、その後、復旧に必要な予算要求等を行いました。多忙な日々でしたが、現場の土木事務所が早期復旧に向けて尽力しているのを見て、自分も頑張らなければと思い、最後まで対応することができました。
(3)河川課(内閣府派遣)
防災の知識を深めるため、実務研修として内閣府(防災担当)に派遣されて業務を行いました。避難情報の見直しに関する業務では、全国の自治体や有識者などから意見を聞く機会があり、全国の優良事例や避難に関する思いを知ることができました。また、担当している業務が国会やニュース等で取り上げられる機会が多く、貴重な経験ができました。
5 入庁前と入庁後の印象
入庁前は、事務的な業務を繰り返し行うイメージを持っていましたが、実際に働いてみると、土木事務所では毎日のように現場に出向き、本庁では予算管理や関係者との調整など様々な業務を担当しました。継続的に勉強や情報収集を行い、業務に取り組んでいく必要もありますが、自分自身の成長も感じています。
6 今後の目標、これから挑戦したいこと
未経験の分野に挑戦し、知識や経験を蓄積して、柔軟な発想で課題解決が図れるようになりたいです。また、課題解決に取り組む過程で、様々な人とコミュニケーションをとって信頼関係を築いていきたいです。
7 群馬県職員を志望した理由
生まれ育った愛着のある群馬県で、県民が安心して暮らせる県土づくりに貢献し、多くの人の役に立ちたいと考えました。特に、大学在学中に東日本大震災が起こったこともあり、ハード・ソフト対策の両面で、市町村を跨いだ規模の大きい施策に携わりたいという思いから、県職員を志望しました。
8 受験時に心がけたこと
筆記・面接試験共に事前の準備はもちろん、緊張で本来の力を発揮できないといったことがないよう、模擬試験を繰り返し受け、良い緊張感を持って本番に臨むことが重要だと思います。
9 未来の後輩へ
県の仕事は、国や市町村、民間企業など、多岐にわたる職種の人と協力・連携して進めることができ、住民の方と接する機会も多くあります。国よりも地域の実情に応じた柔軟で、市町村よりも規模の大きな仕事を様々な人と関わりながら進めてみたい方、ぜひ挑戦してみてください。一緒に働ける日を楽しみにしています。
説明内容や資料を工夫し、マイ・タイムラインの円滑な作成を支援します