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畜産(畜産試験場・都丸 友久)
畜産試験場 都丸 友久
掲載内容については、令和2年3月現在の情報です。
1 現在の仕事
畜産試験場酪農係に所属し、乳用牛であるホルスタイン種の飼養試験を担当しています。畜産現場では、省力的で低コストな家畜の飼養管理、生産性が高く収益向上に繋がる管理技術が求められています。そのために、県内産自給飼料を活用した飼料メニューや給与方法を検討し、酪農家で活用できる実用的な技術開発に取り組んでいます。
2 職務経歴
年度 | 所属 | 説明 |
---|---|---|
平成11年度 | 浅間家畜育成牧場 草地管理課 |
放牧草地の維持管理を担当し、大型トラクターを駆使して傾斜地での作業技術を習得し、飼料の重要さを学びました。 |
平成14年度 | 浅間家畜育成牧場 家畜管理課 |
県内酪農家から預かった乳用育成牛の放牧、繁殖業務(人工授精・受精卵移植)を担当し、牛を扱う難しさを実感しました。 |
平成16年度 | 畜産試験場 | 「1現在の仕事」のとおり |
平成24年度 | 西部農業事務所 家畜保健衛生課 |
家畜の衛生防疫業務を主に担当する部署で、動物薬事・獣医事の許認可に係る業務を担当しました。 |
平成26年度 | 利根沼田農業事務所 家畜保健衛生課 |
家畜の衛生防疫業務を主に担当する部署で、牛、豚、鶏、みつばちの衛生管理指導に係る業務を担当しました。 |
平成27年度 | 現所属 | 「1現在の仕事」のとおり |
3 県職員の仕事の魅力・やりがい
畜産職の業務内容は家畜の飼養管理、試験研究など多岐にわたります。国内でも上位の畜産生産を誇る群馬県の畜産農家や関係機関への支援・指導により、県内畜産業を盛り上げていけることにやりがいを感じています。
4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等
- 最初の配属先の浅間家畜育成牧場では、800ヘクタールの広大な牧草地で健康な乳用育成牛を年間400頭飼育していました。草地管理の業務では、初めて乗る大型トラクターを上手く乗りこなせず、恐る恐る業務に当たっていましたが、先輩方の優しく丁寧な指導により作業技術を習得することが出来ました。また、在職中に家畜人工授精師と受精卵移植師の資格を取得し、県内酪農家から預託された牛へ繁殖管理を行いました。牛の繁殖は、直腸に手を入れ目に見えないところでの繊細な操作を必要とします。なかなか妊娠させることが出来ず悩みながらも同僚と切磋琢磨し繁殖技術を習得することができました。
- 畜産試験場では、初めて搾乳牛を間近に見て、その大きさに圧倒されました。ホルスタイン種は臆病ですが好奇心旺盛な動物で、牛達から寄ってきてくれたので慣れるまでに時間はかかりませんでした。また、乳牛は分娩することで搾乳できるようになります。初めて牛の分娩を介助し子牛が無事生まれた時の感動は今でも忘れられません。
- 家畜保健衛生課では、畜産農家や獣医事・薬事に係る事業所(動物病院や動物用医薬品販売所)の指導・支援を行いました。衛生管理指導や農家巡回で農家の方と直接話をすることで、畜産現場での現状と課題を再認識することができました。
- 現在担当している試験研究の業務では、畜産現場での現状や課題を踏まえて計画を立案し、主体的に業務に取り組むことが出来ます。自ら立案した研究課題を実行し、期待した結果を出せたときの達成感は研究業務のやりがいの一つです。
5 採用前と採用後のギャップ
入庁前は家畜の飼養管理などの業務が主な仕事だと考えていました。実際には、家畜防疫業務や事務業務、広報といった多岐にわたる業務に携わることができ、自分の成長につなげられます。
6 今後の目標、これから挑戦したいこと
乳牛飼養管理に関する専門的な知識を身につけるだけでなく、畜産業に関わる農家の意見や要望を聞いた上で様々な課題を整理し、国や市町村、関係機関と連携して課題解決に向け取り組んでいきたいです。
7 群馬県職員を志望した理由
学生時代から農業分野を専攻し、農業現場での作業に魅力を感じていました。県職員にも農業技術職が有ることを知り、最先端の農業に携われると考え志望しました。
8 受験時に心がけたこと
畜産、農業分野の知識だけでなく、時事問題等多岐にわたる情報を集めました。また、面接試験対策として、意見をスムーズに発言できるよう、文字で整理するのではなく、実際に発声する練習をして、本番と同じように取り組むことを心がけました。
9 未来の後輩へ
業務内容は多岐に渡り、どの業務も群馬県を支える重要な仕事です。どんな仕事でも自分の気持ち次第で魅力のある仕事になります。一緒に群馬の畜産を盛り上げていきましょう。
牛達に試験飼料を与えています