本文
学校事務(高崎市立豊岡中学校・松本 夏子)
高崎市立豊岡中学校 松本 夏子
掲載内容については、令和5年2月現在の情報です。
1 現在の仕事
学校の管理・運営に関わる業務を行っています。具体的には、教職員の給与や旅費の支給に関する事務、休暇の申請に関する事務、学校予算の執行(消耗品や備品の購入)、生徒の教材費等の口座振替事務、就学援助や給食費に関する事務など、担当する業務は多岐にわたります。
また、電話や来校者対応も行い、学校の窓口としての役割も担っています。
市町村立の小・中学校及び特別支援学校に勤務する学校事務職員は、ほとんど学校に1人配置でこれらの業務にあたっています。この他に、共同学校事務室で、月に数回集まったりZoomにより事務業務の共同処理をしています。
この共同学校事務室とは、市町村教育委員会が、2以上の学校を編制した組織です。組織された学校の学校事務職員が、共同で給与・旅費・就学援助・予算等の業務を共同処理し、事務業務の効率化、OJTの実施による事務職員の育成及び資質向上などを目的としたものです。共同処理を通じて頼れる先輩方と協力関係が築けるので、困ったことがあればいつでも相談できますし、普段から不安を感じることなく働くことができます。
2 職務経歴
年度 | 所属 | 説明 |
---|---|---|
平成26年度 | 高崎市立城山小学校 | 共同学校事務室の事務長や先輩職員に一から仕事を教えていただきました。 |
平成30年度 | 神流町立中里中学校 | 市町村をまたいだ異動で、市町村によって業務のやり方が異なることを学びました。 |
令和3年度 | 現所属 | 「1現在の仕事」のとおり |
3 県職員の仕事の魅力・やりがい
学校事務職員は直接生徒と関わることは少ないですが、学校予算の執行、備品や施設の管理などを通じて、自分も生徒の学校生活を支えているという実感があります。
学校現場では、ICT教育が進んだり、新型コロナウイルス感染症対策を行うなど、必要な物品等が日々変化しています。
自分自身でも情報収集する他、教職員の声にも耳を傾け、生徒や学校のために予算執行することで、よりよい教育環境を整備していくことにやりがいを感じます。
また、教職員から相談されることも多く、調べて丁寧に説明すると「ありがとう」と感謝される場面もあり、これも私がこの仕事のやりがいを感じる瞬間のひとつです。
4 これまでの仕事で印象に残った業務やエピソード等
(1)高崎市立城山小学校
在職中によく声をかけてくれた児童が、退任式で手紙を読んでくれました。心のこもった手紙に思わず涙してしまいました。児童の気持ちがとてもうれしく、その手紙は今でもずっと大切にしています。
(2)神流町立中里中学校
初めての異動が市町村をまたいでの異動でしたので、最初は大変心細かったですが、町教育委員会の方や教職員の方がとても良くしてくださり、振り返れば充実した3年間のへき地勤務であったと感じています。教職員だけでなく、生徒や町の住民の方にまで声を掛けていただいたことなどは、この地域に勤務すればこその出会いでした。
(3)高崎市立豊岡中学校
私にとって初めての中規模校勤務となったのが、現在働いている学校です。これまでに勤務した小規模校では経験したことのない事例・案件に当たることも多く、赴任時には規模の違いに戸惑うこともありました。今後もいろいろな学校を経験し、事務職員として成長していきたいと思います。
5 入庁前と入庁後の印象
入庁前は、学校事務職員は一人でパソコンに向かって仕事をするものだと思っていました。実際に働いてみると、職員一人ひとりと関わることも多く、また備品の購入や修繕の依頼などでは業者の方とのやり取りも必要なので、人と関わることが多い職業だと感じています。
また、近隣の学校事務職員と共同で事務処理を行う共同学校事務室があるため、身近に相談できる先輩職員がおり、心強いです。
6 今後の目標、これから挑戦したいこと
私の周りには尊敬する先輩職員がたくさんいます。困ったことや、わからないことなどをいつも親身になって相談に乗っていただき、事務職員として育てていただきました。
採用から9年が経ち、自分よりも若い事務職員が増えてきたので、今度は後輩たちに私がしてもらったことができるよう、誰からも頼られる事務職員になりたいと思っています。そのためにもたくさんのことを経験し、知識を身につけていきたいです。
7 群馬県職員を志望した理由
私は生まれ育った群馬県に愛着を持っています。また、私自身、学校には楽しい思い出がたくさんありました。そんな群馬県の学校で未来を担う子どもたちの学校生活をよりよいものにしたいと思い、学校事務職員を志望しました。
8 受験時に心がけたこと
私は高校生の頃から学校事務職員になりたいと思っていました。
面接時はその気持ちが伝わるよう、自分の言葉で話すことを心掛けました。
9 未来の後輩へ
学校事務職員は学校で唯一の行政職員ともいわれ、教員とは違う立場で生徒の学校生活に関わることができます。未来を担う子どもたちのよりよい学校生活のために一緒に学校事務職員として働きましょう。
他校の学校事務職員と集まって共同処理を行うこともあります