開催日時
令和6年10月2日(水曜日)13時00分~15時05分
開催場所
みなかみ町中央公民館3階AB会議室
出席者の状況
技術審査会委員:7名(永井会長、片野副会長、大和田委員、金杉委員、寺内委員、西田委員、森田委員)
事務局(県):3名
環境影響評価実務担当連絡会:7名
事業者:6名
傍聴人:零名
審議の概要
1 開会
略
2 会長あいさつ
略
3 議題
(1)「CS群馬CC太陽光発電事業に係る環境影響評価方法書」について
- 現在の手続状況について -事務局より説明-
- 方法書の概要説明 -事業者より説明-
(2)質疑
【委員の主な意見】
- みなかみ町はユネスコエコパークにも登録されている自然環境の豊かな地域であり、みなかみ町としても自然環境や生物多様性の保全に目を向けていることから、しっかりと調査し希少種が確認された場合も十分に検討すること。
- 動物の選定について、北毛地域に生息するレッドデータブックに選定されている種を拾い上げており現地と全く関わりのないものが含まれている。昆虫に関しては非常に文献数が多いため調べるのは大変かと思うが、みなかみ町周辺のものをきちんと調べてから、調査に入ることを検討すること。
- 現地に群馬県のレッドデータブックにも掲載されているヒメホソアシナガバチを見つけたので、調査範囲に変電設備を追加すること。
- 計画地はゴルフ場として運営しており除草剤を撒く等して芝生を管理していることから、周辺の水環境が汚染されている可能性があるため、本事業を開始する前と供用後において、計画地周辺の水環境の水質調査の実施を検討すること。
- 準備書では計画地の断面図を掲載して、樹木とソーラーパネルの位置、高さ及び設置角度を明確にするとともに、季節ごとの計画地の日射状況を確認できるようにすること。
- 太陽光パネルの下の除草について、できるだけ除草剤は使わないようにして欲しい。また、周辺の環境周辺の環境を踏まえるとススキの草原になることが想定されることから、種子を撒く際には、在来種の種子で対応して欲しい。
- 大雨になった際、土砂が計画地に流れ込み、ソーラーパネルが流されることで下流域の被害を拡大することがないよう対策をすること。
- 群馬県内にある国及び県の天然記念物について、国指定が3件、県指定が7件の計10件があり、これらはマッピングぐんまにも出てこないので承知しておくこと。
- 計画地は勾配があり、さらに角度を付けてソーラーパネルを設置するすることで住宅地からはソーラーパネルを見上げるような眺望になると考えられることから、モンタージュする際は景観への影響について注意すること。
- ソーラーパネルを廃棄する際も環境に配慮すること。
- 方法書3ページ「2.1 第二種事業の目的」の文中「4段落目の本事業は」から始まる記載の地域とは何かの定義を明確にすること。
- 方法書10ページ「3.交通計画」について、調査地点を記載すること。また、住民の生活環境への影響が考えられるため、配慮すること。
- 方法書70ページ「(1)動物相の概要」で昆虫類が310種とのことだが、地域や面積から考えて少なくとも1,000種以上おり、個体によっては2,000~3,000 種程度の昆虫類が生息していると思われる。昆虫類に関しては、専門性が非常に分かれ専門性が高いところに関しては各専門家でないと同定ができないことから、これを踏まえてしっかり調査をすること。
- 方法書70ページ第3.1-27 表「動物相の概要」について、鳥類に天然記念物のイヌワシが載っていないため反映すること。また、昆虫類に天然記念物の蝶も入っていないため併せて反映すること。
- 方法書78ページ第3.1-30 表(5)「既存資料で確認された動物の重要な種」に、天然記念物の蝶や両生類を入れること。
- 方法書94ページ第3.1-38 表(1)「既存資料で確認された植物の重要な種【維管束植物】」以降に引用する群馬県レッドデータブックのデータだけでは、計画地域の自然の状況を把握しきれていないため、阿部利夫氏がまとめている文献「みなかみ町の植物」を参考に重要な種を選定してから、現地調査をすること。
- 方法書150ページ第3.2-13 図「周知の埋蔵文化財包蔵地」について、自営線予定地には布施大塩遺跡や布施上原遺跡の2つの遺跡が重なっていることから、ルートが決定した時点で町の教育委員会の文化財担当と試掘等について相談すること。
- 方法書201ページ第4.2-1 表(2)「主な地域特性」の環境要素の区分「人と自然との触れ合い」について、文化財の項目を加え、天然記念物の記載を反映させること。
- 方法書202ページ第4.2-2 表「計画段階配慮事項の選定」の環境要素の区分「文化財」について、存在する可能性があり資材の運搬時や土工の際に関係するかもしれないので、選定(「○」)について検討すること。
- 方法書202ページ第4.2-2 表「計画段階配慮事項の選定」に関し、騒音・振動の低周波音について供用による影響も重要な項目として選定すること。
- 方法書203ページ第4.2-3 表(1)「環境影響評価の項目として選定する理由」の「人と自然との触れ合い」に文化財を反映すること。
- 方法書204ページ第4.2-3 表(2)「環境影響評価の項目として選定しない理由」について、積極的に選定するような記載を検討すること。
- 方法書205ページ第4.2-3 表(3)「環境影響評価の項目として選定しない理由」で、選定しない項目に文化財があるが選定項目に追加すること。
- 方法書228ページ第5.1-1 表(21)「調査、予測及び評価の手法(植物)」に現地調査の手法として目視観察とあるが、同定できる種は少ないことから、最低限の標本を採集して確認すること。特に、コケ植物は目視で同定できるものは限定されるため、採取をお願いしたい。なお、希少な種イコール絶滅危惧種ではなく、絶滅危惧種として挙げられていない希少種もあるので、そこは分けて考えること。
- 方法書231ページ第5.1-1 表(23)「調査、予測及び評価の手法(動物)」中の昆虫の調査方法について、任意採集とボックスライトトラップを予定しているようだが、ボックスライトは小型の甲虫類を主としたトラップであり、大型から中型の蛾類の関しては全く採集ができないことから、白幕を張った通常のライトトラップを取り入れること。また、これ以外にも蜂やハエアブ類を採るマレーゼトラップというものがあるので、併用をすること。
- 方法書232ページ第5.1-1 表(24)「調査、予測及び評価の手法(動物)」における昆虫類の調査期間等について、春・夏・秋の年3回の予定となっているが、できれば初夏の調査を含め年4回実施することを検討すること。
4 その他
今後の予定について -事務局より説明-
5 閉会
略
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