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群馬県内の農家が生産した牛「和華久(ワカヒサ)」と、群馬県畜産試験場が生産した牛「鶴姫重(ツルヒメシゲ)」が、令和7年1月30日に一般社団法人家畜改良事業団の種雄牛に選抜(全7頭のうち2頭)されました。
平成24年度から群馬県畜産試験場(以下、畜産試験場)は全国に先駆けて、一般社団法人家畜改良事業団と連携し、ゲノミック評価を活用した和牛の改良に取り組みました。これに続き、群馬県内の農家においても、同評価を活用した改良に早期に取り組んできました。
このたび選抜された2頭もゲノミック評価を活用した成果によるものであり、「和華久」は、群馬県内の農家が所有する優良な雌牛から生まれた牛であり、「鶴姫重」は、畜産試験場が所有する優良な雌牛と畜産試験場が生産した種雄牛「福之鶴」により生まれた牛です。
一般社団法人家畜改良事業団による種雄牛の選抜は年2回(2月期・8月期)実施されており、令和4年度以降、群馬県生まれの種雄牛は、計7頭になりました。
ゲノミック評価を活用した改良により和牛の能力が向上することで、群馬県で高品質な牛肉が生産され、農家の所得向上が図られます。
和牛において雄牛は、ほとんどが肉用として飼育、販売されますが、ごく限られた優れた遺伝子を
持つ雄牛のみが「種雄牛」として、子牛を生産するための人工授精用精液の供給に利用されます。
牛から採取した遺伝子を分析し、和牛の肉を生産する能力(枝肉重量・ロース芯面積・霜降り度合い等)を生後間もない段階で評価できる技術です。従来の4~5倍の早さで能力が予測できるように
なりました。
種雄牛を飼養し、全国に精液を販売している団体。