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卓越した技能者(現代の名工)表彰制度は、技能が卓越し、国内で第一人者と目されている現役の技能者を厚生労働大臣が表彰することによって、広く社会一般に技能尊重の気風を浸透させ、技能者の地位及び技能水準の向上を図ることを目的とするもので、昭和42年度から実施されています。
令和6年度は、群馬県から次の3名の受賞が決定しました。
氏名 | 年齢 | 職種 | 現住所 | 所属名 |
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新井 正人(あらい まさと) | 63歳 | かわらふき工 | 甘楽郡甘楽町 | ネクスト株式会社 |
高橋 康郎(たかはし やすろう) | 63歳 | 織布工 | 桐生市 | 有限会社高光織物工場 |
萩原 浩幸(はぎはら ひろゆき) | 54歳 | 木製家具・建具製造工 | 藤岡市 | 萩原木工所 |
これまで群馬県では133名が表彰されており、今年度の受賞者を含めると累計で136名となります。
令和6年11月11日(月曜日) 午後2時から
リーガロイヤルホテル東京(東京都新宿区戸塚町1-104-19)
数寄屋建築や社寺建築の瓦工事において、特に瓦同士の組み合わせや合端(あいば)に技能を発揮している。瓦には焼き物特有の焼きねじれが生じるが、氏はそれらを隙間なく組み合わせることで、屋根が丈夫であることはもとより、屋根面に美しさを表現することができる。
また、施工の手順や納まりを原寸大の図面に描き起こす技能も有しており、技能士の育成に不可欠な勘、コツの部分を図解で判りやすく指導することができる。後進の指導育成においては全国技能競技大会入賞者を多数輩出している。
「桐生織」に携わる伝統工芸士として、伝統工芸品の「もじり織」や、着られなくなってしまった着物を用いた「裂織(さきおり)」、桐生和紙を使用した「和紙織」を美しく製織する技能に卓越しており、桐生の伝統的な織物業を支えてきたほか、伝統と革新を両立させた独創性ある技術開発にも注力している。
また、伝統工芸士として、県内の小学生を対象とした講演や体験指導を長年にわたり行う等、織物の世界を通してものづくりの大切さや魅力を伝えている。
建具製作に長年従事し、従来平面であった組子の世界に曲面を取り入れ、その技術を確立する等卓越した技能を有している。
曲面組子の技術を確立することにより、建具業界及びインテリア業界の新たな可能性を広げることに貢献している。
また、技能検定委員として技能水準の確保に尽力するとともに「ものづくりマイスター」として小学生を対象とした体験教室を行う等、建具製作の世界を通してものづくりの大切さ、魅力を伝えている。
注:氏名及び所属名の表記の一部において、ホームページ表示可能な常用漢字を代用しています。