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群馬県立文書館では、1年につき約1万点の古文書を数回に分けて新たに公開しています。このほど、新たな古文書・絵図を閲覧いただく準備ができましたので、御案内します。今回閲覧可能となる文書は次のとおりです。
(1)群馬県 徳田健一家文書
高崎市木部町の萩原家(吉井藩18か村肝煎名主家)及び安中市松井田町の徳田家に伝来したものと考えられる文書群です。貢租関係文書が多くを占める近世期文書(約7割)と、近代郡・村行政関係文書が中心となる明治~昭和期の文書(約3割)から構成されています。また、耕地整理産業組合・多野郡産牛馬組合の文書、学制発布100年記念関係文書等が含まれているのも特徴的です。
(2)藤岡市中大塚 亀井恒太郎氏収集文書(18点)
福岡市大陸引揚者連絡本部発行の引揚者救援情報誌である『大陸時報』、昭和14(1939)年4月に設立された日本占領下華北の交通運輸会社である華北交通の社員会機関紙『興亜』等で構成されます。終戦直後の引揚者の生活実態、華北交通という国策会社やその当時の広報について理解する上で、大変興味深い史料です。
(3)岩崎秀雄氏収集文書(1点)
昭和11(1936)年9月の宮内省侍従久松定孝より、宮内大臣松平恒雄に提出された「千島差遣産業並ニ民情視察」の報告書の下書き及び関連書類の綴です。内容から、この書類を綴った人物は宮内属佐野恵作と推定されます。昭和11年段階の千島方面の産業、民情等が詳細に記述されており、関連地図、写真等も多く、歴史的に貴重な文書です。
群馬県立文書館(もんじょかん) 2階 閲覧室 (前橋市文京町3丁目27-26)
開館時間:9時00分~17時00分 休館日:月曜日、月末日、国民の祝日
撮影は無料(スマートフォンやカメラをお持ちください。)
複写は1枚につき、白黒は10円、カラーは50円
『ぐんまの古文書 続編』(1,009円)等も販売
群馬県立文書館では、現在、約30万点の古文書(原本)、約5万5千点のマイクロフィルム収集古文書、約7万点の群馬県史収集複製資料(ともに閲覧は複製本)等を公開し、県民の皆様をはじめ、広く一般の方々、研究者の方々などに御利用いただいており、歴史の確かな証拠である貴重な古文書や絵図の原本を直接手に取って御覧いただくことができます。詳しい御利用方法、収蔵資料の目録、最新情報等は、当館ホームページで御確認ください。