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OECD社会情動的スキルに関する調査の国際報告書(第2弾)の公表について((教)総務課)

更新日:2024年10月25日 印刷ページ表示

 群馬県が日本で唯一参加したOECD(経済協力開発機構)の社会情動的スキルに関する調査(SSES)の国際報告書(第2弾)が昨日公表されました。概要は以下のとおりです。

1 SSES及び国際報告書

  • 社会情動的スキルに関する調査(Survey on Social and Emotional Skills)は、児童生徒の社会情動的スキルの形成及び発達に関する要因を評価する国際的調査
  • SSESは、今回が2回目の実施(Round2:世界16か国・都市が参加)で、群馬県は初参加。
  • 調査報告書は4回に分けて公表予定で、1回目の国際報告書(第1弾)は、4月26日に公表済み(社会情動的スキルと、個人・家庭・学校の様々な状況との関連性について分析)
  • 今回の国際報告書(第2弾)は2回目の公表(10月24日にチリで公表イベント開催(日本時間20時))
  • 今後の公表予定は、3回目(12月)参加国・都市別報告書、4回目(令和7年2月)ショートレポート

2 国際報告書(第2弾)の概要

(1)題名

「Nurturing Social and Emotional Learning Across the Globe

~Findings from the OECD Survey on Social and Emotional Skills 2023~」

(2)主旨

  • 社会情動的スキルが学校、家庭、社会でどのように促進されているか、またスキルの違いにどのように関連しているかについて、その相関関係を国際比較等により指摘
  • 社会情動的学習をより良く促進するための政策と実践の改善に関する推奨事項を報告

(3)報告書の主な内容及び群馬県の特徴(全体の傾向と異なるもの)

1.学校における社会情動的教育

​【参加国・都市全体の傾向】

  • 教師からより多くのフィードバックを受けた生徒は、社会情動的スキルが高い。
  • 教師は社会情動的教育に関する指導に不安を感じ、その研修の機会は不足している。
  • 社会情動的スキルの広範な影響に関する学校内での共通のマインドセットがあまりない。
  • 様々な課外活動に定期的に参加しているのは3人に1人(以下)で、経済的に恵まれない生徒や女子生徒の参加はさらに少ない。 など

【政策と実践の改善に関する奨励事項】

  • 教師のフィードバックについて、特に生徒の強みに関するフィードバックを増やす。
  • 学校教育における社会情動的学習を促進する構造とマインドセットを創出する。
  • 課外活動を支援する。 など

【群馬県の特徴(全体の傾向と異なるもの)】

  • 教師のフィードバックが、「達成動機」と「共感」の両方を同等に育んでいる唯一の地域である。(世界的な傾向では、「達成動機」のみ関係が強く、学業の達成に重点を置いている可能性が見られた。)
  • 調査時点(R5当初)では、社会情動的教育を意識化して行っている状況がほとんど見られなかった。
  • 課外活動におけるクラブ活動が社会情動的スキルを促進する主要な方法となっている。

2.社会情動的成長を育む学校環境

【参加国・都市全体の傾向】

  • 学校への高い帰属感やポジティブな感情をもっている生徒は、感情の抑制のスキルが高い。
  • 教師や同級生との良好な関係があると回答した生徒は、社会情動的スキルが高い。
  • 教師のウェルビーイングが向上し、教師がポジティブな感情抑制のモデルとなることで、より支援的な学習環境が生まれ、生徒にとっても好影響が生まれる。
  • 経済的に恵まれない15歳の生徒は、ほとんどの地域で帰属感が低い。 など

【政策と実践の改善に関する奨励事項】

  • ポジティブな支援を得られるコミュニティの一員であると感じる生徒は、協力する姿勢と学習への意欲が高く、失敗や不安にも対処しやすくなるため、生徒がそれを感じられる場として学校を地域のハブにする。
  • スキルを促進するための他者との良好な関係作りが重要である。
  • 教師のストレス対処の対策を強化し、教師の社会情動的スキルとウェルビーイングの向上につながる支援をする。 など

【群馬県の特徴(全体の傾向と異なるもの)】

 ・群馬県では、経済的に恵まれない生徒に帰属感が低いという傾向は強く見られない。

3.ジェンダー平等への取組

​【参加国・都市全体の傾向】

  • ジェンダーステレオタイプへの対策は女子を対象としているものが多いが、男子の間でジェンダーステレオタイプは女子よりも広まっている。
  • 家事の責任を分担している家庭の生徒は、社会情動的スキルが高い。
  • 好奇心や数学のスキルが同じくらい高い生徒の中で、男子は女子の2倍、科学技術分野のキャリアを目指す傾向があり、女子は健康分野を目指す傾向がある。 など

【政策と実践の改善に関する奨励事項】

  • 家庭でのジェンダー平等を促進する。
  • 多様なキャリアの追求を奨励する。 など

【群馬県の特徴(全体の傾向と異なるもの)】

  • 家事は家族の女性が担当すると考える傾向が強い。
  • 女子の間のジェンダーステレオタイプに課題が見られる。(例:「男子の方が女子よりもテクノロジーが得意」と思う生徒の割合について、男女合計では他の地域と比べて中程度であるが、他の地域のような男女での大きな差がなく、男子のステレオタイプ意識が他の地域よりも比較的低い一方で、女子が高い。)

※詳細は以下リンクを参照してください。

SSES Round2 国際報告書(第2弾)の概要

報道提供資料 (PDF:409KB)