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平成31年2月1日に発生した県立高等学校生徒死亡事案を受けて調査審議を行った群馬県いじめ問題等対策委員会から、令和2年11月の答申において「自死未遂については、教育委員会としての立場から、各学校における具体的対応について指針を示すべき」旨の提言があった。
この提言を踏まえ、県教育委員会では有識者を含めた「自死予防に係る取組の充実に向けた検討委員会」を設置し、全5回にわたる協議を経て「自殺の危険が高まった生徒への危機介入マニュアル」を作成した。
大学教授、弁護士、精神科医、臨床心理士、精神保健福祉士等の有識者など13名の委員で構成される検討委員会を設置した。全体総括として、文部科学省の「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」で主査を務めている関西外国語大学の新井肇教授に御指導いただいた。
自殺予防に関する基礎知識を確認した上で、自殺の危険が高まった生徒の早期発見や初期対応、継続的な支援等、学校の基本的な対応を網羅する内容とした。また、自殺未遂事案が発生した際の具体的対応を示す特別編やケース会議の進め方、関係機関の連絡先等を掲載した巻末資料を整備し、学校が使いやすく参考となるマニュアルとなるよう配慮した。
全ての公立高等学校、中等教育学校、県立特別支援学校に対して、8月下旬にpdfデータで送付する。本マニュアルを効果的に活用するため、管理職及び生徒指導主事(担当)を講師とした校内研修を実施するなどして全教職員にマニュアルの内容について周知する。なお、生徒指導主事(担当)を対象とした協議会等において、本マニュアルの活用等について県教育委員会から具体的な説明や指示を行う。また、本マニュアルは、高校生を対象としたものであるが、市町村教育委員会にも指導の参考とするよう送付する予定である。
「自殺の危険が高まった生徒への危機介入マニュアル」については、こちらから「群馬県教育委員会 各課発行・提供資料」閲覧できます(外部リンクにつながります)。<外部リンク>