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農業技術センター研究報告第22号(2025)

更新日:2025年3月17日 印刷ページ表示

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目次・Contents

 目次 (PDF:186KB) Contents (PDF:182KB)

研究報告

1 ほ場内に生じた土壌特性の差が夏秋キャベツの収量に及ぼす影響

 要旨

 嬬恋村では侵食などによってほ場内で土壌特性の著しい差異がみられる。ほ場内の斜面上部、中腹、下部で土壌断面、土壌化学性およびキャベツ収量を調査した結果、侵食などの影響を最も受けている斜面上部で作土の可給態リン酸、石灰、Cecが最も低く中腹、下部の順に高くなった。可販収量は斜面上部で対照区に比べ60%減少し、中腹、下部の順に高かった。斜面下部では一部、クラスト(土膜)の形成による排水不良が原因と思われる湿害が発生していた。また、土壌断面調査の結果、斜面上部はより水食を受けやすいとされる「礫質淡色アロフェン質黒ボク土」に変化していた。

 ほ場内に生じた土壌特性の差が夏秋キャベツの収量に及ぼす影響(PDF:614KB)

 山田浩之・斎藤祐一・剣持えり・鹿沼信行

2 イチゴ新品種「群馬I‐RG1(仮称)」の育成

要旨

 イチゴ新品種「群馬I-RG1(仮称)」(※以降は「群馬I-RG1」と記す)は、群馬県農業技術センターにおいて、「0711-11」(「保持育成系統」×「やよいひめ」)を種子親に、「かおり野」を花粉親にした交雑実生から選抜した。2023年12月に農林水産省に品種登録出願し、2024年3月に出願公表された。草姿は開張性で草勢は強く、果実は円錐形、4月までの平均果重が約20gとなる大果系品種である。果皮は橙赤色、果肉は淡い黄白色、果心は淡い橙赤色である。完熟果の糖度は「やよいひめ」よりやや高く、甘い香りを併せ持つ良食味の品種である。「やよいひめ」より着花数は多く、年内収量、早期収量および総収量が多い。炭疽病、萎黄病および疫病に対する抵抗性は持たない。花芽分化は「やよいひめ」より約2週間早く、果実の収穫開始期は11月中旬であり、「やよいひめ」より1か月程度早い。果皮強度は「やよいひめ」よりも弱い。

イチゴ新品種「群馬I‐RG1(仮称)」の育成(PDF:642KB)

 柳田悠輔・畠山雅直・櫛川 聡・渡邉 香・新井 光・矢野古都音・須藤美貴・星野啓佑3

3 イチゴ新品種「群馬I‐RG3(仮称)」の育成

要旨

 イチゴ新品種「群馬IーRG3(仮称)」(※以降、「群馬IーRG3」と記す)は、群馬県農業技術センターにおいて、「やよいひめ」を種子親に、「14-0103」(「やよいひめ」×「かおり野」)を花粉親にした交雑実生から選抜した。2023年12月に農林水産省に品種登録出願し、2024年3月に出願公表された。草姿は立性と開張性の中間型、草勢は強く、果実は円錐形、乱形果の発生は少ない。果皮は橙赤色、果肉および果心は淡い橙赤色である。完熟果の糖度は「やよいひめ」より高く、適度な酸味を併せ持つ良食味の品種である。「やよいひめ」より着花数は多く、平均果重は小さい。年内収量および早期収量は「やよいひめ」よりも多く、総収量は同程度である。炭疽病、萎黄病および疫病に対する抵抗性は持たない。花芽分化は「やよいひめ」より約1週間早く、果実の収穫開始期は11月下旬であり、「やよいひめ」より2週間程度早い。果皮強度は「やよいひめ」よりも弱い。

イチゴ新品種「群馬I‐RG3(仮称)」の育成(PDF:685KB)

 柳田悠輔・櫛川 聡・渡邉 香・新井 光・矢野古都音・畠山雅直・須藤美貴・星野啓佑

4 育苗期の施肥期間がイチゴ「群馬I-RG1(仮称)」、「群馬I-RG3(仮称)」の花芽分化、収量に及ぼす影響

要旨

 群馬県育成イチゴ品種「群馬IーRG1(仮称)」(以降は「群馬IーRG1」と記す)および「群馬IーRG3(仮称)」(以降は「群馬IーRG3」と記す)における育苗期の最適な肥培管理を明らかにするた め、育苗期の施肥期間が生育、花芽分化、収量および果梗枝長に及ぼす影響について検討した。その結果、「群馬IーRG1」は育苗期の施肥期間を鉢受け後7~31日目までとすることで、総収量が増加 し、高単価となりやすい12月の収量確保も期待できることが明らかになった。また、鉢受け後7~21日目までとすることで花芽分化が早まり11月に多く収穫ができ、鉢受け後7~59日目までとすることで、12月の収量増加が期待できることが明らかになった。「群馬IーRG3」は育苗期の施肥期間を鉢受け後7~21日目までとすることで花芽分化が早まり年内収量は多くなり、さらに鉢受け後7~59日目まで施肥をすることで、総収量の増加と果梗枝の伸長が期待できることが明らかになった。

育苗期の施肥期間がイチゴ「群馬I-RG1(仮称)」、「群馬I-RG3(仮称)」の花芽分化、収量に及ぼす影響(PDF:516KB)

 須藤美貴・柳田悠輔・渡邉 香・矢野古都音・櫛川 聡

5 新整枝法「群馬県版更新型つる下ろし(簡易モデル)」の開発

要旨

 群馬県の施設キュウリの促成作型及び抑制作型において、慣行の摘心整枝法と同程度の収量性とつる下ろし整枝法の簡易性を併せ持つ「群馬県版更新型つる下ろし(簡易モデル)」を開発した。年2作の合計可販収量は約46トン/10アールになり、ハイワイヤー栽培のような特殊な設備は必要としない。本技術の要点となるつる下ろし整枝法との違いは、次の3点である。主枝を手の届く高さまで伸張させて初期収量を高め、日射量が多い時期は主枝の側枝1節目まで収穫する。誘引つるは、果実が横たわったら更新(成長点を摘心)する。品種は、促成作型は「ニーナZ」、抑制作型は「まりん」を用いる。なお、本整枝法は一人あたりの収穫量を増加させる技術ではなく、単収を高めることで栽培面積を縮小化し、生産費を大きく低下させることで、資材高騰下でも一人あたりの農業所得500万円を達成するための技術である。

新整枝法「群馬県版更新型つる下ろし(簡易モデル)」の開発(PDF:566KB)

 吉田岳朗・畠山雅直・小沢恭平

6 ナシ新品種「群馬N2号(仮称)」の育成

要旨

 8月上中旬に熟す、直売に適した県独自のニホンナシ新品種を育成するために、2009年に「幸水」を種子親に、「P-40(「秀玉」×「明水」)」を花粉親として交配し、得られた交雑実生から「群馬N2号(仮称)」(以下、「群馬N2号」)を育成した。「群馬N2号」は、「幸水」よりも早く収穫できる早生の青ナシで、育成地では8月上中旬に成熟する。樹勢は中程度、枝梢の生長は長くて太い。S遺伝子型はS₃S₄であり、同じS遺伝子型を持つ「新生」、「あきづき」、「なつしずく」、「筑水」、「甘太」、「秋麗」とは交雑和合性が無い。果形は円形で果皮は黄緑色、果面さびの発生は少である。平均果重は550g程度で、この時期のナシとしては大果である。「幸水」と同等の糖度がありみずみずしく、食味に優れる。黒斑病には抵抗性であり、心腐れや蜜症、収穫前落果はない。

ナシ新品種「群馬N2号(仮称)」の育成(PDF:812KB)

 奈良田賢人・吉岡正明・西形和義・柚木秀雄・町田典之・小林拓哉・平井一幸・中野葉子・渡辺一郎・岡本安祐美

7 ブルーベリーの生育に及ぼす土壌要因の解明

要旨

 群馬県のハイブッシュブルーベリー栽培において、樹勢の低下が問題となっているため、県内の生育良好園と不良園の土壌管理方法及び土壌物理性、化学性を調査した。生育良好園では、共通した土壌管理方法の実施により、仮比重0.8以下、孔隙率70%以上の生育に適した土壌が形成され、その結果として樹勢を維持できていることが明らかとなった。

ブルーベリーの生育に及ぼす土壌要因の解明(PDF:492KB)

 三國和彦・星野裕昭・松井郁人・田子瑞穂・齋藤祐一・鹿沼信行

8 リンゴ赤果肉品種「なかの真紅」、「ローズパール」、「紅の夢」、「炎舞」及び「ムーンルージュ」の群馬県における適応性

要旨

 リンゴ赤果肉品種の「なかの真紅」、「ローズパール」、「紅の夢」、「炎舞」、及び「ムーン ルージュ」の群馬県における適応性を検討した。「ムーンルージュ」は、果肉の着色が安定していた。食味と蜜入りも良好であり、本県での適応性が高いと判断された。「なかの真紅」は、果肉の着色が安定していたが、心かびの発生が多かった。本県での適応性は高いと判断されたが、販売方法に注意する必要がある。「炎舞」は、食味が優れていた。本県での適応性は高いと判断されたが、適正樹相になるよう管理する必要がある。「ローズパール」は、果肉の着色が安定せず、本県での適応性は低いと判断された。「紅の夢」は、果肉の着色が安定せず、本県での適応性は低いと判断された。また、果実表面にコルク斑点状生理障害が見られた。

リンゴ赤果肉品種「なかの真紅」、「ローズパール」、「紅の夢」、「炎舞」及び「ムーンルージュ」の群馬県における適応性(PDF:396KB)

 松井郁人・荒木智哉

短報

1 ナシ新品種「群馬N2号(仮称)」の果実特性

緒言

 群馬県ではナシの生産が盛んであり、代表的な産地である高崎市榛名地区を中心に、前橋市、明和町 等幅広い地域で生産・直売が行われている。県内の主力品種である「幸水」の一般的な収穫時期は8月中下旬となっているが¹⁾、盆前に対応可能な新品種の開発が求められていた。こうした中、群馬県農業 技術センターでは、「幸水」よりも早く収穫できる極早生品種としてナシ新品種「群馬N2号(仮称)」を育成した²⁾。そこで「群馬N2号(仮称)」の栄養成分、食感、香気についての果実特性を調査したので報告する。

ナシ新品種「群馬N2号(仮称)」の果実特性(PDF:346KB)

 石原寛登・木暮昭二・石原 智・武藤彰宏・奈良田賢人

2 リンゴ新品種「紅みのり」及び「シナノホッペ」の群馬県における適応性

緒言

 群馬県の果実産出額は72億円であるが、その中でもリンゴは18億円となっており、県を代表する果実である1)。国内のリンゴ生産現場では、近年の温暖化により早生品種の着色不良2)や、晩生品種の蜜入りの減少3)が見られ、本県でも同じ状況が見られる。そこで、温暖化条件でも良品質が期待されるリンゴ新品種「紅みのり」、「シナノホッペ」について、本県での適応性を明らかにした。

リンゴ新品種「紅みのり」及び「シナノホッペ」の群馬県における適応性(PDF:226KB)

 松井郁人・荒木智哉

研究資料

1 中山間地園芸研究センター野菜ほ場の簡易土壌調査

要旨

 群馬県農業技術センター中山間地園芸研究センター(沼田市井土上町)野菜ほ場の土壌断面を半円形オーガーを用いる簡易な方法によって調査したところ、包括的土壌分類第1次試案の「細粒質台地褐色森林土」または「細粒質ばん土質褐色森林土」に該当すると考えられた。

中山間地園芸研究センター野菜ほ場の簡易土壌調査(PDF:289KB)

 齋藤祐一・山田浩之・津久井啓多・岡本安祐美・窪田成美・新井 光

抄録

​1 キュウリつる枯病に対する各種薬剤の防除効果

キュウリつる枯病に対する各種薬剤の防除効果(PDF:100KB)

 星野啓佑・新井美優・吉澤仁志

訂正

訂正 (PDF:40KB)

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