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フェリーチェ玉村国際小学校 5年 磯貝 駿
森田椎茸園
ぼくは、7月26日に渋川市北橘町にある「森田しいたけ園」を訪問し、しいたけについてや、安全についてのことを、森田さんから沢山学びました。見学に行った日は、雨がふっていました。そんな中、森田さんは、笑顔で「よく来たね。」と言って出迎えてくれました。
ぼくはしいたけについて質問をしました。まず、しいたけは野菜ではなく、菌類だと知り、とてもおどろきました。今までぼくはしいたけ(キノコ)は野菜だと思っていたのです。森田さんの家はおじいさんの代から続く原木しいたけ農家です。案内してくれたビニールハウスに入ると、そこには沢山の原木が並び、しいたけが栽培されていました。ビニールハウスは黒いシートでおおわれていて、うす暗く感じました。すると森田さんが、しいたけを栽培するには、日光を直接当てないで、林の中の明るさくらいが丁度良いのだと教えてくれました。原木しいたけは、原木となる「こなら」や「くぬぎ」という木に、しいたけの菌を植えつけて栽培します。四月から五月に菌を植えて、翌年の夏か秋にやっと収かくすることが出来るのだそうです。一本の原木からは、一回に六百から七百グラムのしいたけが収かくでき、これを三回から四回くり返すそうです。
次に安全面について質問しました。しいたけは無農薬栽培だそうです。安全面で一番気を付けている事は、原木選びです。その理由は、原木しいたけを栽培するには、国のきびしい基準があるからです。福島の原子力発電所の事故後、食品の安全と安心のために基準値が設定されていて、原木は五十ベクレル以下と決められています。しいたけは一キログラムあたり百ベクレル以下でなければ出荷できません。ちなみに世界基準値は千ベクレルなので、日本の基準はとてもきびしいと言うことがわかります。森田さんの農園では、現在県外から基準値が低い原木を選んで使用しているのだそうです。野菜を作るのに土が大事なように、しいたけにとっては原木がとても大事なのです。実は原子力発電所の事故の後、森田さんも二年間しいたけ栽培をすることができなかったそうです。そして、百件ほどあったしいたけ農家が、現在では、四、五件になってしまったそうです。しかし、森田さんはあきらめず、栽培を続けました。森田さんは栽培するよりも、売る方が大変だけど、お客さんからおいしいと言ってもらえるのが何よりもうれしいと言っていました。
最後に森田農園のしいたけを収かくさせてもらいました。しいたけは思った以上にしっかりと木から生えていて、引っぱってもなかなかとれませんでした。森田さんのあきらめない強い心と同じように、しいたけも強く、生えているのだと思いました。