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第27回群馬県食品安全審議会委員からの意見・質問等

更新日:2020年8月11日 印刷ページ表示

議事「群馬県食品安全基本計画2016-2019」最終年度評価(案)について

A委員

 まずは、事前にいただいた質問からお願いする。

B委員

 成果目標の達成状況の中で「食中毒に関する基礎的な知識を持っている県民の割合」が未達成になっている。年次計画では、食中毒予防三原則を知っている割合を増やすとし、さらなる県民の啓発に取り組むとしているが、具体的にはどのようなことを取り組む考えなのか。

事務局:食品・生活衛生課

 これまでも、食中毒に関する出前講座、講習会等の意見交換会、ぐんま食の安全情報、群馬県のホームページ、Facebook及び市町村の広報等によって、食中毒予防など、食の安全に関する情報発信に努めている。しかし、結果として、未達成という評価になった。特に啓発活動に関しては、新型コロナウイルス感染拡大防止において新しい生活様式が求められているため、今後は、多くの県民が一堂に会して意見交換をするような開催が非常に難しい。そこで、三密を避けた意見交換会等の開催や食の安全情報、Facebook及びホームページ等を活用しながら引き続き情報発信を充実していきたい。
 特に、昨年度からの課題であった食中毒予防の三原則については、食の安全情報に毎回掲載し、1万3千部を県民に配布している。
 また、8月の食品衛生月間では、食品事業者の方々にも、食中毒予防の三原則を中心とした普及啓発の取組に御協力をいただいている。例えば、県内の4大スーパーなどが加盟している「ぐんま食の安全・安心県民ネットワーク」では、食中毒予防三原則の普及啓発を、昨年度から重点的に行っていただいている。このように、行政だけでなく、事業者の協力も不可欠なことだと考えている。
 さらに、県庁内に開設された動画スタジオを有効活用して、食中毒予防の動画配信も検討している。

B委員

 評価対象となっている76個別事業のうち、HACCP導入支援のための講習会開催がD評価である。理由は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止により開催が中止ということ。HACCP導入の完全施行が来年6月に迫っているので、今後、オンラインによる講習会の実施など、検討してもらいたい。

事務局:食品・生活衛生課

 HACCPの制度化に向けた準備期間として、今は重要な時期だと認識している。しかし、感染症の影響もあり、本年2月以降、講習会の開催や、監視指導が行えない状況にある。
 今後は、徹底した感染防止対策図った上で、講習会等の開催を計画的に実施していきたい。
 なお、講習会の開催は群馬県食品衛生協会にも委託をしており、今年度7回程度開催することとしている。
 現在、様々な業界団体等で手引書が策定されており、76種類の手引書が公開されている。このため、一律に説明ができないということもある。また、事業者によって、理解度に差があるなど複雑なことから、食品衛生指導員や食品衛生推進員の巡回指導時の指導、保健所の個別相談、監視指導を通じて実地の指導をしていくことが有効な手段と考えている。
 さらに、厚生労働省のHACCPの導入に関する動画が公開されているので、そうしたものを活用するというのも、効果的でないかと考えられる。
 なお、オンラインによる講習会については、受講者側の環境もあるので、そのことも踏まえながら、今後検討していきたい。

C委員

 HACCP導入支援について、導入の進捗状況等、現在の事業者のどのくらいが取り組んでいるかということについて、補足してもらいたい。

事務局:食品・生活衛生課

 大規模事業者等が導入する「HACCPに基づく衛生管理」については、前橋市、高崎市を除く県内事業者のうち約8割が導入済みとなっている。これは、昨年度各事業者に調査を行った結果である。
 導入済みの多くは民間認証のHACCPである。
 なお、小規模事業者等が導入する「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」については、導入状況の把握はできていない。
 来年6月の施行以降に、保健所の監視指導や営業者の許可更新時、食品衛生指導員や推進員による巡回指導時に導入状況を把握することを考えている。

C委員

 セミナーや講習会について、コロナの感染症拡大防止対策の中で、新しい生活様式に沿ったセミナー・研修会の開催を検討するとあるが、どのようなやり方を考えているのか。

事務局:食品・生活衛生課

 食品表示に関する講習会・セミナーについては、県主催のイベントのガイドラインに従い、三密を避けて開催する方針にしている。消費者に対して、スーパー等を現場として開催する食品表示セミナー等を行ってきたが、座学的な講習とは異なるので、開催の可否を慎重に検討したい。
 現場で見てもらう内容に関しては、例えば、動画等を利用して、見学先の方に解説をしてもらうような形であれは可能かと思う。
 また、食品事業者に対しては、食品表示の講習会を年7回程度予定している。県庁と地域を会場とするものを予定しているが、会場の定員の半分や3割というように参加者を絞って開催をしたいと考えている。希望者が多い場合には、当日の講習会の動画を配信するなどして、勉強してもらうこともできると思っている。
 表示に関しては、今年度新たな取り組みとして、食品表示作成の実践例を交えて解説した食品表示ナビゲーションという動画を作成する予定である。事業者だけでなく、消費者、県民の方が見てもわかるように作成し、年明けの配信を予定している。

C委員

 農産物直売所巡回調査数の傾向・分析の中で、平成29年度以降は改善が必要な直売所等を抽出して実施しているとあるが、平成29年から令和元年度まで同じような項目で何度も指導受けているような農産物直売所は、どのくらいあるか。
 また、個別事業実績評価の農産物直売所の農薬栽培履歴の記帳の中で8ヶ所が、一部の生産者のみの記帳または記帳してなかったとあるが、繰り返し指導を受けている農産物直売所はどのくらいあるのか。
 なお、何回も指導を受けているところについては、新たな指導の結果とか、特別な指導方針があるのか。

関係課室:技術支援課

 平成29年から令和元年までの3ヵ年間で重複して改善指導を行った直売所は2ヶ所ある。また、令和元年度に巡回調査を行った16ヶ所、ここには新規に開設したところも含まれているが、このうち一部の生産者のみの記帳または記帳していなかった直売所は8ヶ所である。
 この8カ所は、いずれも同じ内容の指導を何回か受けている直売所である。直売所の立入調査を始めたのが平成23年度であり、そこから令和元年度までの9年間で、多いところでは3回重複指導を行っている。
 指導の内容として最も多いのは、記帳漏れである。記帳漏れといっても、中には農薬を使っていない栽培者が、自分は農薬を使ってないので記帳はいらないという考え方を持っている場合があり、このケースは、法律にも条例にも該当しないことなので、あくまでも指導事項として、栽培履歴をつけてもらうよう繰り返し指導している。
 何度巡回指導に行っても、記帳が100%にならない直売所に関しては、例えば調査の頻度を高めて、繰り返しの指導によって対応することを考えている。
 また、将来的には、記帳がしっかりできている直売所に、例えばマル適マークのようなものを制度化することも考えている。

C委員

 輸入食品の関する理解促進の事業実績で、大学生を対象に4回実施しているが、対象を消費者ではなく、大学生だけに絞った点については、何か趣旨があるのか。

事務局:食品・生活衛生課

 輸入食品に関する理解促進事業は、従来から開催しており、参加者は中高年の方が中心となっていた。平成26年の食の安全に関する県民意識調査の中で、20歳から70歳までの各年代に、最近の食の安全性についてどう感じているかという質問をしているが、特に安心も不安も感じていないと回答した割合が最も高いのが20代であった。不安がないのはいいことだが、逆にいうと食の安全に無関心ということでもあり、若い方に、もう少し関心をもってもらうことも必要ではないかと、平成29年から、県内の食品事業者の方と県内の大学の、東洋大学、高崎健康福祉大学、明和学園短大に御協力をいただき、輸入食品だけではなく、食の安全全般について、食の現場に実際に行き、食品事業者や生産者と意見交換会を行っている。
 また、参加者の食の安全に関する理解が促進されることはもとより、参加した学生がSNS等で発信すると情報が拡散するのではという期待も含めて、大学生を対象に行っている。これについては、今年も引き続き行っていきたい。

A委員

 その他ありましたらお願いする。

D委員

 県民に対しては、食中毒予防の三原則を普及啓発するということだが、新型コロナウイルスの影響で、県内でもキッチンカーやテイクアウトが増えていると思う。そうしたところに対して、食中毒予防のマニュアルやガイドラインがあるのかというのは、消費者として気になっている。前橋市でも、公園や広場でキッチンカーが出ている。そこがきちんと食中毒予防をしているのかどうか、県の対応を教えてほしい。

事務局:食品・生活衛生課

 新型コロナウイルスの拡大によって、これまでテイクアウトなどしていなかった事業者がテイクアウトを始めたり、キッチンカーでの営業をしている例がある。このことは、全国的にも増えている状況にある。
 これに関しては、食品衛生法に基づく管理運営基準などを当然守って営業することになる。テイクアウトやデリバリーについては、国から、食中毒予防の関係で保健所による指導強化について通知があり、それを受けて、群馬県でもホームページに情報を掲載したり、関係業界に通知をするなど指導をしている。
 また、キッチンカーについては、営業許可が必要となる。許可の際には、施設基準があり、施設・設備の検査を行い、営業しているところには、保健所の指導も行っている状況である。

E委員

 新型コロナウイルスの影響というのは、今回初めての出来事であるが、それによって講習会等が開催できなかったという中で、評価を「不十分」「D評価」とするところもあれば、「評価困難」とするところもある。この評価の違いについて、基準があるのか確認したい。

事務局:食品・生活衛生課

 一次評価の数値目標や個別事業の評価については、それぞれの事業担当課の考え方を尊重している。評価をする際に、新型コロナウイルスの影響についての評価方針を事務局のほうから指示していなかったため、評価の仕方にばらつきが出ている。

E委員

 評価は、次回以降つながるので、このような特殊事情があった場合、どのように評価していくかということについては、明確にしておくのも重要かと思う。

事務局:食品・生活衛生課

 現計画の評価については、委員の意見を踏まえて評価を考える。

A委員

 議題については、質問等は以上です。
 年度末の事業については、新型コロナウイルスの影響で予定を変更せざるを得なかったところもあるかと思う。
 ただ、HACCPなど法律は動いている。小規模の営業施設の「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」の普及率が把握できてないという話もあったが、これから1年間で実施できるかという不安も感じた。
 その他については、概ねよい評価になったと考えている。
 新型コロナウイルスをどう克服するかということが、次の年度の進捗に影響してくると思う。引き続き、よろしくお願いする。

報告事項

  1. 「平成31年度(2019年度)群馬県食品衛生監視指導計画」の実施状況について
  2. 農林水産物及び流通食品等の放射性物質検査について
  3. 令和元年度農産物からの残留農薬の基準値超過について

以上

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調理師・製菓衛生師