本文
※令和6年9月更新
国の調査によると、学校内外の専門家や機関による相談・支援を受けられていない不登校児童生徒は約4割となっており、群馬県も同様の状況にあります。年々増加傾向にある不登校児童生徒に対して、各学校では、本人や保護者の意思を尊重しながら、様々な支援が行われています。
このような状況の中、不登校児童生徒の社会的な自立を実現するためには、すべての子供たちの学びの機会や社会とのつながりを確保する観点から、学校外の学び場との連携が効果的である場合もあります。
そこで、県教育委員会では、令和4年度から「ぐんまMANABIBAネットワーク構築事業」を実施し、情報収集や周知・啓発、教育支援センターやフリースクール等民間団体の関係者との意見交換を行ってきました。
児童生徒が学校に登校できない状況が続いたとき、先生方や保護者等、周りの大人たちが、その子にあった支援を模索する中で、「学校外の学び場にはどのようなところがあるのか」「相談できる窓口はどこにあるのか」といった情報が必要になるのではないでしょうか。
そこで、県教育委員会では、学校外の学び場や相談窓口について、ホームページで公開し、関連情報の周知・啓発に取り組んでいます。
県教育委員会に配置されたGMNコーディネーターが、市町村の教育支援センターや学校との効果的連携に取り組むフリースクール等民間団体を訪問して情報収集を行い、県教育委員会のホームページで紹介しています。
また、様々な理由で長期欠席をしている児童生徒に対して、3Dメタバース上にアバターで参加しながら、学習や教育相談の機会を提供することにより、コミュニケーション力や自ら学ぶ力を育成することを目的に、「つなサポ」を令和6年6月に開設しました。
不登校やいじめ、子育て等、児童生徒や保護者が抱える悩みや不安に対応する学校外の相談窓口の周知に取り組んでいます。
つなぐん 相談はこちらから - つなぐんとは?<外部リンク>
相談窓口周知チラシ「学校に行けないことで悩んでいませんか」(PDF:627KB)<外部リンク>
チームぐんま 相談窓口一覧(児童生徒・保護者向け)(PDF:214KB)<外部リンク>
学校外の学び場では、学校と同様に、児童生徒の主体性を尊重した活動が設定されています。始業の時刻や活動時間などにゆとりをもたせ、児童生徒の状況に応じて柔軟に対応しています。
教育支援センターやフリースクール等では、朝の会や帰りの会等、学校の生活リズムに合わせたスケジュールを設定しているところや、読書や好きなことを通して1日のウォーミングアップを行っているところもあります。また、ICTを活用して、オンラインによる交流や活動を行っているところもあります。
時間 | 活動 |
---|---|
9時30分から |
・朝の会 |
午前 |
・自分で決めた学習を自分のペースで取り組む |
12時から | ・昼食を職員と一緒に食べる |
午後 | ・自分で決めた課題研究に取り組む |
15時から |
・帰りの会 |
時間 | 活動 |
---|---|
9時30分から |
・読書(ウォーミングアップ) |
午前 |
・自分で決めた学習を自分のペースで取り組む |
12時から | ・お弁当を好きなスペースで食べる |
午後 | ・自分で決めた体験活動に取り組む |
15時から |
・清掃 |
群馬県教育委員会では、乳幼児から高校生までの子供、保護者、学校、教職員のためのワンストップ相談窓口『心と学びのサポートセンター「つなぐん」』を新設し、いつでもどこでもどのような方法でもつながる相談窓口を通して、どこにもつながっていない子供と保護者等を支援につなげ、「すべての子供たちに 一人一人の学びの場を」提供します。
「いつでも」「どこからでも」「いろいろな方法で」相談できるために、以下の(1)から(6)の相談窓口を設けます。
相談窓口 | 相談方法 |
---|---|
(1)電話相談 ※開設中 |
○子ども教育・子育て相談(電話:0270-26-9200) |
(2)来所相談 ※4月8日以降実施予定 |
○電話:0270-26-9200 |
(3)訪問相談 |
○事前予約(電話:0270-26-9200) |
(4)メール相談 |
○「総合教育センターWebページ」又は「チラシ」に掲載する「2次元コード」から問合せフォームにアクセス |
(5)SNS相談 ※5月以降実施予定 |
○高校生と中学生(一部地域を除く)が対象 |
(6)教職員のための相談窓口 |
○若手教職員相談(「総合教育センターWebページ」又は「チラシ」に掲載する「2次元コード」から問合せフォーム(教職員用)にアクセス) |
様々な理由で長期欠席をしている児童生徒に対して、3Dメタバース上にアバターで参加しながら、学習や教育相談の機会を提供することにより、コミュニケーション力や自ら学ぶ力を育成することを目的に、「つなサポ」を令和6年6月に開設しました。
[1] 居場所(つながり)づくり
児童生徒の居場所の一つとして、メタバースを活用する。登校が難しくなっている子供の社会的孤立を防ぎ、次へのステップにつながるよう支援する。
[2] 学習機会の確保
バランスの取れた学習機会を確保するため、自分のペースで学習できるようにオンデマンド授業を活用するとともに、児童生徒からの質問や相談に対応できる職員を配置し、安心して学習できる環境を整える。
[3] コミュニケーション力向上
アクティビティ(集団ゲーム)や合同学習プログラム、オンラインホームルームを企画し、人と人のつながりを大切にしたプログラムを実施する。
[4] 子供・家庭へのサポート体制構築
多様化する保護者の悩みや不安の解決に向け、保護者を包括的に支えるサポート体制を構築する。
[5] 関係機関との連携
市町村教育委員会や学校との月例報告等による情報共有を行い、必要に応じて児童相談所や福祉部局、夜間中学等との連携を進めるとともに、一人一人の子供たちの能力や可能性を最大限に引き出す。
<対象者>
県内の小・中・高・特・中等・義務教育学校に在籍し、原則として、30日以上学校に通学できていない状態が続く児童生徒
<定員>
20名程度
<サポート内容>
[1] オンデマンド学習サポート(自主学習)
・オンデマンド教材等を活用し、児童生徒が自分のペースで学習できるよう支援する。
[2] 個別学習・相談サポート
[3] コミュニケーションサポート
・ホームルームや合同学習による体験活動(オンライン修学旅行・農業体験・美術作品制作等)を行う。
こちらの記事に関するお問合せは、以下までお願いいたします。
群馬県教育委員会 義務教育課 生徒指導係 電話番号:027-226-4619
群馬県総合教育センター 子ども教育相談係 電話番号:0270-26-9217