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令和5年10月20日(金曜日)
県庁24階 教育委員会会議室
平田郁美教育長、沼田翔二朗委員、河添和子委員、日置英彰委員、小島秀薫委員
柿沼輝信教育次長、栗本郁夫教育次長(指導担当)、古市功総合教育センター所長、田中俊行総務課長、高林和彦管理課長、下山裕子福利課長、西村琢巳学校人事課長、春田晋義務教育課長、天野正明高校教育課長、近藤千香子特別支援教育課長、松本佳祝生涯学習課長、橋憲市健康体育課長、角田毅弘総務課学びのイノベーション戦略室長、飯嶌幸義務教育課夜間中学準備室長、上原崇臣総務課次長、井澤悟志総務課行政係長、河内皐総務課主事
午前10時30分、平田教育長、教育委員会会議の開会を宣す。
傍聴人は0名、取材者は2名であることを報告。
平田教育長が、代田委員から欠席の届出があったことを報告。
平田教育長が今回の会議の会議録署名人に小島委員を指名。
議案審議に先立ち、平田教育長から、第31号議案から第34号議案は教育委員会の表彰に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。
傍聴人に対し、以下の資料を配付。
教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。
(平田教育長)
初めに私から一言申し上げる。
本日は、新たな体制となり、初めての定例会議である。
改めて、小島委員には10月11日に開催された、県議会において同意いただき、10月15日から4年間の任期に臨んでいただくこととなった。また、同じく10月15日付けで、沼田委員を教育長職務代理者として指名させていただいた。
委員の皆様には、これまで以上に活発な御議論をいただき、本県教育行政の推進のために、お力添えいただくようお願い申し上げる。
第3回前期定例県議会一般質問では、インクルーシブ教育に関しての質問があったほか、部活動の地域移行や学校給食費の無償化、新・沼田高校、教員の多忙化解消などについての質問があった。
また、文教警察常任委員会においては、BYODや、教職員を守る仕組みづくり、SSESの本調査の実施状況、特別支援学校への専門職の派遣などのほか、第4期教育振興基本計画の素案について、質疑された。
そのほか、教育委員会が関係する特別委員会として「少子化対策・Well-being に関する特別委員会」が10月5日に開催された。
なお、9月の教育委員会会議でご承認をいただいた、教育委員会関係の補正予算と条例議案は、原案どおり可決された。
9月20日には総合教育センターにおいて新任副校長・教頭研修講座の講師として、小島委員にご講義をいただいた。大変好評であったと伺っている。
私からは以上となる。続いて、教育委員から意見や報告等があればお願いしたい。
(小島委員)
今、教育長からお話のあったとおり、9月20日に新任の副校長・教頭の研修ということで、総合教育センターで講義をさせていただいた。事前に事務局から、研修最終日の最終講義だと伝えられ、久々に緊張した。
今回はオンライン形式であったが、Web会議もあまり経験したことがなかったため、慣れるのに時間がかかった。最初はパソコンの画面に自分の顔が映ることに抵抗があり、不思議な感覚であった。
1時間程度の講義であったが、比較的楽しくお話をさせていただくことができたと思う。感謝を申し上げたい。
(平田教育長)
小島委員の講義を聞いた副校長、教頭の皆様からは、大変好評であったということを私からもご報告したい。改めて感謝を申し上げる。
ほかに委員から意見等があるか。なければ、関係所属長から報告をお願いする。
総務課長、管理課長、生涯学習課長、「県出資法人の経営状況等報告書」の議会報告について、資料1により報告。
※資料データのサイズが大きいため、以下に分割して掲載しております。
生涯学習課長、指定管理者による公の施設(群馬県青少年会館)の管理運営状況(令和4年度分)について、資料2により報告。
学校人事課長、令和6年度採用群馬県公立学校教員選考試験合格者状況について、資料3により報告。
学校人事課長、令和7年度採用群馬県公立学校教員選考試験における大学3年生等受験の導入について、資料4により報告。
義務教育課長、令和5年度第1回中学校等卒業見込者進路希望調査結果について、資料5二より報告。
高校教育課長、第29回群馬県高等学校総合文化祭について、資料6により報告。
生涯学習課長、令和5年度群馬県読み聞かせボランティア顕彰について、資料7により報告。
(平田教育長)
ただいまの報告について、委員から質問等はあるか。
(沼田委員)
3点お話ししたい。
1点目は事務報告2の群馬県青少年会館の管理運営状況についてお伺いしたい。
資料1ページの4番、利用の状況について、今年度は利用者が回復傾向にあるということで、とても素晴らしいと思っている。
一方で、利用の状況の表では、令和3年度の利用人数よりも、令和4年度の利用人数は増えているが、利用料収入は、令和3年度の方が高く、令和4年度は低くなっている。この部分について、理由などがあれば教えていただきたい。
(生涯学習課長)
ご指摘いただいた利用料収入については、群馬県青少年会館の「維持管理」の観点から、施設全体の収支がプラマイゼロになるよう、利用料収入等を調整している。
資料1の35ページにおいて、群馬県青少年会館の管理・運営を行っている、群馬県青少年育成事業団の収支について記載をさせていただいた。こちらの資料では、令和4年度の当期損益が大きく黒字となっている。群馬県青少年会館の利用料収入等は、この数字に反映されている。
(沼田委員)
2点目は、質問ではなく意見である。
事務報告4について、大学3年生等受験の導入で期待される効果として、「大学2年生や大学3年生の段階から、教員採用試験の受験や教職に就くことを考えるきっかけをつくることができる。」という記載がある。この点について、対象となる学生の皆さんに、より効果的に伝えていくことが、大学3年生等受験導入の大きな意味になっていくと思う。ぜひ力を入れていただけるとありがたい。
3点目は、事務報告5についての質問である。資料の1ページ目で、約17,000人が卒業見込み者で、高等学校等進学希望者が約16,000人となっており、群馬県から県外の高等学校に進学しようとしている人が約700人いることがわかる。
この点に関して、例えば、栃木県の足利市などの県境に住んでいる生徒たちが、群馬県の高等学校に進学しようとする希望については、この表には記載がないが、どのように把握しているのかをお聞きしたい。
(高校教育課長)
ご質問いただいた点について、この調査では把握できないが、県外の教育委員会と情報交換する中で把握している。残念ながら、例年、群馬県外に進学する生徒の方が若干多いという状況が続いている。
なお、今年度については、まだ把握できていない。
(河添委員)
私からは2点お話したいと思う。
まず、事務報告2に関して、令和4年度の実績が右肩上がりに増加していることがわかり、非常に良いことだと思う。資料2に参加者の感想や評価が載っているが、好意的な意見が多い。おそらく、コロナ禍の時期も含め、事業団の皆さんがたゆまぬ努力を続けてきた結果だと思う。来るべき時期に備え、「こういう事業をやっていこう」、「こういうところを整備しておこう」など、しっかりと準備をされてきたのではないかと感じた。
資料2の最後に自己評価ということで、事業団の皆さんの良かった点や課題が書いてあるが、群馬県青少年育成事業団の良かった取組について、具体例があれば教えていただけるとありがたい。
(生涯学習課長)
こちらの事業団については、群馬県青少年会館の維持管理のほかにも、青少年育成のための「G-SKY Plan」や、「地域における学びを通じたステップアップ支援促進事業」といった事業を進めている。
これらの事業は、不登校や学校に馴染めない、学校を中退したなどといった悩みを抱えた中学生や高校生等への支援を目的としている。
職業体験を通して、社会との繋がりを促すという事業も展開している。例えば、ある生徒は中学生の時には不登校だったけれども、この事業を通じて社会との繋がりを持って、高校には無事合格し、今では元気に高校へ通っているという、良い報告もいただいている。
個々の事業について、事業団は生徒に親身になって対応しており、参加した生徒たちが、実際に学校に復帰したり、社会に出て働くようになったりするなど、一定の成果をあげている。
これらの事業は良い取組のひとつであると捉えている。
(河添委員)
業団の皆さんの頑張りに敬意を表したいと思い、お伺いさせていただいた。ご報告いただき感謝する。
次に、教員採用についてお伺いしたい。県教育委員会事務局の皆さんをはじめ、本当に多くの方が努力をされていて、昨年の大学等推薦や臨時的任用教員等経験者の特別選考による採用を工夫するなど、成果を出してきたことは本当に素晴らしいと思う。
要因については、広報活動を上手に行ったことかと個人的には思うが、どのような努力が実って、こういった結果に繋がったのかについて、少し詳しく知りたい。
なぜかというと、事務報告4の大学3年等受験を実施するに当たり、過去の取組で良かったもの、例えば、広報のやり方などを生かすことができると思ったからである。分かる範囲で教えていただきたい。
(学校人事課長)
基本的な広報活動について、大学の学生等に対しては、昨年度からかなり充実させることができたと感じている。
さらに、今年度からは、臨時的任用教職員等をより多く確保するという意味から、教員採用選考の一次試験の合格発表が終わった後から、説明会等を実施する予定である。新卒、既卒の双方について、広報活動については充実させていきたい。
もう1つは、PR動画の作成である。これは広報の取組としてアピールしたいことでもあるが、採用1年目の教師などに取材をして、教員として働くことの魅力を伝える動画を作成した。爽やかな雰囲気の、非常に良い動画になったと思っている。
そういったものも活用しながら、これからも教職の魅力度アップに努めていきたいと考えている。
(日置委員)
私からも2点質問がある。
まず、資料中の数字の見方について教えていただきたい。資料2の青少年会館について、利用者数が令和3年度の14,000人から令和4年度には21,000人になって、今までの通常時は40,000人程度であったと説明があった。回復傾向が見て取れる。
同じ資料に、施設における実施事業の状況活動が書いてあるが、この参加人数を合わせても利用者数の数字にはならないと思う。
利用人数が多い活動というのはどういうものなのか、教えていただきたい。
(生涯学習課長)
資料2に記載しているのは、実習的な事業であり、事業団の主催事業として行っている取組についての内容である。
利用人数の多くは、実施事業とは別に、団体等が群馬県青少年会館を利用する際の人数である。
青少年団体の合宿であったり、発表会であったり、あるいは青少年団体が優先ではあるが、一般企業の新人・入社研修などにも貸し出しをしている。主に、そういった団体利用の、営業収入や利用者数をカウントしている。
(日置委員)
よく分かった。それであれば、この後も増えていくだろうという見込みにも納得である。
もう1点は、事務報告5についてお伺いしたい。資料5の数字を見ると、昨年度と比較して全日制の高校に進学を希望する人が210人減、定時制等含めて159人減となっている。
また、今年は「その他」の項目が「県内外高等学校通信制」と「専修・各種学校、就職等」に別れて、細かく記載していただいているが、昨年度と比較して110人増となっている。
そのような状況のなかで、中学校卒業予定者の全体的な傾向としては、通信制高等学校の人気が上がっているのか、それとも、専修・各種学校、就職等の人気が上がっているのか、分かれば教えていただきたい。
(高校教育課長)
ご指摘のとおり、中学校卒業後の進路は非常に多様になっている。
そのうち、通信制高等学校を志望する生徒が増えていると認識している。
(平田教育長)
高等学校進学希望者数の中には、通信制高等学校の希望者数は入ってないということでよろしいか。
(高校教育課長)
通信制高等学校は定員を持たないので、高等学校進学希望者数の中には入っていない。
今までは「その他」に含めていたが、希望者数が増えてきたため、内訳も明らかにしたほうがよい判断し、今年度から「県内外高等学校通信制」の項目を追加した。そのため、去年と直接比較することはできない。
(小島委員)
質問ではなく感想となる。
今年、初めて教員採用の面接試験に参加させていただいた。どのように優秀な人材を確保するかという課題は、民間も教育委員会も同じである。もちろん、面接の中で選ぶ側の人間として、我々自身が、就業環境の改善などについて、不断の努力をしなくてはならないことは言うまでもない。
ただ、どんなに努力をしても、何かにつけて文句を言う人間は一定数いるというのが現実である。そういった人間を面接でどこまで見抜けるか、前向きに思考できる人間をいかに選べるかというところが、大事だと思う。
そういった観点から、やはり面接に力を入れることが大切であるというのが、試験の過程を見させていただいた感想である。
(平田教育長)
委員の皆様から貴重なご意見をいただき、感謝する。
事務報告5について、私からも少しお話しをしたい。資料5の県内公立高等学校への進学希望状況では、昨年度よりも希望者を増やした学科等がある。手前味噌ではあるが、県立高校全体として、魅力度向上などの取組などを行ってきた結果だと思う。
例えば、商業科については、前橋商業高校、高崎商業高校をはじめ、多くの商業高校で、昨年に比べ希望者が増えている。この結果については、夏休み中に体験入学等を行った結果が影響しているのか。高校教育課長にお伺いしたい。
(高校教育課長)
商業科については、コロナ禍が落ち着いてきて、文化祭などのイベントが実施できていることが影響していると思う。イベントを行うことで、地域のお店と連携した商品の販売などを通じて、直接的に中学生に魅力を伝えることができる。
(平田教育長)
チラシには多様な人物が描かれており、みらい共創中学校をみんなで作っていくというメッセージが表されていると評価をいただいた。大変ありがたいことである。
商業科や工業科などの専門科の学びというのは、なかなか中学生に魅力が伝わりにくいところがある。ましてや、コロナ禍でなお大変であったと思う。
普通科など、そのほかの科においても、コロナ禍では学校での活動内容等を伝えにくいということがあった。そのような状況で、各高校は様々な工夫をして、相当頑張ったと思っている。
ほかに質問等はあるか。なければ、教育長事務報告は以上とする。
ここで、平田教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者は退室した。
総務課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
生涯学習課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
生涯学習課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
健康体育課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。
午前11時43分、平田教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。