1 日時
令和3年12月21日(火曜日)13時30分から16時00分
2 場所
群馬県立伊勢崎興陽高等学校
3 出席委員
10名(小林委員(副会長)、飯野委員、山口委員、細谷委員、茂木三枝委員、大嶋委員、茂木創委員、簑輪委員、田中委員、井野委員)
※欠席委員 2名(加藤委員(会長)、鷲澤委員)
4 次第
- 開会
- 群馬県教育委員会教育長挨拶
- 委員及び幹事自己紹介
- 会長・副会長選出
- 群馬県産業教育審議会長(副会長)挨拶
- 学校概要説明(群馬県立伊勢崎興陽高等学校長)
- 生徒研究発表「福祉」
- 生徒実演「介護福祉コンテスト」
- 授業・施設・設備等視察
- 審議
「地域や産業界と連携した実践的な職業教育の在り方について
~新しい時代のニーズを踏まえた専門教育の充実に向けて~」
- 閉会
5 議事概要
副会長
- 本日の研究発表、実演、視察等について、各委員の皆様方の御意見をいただきたい。
委員
- 専門分野に取り組んでいる本校に、大変感動した。生徒たちの目が光っている。授業を拝見し、生徒たちが目を輝かせ、自分がこれをやりたいんだと頑張っている姿に、とても感動した。いただいた資料については、ゆっくりと拝見させていただき、勉強させていただきたい。
委員
- 感動の一言である。こんな高校があるのなら私が今から通いたいくらいだと思いながら見学をさせていただいた。ぜひ、素晴らしい学びをしているこの現状・この実態を、地域社会の方にもっと知っていただきたい。更に、地域の中で、専門家としてすでに活躍している方々の姿や技に触れることにより、地域社会の中で、どう貢献できるようになるかという視点でも学べるとよいと思った。
- また、生徒達の自発性が素晴らしいと感じた。先生たちがどんな働きかけをしてくださり、生徒たちのあの自発性が生まれているのかということをぜひ伺ってみたい。他の高校や小中学校の先生方にも、そのような働きかけを共有できると、さらに良いのではないかと思った。
委員
- 1年目にいろいろなことを経験してから系列を選べることは、すごく良い取組であり、重要であると思った。中学校から高校に進学するに当たり、進路をなかなか選べない。私どもの会社でも、採用し、最初の3か月間はそれぞれの部署を経験する研修期間となるのであるが、最初の希望と違う部署を選択する人たちも結構いる。分からないことはたくさんあるので、生徒たちは、それを経験できてから、自分のやりたい方向を選べるので、やる気が出て、自分のやりたい方向に進めることで、楽しく学べているのではないかと思った。
- 大抵、1人や2人は困っている生徒もいると思うが、今日は皆さんが生き生きと学んでいる姿を見て、本当に良い学校なんだなと実感することができた。
- もう1点、私どもも私どものお客様も、今、大きな課題として挙げられるのは、省人化である。介護の分野も本当に人が不足しているので、皆さんに育ってもらって、良い仕事をしていただけるようになるとよいなと希望をもって見させていただいた。
委員
- 他の委員の方もおっしゃっていたが、本当に生き生きとした表情で、自ら考え、自ら取り組んでいることが分かった。
- 学校現場では、授業の実践の中で、課題やジレンマなどがあると思うが、後ほど教えていただければ、他の学校の参考になるかと思う。
委員
- 冒頭でも、興陽高校の生徒は目の輝きがあると伝えたが、授業を拝見させていただいて、それがどこから生まれてくるのかがよく分かった。主体性、自発性など、今の社会に求められることが全部備わっているんだなということに気付いた。介護分野も科学的な根拠を持ちながらということが大切である。生徒の段階から、そのようなところを身に付けていただけると、介護もただのお世話ではなくなり、本当に専門分野となってくると、今日は思わされた。
委員
- コロナ禍にあって実践的な職業教育を行うためには、実に多くの工夫が必要なのだと痛感した。私は、数年前にも興陽高校の取組を見学する機会があったが、その時と比較をすると、圧倒的にパソコンを使う授業が増えたという印象を持った。生徒がJamboardというアプリケーションを使って、タブレット端末上でプレゼンテーションの良い点、悪い点を整理している様子は、とりわけ印象に残った。
- 地域社会の問題解決にアプリケーションを用いる姿勢は、コロナ禍にあって非常に重要な取組であると思う。同時に、先生方の指導負担も大きくなっているのではないかと感じた。
委員
- 本日の学校概要説明、生徒の研究発表、授業の様子を拝見し、本当に素晴らしい教育活動が行われていると感じた。6つの系列を持った総合学科であり、総合学科の特色を十分に生かし、興陽高校ならではの総合力が生かされた学びが実施されていると感じた。
- これは、100年を超える伝統と、優れた実践的・体験的な学習活動の取組が継続されているものだと感じた。特に総合学科においては、入学して、その後、自分自身で系列を決めるということを大切にしている。平成17年度に総合学科に改編されて以降、中学生からの人気が高く、生徒たちが楽しく充実した高校生活を送ることができているようである。今日の発表の中にあった「将来、大学に行って、農業の研究を続けたい」というように自分の将来や夢など、自らの学びがデザインできていて、素晴らしい。
- また、介護福祉コンテスト実演において、リモート面会を取り入れた実演等に見られるように、コロナ禍だから学習ができなくなったということではなく、コロナ禍だから新たな学習方法や教材の工夫ができたこともある。授業におけるICT機器の活用は必要不可欠であるが、それが可能となっているのは、先生方の力があって初めてできる。引き続き、先生方には本県産業教育の振興のためにお力添えをお願いしたい。
委員
- 私自身は総合学科というイメージを持っていなかった。募集要項などを見ても、なかなかイメージはつかめてなかったが、今日、実際に見せてもらい、総合学科では、あらゆる分野で生徒を育てようとしていることが分かった。
- また、先生方は、生徒の興味・関心をいかに引き出すのかを研究しており、先生方の教材研究は大変だろうなと思った。自分も学生をもっと指導していきたいと感じた。
委員
- この総合学科を経営していく中で、関係機関の皆様や地元企業などと連携を密にしないと、この教育プログラムというのは実現し得なかったと感じた。先生方、学校関係者の皆様の尽力だと思う。
- 高校生が就職した後について、3年間で約5割が離職すると言われている。そういった中で、入学後、系列選択をするというのは、自分で考えて履修していくので、ミスマッチの解消に繋がるものとなる。また、生徒が将来に向けて、新たな道へ進んでいくことができると感じた。
委員
- 委員の皆様が話していた目の輝き、自発性、自主性、主体性は、黙っていても出てこないものである。先生方がかなりの努力をして、生徒たちの主体性、自主性を上手に引き出していると感じた。そういった点で、興陽高校の先生方の力を感じることができた。これからも、先生方には力を発揮していただき、興陽高校から出た生徒が群馬県の産業教育で活躍していただきたいと思う。
- 現場の課題についての話が出てきたが、学校現場においての課題について、話していただきたい。
校長
- 生徒は半年かけて、自分で系列を選んでいる。系列のミスマッチについては、中学3年生で選ぶよりははるかに少なくなっているのかと思う。「自分で選んだので、責任を持つ」ということや「将来のことを真剣に考えて」ということもあると思う。
- 2年生・3年生になると実際に体験や実験実習を行う授業がかなり多く、そういった面でも生徒は生き生きできていると思う。課題ということであるが、先生方がある程度レールを敷きながら、その中で生徒は自主的にやるという形にはなっているが、もう少し先まできちんと考えて、本当に自主的にできているのかというと、実はかなり多くの生徒がそこまでは達していない。興陽高校の中では、何をやればよいか一生懸命考えてできているが、その先のことまでとなると難しい。そのため、実際の進路を選択するときにも、結構遅くまで決まらない生徒も多い。就職を希望している生徒は、比較的しっかりと考えているが、進学をしたいけれど具体的に決まっておらず、とりあえず専門学校へという生徒もいる。その点については、低学年からしっかりとした意識付けをして、明確に進路を決めていけるように先生方は働きかけている。
- そのような中、明るく仲良くやっているように見えて、精神的に不安定で心配な生徒も中にはいる。その点を見落とさないよう、先生方もよく見てくれており、少しでも何かあれば、先生方みんなで共有して、また家庭とも協力していきながら対応している。今日は、学校の良いところが見ていただけたかと思うが、そのような点も多々あるため、これからも御指導をいただきたい。
副会長
- 生徒たちの目の輝きが未来を作っていくのかと思いながら、委員の皆様の話を聞いた。
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