1 日時
平成25年11月11日(月曜日)13時30分から16時00分
2 場所
群馬県立吾妻高等学校
3 出席委員
4名(今井委員、鈴木委員、太田委員、木村委員)
※欠席委員 8名(原委員(会長)、遠藤委員、宝田委員、松村委員、茂木委員、鈴木宏子委員、朝岡委員、丸茂委員)
4 次第
- 開会
- 群馬県産業教育審議会長あいさつ
- 群馬県教育委員会教育長あいさつ
- 学校概要説明(群馬県立吾妻高等学校長)
- 生徒活動発表
「地域に貢献する介護福祉士をめざして」
- 授業・施設・設備等視察
介護福祉基礎、生活支援技術
- 審議(議事概要参照)
社会の変化に対応した産業教育の在り方について
~次代を担う職業人材をどのように育成するか~
- 閉会
議事概要
A委員
- 本日の授業をご覧になり、施設・授業の内容を見ての感想等をお願いする。
B委員
- 1年生の授業を見学したが、介護福祉士初任者研修は終了しているのか。また、授業がもう少し活発でも良かったのではないかと思う。介護の基本的なことについて学習をしていたので、さらに生徒を引き込む工夫があると良いと思った。
- 授業ではコミュニケーションについて学んでいたが、コミュニケーションとはまず話をすることであると思うので、生徒が発言する機会をさらに増やすと良いと思った。
- 3年生の授業では、ベッドから車椅子への移乗の実習をしていた。介護現場で働くものの意見として、危険予知の視点を加えていただきたいと思った。
- 3年生の実習では、ベッドから車椅子への移乗についての時間を5分に設定していたが、実際には4分でできていた。早さを競うのではなく、相手にいかに安心してもらえるかという技術も学んでいただきたい。
- 本校の生徒はとても素直で、いつも笑顔である。さらにその良さを出すためにも、実習において相手の目を見てゆっくりと行うようにすると良いのではないか。
校長
- 1年生の授業は、緊張していたため、普段よりもおとなしい授業となったようである。
- 来年度から、全国産業教育フェアで開催される介護技術コンテストに参加したいと思っている。
C委員
- 介護を志す若者は少なくないが、本校の生徒のように自分の意思をもって取り組んでいる若者は少ないようである。本校の生徒は、産業界と連携して学ぶことにより、自分の進路を見極めて、進路を決定していると思う。
- 介護系は求人が多いため、安易な気持ちで介護を学んでいる若者もいるが、就職後長続きしないこともある。本校では、生きたキャリア教育を実践していると感じた。この生徒が実社会でサポートしてくれることを心強く感じた。
B委員
- 高校卒業後、就職してから3年以内に離職する生徒も少ないと聞いているが、いかがか。
校長
- 一般的には、仕事がきついために辞めてしまうという印象があるが、本校の生徒はそのようなことはない。全国的に見ても、高校で福祉を学んだ生徒についは、介護系の離職率は低いようである。
A委員
- 就職後にどのような仕事をするか考えず入社してしまい、仕事が嫌になってしまう人がいる。本校の生徒は、介護の仕事がしたいと思って3年間勉強して就職するから辞めないのであろう。現場を理解しているということは、とても大切なことである。
D委員
- 本校の生徒はあいさつと笑顔が素晴らしいと思った。授業中も素直な様子であった。私自身、介護に携わったことがあるが、自分達はこのように丁寧な声掛けを行っていたかと考えさせられた。
- 介護の質の向上を図る意味では、本校の生徒が各地の施設に就職して、施設のレベルを上げる起爆剤になっていただければ良いと思った。
B委員
- 介護福祉士の試験では、一般の方に対して試験の直前対策講習を行っているが、本校の丁寧な声掛けは学ぶべきところがある。本校の生徒は、試験に際して学校で学んだことを忠実に行って、合格している。
A委員
- 最近の授業はグループ学習が多いようである。本日は、4人で話し合ってそのうち1人が答えるという形式であった。各自が自分の考えを発言して、発表する人がまとめるという経験を積むことにより、コミュニケーション能力が育まれる。
- 最近の若者はコミュニケーションを上手にとることができない。大切なことであっても、電子メールで済ませてしまう人もいる。自分達のコミュニケーション不足が原因ではないかと反省している。コミュニケーションの大切さも分かった。
B委員
- 3年生は実習中の立ち姿が決まっていた。3年間で姿勢も良くなるものだと感心した。
A委員
- 次に、本校の施設についてや、次代を担う職業人材をどのように育成するかということについて意見を伺いたい。
B委員
- 本校は約90%の生徒がこの地域から通っている。もっと他の地域から生徒を集められると良いと思う。
A委員
- せっかくの施設であるから、もっとアピールして他の地域からも生徒を集められると良いと思う。
校長
- 厚生労働省のまとめでは、2025年にはさらに100万人の介護人材が必要になるということである。その一環として、本校の存在意義があると考えている。
- 介護福祉士は中核となる資格であり、それを育てるのが、我々の使命であると感じている。
- 生徒募集には相当努力をしているつもりである。学校説明会は、年3回行っている。中学3年生はこのくらいの時期に志望校を決定するので、先週の土曜日に今年度3回目の説明会を開いたところである。また、職員全員で郡内の中学校や吾妻線で通学できる前橋や高崎の中学校を訪問している。
B委員
- 高校で介護福祉士受験資格をとれる学校は、本県では2校である。
A委員
- 福祉人材の必要性はわかっていても、自分の子は福祉に進ませたくないと思っている親は多いと思う。
C委員
- 福祉系の大学でも、就職後にミスマッチとなることもあるようである。校長先生が苦労しなくても生徒が集まってくるスキームがあればよいと思う。
D委員
- 私達の団体では「何でも労働相談」を開いている。就職が決まらない女性が福祉に興味を示すことも多いが、実際の仕事の話を聞くと二の足を踏んでしまうことがある。世間のイメージを変える必要があると思う。吾妻高校に福祉科があるということを知らせることで、介護福祉士を目指す人材を増やせるのではないか。
- 介護職員のニーズや求人は多いが、希望者は少ない。世論喚起が必要である。
B委員
- 介護福祉士実務者研修を10月から始めたが、参加者があまり多くなかった。このような資格を取れば、このような現場で働けるというPRを増やすと良いのではないか。ベテランに指示ができるくらいの優秀な若者を育てていく必要があると思う。
D委員
- 本校の生徒は生き生きとしていて、笑顔も素晴らしい。このような生徒が県内各地の介護施設などに就職することが、PRになるのではないかと思う。
A委員
- 本校の生徒が県下全域の施設などに就職して活躍することが良い効果をもたらすのではないか。