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令和2年4月17日(金曜日)
県庁24階 教育委員会会議室
笠原寛教育長、平田郁美委員、青木章子委員、武居朋子委員、益田裕充委員、竹内健委員
加藤隆志教育次長、村山義久教育次長(指導担当)、上原克之総務課長、鈴木佳子学校人事課長、栗本郁夫義務教育課長、小林智宏高校教育課長、町田英之特別支援教育課長、長谷康夫総務課次長、齊藤克博総務課補佐(行政係長)、宇津木牧子総務課主幹
午後1時00分、笠原教育長、教育委員会会議の開会を宣す。
傍聴人は1名であることを報告。
笠原教育長が今回の会議の会議録署名人に青木委員を指名。
議案審議に先立ち、笠原教育長から、第9号議案は附属機関の委員の委嘱に関する案件であるため、第10号議案は事務局等職員の人事に関する案件であるため、第11号議案は職員の表彰に関する案件であるため、第12号議案は教職員の人事に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。
教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。
(笠原教育長)
まず、最初に私から報告する。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2月28日付けの国の要請を受けて、子どもたちの命と健康を守るとともに学校での感染拡大防止をする観点から、県立の高等学校、中等教育学校、特別支援学校については3月2日から一斉に臨時休業とした。また、県内の小中学校についても、全市町村で春休みの開始日までの期間において、何らかの臨時休業措置が行われている。
その後、本県及び近隣都県の感染状況や県感染症危機管理チーム会議の意見等を踏まえ、4月2日に、県立学校の再開を、春休み明けから1か月を目途に延期するため、再度の臨時休業を決定した。また、市町村立学校についても、学校設置者である市町村が、県立学校と足並みをそろえた対応を取っているところである。なお、南牧村については、児童生徒の数が少ない等の理由から、子どもたちの安全を確保した上で再開している状況である。
この休業期間中における児童生徒への指導・支援については、それぞれの学校において、電話連絡や家庭訪問、学習課題の出題等の個別指導等を通して、児童生徒の実態を踏まえた指導・支援に努めているところである。また、休業期間が長くなっていることから、児童生徒の基礎学力の確保を支援するため、県教育委員会が休業中の補充となる授業動画を作成し、県ホームページ等に掲載した。また、臨時休業中の家庭での過ごし方へのアドバイスについても県ホームページに掲載した。
各学校及び市町村教育委員会の取り組みに加え、県教育委員会としても、子どもたちの学習及び生活の支援を行っているところである。
こうした中、昨日、全都道府県を対象とした国の緊急事態宣言が出された。本県でも新たな局面を迎えたと捉えている。今後さらに感染拡大防止に向けた対応が必要になると考えている。今後の学校再開にあたっては、まずは感染の状況を見極め判断することになる。教育委員会だけでなく、関係部局とも情報を共有し、専門家のアドバイスも踏まえながら、学校の再開に向けて取り組みたい。
再開に向けて、各校においても感染防護措置を徹底できるよう「群馬県版 学校再開に向けたガイドライン」を既に策定している。このガイドラインをしっかりと守ることが、子どもたちの健康と安全を守ることに繋がると考えている。
先の見通しが立たない事態であるが、県教育委員会としては、子どもたちの安全を第一に考え、引き続き市町村教育委員会や県庁の各部局と連携・協力して、この危機を乗り越えたいと考えている。教育委員にも協力をお願いしたい。
次に、群馬県いじめ問題等対策委員会について報告する。県立高校生の自殺が疑われている死亡案件について、現在、群馬県いじめ問題等対策委員会で調査審議が行われている。前回の教育委員会会議以降、第13回目の委員会が3月27日に開催された。委員会では、調査計画に基づき実施された御遺族及び教職員への聴き取り調査結果の状況の報告が行われたほか、引き続き事実関係の検証作業、経過報告の内容等の協議が行われた。県教育委員会としましては、引き続き、委員会の調査審議が円滑に行われるよう、全面的に協力したいと考えている。
次に、前回の教育委員会会議以降の主な行事について報告する。当初、4月8日および9日に開催された県立学校の入学式に委員の出席を予定していたが、新型コロナ感染症対策のため出席は取り止めた。また、例年、この時期に県立学校長会議を開催し、教育委員にも御挨拶いただいていたが、同様の理由から会議開催を中止した。今後も新型コロナウイルス感染症対策のため、様々な行事が中止や延期となることが予想されている。
私からの報告は以上である。それでは、各所属長から順次報告をお願いする。
総務課長、新型コロナウイルス感染症の発生に伴う県内の臨時休業の状況や休業期間中の対応について、資料1により報告。
学校人事課長、ぐんま方式の学級編制に「ぐんま少人数クラスプロジェクト」の令和2年度の取り組みについて、資料2により報告。
高校教育課長、令和2年度公立高等学校入学者選抜結果(全日制課程・フレックススクール)について、資料3により報告。
特別支援教育課長、令和2年度県立特別支援学校高等部入学者選抜結果について、資料4により報告。
(笠原教育長)
説明は以上である。委員から質問等があるか。
(益田委員)
資料3の後期選抜の結果について、昨年度、数学の平均点が他の教科と比べて低いのではないかと質問した。今年の結果をみてもやはり低い。それぞれの教科にあまりバラツキがないように作ることが求められるのではないかと思うが、2年続けて低い結果が出ている。最初に問題を作るときに、どういう共通理解の下で作成しているかお聞きしたい。
(高校教育課長)
基本的には、まず基礎・基本を問い、その上で応用力や活用力といった部分をバランス良く問う。各教科共通でそのように努めているところだが、結果的には今回も数学が一番低い結果になった。昨年と比べると上昇しており、国語を除けば概ね平均点は50点前後というところまできている。今後よりバランスを取るように努めたい。
(益田委員)
特定の教科の平均点が低いということは、全体的な結果にも影響する。5教科で受験させている以上、そのバランスが悪いのはよくない。その点をしっかりと検証し、次年度に生かしていただきたい。
(平田委員)
同じく資料3の学力検査教科別得点分布で、後期選抜は、数学、理科、社会とも図が重なっている。平均点では数学が低くなっているが、全体の傾向としては同じである。それに比べて、前期選抜は数学だけがかなり左に寄っている。これは本当に全体的に得点が低いと言える。全国学力テストでは、群馬県の数学はむしろ点数が高い傾向があるので、選抜の数学の問題自体に、記述が難しいとか、応用問題が多いとか、何か理由があるのではないか。
(高校教育課長)
数学の記述問題が多いことが、得点が高くなりにくい要因ではないかと考えている。今回、国語の得点が高い傾向にあるが、これは今までに比べて記述問題を少なくしたことが影響していると考えている。結果を検討し、5教科のバランスを取るよう調整していきたい。
(笠原教育長)
募集定員に比べて合格者数が少ない、定員内不合格の学校があるが、この点についてはどう考えているか。
(高校教育課長)
主に山間部の小規模校で、定員が充足しなかった学校である。足し上げると340人分ほどになる。
(笠原教育長)
募集の段階で定員が埋まっていないという理解でよいか。
(高校教育課長)
そのとおりである。志願者数と受験者数については、前期と後期で重複があるので、実人数より多くなっている。
(笠原教育長)
それでは、教育長事務報告は以上とする。
総務課長、原案について説明
(武居委員)
事務報告の中でも小中学校にマスクが事前配布されたという説明があったが、今回の補正予算で、子どもたちにどの程度のマスクが配付される予定か。
(総務課長)
マスクについては、各家庭でご用意いただくことが基本と考えている。その上で、どうしても用意できない、忘れてしまったという児童に対する分として、1クラスに50枚入1箱を配付している。
(笠原教育長)
マスクについては、なかなか購入が難しい現状であるため、春休み中にご家庭で布マスクを作って欲しいというメッセージも出している。基本的にはご家庭で用意してもらいたいが、どうしても難しい場合がある。マスクを持っていない、付けられないという児童が出ないように対応したい。また、小中学校の分は、市町村が負担するのが本来の考え方であるが、非常事態における県の対策の一貫として、緊急用分は県が確保し、市町村に支援したところである。
以上の審議の後、原案のとおり承認
総務課長、原案について説明
(竹内委員)
文化財保護行政は知事部局に移管されたが、銃砲刀剣類の事務は引き続き教育委員会で行うということか。
(笠原教育長)
銃砲刀剣類登録手続き等は専門的な知識が必要となるため、補助執行により、引き続き教育委員会の各教育事務所で行う。
(竹内委員)
承知した。
以上の審議の後、異議なく原案のとおり承認
学校人事課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
学校人事課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
学校人事課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
学校人事課長、原案について説明
(竹内委員)
規則の条文案で、「三 勤務成績が良好な職員」の次が「四 勤務成績が良好でない職員」となっているが、この間に「普通」という区分はないのか。「良好でない」というのは、通常「良くない」、「悪い」という意味で使う。
(学校人事課長)
事評価の結果を踏まえて、4段階の昇給区分を設けている。
(笠原教育長)
基本的には、良好に勤務することが普通であるという捉え方をしている。
(竹内委員)
優・良・可・不可で言うと、良好が可、良好でないが不可と見てよいか。承知した。
(武居委員)
そういう区分であることは、一般の教職員は十分に承知しているのか。
(笠原教育長)
この評価方法に変更した時に2~3年を掛けて周知した。給与に影響するため、職員団体との間でも大きなテーマであった。教員以外の事務職員との均衡も取りながら制度を作り上げてきた。教職員の中には制度自体に不満がある者はいるかもしれないが、制度としてはよく理解していると考えている。
(学校人事課長)
本格実施に向け、本来であればこの4月の校長会でも更に周知をする予定であった。会議開催が難しい状況となってしまったが、資料を送付し、確認すべき点等を細かく示すなど、対応を進めているところである。
以上の審議の後、異議なく原案のとおり承認
義務教育課長、原案について説明
(平田委員)
1に「(公立の義務教育諸学校は除く)」とあるが、公立の義務教育諸学校は含めなくてよいのか。
(義務教育課長)
「及び」以降は私立と国立を指している。公立の義務教育諸学校は全て市町村教育委員会に含まれる。
(平田委員)
承知した。
(笠原教育長)
昨年度は小学校の学習指導要領の全面改定があり、小学校の教科書採択が大きな課題であった。今年度は来年に向けて中学校の教科書の選定が大きな課題になると考えている。
以上の審議の後、原案のとおり決定
特別支援教育課長、原案について説明
異議なく原案のとおり決定
ここで、笠原教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人は退室した。
義務教育課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
総務課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
総務課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
学校人事課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。
午後2時37分、笠原教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。