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平成26年5月19日(月曜日)
県庁24階 教育委員会会議室
山田浩史委員長、坂本壽枝委員長職務代行者、清水和夫委員、眞保智子委員、天田清之助委員、吉野勉教育長
萩本勝美教育次長、田村充教育次長(指導担当)、宮内伸明総合教育センター所長、関隆之総務課長、吉澤幸夫管理課長、三田功福利課長、松本昭彦学校人事課長、野村晃男義務教育課長、小林智宏高校教育課補佐(高校教育改革推進係長)、武藤勉特別支援教育室企画主監、下田明英生涯学習課長、洞口正史文化財保護課長、植松啓祐健康体育課次長、内田善規総務課次長、小林謙五総務課補佐(行政係長)、高橋悠司総務課主任
午後2時15分、委員長、教育委員会会議の開会を宣す。
傍聴人は1名であることを報告
委員長が今回の会議の会議録署名人に清水委員を指名
教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、委員長が説明
議案審議に先立ち、委員長から第7号議案及び第8号議案については、非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。
次に、事務局から傍聴人に対し、傍聴資料を配布した。
義務教育課長、原案について説明
(委員)
今年度は、平成27年度使用の小学校の教科書採択が行われるとのことだが、県内の採択地区は9地区で変更ないか。また、先ほど参考ということで教育委員にも新しい教科書をそろえていただき、検定基準等の変更等に基づいた地図などにも目を通させていただいた。是非、公正・公平に採択が行われるよう対応をお願いしたい。
(義務教育課長)
採択地区については、昨年度に引き続き9地区で行う予定である。内訳については、中毛地区が2地区、西毛地区が2地区、北毛地区が2地区、東毛地区が3地区に分かれている。事前にご覧いただいた小学校用の教科書の中から採択されることになる。一つ付け加えると、小学校や中学校の社会科の教科書で領土問題に触れるということになっているので、小学校5年生等の社会科の教科書においても、竹島・尖閣諸島等の記述が増えているのが特徴かと考えている。
以上の質疑の後、異議なく原案のとおり決定
(教育長)
私からは2点報告する。
1点目は、世界文化遺産の登録について報告する。
すでにご案内のとおり、4月26日に富岡製糸場と絹産業遺産群について、イコモスから世界遺産一覧表に記載することが適当という勧告をいただき、大変喜ばしいことである。今後、6月15日からドーハで開催される第38回世界遺産委員会で、世界文化遺産登録が決定される見込みである。子供たちが郷土に愛着と誇りを持てる絶好の教材であると考えているので、県教育委員会事務局としても、関わり方についてそれぞれ担当業務の中で積極的にアイデアを考えていけるようにと、各課室長等に指示をしたところである。
2点目は、4月定例会後の主な出席行事について報告する。
4月23日には、今年度最初の県市町村教育長協議会を開催した。この協議会では、「第2期群馬県教育振興基本計画」をはじめ、「平成26年度ぐんま少人数クラスプロジェクトについて」や「群馬の子どもの体力向上プロジェクトについて」など18の事項について説明した。
また、今年度も県内を8つの地域に分けて行う地域別市町村懇談会が、4月25日の北群馬・渋川地域を皮切りに始まった。この懇談会は、県と市町村の対話を深め、連携を強化するために開催されるもので、市町村からは地元市町村長や議長、教育長などが出席し、県からは知事を始め各部長等が出席し、教育委員会からは私が出席している。5月8日には太田・桐生・みどり地域で第2回が開催され、7月28日までの間に県内8つの地域で行われる予定である。
5月9日には、県高等学校総合体育大会の総合開会式が行われ、出席された委員にはお世話になった。大会の結果については、この後健康体育課次長から報告させる。
5月12日には県総合表彰が行われた。教育関係では6名の方が受賞され、表彰式には委員長と私が出席した。
この他の事務報告については、関係所属長から報告させる。
(委員長)
続いて各所属長から順次報告をお願いする。
(学校人事課長)
児童・生徒数及び実学級数について、前年と比較しながら全県的な特徴や今後の推移の見込み等について資料1により報告
(高校教育課高校教育改革推進係長)
大学・短大への進学、就職等の状況や考えられるその背景について資料2により報告
(生涯学習課長)
番組の概要及び放送予定等について、資料3により報告
(健康体育課次長)
総合開会式、総合成績等について資料4により報告
(健康体育課次長)
策定の趣旨や特徴等について資料5により報告
(総合教育センター所長)
趣旨、配布先、従来との変更点等について資料6により報告
(委員)
資料1について、全体として実学級数が昨年に比べて85クラス減っている。これはそのまま85人の教員の定数が減るということであると思う。文部科学省では定数改善として予算の概算要求の中で打ち出している様子は見えるが、この自然減として削減された85人をそのまま群馬県に特配として配置していただくことが、文部科学省が言う教育水準に対応した予算について削減をしないということであり、前年度並みの対応ということだと思う。実際問題として、全国的に自然減が大きいと思うが、それに対して文部科学省が全体に特配として配置している状況と、併せて、どれくらいの改善があったかについて、群馬県の例でも結構なのでわかったら教えていただきたい。
定数改善というが、自然減に対してプラスアルファの対応がなければ、それは改善ではないのではないかということが強く意識としてある。国全体の教育予算がどう動いているかと考えたとき、感覚としては、今年度についてはあまり積極的に定数改善が行われたと感じられないので、そのあたりについて情報として把握していたら教えていただきたい。
(学校人事課長)
委員御指摘のように、義務教育の場合には学級が減った分、教員の定数も減るという状況にある。国の定数改善計画等については、文部科学省からそういった情報や報道もあったが、はっきり申し上げて、平成25年度の特配定数に対して、今年度自然減分に見合うような特配をいただいたということはなく、ほぼ昨年度並みの特配をいただいたという状況である。
(委員)
資料3について伺いたい。各学校の昨年度の実績を中心に紹介していく形になっていると思うが、例えば「富岡製糸場と絹産業遺産群」が正式に世界文化遺産に登録されるのが6月20日頃だとすると、富岡の吉田小学校が7月8日に放送される。今から放送内容に反映させるのは難しいかもしれないが、藤岡市や富岡市の小中学校において、積極的に教育の場面で、総合的な学習の時間などを含めて、富岡製糸場等を地域の子供たちの学びに活用していこうとしている。将来的には「地域が支える小中学校」ではなく、「地域を支える小中学校」でありたいと、富岡市や藤岡市のことを考えるとそのように思う。特別編を予定している「高校教育」や「東国文化」も非常に大事なことだと思うが、特別編や各学校の紹介する内容の中に、こういった事例や内容を含めることがこれから可能なのかどうかお聞きしたい。
(生涯学習課長)
放送する学校自体は年度当初に計画しているものなので、変更は難しい。番組の内容については、富岡の吉田小学校は7月放送なので、これから入れる余地もあるかもしれないので、現場レベルで調整したい。特別編については、関係課との調整もあるので、ここでどこまで内容を入れられるかというのは何とも申し上げられないが、ご意見があったことは踏まえて、対応できるところはしていきたい。
(委員)
これはあくまで要望であるが、知事部局に世界遺産推進課があって、登録に係る資料等については知事部局から出されていると思う。小中学生の副読本についてもそうだと思う。そういったものも含めて、教育の場面で、子供たちに文化的な価値や将来的な群馬県としての文化遺産への認識や感覚を養うのは大事なことだと思う。これは生涯学習課だけでなく、学校の授業の内容まで含めれば義務教育課の所管の中でも具体的な活用の場面が出てくると思うので、是非、教育課程の中で上手に使えるものがあれば、積極的に指導・助言を市町村に対して行っていただければありがたい。
(義務教育課長)
「富岡製糸場と絹産業遺産群」については、世界遺産推進課が冊子を作って、昨年度各小学校に配布した。各小学校が見学に行く際の事前学習として活用してほしいということであった。
(委員)
そういった資料について、県教育委員会で押さえておかなければ、市町村に対して指導もできないのではないかと思う。実際に使う・使わないは別として、資料の価値・意味付け・使い方等について、積極的に指導してほしい。
(委員)
資料5について、文部科学省でも学校災害対策について重点をおいて対応していくという方向もあるようだが、県としてこういったマニュアルを策定していくのはよいことだと思う。現職のときも、雷の時期になると、子どもの下校時に雷が鳴ることが何度もあった。下校前であれば校内に留める対応もできるが、下校させてしまった後の対応に四苦八苦したことがあった。こういったマニュアルを出していただくと、学校としてもこれを使って指導したり、準備したり、対応したりできる。内容もわかりやすく充実しており、学校現場で安全のために活用してもらえるといいなと思う。
(委員)
資料の中で、保護者・教職員向けのリーフレット等の掲載場所を案内しているが、実際問題として、保護者も含めた県民一般としても、こういった災害が最近起きているということや、一般的にこういった災害時にどのように対応したらよいかということに対する理解が低いのではないかと思う。災害が起きたときに騒ぎはするが、そのときにどういう避難をしたらいいかわからないということもあるので、学校からのこういった資料を通して、家庭全体の理解として深めて、家庭共々子供たちの生活全体を守るという感覚を身につけていただくことが重要と思う。落雷・竜巻等が起こる時間は、どちらかというと放課後の帰宅時間等の混乱した時間なので、家庭の理解・地域社会全体の理解も大切である。教育委員会で資料を作ったのであれば、学校での紹介の機会を増やしていただき、積極的に家庭まで届くような活用をできればいいと思っているので、そういった指導もお願いしたい。
(健康体育課次長)
貴重な御意見をいただいたので、校長会等の会議や研修会の機会を通して、そういったお話をさせていただければと思う。
ここで、委員長から、これからの審議は非公開とする旨の発言があり、傍聴人は 退室した。
総務課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
総務課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
教育委員会記者会見資料について、異議なく原案のとおり決定
午後2時59分、委員長、教育委員会会議の閉会を宣す。