ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 報道提供資料 > 利根川支川新堀川導水路(しんぼりがわどうすいろ)で発生した水質事故について【最終報】(環境保全課)

本文

利根川支川新堀川導水路(しんぼりがわどうすいろ)で発生した水質事故について【最終報】(環境保全課)

更新日:2023年12月7日 印刷ページ表示

 令和5年10月26日に発生した、国産化学株式会社群馬工場(明和町)の排水から、排水基準値を超える水銀等が確認された事案(10月26日、27日に報道提供)について、原因が判明しました。
 また、周辺環境の調査を実施した結果、河川水質は環境基準値未満であり、河川底質についても、排水の影響による異常は見られなかったことから、現状では河川に問題はありません。

1 排水基準超過の原因

  • 同工場においては、令和5年9月17日に倉庫の火災事故が発生しており、その際に場内の雨水ますを経由して工場排水経路に薬品等が流出し、経路が汚染されたことが排水基準超過の原因でした。(4(2)工場排水経路図参照)
  • 倉庫残骸及び薬品等の撤去が概ね完了した後の11月15日に、県が立入検査を実施して原因が判明しました。

2 周辺環境の調査結果

(1)河川水質

 ア 調査日 9月19日、10月26日

 イ 結果 調査した新堀川導水路及び谷田川の全ての地点で環境基準値未満でした。

表1 9月19日(火災発生後)河川水質検査結果 単位:mg/L
検体 水質検査結果

区分

名称 採取日時 カドミウム シアン 六価クロム ひ素 総水銀 ふっ素

新堀川

導水路

春野橋
(排出水流入地点直上流)

令和5年9月19日
14時25分
<0.0003 ND <0.01 <0.005 <0.0005 0.11

新堀川

導水路

新秋野橋
(排出水流入地点下流約150メートル)
令和5年9月19日
14時53分
<0.0003 ND <0.01 <0.005 <0.0005 0.13
谷田川

谷田川橋
(排出水流入地点下流約1.2キロメートル)

令和5年9月19日
15時07分
<0.0003 ND <0.01 <0.005 <0.0005 0.19
環境基準値 0.003 検出されないこと 0.02 0.01 0.0005 0.8
表2 10月26日(排水基準超過判明後)河川水質検査結果(再掲) 単位:mg/L
検体 水質検査結果

区分

名称 採取日時 カドミウム シアン 六価クロム ひ素 総水銀 ふっ素

新堀川

導水路

春野橋
(排出水流入地点直上流)

令和5年10月26日
17時15分
<0.0003 ND <0.01 <0.005 <0.0005 0.04

新堀川

導水路

排出水流入地点直下 令和5年10月26日
17時25分
<0.0003 ND 0.013 <0.005 <0.0005 0.03

新堀川

導水路

新秋野橋
(排出水流入地点下流約150メートル)
令和5年10月26日
17時34分
<0.0003 ND <0.01 <0.005 <0.0005 0.05
谷田川

谷田川橋
(排出水流入地点下流約1.2キロメートル)

令和5年10月26日
17時45分
<0.0003 ND <0.01 <0.005 <0.0005 0.12
環境基準値 0.003 検出されないこと 0.02 0.01 0.0005 0.8

※表2は、10月27日既報の再掲です。

(2)河川底質

 ア 調査日 11月8日

 イ 結果 新堀川導水路及び新堀川導水路が流入する谷田川の上流・下流ともに底質に大きな差はなく、排水の影響による河川底質の異常は見られませんでした。

表3 河川底質検査結果 単位:mg/kg
検体 底質検査結果

区分

名称 採取日時 総水銀 カドミウム ひ素

新堀川
導水路

入ヶ谷橋
(谷田川合流点直上流)

令和5年11月8日
13時00分
0.048 0.38 6.8

谷田川

谷田川橋
(新堀川導水路合流点下流約250メートル)
令和5年11月8日
13時15分
0.057 0.36 9.6
谷田川

谷田川上流
(新堀川導水路合流点上流約200メートル)

令和5年11月8日
13時30分
0.040 0.38 7.7
暫定除去基準(※注) 25
土壌汚染対策法含有量基準(参考値) 15 45 150

 (※注) 底質の暫定除去基準について(昭和50年10月28日付け環水管第119号、最終改正 平成24年8月8日)
 カドミウム及びひ素は基準値等が設定されていません。

 ※ 水銀、カドミウム及びひ素は、一般環境の土壌においても検出されることがあり、自然由来による土壌汚染の事例もあります。

<参考>事業場排出水(10月25日)(再掲)

表4 事業場排出水水質検査結果(再掲) 単位:mg/L
検体 水質検査結果
区分 採取日時 カドミウム シアン 六価クロム ひ素 総水銀 ふっ素
排出水

令和5年10月25日
11時10分

0.055 <0.1 <0.05 1.5 0.038 <0.8
排水基準値 0.03 1 0.5 0.1 0.005

8

※表4は、10月27日既報の再掲です。

3 今後の対応

 事業者に対して、次の3点を指導しています。

  • 排水経路に残る堆積物の撤去及び排水経路の洗浄等の改善作業の実施
  • 倉庫の残骸、燃え残った薬品等の撤去
  • 上記2点の実施が確認され、排水の異常がなくなるまでの間、工場排水の停止継続

4 参考

(1)事案の経過

9月17日 倉庫火災事故
9月19日 県による事故後の下流河川の水質検査実施
 へい死魚等もなく河川異常なし
10月25日 県による国産化学株式会社群馬工場への立入検査
10月26日 排水基準超過判明、排水停止指示、下流河川の水質検査実施
11月 8日 県による周辺河川の底質検査実施
11月15日 県による立入検査(排水経路の詳細調査実施により原因特定)

(2)工場排水の経路図

 工場排水経路図

(採取地点等地図)

採取地点等地図

 報道提供資料 (PDF:1.12MB)