令和3年12月21日、蛇川(群馬県伊勢崎市上泉町地先)において、河川が白濁しているとの通報があり、伊勢崎市が現地調査をしたところ、環境基準値を超える硝酸性窒素が確認されました。発生原因については、伊勢崎環境保全課が調査中です。
なお、発見現場下流では白濁や魚のへい死等の異常はみられません。
1 事故対応状況
- 12月21日(火曜日)18時00分
蛇川が白濁しているとの通報が群馬県環境保全課にあり、伊勢崎市環境保全課が蛇川の白濁地点で簡易水質調査を実施。環境基準値を超える硝酸性窒素を確認。詳細分析のための採水を実施。
- 12月22日(水曜日)8時35分
発見現場周辺の流れが滞留している地点で、白濁が見られるが、下流側では見られない。また、発見現場付近で生きている魚を確認。
- 12月22日(水曜日)9時03分
蛇川と広瀬川の合流点に、白濁や魚のへい死等の異常は見られない。
- 12月22日(水曜日)10時23分
広瀬川と利根川の合流点に、白濁や魚のへい死等の異常は見られない。
- 12月22日(水曜日)13時05分
蛇川の白濁地点の詳細分析結果(速報値)。
硝酸性窒素:72ミリグラム毎リットル
環境基準(硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素):10ミリグラム毎リットル
水道水質基準(硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素):10ミリグラム毎リットル
排水基準(アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物):100ミリグラム毎リットル
2 今後の対応
- 伊勢崎市環境保全課が監視、発生原因調査及び水質調査を実施します。
- 群馬県では、監視及び情報の収集を継続します。
- 今後、水質状況や周辺環境に変化が認められた場合は、適時に情報提供します。
3 硝酸性窒素について(参考情報)
- 硝酸性窒素の発生源は、施肥、家畜排せつ物や生活排水などです。
- 硝酸性窒素は、それ自体は急性毒性をほとんど持ちません。しかし、乳幼児の胃の中で微生物により亜硝酸態窒素に還元された後、体内に吸収されると、血液中のヘモグロビンと結合し、酸素欠乏症を引き起こすといわれています。
(出典:「硝酸性窒素等による地下水汚染対策マニュアル」平成28年5月 環境省水・大気環境局 土壌環境課 地下水・地盤環境室)
現場地図