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【12月7日】東邦亜鉛(株)安中製錬所から排出された非鉄スラグに関する使用箇所の解明等の状況について(廃棄物・リサイクル課、環境保全課)

更新日:2022年12月7日 印刷ページ表示

 東邦亜鉛(株)安中製錬所から排出された非鉄スラグについて、令和2年9月10日に廃棄物処理法に基づく調査結果及び関係者への行政処分等を公表しました。使用箇所について、引き続き調査を行ってきたところ、現在の状況は次のとおりです。

1 非鉄スラグ使用箇所の解明及び環境への影響調査の結果(令和4年10月末時点)

(1)東邦亜鉛(株)安中製錬所から排出された非鉄スラグの使用が確認された箇所は、別紙の1のとおり公共工事で1箇所、民間工事で119箇所である。
(2)これまでの調査の結果では、使用箇所における建設資材から土壌環境基準又は土壌汚染対策法の指定基準(以下「土壌環境基準等」という。)に相当する値を超過する有害物質が検出された箇所はあるが、土壌汚染は確認されていない。

2 対応措置の状況

(1)県では、東邦亜鉛(株)に対して、引き続き使用箇所の全容解明に当たるとともに、判明した使用箇所における環境調査の加速化と結果の報告、及び生活環境の保全上支障が生じないよう必要な措置を指示した。
(2)これを受けて、東邦亜鉛(株)は、別紙の2(1)のとおり、非鉄スラグの使用が確認された全120箇所において、対応措置を講じている。
(3)使用箇所における対応措置等の状況は、次のとおりである。

  1. 公共工事は全1箇所で、民間工事は全119箇所のうち100箇所で、非鉄スラグの撤去が完了している。残る19箇所も撤去される予定。
  2. これまでの調査の結果では、土壌汚染は確認されていない。未撤去の19箇所は、立入禁止など当面の措置が講じられており、有害物質の摂取リスクは極めて低い。

3 今後の対応

(1)今後とも非鉄スラグの使用箇所の解明を進め、新たに使用箇所が判明した場合は、これまでと同様の方法で環境調査を行い、その結果を速やかに公表する。
(2)判明した使用箇所は全て県がリスト化し、今後も継続して、地下水概況調査の中で、環境への影響について監視を行っていく。
(3)撤去完了まで監視を継続するとともに、東邦亜鉛(株)に対しては、使用箇所における必要な措置を早期に完了させるよう引き続き指導を行う。

別紙 使用箇所の解明、環境調査及び対応措置等の状況

令和4年10月末時点

1 使用箇所数

(1)公共工事

表1公共工事
工事実施主体 使用箇所等の数 うち環境調査
実施箇所数
うち土壌環境基準等の超過箇所数
非鉄スラグ 土壌
令和4年7月末時点 新規
判明
令和4年7月末時点 今回 令和4年7月末時点 今回 令和4年7月末時点 今回
榛東村 1 1 0 1 1 0       0 0 0
1 1 0 1 1 0       0 0 0

(注)本表は、令和4年10月末時点の工事実施主体からの報告を整理したものである。

(2)民間工事

表2民間工事
工事実施主体 使用箇所等の数 うち環境調査
実施箇所数
うち土壌環境基準等の超過箇所数
非鉄スラグ 土壌
令和4年7月末時点 新規
判明
令和4年7月末時点 今回 令和4年7月末時点 今回 令和4年7月末時点 今回
民間工事 119 119 0 112 112 0 104 104 0 0 0 0

(注)本表は、令和4年10月末時点の東邦亜鉛(株)からの報告を整理したものである。

2 対応措置等の状況

(1)対応措置の状況

  1. 東邦亜鉛(株)は県の指示を受け、土壌汚染対策法の考え方・技術基準に沿って、全使用箇所で撤去等の対応措置を講じている。
  2. なお、撤去が完了していない19箇所は、土地所有者との調整がつき次第、撤去予定である。
表3 対応措置の状況
工事実施主体 使用箇所等の数 対応措置
撤去済み 撤去予定 当面の措置
盛土・舗装 立入禁止 注意喚起
榛東村 1 1 0 0 0 0
民間工事 119 100 19 0 13 6
120 101 19 0 13 6

(注1)「立入禁止」及び「注意喚起」を講じた箇所には、撤去工事中の箇所も含まれる。
(注2)「注意喚起」は、撤去が完了するまでの当面の措置として住宅等の所有者に対して行うよう、東邦亜鉛(株)に指示した。

(2)分析結果

  1. 非鉄スラグから、土壌汚染対策法の指定基準に相当する値を超える鉛及び砒素が検出された使用箇所は、表4のとおりである。
  2. なお、直下の土壌からは、土壌汚染対策法の指定基準を超える鉛及び砒素は検出されていない。
表4分析結果
土壌汚染対策法の指定基準 非鉄スラグ 土壌
区分 有害物質 基準値 分析結果 超過
箇所数
分析結果 超過
箇所数
溶出量 0.01mg/L <0.005~0.054
(mg/L)
10 <0.005~0.008
(mg/L)
0
砒素 0.01mg/L <0.005~0.072
(mg/L)
22 <0.005~0.01
(mg/L)
0
含有量 150mg/kg 17~15,000
(mg/kg)
103 <10~130
(mg/kg)
0
砒素 150mg/kg <1~1,600
(mg/kg)
56 <1~33
(mg/kg)
0

(注1)溶出量基準の超過箇所の実数は29箇所、含有量基準の超過箇所の実数は103箇所である。
(注2)溶出量基準、含有量基準のいずれかが超過した箇所(土壌環境基準等の超過箇所)は、表2のとおり104箇所である。

(3)土壌環境基準等の超過箇所における対応措置等の状況

  1. 溶出量基準超過の29箇所のうち、25箇所で撤去が完了し、残る4箇所も撤去予定である。いずれの箇所も土壌汚染は確認されておらず、直ちに地下水に影響が生じる状況にないため、有害物質の地下水経由の摂取リスクは極めて低い。
  2. 含有量基準超過の103箇所のうち、90箇所で撤去が完了し、残る13箇所も撤去予定である。撤去完了までの間、当面の措置として立入禁止・注意喚起を講じているため、有害物質の直接摂取リスクは極めて低い。
表5土壌環境基準等の超過箇所における対応措置等の状況
区分 土壌環境基準等
の超過箇所数
対応措置
非鉄スラグ 土壌 撤去済み 撤去予定 当面の措置
盛土・舗装 立入禁止 注意喚起
溶出量 29 0 25 4 0 4 0
含有量 103 0 90 13 0 10 3

(注)溶出量基準、含有量基準のいずれかが超過した箇所(土壌環境基準等の超過箇所)は、表2のとおり104箇所である。

3 土壌汚染対策法の指定基準と健康リスク管理の考え方(参考)

(1)土壌汚染対策法の指定基準には、地下水経由の摂取リスクに対する「溶出量基準」と直接摂取リスクに対する「含有量基準」がある。2つの基準は、長期間の有害物質の摂取を想定して、健康被害防止の観点から定められており、一生涯にわたり摂取しても、健康影響が現れないように設定されている。

図1「汚染土壌とは」画像

(2)土壌汚染対策法では、地下水経由の摂取と直接摂取の2つの摂取経路による健康被害を防止するため、摂取経路の管理、摂取経路の遮断又は土壌汚染の除去により措置が講じられる。

図2「土壌汚染の措置」画像

(出典)『事業者が行う土壌汚染リスクコミュニケーションのためのガイドライン』((公財)日本環境協会)

(3)地下水経由の摂取に関して、到達距離内(鉛:概ね80メートル、砒素:概ね250メートル)に飲用井戸がない場合には、措置を講じる必要がない。

非鉄スラグに関する問い合わせ先

 廃棄物・リサイクル課 産業廃棄物係
 電話 027-226-2861
 メール sanpai@pref.gunma.lg.jp
 環境保全課 放射線・土壌環境係
 電話 027-226-2833
 メール kanhozen@pref.gunma.lg.jp