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【建築物編】5-1傾斜路(一般)

更新日:2011年3月1日 印刷ページ表示

概要

  • お年寄りなどや不特定多数の方が利用する建物内の通路として使われる傾斜路(スロープ)に適用される基礎的な基準です。移動等円滑化経路にあたる傾斜路には追加の基準があります。
  • お年寄りや目の不自由な方などが建物内や敷地内でけがなどをしないようにするための基準です。ただし、個人住宅のように特定の少人数が使う建物には基準はかかりません。
  • 手すりをつけたり、表面を滑りにくい仕上げにして転倒事故等を防ぎます。
  • 危険な箇所を知らせるブロックを設置して、目の不自由な方の安全を確保します。

整備基準

1 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する傾斜路(階段に代わり、又はこれに併設するものに限る。)は、次に定める構造とする。

イ 勾配が12分の1を超え、又は高さが16センチメートルを超える傾斜がある部分には、手すりを設ける。

ロ 表面は、粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げる。

ハ その前後の廊下等との色の明度の差が大きいこと等によりその存在を容易に識別できるものとする。

ニ 傾斜がある部分の上端に近接する踊場の部分(不特定かつ多数の者が利用し、又は主として視覚障害者が利用するものに限る。)には、点状ブロック等を敷設する。ただし、視覚障害者の利用上支障がないものとして次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

  1. 勾配が20分の1を超えない傾斜がある部分の上端に近接するもの
  2. 高さが16センチメートルを超えず、かつ、勾配が12分の1を超えない傾斜がある部分の上端に近接するもの
  3. 主として自動車の駐車の用に供する施設に設けるもの
  4. 傾斜がある部分と連続して手すりを設けるもの

要点

  • 基準は、バリアフリー法の移動等円滑化基準を準用しています。また、「2廊下等」および「3階段」の基準に準じています。
  • 手すり:傾斜がある部分に手すりを設けます。基準上は、片側でよいのですが、手すりを必要とする方の中には、左右どちらかの手すりしか使えない方もいるので、可能であれば斜面の両側につけるか、斜面の中央につけるようにします。
  • 表面の仕上げ:濡れる可能性のあるところの仕上げは、濡れても滑りにくいものにします。陶器タイルのような表面がつるつるした仕上げは、乾燥時と濡れた時とで滑りやすさが大きく変わり危険です。対策としては「表面に凹凸(おうとつ)をつける等の滑り止めを施す」、「表面をコンクリートや白木の木材のような仕上げにする」等があります。
  • 傾斜路の色:傾斜路の色を他の部分と変えます。色を変えるとは、色の明るさを変えたりすることも含みます。
  • 点状ブロック:踊場状の部分の下り側手前(30cm程度)には、視覚障害者のための点状ブロックを設置します。ただし、斜面の部分と連続して手すりを設ける場合はいりません。点状ブロックは、つまずきの原因にもなるので注意が必要です。

達成することが望ましい目標

* 一般の傾斜路についても、「傾斜路(移動等円滑化経路)」の基準に合った構造とすることが望ましいといえます。

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