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令和4年6月3日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
1.降ひょう被害について
2.県議会での質疑・一般質問について
3.直近の感染状況について
4.3回目・4回目のワクチン接種について
5.県営ワクチン接種センターについて
それでは、定例記者会見を始めさせていただきます。
先月の27日、それから昨日6月2日に、県内で降ひょうがありました。これについてさまざまな被害が発生しました。ケガをされた方も多くいらっしゃるということで、知事としてお見舞い申し上げたいと思います。
また、藤岡市内の家屋の被害については、急遽、県からブルーシート590枚を支援させていただきました。加えて、農作物等について言えば、先月27日の降ひょうでは、県東部地域の「麦類」を中心に大きな被害が発生し、昨日の降ひょうでは、県西部地域を中心に「なし」とか「うめ」などの果樹に被害が発生したとの報告を受けています。
この他にも、藤岡市では校舎の窓ガラスが割れるなどして、休校になっている学校もあると伺っています。
被害の全容については、現在、市町村や関係機関と連携して調査を行っているところです。県としても、今回の被害に対しては可能な限り対応を行ってまいりたいと考えています。
次に、発表項目に入る前に、今日はそんなに発表項目が多いわけではないので、ちょっとお時間をいただいて、今週行われた県議会の一般質問について、知事答弁を中心に簡単な所感を述べさせていただきたいと思います。スライドをご覧ください。5月30日に行われた一般質問に関するスライドです。
まず、穂積県議からは、新型コロナ対策、特にワクチン接種についてご質問いただきました。全国トップクラスのスピードで接種を進めることができた、2カ所の県営センターの成果について、知事である私からしっかりと説明させていただきました。
それから小川県議からは、障害者福祉に関する知事の思いや、今後の農業政策の方向性についてご質問をいただきました。すべての質問に込められた小川県議の思い、県民の生活に寄り添う姿勢には、改めて感銘を受けました。「障害者芸術文化活動支援センター」の設置についても、しっかり検討していきたいと思っています。
川野辺県議には、最初に私の肝いりである、県民の幸福度について取り上げていただきました。県議からのご意見等も踏まえ、引き続き県民幸福度の向上や、エビデンスベースでの政策立案に全力を注いでまいります。川野辺さんは、私の大事な後援会長なんですけども、板倉の。遠慮して知事答弁がなかったので、次はしっかり質問をしてくれと電話でお願いしておきました。
それから金井県議からは、4つのご質問をいただきました。特に知事のトップセールスについて取り上げていただいたことを大変うれしく思っています。群馬県の可能性を広げてチャンスをつかめるよう、今後ともトップセールスを精力的に行ってまいりたいと考えています。
次のスライド。これもざっと説明したいと思います。5月31日の一般質問。2日目ですね。
神田県議からは、群馬の農畜産物のブランド化について、後継者不足等の観点からご質問をいただきました。私も同じ問題意識を持っています。群馬県の農業を稼げる農業にしていくために、引き続きブランド力の向上に全力で取り組んでまいります。ぜひ藤岡のイチゴ農家を見に行って欲しいというので、どこかで神田県議にアレンジしてもらいたいと思います。それから藤岡のひょうの件については、彼が心配して連絡をくれたこともご報告しておきたいと思います。
あべ県議からは、登山道の維持管理に関する今後の取り組みについてご質問いただきました。今後「リトリート」や「インバウンド」を推進していく上で、群馬の誇る自然を打ち出していくのはとても大事な視点だと改めて認識させていただきました。
森県議からは、日本最先端のデジタル県の実現に向けた市町村支援について、ご質問をいただきました。県と市町村が同じベクトルで進んでいくということは、山本県政で重視をしております。今後とも市町村とはしっかり連携してまいりたいと思います。
それから、顔がちょっと怖いんですけど、とても優しい斉藤県議からは、4つの大事なご質問をいただきました。特に夜間中学の設置についてですね、設置場所も含め、現時点で公表できる内容はできる限りお伝えさせていただきました。これは本当によかったと思っています。全国のモデルとなるように、今後も地元の皆さまと協力しながら、この夜間中学をしっかり進めてまいりたいと思っております。
次のスライド、これ最後ですけど、6月2日、一般質問の3日目、一般質問最終日の質問です。
萩原県議からはですね、今日の新聞各紙でも大きく取り上げていただいておりますが、温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録の取り組みについてご質問をいただきました。この取り組みは、県が目指す「リトリートの聖地」とも方向性を同じくしているものです。県議の皆さんの協力もいただきながら、今後の戦略を練り上げていきたいと思います。
今日の「紅茶懇談」で地域創生部長とも1時間いろんな話をしたので、その中でも、しっかり戦略を練っていこうという話をさせていただきました。
それから本郷県議。本郷県議からはウクライナ避難民への支援についてご質問いただきました。状況は依然厳しく、避難の長期化が見込まれます。就労、就学などの支援も含めて、国や市町村とも連携しながら、避難者の気持ちに寄り添ったきめ細かい支援を続けてまいります。
県内に住むロシア人の方々について言及していただいたのは、大変大事なポイントだったなと思っております。
亀山県議からは、昨年の調査で過去最高の5位となった移住希望先ランキングについてご質問いただきました。人口減少対策という点でも重要な観点です。3位以上を目指していくと。今後も本県の魅力を全国にPRしていきたいと考えています。
この質疑で申し上げましたが、県民の皆さまにはですね、根拠の乏しい何とか魅力度、もう名前も忘れましたけど、何とかランキングじゃなくて、こうやってちゃんとですね、移住相談みたいなしっかりとしたデータに基づくランキングの方にぜひ注目していただきたいと思います。群馬県、全国で、現時点で5位です。
橋爪県議からはですね、コロナ禍、さらに、昨今の原油価格・物価高騰を受けた中小企業支援といった観点でご質問いただきました。県としては、国の交付金を活用した支援金制度を創設すべく、補正予算を追加提案させていただいたところです。厳しい状況ですが、県内企業の前向きな取り組みをしっかりと後押ししていきたいと考えています。
今週の質疑については以上です。質問に立たれたすべての県議の皆さまに対して、この場をお借りして、改めてお礼を申し上げます。おそらく全国の知事の中で、記者会見で県議会の中身について言う人は、なかなかいないと思うんですけども、私にとって、県議会の質問(に答える)というのは最も重要な仕事だと思っています。それだけ県議会をしっかりと重視しているということをお伝えするためにも、これは続けていきたいと(思います)。ちょっと早口でやらせていただきましたが、週明けの6日月曜日には、昨日内示した追加提案に関しての質疑が行われます。知事にとって、先ほど申し上げたとおり、県議会での答弁というのはとても大事だと思っていますので、最後まで「全集中の呼吸」でですね、もうちょっと古いかもしれませんが、真剣勝負でやらせていただきたいと思っています。
各議案のさらなる審議については、今後各委員会でも行われますので、議員各位にご理解いただけるように、丁寧に取り組んでいくことを各部長にもしっかり指示しております。
それでは本日の会見の主な項目です。スライドをご覧ください。本日は、新型コロナの直近の感染状況と、3回目・4回目のワクチン接種について発表させていただきます。
まずは新型コロナの直近の感染状況です。
スライドをご覧ください。毎週やっているので、もう皆さんよく慣れてると思いますが、新規感染者数の推移をまとめたスライドです。
直近1週間の新規感染者数は、本日の156人を含めて1,265人となりました。先週の2,066人から減少しています。これで、15日連続で、前週の同じ曜日を下回っているということを分かっていただけると思います。
続いて、これも毎回言及してますが、客観的な数値です。次のスライドをご覧ください。
まず、上段の感染状況を見ていただきたいと思いますが、1日当たりの新規感染者数は195.6人ということで、ようやく200人まで下がってきました。前回321人。それでもですね、今でも毎日200人近く出ているということは、しっかり頭に置いておかなくてはいけないと思っています。
それから、感染経路不明の割合は50.6%ということで、ほとんど前と変わっておりません。
それから、検査の陽性率は16.6%ということで、前回よりも少し下がっています。
それから、(4)の今週先週比については、1.0をかなり大きく下回ってることを分かっていただけると思います。
続いて、下段の医療提供体制です。
病床使用率14.5%ということで、ようやく15%を割ってまいりました。栃木とか茨城と比べるとまだ高いんですけども、相当低くなってきたということを分かっていただけると思います。
(2)の重症病床使用率については0%。現時点で重症の方はいらっしゃらないということです。
病床については、今週から新たに11床を追加し、614床での運用をしております。病床を積み上げていくのは大変なんですけども、健康福祉部にも努力をしていただいてますので、何とか目標の650床に届くように頑張っていきたいと思います。
なお、この1週間で1名の方が亡くなられました。この点、本当に残念だと思いますし、哀悼の意を表したいと思います。ご遺族の皆さまにも心からお悔やみを申し上げます。
ただ、亡くなる方は減ってきています。
続いて、療養者の状況です。スライドをご覧ください。
現時点の療養者数は2,101人ということで、これを見ていただくと、減少傾向にあるということです。
それから、入院されている方の年代についてもご報告いたします。スライドをご覧ください。
感染者数の減少に伴い、60歳代以上の入院者の割合が減少しているということが分かっていただけると思います。
続いて、入院されている方の症状です。スライドをご覧ください。
入院者の症状についてですが、重症の方は現時点ではおりません。中等症の割合も減少していることが分かっていただけると思います。
以上が、直近の感染状況ということになります。
県の警戒レベルを1に引き下げてから、1週間が経過いたしました。感染者数は引き続き減少しております。現段階で、感染のリバウンドの兆候は見られません。
しかしながら、先ほども申し上げましたが、新規感染者は日々、100人・200人の規模で確認されていることは忘れてはいけないと思っています。
一昨日開催された厚労省の専門家組織「アドバイザリーボード」では「全国の感染者数は減少傾向が続いている。一方いまだに、去年の夏のピークよりも感染者数が多い状況が続いている」と指摘されています。
県民の皆さまにおかれましても、警戒レベルは1ですが、引き続き、基本的な感染防止対策の徹底を、知事の方からも改めてお願い申し上げたいと思います。
続いて、3回目・4回目のワクチン接種についてご報告申し上げたいと思います。
まずは3回目のワクチン接種の状況です。スライドをご覧ください。
スライドには、昨年末から始まった3回目接種の進捗状況について、改めて時系列でまとめさせていただきました。
最新の3回目接種率は、6月2日時点で、2回目接種完了者に対する比率で76.8%となっています。ここまで順調に進んできたと認識してしておりますが、これは、県が民間企業・団体と連携して実施したインセンティブ事業も大きく貢献したととらえています。
次のスライドをご覧ください。インセンティブの応募結果です。
4月末までに3回目接種を完了した、64歳以下の方に特典が当たるこの事業については、5月末に申し込みを締め切らせていただきました。前回の応募者数11万1千人を上回る、約15万3千人の方からご応募いただきました。
応募の際には今回もアンケート調査を行っております。「この企画が接種のきっかけとなったかどうか」もちろん尋ねております。
その結果、約75%の方が「はい」と、きっかけになりましたという回答をしていただいています。特に若い世代の20代では83%になっています。
加えて、今回の事業効果は、年代別の接種率にも現れています。インセンティブの対象となった世代における接種率は、5月30日現在で、20代が全国6位、30代が同じく6位、40代が9位、50代は8位ということになっています。
インセンティブを始めて以降、一時は、(本県の接種率が)20代・30代でそれぞれ全国1位、あるいは2位の接種率だったんですけども、たぶん、差はほとんどないんじゃないかと思うので、1位が4位になった、5位になったということは気にしなくてもいいと思いますが、全国トップクラスのスピードで接種を推進したと言えると思っています。
多くの県民の皆さま、今回の事業に協賛いただいた企業・団体の皆さま、この事業に応募いただいた皆さまにも、改めてお礼を申し上げたいと思っています。今後速やかに抽選を行い、当選者を決定してまいります。
続いて、県営ワクチン接種センターについてです。スライドをご覧ください。
先日の県議会一般質問でも答弁いたしましたが、東毛と県央の2カ所に設置した県営ワクチン接種センターの運営を、6月25日の土曜日で終了することといたしました。
県営接種センターにおいては、昨年5月以降、2つのセンター合わせて延べ101万回のワクチン接種を行いました。県が大規模接種センターを運営するという、これはもう前例のないプロジェクトでしたが、接種の加速化や市町村の補完という点で、全国で最も成功した大規模接種センターの事例だと、知事としては自負をしております。
これもひとえに、県医師会はもとより、多くの医療機関や医療関係団体から多大なるご協力をいただいたおかげです。この場をお借りして心から感謝を申し上げたいと思います。
現在接種を進めている3回目のワクチン接種は順調に推移をしておりまして、6月後半には、希望される県民への接種が概ね完了する見込みになっています。
(本県の)ワクチン接種率ですが、6月2日時点の全人口比でいうと、62.3%ということで、全国14位となっています。ワクチン接種の効果などもあり、人口10万人当たりの感染者数は、6月2日時点で全国41位、一時44位まで下がったんですけども、かなり群馬県は健闘していると思います。こうしたことから見ても、県営接種センターとしての一定の役割を果たせたのではないかと考えています。
なお、県営接種センターでの予約について、1回目接種の受け付けはすでに終了させていただきました。一方、2回目、3回目の接種については、事前予約は24日の金曜日の正午まで、当日受付は25日土曜日の16時まで受け付けております。
県営接種センターの稼働日数も残りわずかになりました。それでも最後まで、手を抜かずにしっかり運営してまいります。まだ接種を終えてない方は、ぜひ早めの接種にご協力いただきたいと思います。
最後に4回目接種についてもご説明したいと思います。スライドをご覧ください。
先月25日から4回目接種を開始しております。4回目の接種については、3回目までと異なり、感染した場合の重症化予防を目的として、60歳以上の高齢者や基礎疾患のある方などに対象を限定して接種が行われます。県内の接種対象者は、初回接種の約190万人に対して、4回目は66万人あまりと絞られております。高齢の方が中心となるため、かかりつけ医や医療機関を受診している方も多く、医療機関での個別接種の割合が高くなることが見込まれております。
これを踏まえると、今回は市町村の接種能力のみで対応可能だと考えておりまして、県営接種センターでの4回目接種は行わないという方針にいたしました。
県としては、ワクチンの流通調整とか、医療機関の接種体制支援とか、引き続き市町村や関係機関とも十分に連携を図りつつ、地域の実情に応じた支援をきめ細かく、実施していきたいと考えています。
私からは以上です。何かご質問があれば、お受けしたいと思います。
(記者)
ワクチンの流通調整という話が今ありましたけれども、群馬県で先月末時点で1万5千回分の廃棄、さらに高崎市が今月10日期限のワクチン9千回分以上の廃棄というのを表明しましたけれども、現在県で持っているワクチンで、この近い時期に有効期限を迎えるワクチンというのがあれば教えてください。
(知事)
今のご質問についてはワクチン接種推進局長の方からお答えしますので、どうぞ。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
県営接種センターで、今在庫として持っているワクチンについては、近いうちに有効期限が切れるものはございません。従いまして、今、6月25日までということで(県営接種センターの運営終了を)考えておりますが、もし余るようなことがあれば、その場合はまた市町村と流通調整を行って、(市町村での)接種の方で(有効に)使っていきたいと思っております。
(記者)
今の時点では、県の持っているものでは6月25日までに期限が来るものはないという理解でよろしいですか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
はい。
(記者)
県とか市で調整し合ったりとか、何か無駄だとか、廃棄を減らすような取り組みのお考えがあればぜひお聞かせください。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
それは今までもやっておりまして、各市町村の今保有しているワクチンの有効期限がどのくらいかというのを常に把握しておりまして、(有効期限が)近いものについては、接種はしきれなさそうだと(判断した場合は)、できれば大都市とか、そういうところで融通し合って、できるだけ早く、古いものから順に接種していただくということを今までもやっているんですけれども、また(こうした取り組みを)これからも引き続きやっていきたいと思います。
(記者)
それでも、この高崎の9千回分以上(廃棄)というのは、なかなか避けられなかったということですか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
そもそも、接種対象者数よりもはるかに多くの供給量があったものですから、廃棄はやむを得ないことではあるんですけれども、感染急拡大とか、いろいろそういうものに備えて、多めに供給していただいてるという状況もありますので、それも踏まえて、(結果的に)廃棄が出てしまうということかと(思います)。
(記者)
知事は、ワクチン接種の効果もあって感染を群馬で抑えられているというお考えを示されましたが、この4回目の接種がどうしても高齢者など対象が限られていて、私も含めて接種の対象外である人とか、あと効果がこれから落ちてくることが心配される人も多くなると思うんですけれども、今後このワクチン以外の、どんな感染対策に力を入れていきたいとお考えでしょうか。
(知事)
まず、ワクチン接種については、よく国の方針も見ながら、県としてできる限り対応していきたいと思っています。このワクチン接種というのは、大きな切り札であることは間違いないと思います。
あとの対策はですね、大体これまでもやってまいりましたので、これまでやってきたことをしっかり強化していくことと、警戒レベルを1に下げたのは、北関東では群馬県だけだと思うんですよね。
その中でも、一応感染者が増えてないということなので、やはり県民の皆さまに、警戒レベルが落ちても、ゼロじゃないので、そこはしっかり感染対策をやりながら、いろいろな活動をしてくださいと、これをしっかりまずお伝えをしていくということかなと思っています。
(記者)
引き続き、既存の感染対策の情報発信を中心にしていくということですか。
(知事)
クラスターとか出ているところもあると思うので、それは先週の会見でも健康福祉部長から話があったように、しっかり対策をやっていきたいと思います。
それからもう1つの柱である医療提供体制の強化については、また(病床数が)増えましたので、これは、なかなか大変なんですけども、できる限り病床の数も積み上げていくと。
医療提供体制もしっかり強化し、さらにワクチン接種を進め、感染対策を呼びかけていくと、この三本柱かなと思います。
(記者)
冒頭の話にもありましたが、27日と昨日と、ひょうが県内で降りましたけれども、農産物等への支援というのは、金銭的な支援なども検討されているということでよろしいでしょうか。
(知事)
これはとにかくまずは、被害の全貌を掴まないといけないということなんですけども、農政部長の方から現状だけ報告させます。
(農政部長)
まず知事の言われたとおりですね、被害状況の把握に努めているところでして、市町村、JA、農業共済組合等々(と協力して)ですね、農家の被害状況を把握している最中です。
金銭的な支援というお話がありましたけども、今回被害が大きいですから、群馬県農漁業災害対策特別措置条例の適用になると思うんですけども、それを適用して、作物の樹勢の回復ですとか、あとは病虫害の防除ですとか、そういったところに対する支援を市町村とともに行っていく予定となっております。
(記者)
ひょうの関係で、農作物被害以外も、ガラス窓が割れるなど、家屋とか人的被害も出てるようですけども、そこら辺に対するケアについてはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
これは危機管理監から答えたいと思います。
(危機管理監)
本日の12時現在の昨日の降ひょう被害の概要をご説明させていただきます。
まず人的被害ですが、藤岡市で軽症の方がお2人、それから学校関係で約90名がケガをしたという状況です。ただ、いずれも軽傷ということで報告を受けております。
住家非住家の被害につきましては、高崎、藤岡、安中、玉村から報告が上がってきていまして、一番多いのは藤岡となっています。内容は降ひょう、突風による住宅の窓ガラスの破損、あるいはカーポートの破損、車のフロントガラスが割れた等の報告が上がってきております。特に被害が大きかった藤岡市からは、窓ガラスが割れた部分の対応が深刻だということで、県に対してブルーシートがあれば提供してほしいという要請が今朝ございました。正午までに、県の備蓄している物資、約600枚弱を藤岡市の方に提供させていただいたという状況です。
その他の被害状況については現在確認中でして、県としてできる対応はしっかり行っていきたいと考えております。
(記者)
学校で90人ほどケガが出たということなんですけど、これは昨日の授業中というか学校があるタイミングで、ということなんですかね。
(危機管理監)
その辺も現在照会中だと思うんですけど、基本的には下校中にケガをした事例がほとんどだと思います。
(記者)
対策本部的なものを立てたりというのは今のとこありますか。
(知事)
全体の被害をよく確認してから対応を考えたいと思います。
(記者)
コロナの関係で、だいぶ感染自体は落ち着いてきていますけれども、高齢者とか子どもの感染が引き続き多いようなんですけど、そこら辺の県内の状況の確認と、そこに対する今後のケアというか、どう対応をとってくかみたいなところをお聞かせいただければと思います。
(知事)
健康福祉部長、現状だけ報告してください。
(健康福祉部長)
感染者の状況ですけれども、全体(的に)減っておりますので、高齢者、子どもの(感染者の)数も減ってきているという状況です。
あと、今後の対策については、今警戒レベルが1ということですので、基本的には、それぞれ感染対策を県民の方に徹底していただきたいということと、あと高齢者等の施設については、(感染が)発生したら、しっかりとC-MATなどで指導するとともに、感染拡大の防止のための取り組みを行っていくということ(が重要)であると思っています。
(記者)
高齢者施設に関しては補正(予算)なんかも組んで支援策を充実させてるとは思うんですがそこら辺はいかがでしょうか。
(健康福祉部長)
今のところ、(高齢者施設の)医療提供体制についてはしっかりと嘱託医なり協力医療機関でサポートする仕組みというのも作っておりますので、そこはこれまでどおりの体制を続けていくということで考えております。
(記者)
子どもの感染とか、高齢者施設のクラスターの発生が結構目立って、全体が減っているのでそうなってしまっていると思うんですけども、これについて一言いただければと思います。
(知事)
そこは今、健康福祉部長からも話がありましたけど、油断なくフォローしていきたいと思います。
全体として言うとかなり減ってきているので、そこはそれとしていい傾向だと思うんですけども、特にクラスター出たときにはC-MATを派遣していますし、特に子供については、いろんな注意を呼びかけていかなきゃいけないと思うし、やっぱりワクチン接種もね、保護者の方々のご意見も聞きながらやらなきゃいけないところは慎重にやりますが、そういうことをよくバランスを見ながら進めていくということだと思います。
(記者)
ひょうの被害について、いろいろ数字が出てきたので改めて整理させていただきたいと思います。まず、農業の被害についてよろしいでしょうか。昨日のひょうの部分については、今確認中ということですけれども、5月27日のひょうの被害については、県としては、何かまとめはあるんでしょうか。
(農政部長)
その部分についても、数字的には市町村から上がってくるんですけれども、農業事務所と市町村とJAで連携して、今数字の取りまとめ中ですので、今回、被害面積も広くて、被害程度も大きいので、ちょっと時間がかかるかなと思います。
昨日のひょうについては、今まさに調査中でして、どちらも通常の被害よりも時間がかかるかなと見ております。
(記者)
そうすると、5月27日のひょうの被害については、冒頭で知事がおっしゃっていた、麦であったり、梨、梅そのあたりの被害が目立つということになるんでしょうか。
(農政部長)
27日の被害は、知事から話があったとおり、面積的には麦の被害が非常に大きくなっております。
ただ、そのほかにも野菜、それからハウスの被覆に穴があいたりとか、そういった被害も出ております。
(記者)
人的被害について、危機管理監になると思うんですが。
先ほど12時現在ということで、昨日の被害をおっしゃっていただいたんですが、27日のひょうについては、そういった被害の報告は上がっているんでしょうか。
(危機管理監)
今手元に細かい資料がなくて恐縮なんですが、人的被害と住家、非住家の被害については、報告は上がってきておりません。一部県道とか、土砂が出たという被害があると承知しています。
(記者)
昨日の被害について、先ほど12時現在でおっしゃっていただいたんですが、各社数字を扱う部分もあって、例えば、報道係からメールでとか、先ほどおっしゃっていた範囲の数字を、何かまとめて出していただくことは可能でしょうか。
(危機管理監)
今日の15時現在で再度まとめて、ご提供するような形を取らせていただくことになると思います。
(記者)
ブルーシートの話が先ほどありました。知事の冒頭のお話で590枚という話がありましたが、それと同じという認識でいいでしょうか。
(危機管理監)
590枚で間違いないです。
(記者)
それは藤岡市に提供したということですね。
(危機管理監)
はい。(記者)
これを受けまして、知事に改めて、今回のような被害が連続して続いていますけれども、どういった受け止めで、どう対応していきたいかというところは。
(知事)
ちょっと驚きましたね。
ちょうど昨日、高崎でひょうが降っている動画を送ってくれた人がいて、それで、すぐ危機管理監に状況を聞いたところ、今、とにかくいろんな情報を集めてるということだったんですけれども、ひょうで子供たちがけがしたということは、あまり記憶にないですよね。ちょっとそれは驚きましたが、先ほど申し上げたとおり、今、どういう被害があったかというのは、一生懸命情報を集めていますので、被害状況を正確に把握したうえで、県のできる対応というのをしっかりやっていきたいと思います。
(記者)
追加接種促進プロジェクトについてです。
改めて、追加接種促進プロジェクトが3回目接種についてどういう効果があったかなど、受け止めと総括をいただければと思います。
(知事)
前回もそうなんですけれども、アンケートも一緒に実施しています。
そのアンケートの結果だと、やはり県がやってきた、前回もそうですし今回もそうですが、このインセンティブが接種率の向上に結びついていることは、ほとんど間違いないと思っています。
今、20代(の接種率)が5位か6位になりましたけれど、そんな大きな差はないと思うんですけれども、少し前までは全国で1位ですから。当然これは大きな成果があったと思ってます。
1回目は、これもちょっと手前みそになってしまいますけれども、かなり少ないリソースで大きな成果が上がったと(思っています)。特に20代、30代は去年の10月時点でしばらくずっと全国1位でしたから、今回はそれとちょっと違う形で、ほとんど企業の協賛でやったということで、ちょっとまた違う方法でやったんですけれども、これはこれで成果が上がったということで、この2つのインセンティブの事業、今回も含めて十分な効果があったと思っています。
(記者)
一般質問でもおっしゃっていた夜間中学校についてお聞きしたいんですけれども、大きく2点お伺いしたいと思っております。
まず、県として多文化共生であったり、多文化共創というものを掲げる中で、県内に設置する意義について、改めて波及効果について知事の認識を教えてください。
(知事)
まず、平田教育長から、どうぞ。
夜間中学を県内に設置する意義について。
(教育長)
まず、県は、多文化共生、共創を掲げています。そうした中で、夜間中学は外国人をはじめ、不登校経験の人であったり高齢者など、多様な背景を持つ方々がともに学びます。そうしたこと自体が、多文化共生、共創の育成に繋がると考えます。
次に、本県の夜間中学校では、中学校の教科の学習をとおして、日本で生活するための基盤となる知識、技能を学ぶということに加えて、企業と連携して、ICT教育やキャリア教育を実施することで、卒業後の職業的な安定を図っていくことができると思います。これは、彼らの安定ということもあるし、また社会という意味でも、安定に繋がると考えます。
最後に、県で(夜間中学を)作る意味ですけれども、市立等であると、やはりそこの近くの人たちや、その市の人は通いやすいと思いますが、やはり県立で作ることによって、県全域から通いやすいと考えます。
(記者)
知事としては、改めてですが、意義という点はどのように認識されていますか。
(知事)
まさに教育長の言ったとおりであって、群馬県は、やはり全国に先駆けて、多文化共生の社会を作るということを高々と目標として掲げてますから、そういう中で、今までにないタイプの夜間中学を作って、そこで例えば日本語の教育とか、あるいは、ここにいる外国籍の県民の人たちの将来に繋がるような教育をすることは、群馬県が目指すベクトルにも合致していると思います。
教育長をはじめ、教育委員会の皆さんにもいろいろ知恵を絞って努力してもらっているので、細かい内容は、いろいろ詰めていくところもあると思うんですが、何度も言っているように、本当に全国から視察が来るような、そういうモデル的な新しい形の学校にできたらなあと、知事としてはそのように感じています。
(記者)
重ねて、先ほどご回答の中でもあったんですけれども、外国籍の住民の方という点において、やはり学びの環境というものが設置されることによって、どのように変わっていくのか、波及効果の期待という点はいかがでしょうか。
(知事)
(教育長)どうぞ。
(教育長)
3つあげさせていただきたいと思います。
1つ目が、やはり働きながら学ぶ場というのは大きいのではないかと考えます。昼間は働きながら、夜、学ぶことができるというのは、外国籍の方にとって非常に大きいと考えます。
2つ目は、中学校の知識であったり技能を、日本人と一緒に学ぶことができるというところが非常に大きいと思います。
3つ目は、繰り返しになりますけれども、企業と連携したICT教育です。今、ICTに関しての人材不足ということも言われておりますので、ICT教育であったり、あるいはキャリア教育を通して、将来に向けた学びの場ができる、という以上3点を考えます。
それでは最後に、いつものとおり、知事の方から県民の皆さまに呼びかけさせていただきたいと思います。
今日の会見でも申し上げましたが、感染者数は、劇的には下がってないんですけれども、毎週順調に感染者数が減っているということなんですけれども、今日の会見でも申し上げましたが、それでも1日200人、300人の感染者が出ているということはしっかり頭に置いておかなければいけないと思っています。
ここのところ、また週末に高崎駅周辺を歩いてみたり、ちょっと前橋に行ったりして、いろいろ県内を視察させていただいていますが、人流が戻ってきたと。やっぱり街に活気が戻ってきたということは本当にうれしく思っています。
それから、皆さまのご協力もあって、愛郷キャンペーンもかなり効果が出ておりまして、温泉地にも相当人が戻ってきたという報告を受けています。経済がこうやって戻ってきていることは、本当にいいことだと思っているんですが、これを続けるためには、やはり引き続き県民の皆さまに感染防止対策の徹底、特に基本的な感染防止対策というものの徹底をしっかりやっていくことが、大事だと思っております。
ずっとこの記者会見で、第7波が来ることを想定して対応していかなければいけないと申し上げてきましたけれども、今のところ、この感染の急拡大が起こっているという兆候はないと。これは大変いいことだと思いますし、知事がここで言ったことが、全部杞憂に終われば、間違っていれば、それに越したことはないと思いますが、それでもやはり、場合によっては第7波は、まだいつ起こるかわからないという緊張感を保ちながら、しっかり県民の皆さまに3回目の接種を呼びかけ、さらに我々として、医療提供体制の強化を図り、さらには、もう1回申し上げますが、個々の県民の皆さまの、感染防止に対するご協力、リスクの高い行動を避けていただくということを、改めてお願いしたいと思います。
ようやく感染者数が減って、もう1回言いますが、何となく県内に活気が戻ってきたことを本当にうれしく思っております。
これをしっかり続けていくためにも、引き続き皆さまのご協力、ご理解をいただきたいと思いますし、県民一人一人が力を合わせて乗り越えていくと、毎回言いますが、オール群馬で、この危機をしっかり乗り越えていければと思っています。
ということで、この定例会見はこれで終わらせていただきます。記者の皆さんには、今日も最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。以上です。
(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。