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第8回定例記者会見要旨(5月20日)

更新日:2021年5月21日 印刷ページ表示
  • 日時 令和3年5月20日(木曜日)午後3時5分~4時10分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等18人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和3年5月20日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:2.02MB)

質疑応答はこちらをクリック

知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.県営ワクチンセンターについて
3.直近の感染状況について
4.太陽光発電設備等の共同購入事業について
5.本日の直滑降ストリームについて
6.知事のワクチン接種について

1.はじめに

 それでは定例記者会見を始めさせていただきたいと思います。
 本県へのまん延防止等重点措置が、5月16日の日曜日に適用されてから、今日で5日が経過いたしました。
 県では、県内の飲食店等の見回りを今、随時強化しています。
 担当部局からは、多くの店舗において時短要請にご協力をいただいていると、こういう報告を受けています。また、私自身、週末は高崎駅周辺の様子をですね、自ら確認いたしました。大型の商業施設、飲食店、駅の構内においても、人手は先週より少なくなったというふうに感じています。
 この場をお借りして、多くの県民の皆さん、事業者の皆さまのご協力に、知事として感謝を申し上げたいと思います。
 県内の感染状況はまだまだ厳しい状況が続いております。引き続き、まん延防止等重点措置を適用しておりますので、感染防止対策の強化に改めて、ご理解、ご協力をお願い申し上げたいと思います。

2.県営ワクチンセンターについて

 それでは会見に入ります。スライドをご覧ください。
 本日の会見の主な項目です。本日はまず、県営のワクチン接種センターの詳細等について、ご報告をいたします。また、直近の感染状況や太陽光発電等の共同購入などについても発表させていただきたいと思います。
 それでは、来週24日の月曜日から運用開始する、県営のワクチン接種センターについて、詳細を発表させていただきたいと思います。
 センター設置に係る予算に関しては、昨日の臨時県議会においてご審議いただき、議決をいただきました。早急に対応いただいた県議会の皆さまに対して、この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。
 改めて申し上げますが、私が知事として、今、何をさしおいても、ワクチン接種を1日でも早く進めなければならないと考えております。
 この会見でも何度も申し上げているとおり、ワクチン接種は、今のコロナウイルスとの戦いにおいて唯一のゲームチェンジャーだと言っていいと思います。ワクチン接種が進まなければ、今後も感染の波が襲ってくる度に、地域経済を止め、県民の皆さまに様々な制約を求めていかなければなりません。
 アクセルとブレーキを繰り返す。この一進一退のプロセス、いつもこういうふうに私は表現しておりますが、これが1年以上も続いています。県内の事業者の皆さんからは、悲鳴に近い声が寄せられております。
 コロナとの戦いを終わらせ、県民の暮らしを守っていくためには、1日も早く群馬県内で集団免疫の獲得が必要となっています。
 その意味において、今、ワクチン接種が進んでいない現状は、平時ではなく、非常事態が続いている状態だと言っていいと思います。こうした危機的な状況の中で、国と同時期に、同じタイミングで大規模ワクチン接種センターを立ち上げるのは、国が運営する東京都と大阪府を除けば、愛知県と群馬県だけです。
 群馬県が政府の求めに応じて、全国に先んじて設置を決めたことには、私は非常に大きな意味があると考えています。
 今後、様々な場面で政府から、より強力な後押しをいただける。このことは、県のワクチン接種を加速化させる上では絶対にプラスになる。県民の安心に繋がっていく。私はそう確信しています。
 県営のワクチン接種センターの設置に際しては、手続きが性急すぎるのではないかというご批判もいただいております。様々なご意見を率直に受けとめつつも、考えていただきたいのは、現在の第4波を抑えることができたとしても、第5波、第6波に見舞われる可能性が高いということです。想定されるすべての混乱やトラブルを一つ一つ処理して潰してから始めるのでは、これは手遅れになってしまうと考えています。
 混乱を恐れるあまりに、二の足を踏むのではなくて、ここは前例のない困難ですから、こうしたことにチャレンジし、前に進めていく必要があると考えています。
 先ほど非常事態と申し上げましたが、そのくらい緊迫しているというふうに認識をしています。こうした私の思いを、市町村、県議会の皆さん、そして県民の皆さまにもご理解をいただきたいと思いますし、様々な場面で、このことをお伝えしていきたいと思っています。
 その上で、県民の皆さんと一致団結して、オール群馬でこの一大プロジェクトを成功させたいと考えております。何卒、県民の皆さまには、ご理解とご協力を重ねてお願い申し上げます。

 それでは、昨日の県議会でも、ご審議をいただきましたが、改めてセンターの概要についてご説明したいと思います。
 スライドをご覧ください。センターの概要です。
 センターの場所は、先週お伝えしたとおり、太田市の(旧)韮川西小学校です。5月24日の月曜日から31日の月曜日までは試験運用期間として、6月1日の火曜日から本格的な接種を開始いたします。センターの名称については、「東毛ワクチン接種センター」と決めさせていただきました。
 次のスライドをご覧ください。試験運用の内容です。
 試験運用期間中の接種人数ですが、24日の月曜日、26日の水曜日、28日の金曜日、30日の日曜日の4日間で、太田市、邑楽町、大泉町にお住まいの高齢者900人の方々を予定しています。この900人は、太田市、邑楽町、大泉町の高齢者のうち、かかりつけ医の有無や、居住地域などを踏まえ、各市や町に調整をいただき、決定をしたものです。
 試験運用に際しては、1人の医師が2つのレーンに同時に対応します。接種体制については、県立病院の医師や看護師の方々等をはじめ、必要な人員を確保いたします。
 接種の安全を十分確保しつつ、効率的、効果的な実施に向け、あらゆる可能性を模索した上で、本格稼働に備えてまいりたいと考えています。
 次のスライドをご覧ください。本格稼働の内容です。
 試験運用期間を経て、6月1日の火曜日から、本格運用に移行したいと思います。
 接種人数ですが、第1週目は1日当たり500人。その後は、1日当たり1,000人の接種を目指してまいります。現時点の想定では、同時に、6つのレーンを稼動させる予定です。もちろん、1日1,000人が上限ということではありません。安心・安全を担保しつつも、より効率的な接種が可能となれば、さらに多くの方々に接種を行っていきたいと考えています。
 接種の体制についてですが、今後も必要な人員の確保に努めてまいりたいと思います。もちろん、人員確保にあたっては、地域の医療に支障をきたさないよう、十分な調整が必要なことは言うまでもありません。
 ただ、このコロナとの戦いを終わらせるためには、ゲームチェンジャーであるワクチン接種を加速化させなければなりません。1日でも早く接種を進めることは、結果的に地域の医療を救うことに繋がると思います。そのためにも、今ある医療資源を最大限に活用するのはもちろんですけれども、歯科医師、薬剤師、研修医の方々の活用など、ありとあらゆる可能性を検討していきたいと考えています。
 なお、予約に関しては、5月27日の木曜日からLINE上にて開始いたします。
 次のスライドをご覧ください。予約の対象をまとめたスライドです。
 先ほど申し上げたとおり、予約が殺到すると混乱が起こる可能性がありますので、対象は段階的に拡大していく方針です。
 まずは、5月27日からの予約は、桐生市、みどり市の高齢者の方のみを対象とさせていただきます。その後、少しずつ対象を広げ、6月1日からは、館林市、千代田町、8日からは、明和町、邑楽町、板倉町の受け付けを開始いたします。なお、試験運用でご協力をいただく太田市、邑楽町、大泉町については、各市や町において、全日程の受け付け調整を行います。
 また、コールセンターでは予約は受けず、問い合わせ対応のみとさせていただきますので、その点をご了承いただきたいと思います。
 続いて予約の流れについて、ご説明をいたします。
 次のスライドをご覧ください。予約の流れです。
 スマートフォンでは、群馬県のLINE公式アカウント群馬県デジタル窓口からの手続きとなります。
 このアカウントは、すでに「新型コロナ対策パーソナルサポート」として、感染症に係る適切な相談先の案内や、県内での感染者の発生状況などの発信にも活用させていただいているものです。
 申し込みの手順ですが、まず最初にアカウントを友だち登録していただきます。そして、新型コロナワクチン接種予約メニューを選択します。その後、接種予約に必要な情報として、お住まいの市町村や接種券番号を入力した後、接種会場を選択する形となります。東毛ワクチン接種センターをお選びいただき、日時を選択すれば予約は完了です。予約の流れについては、以上になります。
 先ほど申し上げましたが、このコロナとの闘いを終わらせる唯一のゲームチェンジャーがワクチン接種です。
 知事として、1日も早く県民の皆さんへのワクチン接種を完了させたいと思っています。県民の皆さんに1日も早く安心して生活していただきたいからです。そのような思いから、今、県を挙げてこのセンター稼働に向け、最大限の努力しています。昨日19日には、健康福祉部内に(新型コロナ)ワクチン接種推進局を設置いたしました。県の体制強化も図っているところです。
 今回のプロジェクトは、市町村の接種計画を邪魔するものではありません。市町村とも連携し、手を取り合って、何とかこのプロジェクトを成功させ、1人でも多くの方々に希望の光を届けたいと考えています。
 引き続き皆さまのご理解、ご協力をいただきますよう、お願いいたします。

3.直近の感染状況について

 続いて、直近の感染状況についてご説明していきたいと思います。
 スライドをご覧ください。新規感染者の推移です。
 直近1週間の新規感染者数は、本日の新規感染者数61人を含め、396人となりました。先週の628人からは減少しています。ピークを超えたと感じている方もいらっしゃるかと思いますが、一時的に減っているだけだという可能性もあります。
 まだまだ高い水準が続いています。今日は61名ということで、先週が(木曜日での)過去最高だったんでしょうか、これは下回りましたけれども、明日の数字がこのぐらいであるということになると、今度はまた増える傾向になってしまって、決して予断を許さない状況だと言っていいと思います。
 続いて変異株についても、ご報告を申し上げたいと思います。

 4月11日までの1週間では約2割だった変異株の検出割合が、先週は約4割、直近1週間では6割に達しています。
 先週申し上げたとおり、県内の感染はすべて感染力の強い変異株によるものであるという認識で、対策を進めることが重要だと考えています。
 なお、隣県の栃木県では、17日の月曜日に、インド変異株による感染が確認されています。この変異株については、感染力が強いN501Y変異株英国型よりさらに最大で50%も感染力が増えるという見方もあります。
 本県ではまだ、感染事例が認められておりませんが、国とも連携を密にし、監視を強化していきたいと考えています。

 続いて客観的な数字について申し上げます。
 赤枠で囲んだ部分を見ていただければと思いますが、こちらが昨日までの1週間における各項目の最新の数値になります。
 (1)の1日当たりの新規感染者数については、60.9人と、先週から減少はしていますが、依然として基準である20人の3倍以上の感染者が確認されている状況です。
 (2)の経路不明の感染者については、36.9%ということですが、数にすると1週間で150人以上の方の感染経路が判明していないという計算になります。
 (3)の検査の陽性率については、7.9%で、これも依然として基準を超えています。
 続いて新規感染者の状況についてもご報告をしたいと思います。
 年代別のスライドをご覧ください。
 引き続き、20代、30代の方の割合が高い状況ですが、60代以上の割合も増えております。幅広い層への呼びかけが必要だということです。

 次のスライドをご覧ください。推定感染経路別にまとめた状況です。
 飲食店をはじめ、宿泊施設、福祉施設、医療機関等、様々な場所で感染が見られます。
 感染経路不明者のうち、会食や夜の街関連の行動歴ある方は、先週は40%ありましたが、その後、時短営業の効果もあって、夜の街関連が、かなり減って、今週は約30%となっているのがわかっていただけると思います。

 次のスライドをご覧ください。
 医療提供体制についての客観的な数字をまとめたものです。
 こちらの赤い枠で囲んだ部分をご覧いただきたいと思います。
 上の2段にありますとおり、現在人工呼吸器を使用してる方が15人、うちEcmo、人工肺装置を使用している方が2人いらっしゃいます。
 また、この1週間で新たに11名の方が亡くなりました。感染拡大に伴って、大変多くの尊い命が失われております。謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆さまに、心からのお悔やみを申し上げたいと思います。
 スライド中段ご覧ください。
 病床の稼働率ですが、60.9%で、先週の65.3%からは若干減少が見られます。しかしながら、約2週間程度、国のステージ4の水準50%を超えた状態が続いております。すなわち、医療現場に大きな負荷がかかっているということにほかなりません。
 スライドの一番下、宿泊療養者数については、242人です。
 なお、宿泊療養施設について、前橋市内で今まで運用していたグレースイン前橋に代わって、本日から前橋ホテルを稼動することといたしました。これは、宿泊療養者の増加に対応する必要があるということ。また、近隣住民の皆さまに、これ以上の負担をかけないように、移転を決めたということです。このことによって、部屋数は33室増えます。他の2カ所と合わせて、971室ということになります。
 グレースイン前橋の事業者の方、また、近隣住民の皆さまには、1年以上の長期に渡ってご協力をいただいたことに、知事として、この場をお借りして心からお礼を申し上げたいと思います。

 続いて、保健所ごとの感染者数についても、ご報告をいたします。
 スライドをご覧ください。保健所別の感染状況です。
 スライドは、直近1週間の人口10万人当たりの保健所ごとの新規感染者数になります。
 先週に比べ、感染者数は減っていますが、県内全域に感染が広がっている状況はそのままです。
 以上が直近の感染状況ということになります。

 16日日曜日から、先ほど申し上げました、まん延防止等重点措置が適用されております。
 改めて申し上げますが、県民の皆さまには、不要不急の外出自粛、県外との不要不急の往来自粛はもちろんのこと、営業時間の短縮を要請した20時以降、飲食店を利用しないこと、さらには、路上や公園等における集団での飲食の自粛について、ぜひともご協力をお願いしたいと思います。
 また、今、最も警戒すべきは、変異株による感染のさらなる急拡大だと思います。何度も申し上げているとおり、変異株は、私たちのわずかな隙を見逃しません。「これくらい大丈夫だろう」、「自分は感染しないだろう」、こういう考え方は禁物だと思います。
 こうした観点から、先週の会見では、特にご注意をいただきたい7つの事項についてご説明をさせていただきました。本日は、より多くの方に、コロナを自分のこととしてとらえていただくため、本県で実際に起きた感染拡大の事例を紹介させていただきたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。職場の飲み会での事例に関するスライドです。
 スライドは、この4月から5月の間に本県で実際に起きた感染拡大事例を示したものです。
 この事例では、10名程度が、会議終了後、焼肉店において会食しました。会食は20時から始まって、深夜0時まで約4時間におよびました。
さらに、深夜0時以降、一部の人たちは2次会にも行ったということです。この会食により、当事者やその家族のみならず、2次会の店の従業員など、少なくとも15名の感染が確認されました。
 改めて言うまでもありませんが、飲食を伴う懇親会は、感染のリスクが非常に高い行為です。飲食を伴うと気分が高揚し、マスクをしないで近距離で会話すると、感染防止の意識とか注力が低下いたします。
また、聴覚が鈍くなり、大きな声になりがちです。特に人数が増える、時間が長くなればなるほど、飛沫やエアロゾルによる感染のリスクが高まります。その点についても、県として、これまで注意を呼びかけてきた内容であるだけに、今回のような事例が発生したことは残念でなりません。
 自粛が長期間にわたり、少し羽を伸ばしたい、そういう気持ちがあるのはよく理解しています。しかしながら、多くの県民の方々に、日々我慢をしていただいています。特に医療現場の皆さまは、毎日大変なご苦労をされています。一部の方々の行動で、感染が拡大してしまえば、他の大勢の方々の努力が無駄になってしまいます。繰り返しになりますが、変異株が我々のわずかな隙も見逃しません。
 ぜひ県民の皆さまには、今一度、これらを自分のこととしてとらえ、感染防止対策の徹底をお願い申し上げたいと思います。
 こうした感染事案については、県民の皆さまへの注意喚起の意味合いも込めて、これから定例記者会見の中でも定期的に紹介してまいりたいと考えております。

4.太陽光発電設備等の共同購入事業について

 次に、2050年に向けた「ぐんま5つのゼロ宣言」に関連して、太陽光発電設備等の共同購入事業についてお知らせいたします。
 スライドをご覧ください。太陽光発電設備等共同購入の募集開始に関するスライドです。
 本事業については、今年1月の記者会見で発表させていただいています。再生可能エネルギーの普及拡大を目的に、県と協定を締結した支援事業者が太陽光発電設備等の購入希望者を募り、一括発注することによって、低価格で提供できるようにした取組です。
 この度、県民の皆さまを対象に、昨日から購入希望者の募集を始めました。
 購入プランは3種類あります。1つ目は、住宅用太陽光発電設備です。2つ目は、太陽光発電設備と蓄電池です。3つ目は、すでに太陽光発電設備を設置している住宅を対象とした蓄電池です。
 なお、全国初の取組として、電気自動車から家庭に電力を供給するコンバーターを、オプションとして追加購入いただけます。
 購入価格は、他の自治体における昨年度の実績では、市場価格に比べて20%から30%安かったと伺っています。
 次のスライドをご覧ください。
 共同購入の流れについてもご説明したいと思います。
 購入を希望される方は、まず専用ウェブサイトから参加登録していただきます。参加登録の後、支援事業者から事前見積りが送られます。その後、施工事業者が現地調査を行い、最終見積りを作成します。納得された場合には、施工業者と工事の契約をしていただきます。
 参加募集期間は、8月31日までです。参加登録などの詳しい情報は、専用ウェブサイトをご確認ください。
 ぜひ多くの県民の皆さまに、ご参加をいただきたいと思います。皆さまのご参加をお待ちしております。

5.本日の直滑降ストリームについて

 続いて、本日の直滑降ストリームについて、お知らせいたします。
 本日のゲストは、本県の昭和村にも工場を有する、キヤノン電子株式会社の代表取締役社長である橋元健(はしもと たけし)さんです。
 橋元さんからは、ものづくり企業としての経営ビジョンや社会貢献活動、新たな領域へのチャレンジなどについてお話を伺う予定です。
 橋元社長はですね、高崎に住んでおられるということで、今日はスタジオに生出演していただくことになっています。
 この会社には、実は第2次安倍内閣で特命担当大臣、宇宙分野の担当大臣もやっていたときに、実は超小型の人工衛星も作っているということで、私は非常に注目しておりました。その社長が高崎に住んでいるということで、なおかつですね、この方は、いわゆるオフィスの環境とか、働き方改革についても、いろいろと先進的な意見を述べておられる方なので、今日は橋元社長にご登場をお願いしました。
 ぜひ、多くの県民の皆さまに見ていただきたいと思いますし、いろいろと企業の様々なガバナンスを改革をする上でも、参考にしていただければと思っています。
 また、番組の後半では、県営ワクチンセンターを中心に、新型コロナウイルス関連の情報を時間をとって丁寧に発信させていただきたいと思っています。
 放送は本日19時から1時間程度、群馬県動画放送スタジオのtsulunosから、ライブ配信を行います。ぜひ、多くの方にご覧いただきたいと思います。

6.知事のワクチン接種について

 最後に、ワクチン接種に関して、1点お伝えをさせていただきたいと思います。
 昨日の県議会においても、私のワクチン接種に関して質問がありました。
 この件については、実はブログにもアップしたんですが、いろいろなところから様々な意見が寄せられております。本日は、この場をお借りして、改めて知事としての考え方をお伝えしたいと思います。
 ここ数日、自治体の首長が、住民より優先してワクチン接種を受けていたことが話題になっています。
 昨日もですね、同じような答弁をしたんですが、公平性の観点からは批判が集まる一方で、感染対策の陣頭指揮をとるのは自治体トップですから、やはりトップの優先接種が合理的だという理解を示す意見もあります。
 私自身はですね、自治体のトップが優先接種を行うことは、危機管理上の観点から、また、このモデルナ製ワクチンの安全性をPRする観点から、一定の合理性があるというふうに考えています。
 私に限らず、知事には、住民の命と健康を守る責務というものがあります。もし、私が感染したら、昨日も夜、感染したらどうなるんだろうとずっと考えてみたんですけれども、どう考えてもコロナ対策は停滞します。停滞すると、住民の方々を守ることができないということになります。
 行政組織として、当然、こういう事態は避けなければならないと思います。加えて、モデルナ製ワクチンについては、昨日の、(自由民主党群馬県支部連合会の)金井政調会長のご質問にもあったように、県民の中でもモデルナって何って思っている方が結構まだいるんですね。ずっとファイザー製で、今やってますから。そういう中で副反応を心配する声もあります。
 先ほど申し上げましたが、ワクチンの安全性をPRする観点からも、私が率先して接種を受けることは、これは有効なアピールになるというふうにも考えられます。
 他方で、多くの県民の方々は、ワクチンを接種したいのにできないという状況が続いています。しかも、ワクチンの供給も現時点で足りていないと。これも現実問題としてあります。加えて言うと、これは行政が定めたルールですから、この順番について、行政のトップが率先してこのルールに従うということもですね、公平性の観点からは大事だというふうに考えています。
 いずれにしても、率先して接種すべきか、本来の順番で接種すべきか否かについては、非常に葛藤しておりまして、迷っているというのが、正直なところです。
 今後、様々な方々に意見を伺いながら、結論を出していきたいと思っています。毎日、いつも本当に感染予防には気をつけているんですけれど、例えば毎週末、高崎駅の周りをずっと視察するのですが、なるべく人と距離をとるように、大型商業施設に入っても、なるべく人と距離をとりながら視察するし、あるいは、家電ショップに入っても、距離をとりながらやってますし、紅茶を飲みたいのも我慢してですね、ベンチに座って、ブログを打つとかいろいろやっています。でも、変異株の感染力が強まってきたら、もしかしたら、ベンチにいる方が危ないんじゃないかとか思っている状況もあります。
 そういうことも、よく考えたいと思いますが、仮に優先して接種を行うことを決断した場合には、一番大事なことがあると思います。それは、接種するときは、事前にその理由も含めて、県民の皆さんに丁寧な説明し、その後に、接種を行うということだと思っています。
 引き続き、皆さんのご意見に耳を傾けながら、どうするか考えていきたいと思います。
 私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

県営ワクチン接種センターについて

(記者)
 ワクチン接種センターに関してお尋ねします。現時点の状況で構わないんですけれども、人員の確保の状況について、だいたい何人くらいが集まっているのか教えていただけますでしょうか。どういった種類の方々が集まっているのかという部分も含めて教えていただけますでしょうか。

(知事)
 大久保新型コロナワクチン接種推進局長の方からですか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 人員のお話ですけれども、来週からの試験運用につきましては、先ほど知事から説明がありましたとおり2レーンを動かします。その2レーンにつきましては、医師の方が1名、それから予診で1名ということで、医師が計2名でございます。それから、看護師の方が8名。合計、医療スタッフは10名です。

(記者)
 いずれも県立病院のスタッフの方々ということでよろしいんでしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 医師については県立病院の方。それから公衆衛生医、県の職員ですけれども、公衆衛生医の方にもお願いをしております。

(記者)
 予約に関してLINEのみでというお話がありましたが、市町の方でも独自に予約は受け付けておられると思います。(予約が)重複する恐れもあると思うんですけれども、どのように回避していくかという部分について、何かあればお聞かせください。

(知事)
 大久保局長、どうぞ。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 受け付けに関しましては、先ほどご案内しました日程の市町につきましては、すでにLINEで受け付けている市町でございます。
 LINEの中で(選択する)接種会場の中に、県の接種センターが今回新しく加わりますので、その中で新たな調整をします。
 県の接種センターに入った情報につきましては、その分をまた関係市町にバックするという形で、重複を避けたいと思っています。

(記者)
 桐生市とみどり市からはじめてという、この順番にされた理由についてお聞かせください。また、太田と邑楽と大泉については、各市町において受け付け調整とありますが、これはどういうことでしょうか。

(知事)
 どうぞ、局長。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 まず1点目の順番の理由でございます。桐生市、みどり市についてでございますが、やはり高齢者の対象が多い市を一番最初に対象とさせていただきました。そのあと町ということで。
 太田、大泉、それから邑楽につきましては、先行接種の中でもですね、それぞれの市町さんの方からリストを出していただいて、試験運用させていただいてるんですけども、もともとこの3市町につきましては、それぞれが、高齢者の方に事前にワクチン予約について意向調査をしておりまして、個別接種あるいは集団接種、どちらがいいかというところの意向も掴んだ上で、集団接種を希望してる方の中から、優先的に、県の接種センターの方に接種をしていただきたいという依頼がございまして、その中で調整をさせていただくということで考えています。

まん延防止等重点措置の効果について

(記者)
 まん延防止等重点措置の現状に関して少しお尋ねしたいんですけれども、まだ適用されてから日が浅いですが、先ほど多くの人が協力してくれているというふうなお話はありましたが、現時点での協力の状況だとか、あるいはまた、あまり協力を得られていない状況など、今の現状について教えてください。

(知事)
 事業者の方々の協力については、鬼形産業経済部長の方からフォローしてもらいますけれども、全体として言うとですね、相当大勢の皆さんに協力をしていただいてると思います。
 いつも記者さんから出てくるんですけど、5日経った時点での効果の検証がなかなか難しいところなんですが、先週よりは少しレベルが下がってきたということですけども、先ほど言ったように全く油断できないと思います。
 やはり特に、変異株が出てきてからは、相当新型コロナとの戦いというのは厳しいものになってるんで、ここは油断できないと思いますけども、とにかく、何度も言ってるように、このまん延防止措置が13日まで続くので、この間に、何とかこの措置を通じて、しっかりと抑えたいなと、そういうふうに感じています。
 鬼形部長、少し事業者の対応について。

(産業経済部長)
 まだ、まん延防止が始まったといいますか、適用になって間もないということでもあるんですけれども、適宜、私どもの方で状況は把握しております。
 飲食店についてのご協力の状況ですけれども、今はまだ目視という段階ですけれども、今知事からも話があったとおり、かなり多くの店舗に協力いただいてるということで、正式な数字というわけじゃありませんけども、感覚的には9割方の事業者さんにはご協力いただいてるという状況にあると思っています。
 また、大規模施設等におけるご協力の状況ですけれども、県内の主たるショッピングセンターさん、あるいは大規模小売店さん。こういったところはかなりの割合でですね、午後8時までの営業ということでテナントも含めて、ご協力いただいてるという状況でございます。
 引き続き、これら施設につきましては、また飲食店についてはですね、県職員、それから場合によれば市町村の職員の方にもご協力いただいて、見回り活動をこれから本格的にやっていくという状況でございます。

ワクチン接種の優先順位について

(記者)
 ワクチン接種の順番に関してなんですけども、昨日保育所の関係の方から知事宛に、子どもといつも触れあっている中でリスクを抱えないように優先接種の対象にしてくれないかというような要望があったと思うんですけれども、県外の自治体さんでは、高齢者分のキャンセル分を保育所の職員に回すというようなことをされてるとこもあるというふうに聞いてるんですけれども、過日、西村大臣と知事がお話になった際も、自治体の裁量で弾力的にやれるような形をというような要望もされていたかと思うんですが、業種単位で県独自に優先順位を考えるというようなことについての考えを教えていただければと思います。

(知事)
 これはよく国と調整が必要だというふうに思います。今の順番だと、高齢者の方をまず先行的にやっていくということなんで、これはもう大きな基本線としてあるのかもしれませんが、実はですね、今県の方では、知事と県内医療関係者の意見交換会をやってまして、これもなかなかすばらしいメンバーの方に入っていただいて、日本医師会の理事もなさってる釜萢先生にも入っていただいてるんですが、その会合と、さらに県が早期の段階で立ち上げた感染症の危機管理チームには、実は東京都のアドバイザーもやってる大曲先生に入っていただいてるということで、いつも外の方にも2人ぐらいWEBで入っていただいて、これも県内の主要な医療関係者の方に来ていただいてるんですね。そういう方々の意見を聞いてみるとですね、もちろん高齢者の方々へのワクチン接種は大事なんだけど、やっぱりですね、現職の世代がかかってるわけですよね。あるいは若い人たちがそれを持ち込んでいるということなので、高齢者の方々だけ接種が進めば収まるというものでもないというようなニュアンスの意見が結構出てるんです。
 そういうことも踏まえてですね、行政が決めたルールはあるんですけども、そこはどういうふうに我々として、地域の状況も踏まえて、少し柔軟にできるかということは、これから西村大臣とか河野大臣とか、こういう方々とよく調整をしていきたいと思っています。

ワクチン接種の予約方法について

(記者)
 LINEによる予約の件なんですけれども、ご高齢の方でLINEを使えない方もいると思います。そのような方へのフォローはどうなりますか。

(知事)
 そこは、大久保局長から、まず。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 県のワクチン接種センターにつきましてはですね、基本はLINEの予約のみということにさせていただいたんですけども、これはあくまでも市町村の接種の補完ということでございます。市町村さんにおきましては、いろんな手段でワクチンの予約を行っております。
 その中で今回、県の方はLINEとした理由はですね、受付事務の迅速化、それから受け付けた後のデータ連携、これに優れているというところで、目的は、できるだけ早く大勢の方に接種をしていただくというところで、一番合致した方法だというふうに考えております。

(記者)
 LINEを使える方に、まずやってもらうようなイメージなんでしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 LINEにつきましてはですね、すでに先行している市町村さんの中で、LINEと電話の併用もありますけども、かなりの割合でLINEを活用されてるという実績もございます。
 そういった意味から、まずはLINEの方でやってみてですね、また状況を見ながら、できる対応は考えていきたいというふうに考えております。

(知事)
 今の点はですね、県議会、昨日を補正予算を議決していただいたんですけど、ご存知だと思うんですが、附帯決議が付いていて、やはりLINEの活用については高齢者への配慮みたいな話があるので、これは今、大久保局長が言ったように、まずはLINEでしっかり始めてみて、様子を見ながらいろんなことを、どんな対応が可能かというのを考えていきたいと思います。

観光地でのクラスター発生について

(記者)
 嬬恋の方の旅館でクラスターが出てしまったんですが、そこの受けとめちょっと教えてください。

(知事)
 これは大変残念に思っています。万座温泉でしたかね。某旅館でクラスターが出てしまったということで、実は、四万温泉でも1人陽性の方が出たというに記憶してるんですが、そこをチェックしてみたら全員陰性だったということで、改めて、草津も四万も、伊香保もそうだと思うんですけども、観光地として相当きちっとした感染対策をやってるんだなという印象があって、実は、県内医療関係者の方からもですね、特に四万温泉の1名の陽性はちょっと気にしてたけど、全員を調べてみたらみんな陰性だったということで、観光地がいかにしっかりやってるかということがよく分かったというご意見もいただいています。
 でも、これまでほとんど出てませんから、やはりですね感染が出たことについては非常に残念に思っています。ちょっとフォローがあれば。

(産業経済部長)
 万座温泉の旅館から(陽性者が)出たお話ですけれども、従業員の方7名が感染されたということで、その後それ以上の広がりがないというふうに承知してます。
 この施設はストップコロナ!対策認定店ではないということですね。
 私どもも、やはりこういったことが広がらないようにということで、県の宿泊施設についてはですね、生活衛生同業組合ですとか市町村の観光協会を通じて、さらに感染防止対策を徹底して欲しいということで、周知徹底の要請を改めてお願いしたところであります。
 また、それ以外のところでですね、少し情報として、そういう可能性があるんじゃないかというようなことを指摘される部分もあるんでですね、これについても改めて、温泉協会等を通じて情報の収集に努めていきたいと思ってます。
 参考までになんですけども、万座の施設で出たことの影響について、風評があるかどうかというようなところも一通り調べてあります。
 結論的に申し上げますと、今回の当該施設での発生事案に対しての影響、風評被害はないということでございます。これは聞き取り調査の結果ですけれども。
 そもそもそれ以前の話として、やはりまん延防止の適用になってからですね、あるいはまたゴールデンウィーク明けてからですね、予約やっぱり相当止まってしまっているということで、そもそもそのキャンセルが発生するような状況にはないということで、裏を返すと大変厳しい状況だというふうに聞いております。平日休館してるとこですとか、今月いっぱい休館するというような施設もございます。
 そういう意味で、今回のコロナの影響、感染の影響というよりも、やはり観光需要そのものがだいぶ落ちているというところが見て取れるかなと思います。

高齢者施設等におけるスクリーニング検査について

(記者)
 以前、県として高齢者の施設ですとか飲食店ですとかに、いわゆる抗原検査というんでしょうか、検査キットを配って調査をするということだったと思います。これまでどのくらいの施設、何人に配って、そこからどのくらい陽性者を掘り起こせたのかみたいな数字を確認させていただきたいのですが。

(知事)
 今ありますか。どうぞ。健康福祉部長から。

(健康福祉部長)
 これまでですね、高齢者や障害者の施設の職員に対してですね、ご希望されるところに抗原検査キットを配ってですね、それで陽性反応が出た場合には直ちにPCR検査にまわして、確定診断するという流れで考えておりました。
 これまでのところですね、17日の時点になりますが、876施設のうち346の施設からご希望がございまして、検査キットをお配りし検査をさせていただきました。
 人数的には12,061人ということで、施設の数とすると約40%、職員の数からすると約50%の方の検査をさせていただきました。
 結果的にですね、抗原検査ではプラスの方も何人かいらっしゃったんですが、PCR検査をした結果は、すべて陰性でございました。
 それから、飲食店等に関しましては、間もなくできるような感じになるかとは思ってます。ただ、今はお酒を出してないので、時期等については検討させていただいております。

(記者)
 この結果を受けて、知事としての受けとめというんですかね、数字的なものをどう認識されてるのか一言お願いできますか。

(知事)
 876調査対象で346にスクリーニング検査をしたということなんで、これはいろんな形でスクリーニング検査を増やそうという努力をしてきましたので、これはこれで一つの成果だと思いますけども、さらにやっぱり、ここから変異株も出てきますから、ここはですね、いろんな形でまた、スクリーニング検査をどうやって広げていけるかというのを考えていきたいと思います。

(記者)
 結果論になってしまうかもしれないんですけど、昨年の年末から高齢者施設とかのクラスターも多かった状況で、これだけ数字の実績があると、もうちょっと早ければというようなこともあるかと思います。その辺の受けとめについてはどうでしょうか。

(知事)
 いろんな見方があると思うんですが、いずれにせよ、これだけ成果というか、結果が出てきてるので、早くできればそれに越したことはなかったと思うんですけども、この結果を踏まえて、より一層、感染拡大を防げるように、必要な手段を取っていきたいなと思っています。

県営ワクチン接種センターについて

(記者)
 ワクチン接種センターの関係で局長にいくつか確認させていただきたいところがあるのですが、よろしいでしょうか。
 スライドの方に明示がなかったので、念のため確認なんですけれども、接種センターで対応するのは全員65歳以上の高齢者の方ということで間違いなかったでしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 65歳以上が対象になります。

(記者)
 初日の24日は午後からで、100人ということだったと思うのですが、この日に打つ方は、どこの市町村の方でしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 24日については、太田市の方です。

(記者)
 太田市の65歳以上の高齢者ということですね。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 そうです。

(記者)
 市町村が調整ということでしたが、具体的には市町村の方から、集団接種を希望された方に投げかけをしたということなんでしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 太田市さんはですね、それぞれ一人一人のご希望を太田市の職員の方が希望調査をしておりまして、その中で集団接種を希望する方の会場選定を順次行っております。会場選定がまだ未定の方の中から、意向調査を行いまして、接種センターで接種する方のご希望をまとめていただきまして、リストを提出いただきました。

(記者)
 時間についても、これでいいですかという確認を太田市の方が取ったということなんでしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 事前に太田市とは時間等々を含めまして、条件の提示を行っております。その条件の中で、該当する方に今回受けていただくことになります。

(記者)
 医師の確保については、県立病院と県職員の方ということでおっしゃってましたけれど、看護師の方については、どうやって確保されたのか教えてください。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 試験期間につきましては、看護師さんは県立病院の看護師、それから県の保健師で対応することにしています。

(記者)
 知事にお伺いしたいんですけれども、総務省の方から改めて、ワクチン接種にあたって医師会の方と協力しなさいというような通知が実際に出ていると思うのですが、県の方では、この間の会見に医師会長さんが同席されたように、以前から連携を進めてこられたと思うのですが、今回のワクチン接種の打ち手の確保にあたって、連携の状況はどのように進んでますでしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 総務省の方から、いろんなところに接種の促進を促す連絡があったということで、いろんな見方があると思うのですが、政府の方として、いろんなサポートをする、なるべく推進しようということで、声をかけることは、決しておかしいことでも何でもないと思います。
 ただ、やっぱりそれぞれの市町村が実施主体ですから、そこはしっかり市町村の立場も尊重し、やはり市町村長が一番状況も分かっていますから、そこはしっかり踏まえた上で状況を確認する、もうちょっと早くできませんかということ自体はおかしくないと思います。
 あらゆる手段で、これは加速化していくべきだと思っています。

(記者)
 実際、県内で医師会との協力はどのように進んでいますか。

(知事)
 その中で、医師会との協力が十分とられていないというようなことを要望したところがあったと伺っているのですが、群馬県の場合はですね、今回新たな県営の接種センターを立ち上げると発表する前に、当然のことですけれど、医師会とも調整し、(記者会見には)医師会長にも同席していただきました。
 これは、群馬県としてずっと重視したことなんですが、医師会、歯科医師会、薬剤師会も含めて、こういう医療系の関係団体・組織としっかりと連携するということを今までもやってきましたので、そういうベースがあって、いち早く手を挙げられたんだというふうに思っています。
 ですから今、医師会長ともしっかりと連携していますので、ここはとても大事なところですから、健康福祉部も(新型コロナ)ワクチン接種推進局もこれから頑張っていただけると思いますが、地域の医療関係団体とはしっかり手を携えていきたいと思います。
 これまでのところ、医師会長とも頻繁に連絡を取り合っています。もともと医師会長は、安中の山本一太後援会の会長でもありますので、会長とはしっかりとコミュニケーション取りながら進められていると思います。

(記者)
 県央のセンターについては、設置の目途はだいたい決まっていますか。

(知事)
 これは、今の時点ではなかなか難しいと思うんですけれども、できるだけ早く立ち上げられるように努力するということですね。
 何か付け加えることはありますか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 来週から東毛のセンターがオープン、試験運用ということで、まずは今、そこに向けて全力でやってますけれども、県央センターにつきましてもですね、できるだけ早く、どういう形でできるかというところを検討させていただきたいなというふうに考えています。

(記者)
 河野大臣からは、東毛だけじゃなくて、県央の分についても、ワクチンの供給はもらえるというようなお話はされているのですか。

(知事)
 それはまだ、我々は今、大久保(新型コロナワクチン接種推進)局長が言ったように、県央センターはどこかでちゃんと始動させますけれども、できるだけ早く立ち上げられるよう努力しますが、まだ具体的にどこということは決まっていませんから、そのことについて河野大臣と話したことはありません。だから、当然そういう話はありません。

ワクチンの接種計画について

(記者)
 国として、何としても7月末までに高齢者接種を終えるとか、とにかく早くというところについて、何かこう自治体間ですごく競争させているような気もするんですけれども、知事はこれをどのように受けとめていらっしゃいますか。

(知事)
 自治体間を競争させるというよりも、まず今日本にとっても、自治体にとっても、一番大事なことはワクチン接種を加速化させることだと思うんですね。
 ですから、国の方としてはいろいろ状況を見てですね、少し進んでいないところについて、どうなのかと確認することは全然おかしくないと思いますし、自治体間の競争とかそういう問題じゃないと思います。
 とにかく、どこの地域もそうですけれども、全国的にきちっと接種を推進して、1日も早く希望する方々にワクチンを打ち終えるということが、一番大事なんだと思っています。

(記者)
 冒頭のお話で、今後様々な場面で政府からより強力な後押しをいただけるというふうにおっしゃってたと思うんですけれども、これはいち早く手を上げたことによるメリットなんでしょうか。

(知事)
 そうですね、それは、例えばワクチン接種センターをこれから進めていく上では、国との調整はものすごく必要になりますよね。そこで、河野大臣としっかりコミュニケーションをとって、これは正しい方向だと思ってましたから、こうやって群馬県が率先して手を挙げた、進められたということは、次の段階に進む上でも、国との協議が非常にやりやすくなると思いますので、そういう意味で、ああいう表現を使わさせていただきました。

(記者)
 具体的には、いち早く手を上げたことで、ワクチンの確保を優先的に受けられるとかそういう話ではないということですか。

(知事)
 ワクチンの優先確保というか、それはどこの自治体だってワクチンが必要なので、何か奪い合いみたいなことは考えていません。
 他の県よりも確保できるとかそういうことじゃなくて、やはりこれから群馬県でいろんな計画を立てて、例えば大規模接種センターをさらに作っていくという時にですね、国と調整する上では、非常にいいコミュニケーションのラインがもうできてると、こういうことだと思います。

県営ワクチンセンターの人員確保について

(記者)
 昨日の議会でもお話があったかと思うんですけれども、やはり県立病院の関係者の方からすると、ちょっと驚いたという受け止めの方が多くて、やはり看護師さんの配置基準とかの問題もあるので、1人、2人欠けただけで病棟を閉めなければいけないとか、そういうことになってくると、今入院されている方に移動してもらったりとか、予定していた手術を延期するとか、検査入院をやめてもらうとか、いろいろな影響が出てくるということで、直接やっぱり患者さんと向き合う立場にあるお医者さんや看護師さんから、いろんな心理的な負担も大きいと伺ってます。
改めて、その辺について知事の方から一言いただけますか。
 

(知事)
 今記者さんがおっしゃった問題もちろんあると思うんですね。もともと県立病院の方々には、相当負担をおかけしていると思ってまして、そもそも新型コロナ病床を増やすときに、健康福祉部ともいろいろ調整していただいて、私自身も直接県立病院の院長先生に会ってお願いをしたりしながら、県立病院の方もなかなか大変な中で、いろいろと調整をして協力していただいてですね、病床の確保についても大変協力をいただいてるんですね。
 その点は本当に感謝していまして、申し訳ないと思ってるのですが、ただ昨日も(県議会で)言ったように、民間の医療機関の皆さんにも協力を求めていくということであれば、やっぱり県立病院が率先してやらなきゃいけないということは、ご理解いただかないといけないと思ってまして、ただ、現場の問題については武藤健康福祉部長から必要があればあれですけれども、今記者さんの言ったような問題が起こらないように、もともと非常に負担がかかっていることはよく分かっているんですけれども、そこは我々として、できる限りの配慮はしながら進めていきたいと思っています。

(健康福祉部長)
 知事が話されたように、コロナの陽性患者に入院していただくだけじゃなくて、PCRセンターを回していただいたり、あるいは宿泊療養施設に看護師を出していただいたり、本当に様々な面で県立病院にはご協力をいただいてるところです。
 ただ、やはりこれは民間の病院の皆さま方にも、お願いしているところですので、やはり県立病院にも最大限の協力をお願いしたいと思っております。
 ただ、その中で、(コロナ専用の)病棟や病床を出しているところはそうなんですけれど、やはり周辺の病院との関係の中で、この病院じゃなくても診られるる患者さんについてはそちらの方で入院していただくとか、様々工夫ができる範囲でですね、やはり1つの病院だけで何でもかんでもやることはできませんので、そういった意味で、各地域ごとにですね、役割の確認をしていただくような会議の中で、県立病院としてできる最大限のことをやっていただきたいということで、ご協力を求めさせていただいてきました。
 そういった中で、これからも、お互いによりよい形で協力体制をしっかり取っていきたいなと思っております。

(知事)
 他にありますか。よろしいでしょうか。

知事メッセージ

 それでは最後にですね、知事の方から県民の皆さまに改めてお願いをさせていただきたいと思います。
 昨日か一昨日、一昨日だったでしょうか、夜遅くまで会議があって、県庁を20時過ぎぐらいに出たのですが、帰りの知事車の中で、前橋の道を走っている時に、普通ならば、ものすごく飲食店が多くて、結構明るい通り、あるいは、事業所でも意外と8時過ぎぐらいまで電気がついている通りがですね、ものすごく暗かったんです。
 先ほど産業経済部長が言ったように、9割ぐらいの飲食店、まだまだちょっと具体的な数字が出てないんですけれども、9割方は、飲食店関係の方々に協力していただけているんじゃないかという体感は、私もですね、改めてそれを感じて、このやけに暗いというこの感じを見て、ほっとすると同時に非常に胸が痛みました。
 つまり、それだけ地域の経済活動ができないということであって、まん延防止等重点措置の要請はやむなくやったということであっても、何度も申し上げますが、こうやって経済活動の制限をしなければいけない。まん延防止等重点措置が今適用されてるんですけれども、こういう措置をする中で、すでに疲弊している地域経済は、どんどんどんどん、実はダメージは蓄積してるということを感じました。
 これは、一般の県民の皆さんももちろんですけれども、事業者の皆さんの忍耐も限界に来てるだろうなと。特に、これまではですね、感染拡大が起こると、時短要請とかいろんなことをお願いしてきたわけですけれども、事業者の皆さんからは、いつまで待てばいいのかと。一体どこまで耐えきればいいのかと。それがない限り、なかなかこれは続かないんだという話もいろいろありました。
 その中で、我々も苦しみながらですね、県民の皆さんに率直に、一進一退のプロセスを繰り返しながら行くしかないと申し上げたのですが、ここに来てですね、やはり世界的な情勢等々を見ても、やはりワクチン接種がゲームチェンジャーになると。これを県内の希望している皆さんに、きちっと接種できて、集団免疫が5割、6割、7割になればですね、このコロナの感染拡大を止められるという目途ができたんです。
 ですから、知事としてはですね、とにかく、このワクチン接種が今、県として取り組まなければいけない、最優先事項だと思っていることを、ぜひですね、県民の皆さんに分かっていただきたいと思います。
 前例のないことなので、このワクチン接種推進については、武藤健康福祉部長も、本当に不眠不休で感染対策に頑張っていただいているんですけれど、なかなか武藤さんだけでは手が回らないので、今日、初登場した新型コロナワクチン接種推進局の大久保局長にもですね、先頭に立っていただきます。この方は、地域創生部の副部長をやっておりまして、(昨年は)秘書課長として、私とも非常にホットラインのあるエースですから、大変だと思うんですけれども、これは大久保さんに先頭に立っていただいてですね、もう1回言います。とにかく、そんなに簡単な目標じゃありませんが、県として、国の計画よりも早く、11月末までには、接種を希望している県民の皆さんへの接種を完了するという目標を立てました。
 その目標を立ててからはですね、やはりこれを達成するために、あらゆる手段を講じていくということが、最善の方法だというふうに思っています。前例のないことなので、いろいろトラブルも発生するかもしれません。いろいろと医療機関の皆さんに負担をかけたり、先ほどの県立病院の問題もありましたけれども、いろんな支障が出てくる中、我々も最大限工夫をしながらですね、改善してやっていきたいと思います。
 ただ、県民の皆さんに申し上げたいのは、小さなトラブルがあったとしても、もちろんそういうものは知事の責任ですし、一つ一つ丁寧にやっていきますが、しかしですね、まずはワクチン接種を前に進めると。この大きな視点をですね、ぜひご理解いただきたいと思います。
 今回、群馬県がいち早く手を挙げたということについて、いろんな意見があると思いますが、ワクチン接種がゲームチェンジャーである以上、河野大臣から呼びかけがあってですね、やっぱり群馬県、愛知県がいち早く手を挙げて、少なくとも5月24日から国と同時に始めるということには、大きな意味があると思います。それだけ群馬県が、本気でワクチン接種を加速化させたいと。そして一人でも多くの県民の皆さん、希望する皆さんにワクチンを接種して、皆さんに希望の光を届けたいというメッセージが、しっかりと伝わるんだろうというふうに思いますし、これから国と調整しながら、新たなワクチン接種センターを作っていくためにも、今回は国の方針に沿って一緒に始めるということが大変重要だったと思っています。
 現在、群馬県と愛知県が表明した後で、河野大臣によると、名前は言っていませんでしたけれども、30ぐらいの自治体が手を挙げてるんですね。30ぐらいの自治体が、できれば5月中にやりたいというところもあるし、6月以降やりたいと言っていると。この30のワンオブゼムになるんじゃなくて、まず群馬県が手を挙げたというこの意味は、私は県民の皆さんにですね、ぜひご理解をいただきたいと思います。県議会でも、しっかりと定例議会で説明していきたいと思っています。
 市町村が実施主体ですから、県営センターができてですね、これまでも努力しますが、いろいろと調整で問題が発生することもあると思うのですが、我々としては努力して、スムーズにいくようにしたいと思いますし、各市町村のワクチン計画もしっかりと尊重したいと思いますし、邪魔をするようなことをするつもりはありませんが、一つ申し上げたいのはですね、誰かのメンツのためにやってるわけじゃないんです。
 これは県全体で接種を1日も早く終わらせるということは、知事も市町村長もみんな望んでることだというふうに思います。
 例えば、群馬県が出てきて、手柄を横取りするつもりも全くありませんし、どこかの市町村で、ものすごくうまくやっているところがあればですね、どんどん加速化していただいて、県もそういうところを見習っていこうと。こういうふうに思っておりますので、その点はぜひ、県民の皆さんに分かっていただいて、もう1回言います、前例のないことで、いろいろ調整が必要な時も出てくるかもしれませんが、まずは、とにかく群馬県として一刻も早くワクチン接種を完了させると。これが、県民の皆さんの命と健康、暮らしを守ることに繋がるということなので、少しいろんな形で思い切って踏み込んで、いろいろご迷惑をかけていることもありますが、ぜひ県民の皆さんには、そのことを分かっていただければと思います。
 その上で、いろんなご意見とか、問題点の指摘は真摯に受けとめて、一つ一つ改善しながらですね、できるだけ安全に一人でも多くの方に、我々が掲げた目標のもとで、可能だったら、前倒しができるか分かりませんけれど、少しでも早く接種を希望している群馬県民全員に、接種ができるように努力をしてまいりたいというふうに思います。
 来週からも、このワクチン接種については丁寧にご説明していきたいと思いますし、変異株がいよいよ、もう全部置き変わるような状況になっていますので、丁寧に、具体例もですね、解説をさせていただければと思います。
 引き続き、県民の皆さまのご協力をお願いをして、今日の会見を終わらせていただきたいと思います。
 ちょっと大きな声になってしまいまして、大変ご無礼を申し上げました。それではこれで終わりたいと思います。メディアの皆さんにもお集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。