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令和2年11月27日臨時記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
モニター資料(PDFファイル:405KB)
それでは、臨時記者会見を始めさせていただきたいと思います。
今日は、もともと東京日程もありましたが、夕方にですね、今日の県内で確認された新規陽性者の方の数をまずしっかりと確認をしてですね、その上で19時から新型コロナウイルス感染症対策に関する対策本部会議を開催させていただきました。
その間、いろいろと、どういう方針にするかということで、関係市町村等々との調整もあり、そのあと、いろいろとまた議論をさせてもらったということもありまして、この時間になってしまいました。
報道機関の皆さまには、夜遅くにお集まりをいただいたことを、お礼を申し上げたいと思います。
それでは、中身に入りたいと思います。
新型コロナウイルスについては、これまで県民や事業者の皆さまのご協力によって、何とかぎりぎりの状態で踏みとどまってまいりました。
しかしながら、新規感染者数は11月の中旬から確実に増加してきておりまして、昨日は30人、本日は31人ということになりました。
2日連続で30人を超えるのは、初めてのことです。4月と9月にも感染者数が一時的に多くなることありましたが、今回の状況は以前とは大きく異なると分析しています。
4月は、有料老人ホームでのクラスターの発生がありました。9月には、感染しやすい生活様式があった一部の外国籍の県民の方々が感染の中心でした。
しかしながら、今回は、そうした特定の地域・施設での感染拡大が要因ではなく、県内各地で「通常の生活、交流の中」で、感染の連鎖が続いている状況です。
このままでは、感染者が増加する可能性が非常に高く、知事として、これまでにない危機感を抱いています。
こうしたことから、先ほど19時20分から第28回新型コロナウイルス感染症対策本部会議を急遽開催させていただきました。
結論から申し上げたいと思います。
明日の11月28日土曜日から、社会経済活動再開に向けたガイドラインに基づく警戒度を「2」から「3」へ引き上げることといたします。
警戒度の引き上げは、もう一度申し上げますが、特定の市町村の警戒度ではなく、全県の警戒度ということになります。
感染が増えているのは、県内の一部地域だけなのに、なぜ全県の警戒度を上げるのかと思われるかもしれません。
しかしながら、現在の感染増加を踏まえ、今後のシミュレーションを行った結果、このままでは2週間程度で入院病床数が逼迫する恐れがあるということがわかりました。
新型コロナウイルスの感染者は全県一区で受け入れているため、東毛地域の病院だけではなく、県内全体の医療体制を考えなければなりません。こうした危機感を県民全体で共有していただくことが重要であると思っています。
このため、強い注意喚起を行うため、全県において、警戒度を上げることにいたしました。
それではまず、警戒度の判断基準である、「客観的な数値」から直近の状況を見ていきたいと思います。
「客観的な数値」のスライドです。
赤枠で囲んだ部分をご覧いただきたいと思います。各項目の最新の数値です。
(1)の直近1週間の1日当たりの新規感染者数は、18.9人ということで、ギリギリ基準の範囲内に収まっています。しかしながら、このまま新規感染者の発生が続けば、明日にも基準を超える可能性が高いと見ています。
(2)の感染経路不明の感染者は先週から増加しております。現時点で47.7%ということになっています。現在は基準は下回っておりますが、直近1カ月で、実は基準を上回る日も多く見られています。
(3)の検査の陽性率については、増加が顕著で基準を超えている状況になっています。
なお、感染状況については、ここ1週間、特にご注意いただきたい傾向がありますので、ご説明をしたいと思います。
次のスライドをご覧ください。
新規感染者の状況に関するスライドです。
直近1週間の新規感染者について、「年代」、「推定感染経路」をまとめたものです。
左側のグラフ「年代別」について見ると、特に「60歳代以上」の方の感染が43%と急増していることがわかります。
また、右側のグラフ「推定感染経路」について見ると、感染経路不明に次いで、家庭内感染が26%と大きな比率を占めていることもわかります。
この傾向が続き、無症状で活発に活動されている方から、家庭内に感染が広がってしまうと、近日中に、さらに感染者数が急増する可能性があると考えています。
特に最近は活動的な中高年が感染し、家庭内に持ち込む事例が増えています。家庭に持ち込まれ、高齢者を含めて複数の家庭内感染が出ると、医療に大きな負担がかかることになります。
このように、現在の感染の傾向は、これまでとは大きく異なることをわかっていただけると思います。特定の地域やコミュニティーでの感染ではなく、こういった「通常の生活、通常の交流の中」で、感染の連鎖が続いている状況です。
なお、11月に入ってから、残念ながら2名の方がお亡くなりになりましたが、いずれも高齢者の方です。
高齢者ご自身はもとより、身近にそうした方がいらっしゃる場合には、命を守るために、特に慎重な行動を県民の皆さまにお願い申し上げたいと思います。
続いて、「客観的な数値」のうち医療提供体制について、ご説明をしたいと思います。
こちらの赤く囲んだ部分をご覧ください。
上の2段にありますとおり、現在、人工呼吸器を使用している方が4名、ECMOを使用されてる方が1名いらっしゃいます。
また、スライド中段の病床の稼働率については、31.8%で、数値的には警戒度2の範囲内ですが、感染者の増加に伴いここ数日の増加が顕著になっています。
なお、宿泊療養者数も47人へと増加している状況です。
現時点ではまだ、重症者への診療体制、病床の稼働率ともに、基準を下回っておりますが、病床稼働率は明らかな増加傾向にあります。
そのため、医療提供体制については、現在の感染状況に応じた今後のシミュレーションも行わせていただきました。
スライドをご覧ください。
これは、まん延期、毎日、新規感染者40人を想定したシミュレーションなります。
グラフは、毎日40人の新規感染者が出た場合の医療提供体制等の状況を示したものです。
新規感染者が30人、31人と今続いてる状況ですので、連日40人の新規感染者が発生するという状況は、当然想定しうるものであるととらえています。
シミュレーションの前提条件ですが、現状の実績等を踏まえて、新規感染者のうち、6割が入院、4割が宿泊療養すると仮定しています。また、「感染者の4%が重症化、入院日数は重傷者が30日」、「軽傷・中等症が14日」、「宿泊療養については、入居日数10日」というふうに仮定をしています。
ご覧のとおり、40人の新規感染者が10日間続いた時点で、宿泊療養が150人を超えます。新たな宿泊療養施設を開設する必要が出てきます。
また、入院患者については、14日目に現状の病床確保数である327床を超え、十分な医療を提供できなくなる恐れがあります。
このまま感染が拡大すれば、近いうちに医療提供体制が逼迫する、そうした事態が目の前に迫っている、こうしたことをわかっていただけると思います。
以上が、「客観的な数値」等の状況になります。
加えて保健所ごとの数値についても、ご報告したいと思います。
保健所別の感染状況に関するスライドをここにまとめました。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数になります。
桐生保健所管内の数値が2.7人と増加を続けており、市町村警戒度の引き上げ基準に達しています。
また、基準には達しておりませんが、館林保健所管内も1.8人まで増加しています。
今後の状況によっては、こうした地域については、より強い措置をとる必要が出てくるかもしれません。
それ以外の地域にもほとんど色がついています。県民の皆さまには、「県内のどこでも感染する可能性がある」、そうした強い危機感を持っていただきたいと思います。
以上のとおり、「客観的な数値」の感染状況について、検査の陽性率は基準を上回っている状況です。加えて、医療提供体制についても、基準こそ超えていないものの、このままの状態が続けば、近いうちに逼迫する可能性があります。
なお、現状で警戒度を上げることについて、県の危機管理チームの専門家の方々にご意見を伺ったところ、「通常の交流の中で感染の連鎖が続いている」、「高齢者での感染が拡大している」などの理由から、全県レベルで警戒度を「3」に引き上げるべきだという意見を多数いただきました。
こうした状況を総合的に判断し、警戒度を全県で「3」に引き上げる決断を行いました。
この危機を乗り切るためには、すべての県民の皆さんに同じ危機感を持っていただくことが重要だと思っています。
次のスライドをご覧ください。
警戒度「3」における県民の皆さまへの要請内容に関するスライドです。
まず、外出についてです。「3密となるリスクが高く、感染防止対策がとられてない場所」への外出について、警戒度「2」では十分注意としておりましたが、警戒度「3」では自粛をお願いしたいと思います。
感染防止対策がとられているかどうかについては、県が実施する「ストップコロナ!対策認定制度」などを参考に、慎重にご判断をいただきたいと思います。
また、高齢者、基礎疾患者など、重篤化しやすいと言われる方々の外出について、警戒度「2」では十分注意としておりましたが、警戒度「3」では、生活に必要な場合を除き自粛をお願いしたいと思います。
なお、Go To Eatキャンペーン、Go To トラベルキャンペーンについては、感染対策が十分とられている店舗等が対象であることから、現時点では「継続」することといたします。
ただし、利用の際には、何度も申し上げておりますが、感染防止対策の徹底を引き続きお願いしたいと思います。
次のスライドをご覧ください。
事業者の方々への要請をまとめたスライドをここに掲載をさせていただきました。
まず、警戒度3では、新たに利用者が店舗利用の参考とするため、店舗で実施している感染防止対策について明示いただきますようにお願いをしたいと思います。なお、現時点では休業要請や営業時間の短縮要請等を行う段階ではないというふうに判断しています。
また、高齢者施設や病院等での面会について、警戒度2では、十分注意としておりましたが、警戒度3においては禁止といたします。大変ご不便をおかけしますが、オンライン面会等でご対応いただきたいと思います。
加えて、テレワークや時差出勤など、人との接触機会を少しでも減らす働き方についても、引き続き、県民の皆さまのご協力をお願いしたいと思います。警戒度3における目標は5割としたいと思います。
なお、県立学校については、これまでも学校や地域での感染状況に応じた対応を行ってまいりました。現在、県立学校において、大きな感染拡大は起きていないということから、生徒への影響も考え、通常登校を継続することとしたいと思います。
以上が警戒度「3」における要請内容となります。
県民の皆様におかれましては、多大なるご負担をいただくことになりますが、感染の拡大を食い止めるため、ご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。
加えて、現在の感染拡大を踏まえた、県の対策についてもご説明をしたいと思います。先ほどご説明をした、医療提供体制に関するシミュレーションの結果を踏まえた対策です。
スライドをご覧ください。このスライドでシミュレーションを踏まえた緊急対策についてまとめました。
対策は主に二つあります。
一つ目は、2棟目となる宿泊療養施設の運用開始です。現在、宿泊療養施設については、1棟150室で準備をしておりますが、追加でもう1棟稼動させるべく、準備を開始いたしました。
また、今後、無症状者のほか、軽症者についても、65歳以上の方や、基礎疾患がある方、妊婦の方などを除いて、宿泊療養施設への入所を基本といたします。これによって、これまで新規感染者のうち6割が入院していたものを、4割まで引き下げ、病床の稼働率を抑えていきたいというふうに考えております。
二つ目は、全庁的なバックアップ体制です。保健所の人員も不足することが予想されます。このため本日の対策本部会議では、保健所への全庁的な動員を見越し、各部局において、事業継続計画BCPを再確認するように指示をいたしました。コロナ以外の事業も継続しながら、保健所の人員を確実に確保できるように、迅速に対応してまいりたいと考えています。
これらの対策の実施によって、医療崩壊を招くような事態は避けられるだろう考えています。
加えて、本県では、飲食店等における感染防止対策の徹底を図るため、本日から、県内の飲食店等への直接訪問を開始いたしました。感染防止対策の徹底、「ストップコロナ!対策認定制度」の登録申請について、地道ではありますが、個別訪問の上、事業者の皆さまにお願いしていきたいと考えています。
ここがまさに正念場だというふうに考えています。県民一丸となって、全力でこの局面を乗り切りたいと考えています。県民の皆さまにおかれましても、何度も何度も申し上げておりますが、マスクの着用、手指消毒、3密の回避、こうした感染防止対策の徹底に、今一度、ご協力をいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
知事からの発言は以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。
(記者)
改めてなりますが、このタイミングで警戒度「3」に引き上げた理由を教えてください。
(知事)
ここに書いたとおりでですね、新規感染者が増え続けていると。特に昨日30人、本日31人ということで、かなり急増しているということと、今までの増え方とは違うと。先ほどご説明したとおり、例えば外国人コミュニティの中で集中的に発生しているとか、あるいは有料老人ホームのクラスターとかと違ってですね、市中感染が広がっているだろうということもあります。
さらには、今のところ医療体制の逼迫までいってませんけども、全県で対応していますので、これが続くとかなり逼迫した状況になると。先ほどシミュレーションでも発表したとおり、シミュレーションによると、40人ぐらいの感染が毎日続くとですね、先ほど申し上げたような結果になると。こういうことを総合的に判断して、全県の警戒度を「3」に上げるということにいたしました。
(記者)
警戒度「3」ということですけれども、シミュレーションもされたということで、この警戒度が「3」から「4」、もしくは「3」のままでも、さらに強い要請等が出る可能性があるとすれば、どのような状況が考えられるでしょうか。
(知事)
それは全体の状況を見て判断しなければいけないと思いますが、警戒度「3」に引き上げたということで、休業要請のような措置も可能にはなりましたが、現段階では、休業措置のようなことに踏み込むことは考えていません。
しかしながら、例えば先ほど申し上げたとおり、今、地域別に見てもかなり増えているようなところもありますので、明日からの状況によってはですね、例えばそういう地域に対して、より強い要請をするという可能性もありますし、さらに感染が広がっていけばですね、新たな対応に踏み込まざるをえない状況が出てくるというふうに思います。
ただ、現段階でも、改めて繰り返しますが、できる限り、休業要請とか外出の自粛みたいなところには踏み込まず、何とか抑えたいなというふうに考えています。そのために、最大限、県民の皆さまにもご協力いただいて、努力をしていきたいというふうに思ってます。
(記者)
ちなみに今回、休業要請であったり時短要請に踏み込まなかった理由というのは、どこが一番大きいんでしょうか。
(知事)
先ほど申し上げたとおり、これは全体的な判断です。
警戒度は「3」に上げても、今の全体の状況を考えた時には、まだ現段階で休業要請に踏み込むまでにいってないだろうと。しかもこれはですね、相当長いスパンで考えなければいけなくて、コロナ感染が広がっている理由はいろいろあるのかもしれませんが、例えば、温度が低いということも要因だとすればですね、まだこれは持久戦、長期戦が続きますから、そういうことも全体を睨んだ上で、対応を考えていかなければいけないのかなというふうに感じています。
(記者)
他県との往来について、知事のお考えを教えてください。
(知事)
他県との往来については、現時点で、今までの方向性を維持したいというふうに思っています。
これもいろいろな状況によってもちろん、状況によっては臨機応変に変えていかなければいけないかもしれませんが、現段階では、今までの方針を維持したいというふうに思っています。
(記者)
今の質問をもう1回聞くような形になるんですけど、今回は、休業、時短営業は要請しないということですが、どういう状態になったら休業要請だったり、時短営業の要請ということをお願いする状態になるんでしょうか。
(知事)
それはいつも言ってるように、総合的な判断だと思います。
一つは例えば、この新規陽性者がどのくらいの数、どれだけ続くかということもありますし、それによって、相当医療体制もさらに逼迫してきますから、それはここまでと、今ぴったりとは決められませんけども、全体の状況を見て判断したいと思います。
(記者)
もう少し具体的な目安みたいなものは、特にないのでしょうか。
(知事)
目安というか、今言った、いわゆる警戒度判断のための基準の数値がどう動いてくかとかですね。そういうことを含めて全体で判断していくという以外ないと思います。やっぱりこれは状況によって、臨機応変にやらなくてはいけないんだと思います。
(記者)
今回、飲食店のクラスターも相次いでいるんですけども、Go To Eat、Go To トラベルの停止に踏み込まなかった理由をもう一度教えてください。
(知事)
今日、実は菅総理に会ってきました。菅総理には「Go ToトラベルとGo To Eatの事業については、これは群馬県として、一貫して、その趣旨には賛同していると。これは意味があると。なぜなら群馬県はやはりGo To トラベルでは相当の経済効果を出すことができた」と。でね、これがなかったら大変なことになっていたと私は思うので、そのことを率直に総理にお伝えしました。
やはり、できるならば続けたいんです。たぶん他の都道府県もそうだと思います。Go To トラベルもやっぱりGo To Eatも、やはり、地域経済を活性化する効果があるんですね。だから、例えば、なるべく外さないでくれみたいなことをおっしゃる都道府県知事もいるんだと思うんです。
そういう状況の中で言うと、さっきも言いましたが、相当厳しい状況ですが、現段階ではまだ、やはりGo To トラベル、Go To Eatは続けられるだろうと。特にGo To トラベルについてはですね、前回の会見でも申し上げましたが、群馬県は7月の回復率が全国一だったんですが、ほとんど。回復率ね。観光地の旅館・ホテル。このときもガンガンやっていましたけども、感染は広がっていませんので。そういう、何て言うんしょうか、Go To トラベルを続けることが感染拡大につながるというデータがないということもあって、現時点では続ける方針ということにさせていただいてます。
(記者)
先ほど申し上げたんですけど、飲食店のクラスターが相次いでいて、飲食店への対応というか、要請というのは今回行わない理由は何でしょうか。
(宇留賀副知事)
よろしいですか。
(知事)
宇留賀副知事、どうぞ。
(宇留賀副知事)
Go To トラベルについて、知事から申し上げたとおりなんですけれども、Go To Eatの方も、基本的にはしっかり対策がとられているお店がGo To Eatの対象になっていて、今回、60代の方が発症しているというところもそうなんですけど、少しやはり、我々からすると、新しい生活様式と違う様式をしてしまって、感染しやすい状況を作っているというところが少し見て取れるところがあるので、Go To Eatもそうですし、Go To Eatに加盟していないところであっても、例えば群馬県の認定を取ってるようなところであれば、やっぱりリスクは抑えられておりますし、そういうところでリスクを抑えた形で食べるというところもリスクはそんなに高くないというところがあるので、一般的に言うと、飲食店でクラスターが発生してしまっているところは、少し古い感染しやすい行動があったというところが、まず警戒度を高めていって、そういったところに行くのは自粛してほしいと。またそういったところ、飲食店に行く時にはちゃんとリスクを押さえた行動をしてほしいと。そういう形にさせていただきました。
(知事)
ちょっと加えると、飲食店に対する対策って話があったのですが、鬼形産業経済部長はいますか。
他の都道府県でやっているかどうかわかりませんが、我々は産業経済部を中心に、実際に歩いて要請を始めていますので、その点についてちょっと報告してください。
(産業経済部長)
産業経済部長です。今お話になったとおりですね、本日から12月18日までの間なんですけれども、県内の飲食店における感染防止対策の徹底の要請のために、産業経済部の職員中心になりまして、店舗を回ってくるという取り組みを今日から開始いたしました。
対象となるお店がですね、県内約1万4千店舗ございます。ちょっと全部回れるかどうかは、やってみないとわかんないところもありますが、基本的にはですね、できる限り多くの店舗を回ってきて、直接取り組みを要請していきたいと思っております。
あわせて飲食店の利用実態とかも聞き取ってですね、今後の対策に役立てていきたいと思っています。具体的な要請内容といたしましては、業界ごとに定めたガイドラインを遵守していただきたいということ。
また、先ほど来お話のある「ストップコロナ!対策認定制度」をできるだけ取って欲しいという登録の勧め、こういったことを啓発としてやってまいりたいと考えております。以上です。
(記者)
Go To Eatとの件なんですけど、知事も副知事もですね、お店の方には、しっかりと対策をとっていただくというふうにおっしゃってました。とは言えですね、お客さんがですね、例えばお酒入って大声でしゃべってしまうことは多々あることだと思いますし、Go To Eat、お得に食べられるということで、お客さんがこぞって店に行って、密になってしまう可能性があると思います。
それで、話が戻りますけども、行政の方で「対策をしてください」、お店の方も「対策しましたよ」と言いつつもですね、お客さんが行ってしまえば、なかなかそれは守られないんじゃないのかというような懸念があるんですが、そういうのはいかがでしょうか。
(知事)
そこは確かに常にある問題だと思うんですけども、きちっと粘り強く働きかけていくっていうことだと思います。
Go To Eatについて、今は制限をかけないということにしていますが、これは例えば状況によって、ものすごく感染が広がってくればですね、何らかの対応を現時点ではありませんが、考えることもあると思います。
今日、総理にも申し上げてきたんですが、「この二つの事業の趣旨はしっかりと賛同している」と。「これ本当に自分はよかったと思っている」と。「ただ、これは試行錯誤の中で誰も経験していない事態の中なんで、お互いも国も地方も試行錯誤でやるしかない。でも、こっちからも知恵を出しますから協力してやってきましょう」というふうに申し上げてみました。
同時に菅総理にはですね、「そうは言っても、やっぱり地元の状況がわかるのは、やっぱり知事なので、何かあったときには、それは独自の対策もしっかりと打たせてもらいたい。そこはご理解をいただきたい」というふうに申し上げてきましたので、今の時点ではこういう対応ですけども、これから感染が広がってくるようなことになればですね、二つの事業に対して、何らかの対応をせざるをえないこともあるかもしれないというふうに思っています。
(記者)
先ほど産業経済部長の方から、1万4千の飲食店の視察に行かれるという話がありましたけれども、全部行かれるかどうかわからないという話もありましたが、Go To Eatの対象の店舗から順にとかそういったお考えはあるんでしょうか。
(産業経済部長)
エリアごとにですね、担当を割り振って、職員2人1組で、各店舗訪問というスタイルをとっております。どこから行くかというのについてはですね、基本的にはエリアごとということなんで、Go To Eatのお店、あるいは認定店のところを優先してということではなくてですね、全体のバランスも考えながら、いろんな業種さんがいらっしゃいますんで、そのエリアを基本的にはできるだけ多く回ってくるというスタイルでいきたいと思っております。
(記者)
不勉強で申し訳ないんですけども、そのGo To Eatの対象になっている店舗というのは、国が決めてるんでしょうか。県で認定してるんでしょうか。
(産業経済部長)
Go To Eatの参加店につきましては、農水省さんがですね、群馬事務局という請負エージェントさんに委託して事業を行っておりますけれども、そこの参加店は群馬事務局の方が募集して参加しているということで現在、これは11月27日現在になりますが、参加店が3,199店舗あると聞いております。
(記者)
群馬事務所というのは県が。
(産業経済部長)
県とは別の組織で民間の事業者さんが運営してる事務局になります。
(記者)
先ほど知事が感染対策がとられている店舗が対象であることから、Go To EatとGo To トラベルは継続という話があったと思うんですけども、3,199(店舗)のうちに県のストップコロナ対策認定店になっているのは何店舗かはわかるんでしょうか。
(産業経済部長)
そこはちょっと数として把握しておりませんけれども、現在、県の認定店制度の認定を取っているところが約3,700店舗あります。
ただ、これは飲食店だけでなくてですね、対人サービスを行うような業者さんも入っておられますので、必ずしも一致はしておりません。
ざっくり申し上げますと、県の認定、「ストップコロナ!対策認定制度」の中で飲食店の割合というのは概ね35%ぐらいだと思います。
(記者)
そうすると、感染対策が取られているという根拠というか、ストップコロナ対策認定店、必ずしも認定店ではないですよね。感染対策が取られている店舗というその根拠は何か。
(産業経済部長)
感染対策がとられているか、とられていないかとの考え方については、一つは私どもの(ストップコロナ!)対策認定制度。これは現地調査もして確認していますので、そこは一つ対象にできると思います。
それと先ほどお話になったGo To Eatについても、Go To Eatの参加店については、感染対策が十分にとられているということを前提に認めるといいますか、参加いただくわけですんで、ここも担保できると考えてます。
問題はそれ以外のところ。1万4千の中でも残りがかなりあるんでですね、ここをどうするかということなんですけれども、基本的には皆さん飲食店やっておられる方であれば、いわゆる業界団体のガイドラインってのがございますんで、そこをやっぱりちゃんと守っているかどうかというところが判断になると思います。
やっぱり守っておられるところは、基本的にそのガイドラインの写しと言いますか、店頭に表示していただいたりということで、そういった形で確認ができるようにしていると。そういう仕組みになっております。
(記者)
基本的には、Go To Eatの対象店舗は県としても感染症対策がとられている店舗だというふうにお考えになっているってことで、県民の皆さんに安心して利用してもらって大丈夫ということですか。
(産業経済部長)
はい。そういう理解で結構です。
(知事)
他にありますか。よろしいでしょうか。
それでは最後に県民の皆さんにですね、お願いを申し上げたいと思います。
今まで群馬県民の皆さんのご協力とご理解のおかげで、何とか群馬県ではですね、ぎりぎりの状況で新規感染者の増加を抑えてまいりました。
知事としてもですね、かなり苦しい局面もありましたが、何とか警戒度2で、この警戒度2を維持したいということで頑張ってきたつもりです。何度も申し上げていますとおり、二度と休業要請とか、外出自粛みたいなことは出したくないと。やはり地域経済を痛めることはしたくないとずっと申し上げてまいりましたが、残念ながらここ最近の状況を見ると、今日も会見でも申し上げたとおりですね、やはり県全体の警戒度を1段上げて、やはり県民全体でこの危機感を共有しないと、なかなか今の流れは止まらないというふうに判断をさせていただきました。
警戒度3になって、例えば休業要請とか外出自粛みたいな措置は可能になりましたが、現段階ではまだ休業要請に踏み込むということはいたしません。
ただし、今後の状況によってはですね、やはり新たな対策を取らざるをえない場合もありますので、これを避けるためにもですね、ぜひ県民の皆さんにも改めて毎回毎回、本当にしつこいようで申し訳ありませんが、新しい生活様式の実践を徹底していただきたいと思います。
新型コロナについては、感染が拡大していますけども、随分知見も積み上がって、わかっていることも随分出てきました。
しっかりとマスクをして、手指消毒をきちっとこまめにやって、空気循環に気をつけて、なおかつ政府が出してる五つの場面みたいなものに気をつけていただければですね、感染のリスクはかなり防げるということがわかっておりますので、この点ぜひ、県民の皆さまのご協力ご理解を重ねてお願いを申し上げます。
県としては、さらなるさまざまな事態があったときには、迅速に行動し、皆さんの健康と命、暮らしを守るべく全力を挙げてまいりますので、その点はぜひご理解をいただきたいというに思います。
随分遅くなりましたが、今日の記者会見をこれで終わりたいと思います。ありがとうございました。
(以上で終了)
文章中の()内については、秘書課において加筆したものです。