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■日時 令和5年2月9日(木)午後3時01分~3時35分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等 16人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和5年2月9日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
モニター資料 (PDF:1.58MB)
発表項目
1.はじめに
2.新型コロナ対策本部会議の結果について
3.「tsukurun」メタバースプロジェクトについて
4.第10回GUNMAマンガ・アニメフェスタについて
5.脱炭素ライフスタイルフェアについて
6.今週の直滑降ストリームについて
それでは定例会見を始めたいと思います。
今週6日の月曜日、先週に引き続いて、群馬県が中心となって進めている温泉文化のユネスコ無形文化遺産への登録に関連して、加藤勝信厚生労働大臣にお目にかかってまいりました。今回はこのユネスコ登録を進めるために発足した知事の会の事務局次長である馳浩石川県知事と一緒に、早期登録の実現に向けた要望を行ってまいりました。加藤大臣からは、「登録に向けた戦略や保護措置を検討するための検討会への参画も含め、厚労省としてしっかり対応したい」という非常に心強いご返事をいただいています。
これで、先週訪問した国土交通大臣と観光庁長官、それから環境大臣に加えて、厚労省にも応援の姿勢を示していただいたことになります。このことは、登録に向けた大きな弾みになると私は考えています。
また、同日、河野デジタル大臣にも面会いたしました。4月末に群馬県内で開催予定の「G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合」とか、今後の群馬県とデジタル庁との協力の可能性などについて、話し合ってまいりました。
県の重要施策を前に進めていくためには、国との連携、担当大臣との信頼関係の構築は極めて重要だと思います。今後も群馬県のために、しっかりと提携を進めていきたい(と思います)。トップセールスは、民間企業だけではなくて政府に対してもそうなんですけれども、こうした人脈を生かして、群馬県の事業についての後押しを政府の方からも、しっかりいただいてまいりたいと思っています。
それでは会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。今日は「新型コロナ対策本部会議の結果」、それから「『tsukurun』のメタバースプロジェクト」の話、それから「GUNMAマンガ・アニメフェスタの開催」などについてご報告したいと思います。
まずは「新型コロナ対策本部会議の結果」です。
本日、103回目となる「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」を開催いたしました。警戒レベル等について検討を行った結果、スライドをご覧ください。全県に適用されている県のガイドラインに基づく警戒レベル2を継続することにいたしました。期間については2月11日の土曜日から、24日までの2週間とさせていただきます。
それでは今回の決定に至った理由をご説明します。まずは新型コロナの直近の感染状況です。スライドをご覧ください。
新規感染者数の推移です。直近1週間の新規感染者数は、本日の510人を含めて3,775人になりました。先々週、先週に比べて、低下してきているのが見て取れると思います。
続いて警戒レベル移行の判断基準となる医療提供体制の状況です。スライドをご覧ください。
病床使用率は29.1%ということで、ようやく3割を切っています。重症病床使用率は10.8%ということで、これも前回値よりも下がっております。感染者数も病床使用率も下がっているということです。
病床使用率、重症病床使用率ともに、警戒レベル1の水準にはなっておりますが、現場の医療提供体制には、いまだ負担がかかっていると認識しています。そのため、警戒レベルの引き下げについては、現時点で早急には判断しない、もう少し様子を見ていきたいという結論になりました。こうしたことを総合的に判断して、現状の警戒レベル2を継続することとさせていただきます。
なお、警戒レベル2における要請内容については変更ありません。県民の皆さまにおかれましては、引き続き基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。これまで繰り返しお願いしておりますが、まだオミクロン株対応ワクチンの接種を受けていない県民の皆さまは、早期の接種をお願いしたいと思います。
続いて、デジタル人材育成施設「tsukurun」のメタバースプロジェクトについて発表したいと思います。
群馬県では、近未来構想の1つとして、「クリエイティブの発信源」を掲げています。そして昨年「tsukurun」を開設いたしました。この「tsukurun」を通じて、デジタル分野における若者の育成と、創作活動がしやすい土壌作りを進めております。その取り組みの一環として、群馬県では「tsukurun」の利用者の作品を展示するインターネット空間「メタバースワールド」の制作を進めてまいりました。
スライドをご覧ください。tsukurunメタバースプロジェクト。利用者の作品を展示するメタバースワールド(tsukurun meta(ツクルン・メタ))を2月23日にオープンすることにいたしました。
メタバースとは、もう皆さんご存知だと思いますが、仮想空間、仮想現実などと訳されています。コンピューターやインターネット上で提供されるもう1つの世界だったり、そこで提供されるサービスのことを指したりしています。従来は、主にゲームに活用されていたメタバースですが、最近では、ビジネスシーンでの活用も注目を集めております。メタバース上で世界中の人と会話をするとか、場所を選ばずに買い物ができるとか、メタバースは大きな可能性を秘めていると思います。
群馬県では、そうした空間を活用して、デジタルクリエイティブ人材が自由に創作できる場所を提供したいと考えています。そういう趣旨で今回、(メタバースワールドの)制作を行わせていただきました。
それでは、「tsukurun meta」で具体的にどういったことができるのかを説明したいと思います。「tsukurun meta」は、主に2つのワールドで構成されています。
1つ目の「tower」ワールドはtsukurunを利用している小中高生が作成した2DCGとか3DCGの作品を展示鑑賞できる空間になっています。そして2つ目の「night castle」ワールドでは群馬県の特産品をモチーフにしたゲームを楽しむことができるようになっています。
今回県が主導して「tsukurun meta」を制作いたしましたが、今後はtsukurunの利用者自身の手で、このワールドを拡張、発展させていって欲しいと思っています。また、こういう伸びしろがあることが今回のプロジェクトの特徴にもなっています。
将来的には、過去に作品を展示した人と、新たに作品を展示する人が交流できるような空間も目指していきたいと思っています。
なお、当日はオープニングセレモニーとして、「tsukurun meta」制作者が案内するワールドツアーとか、メタバースの著名人、水瀬 ゆずさんのトークイベントなども開催される予定です。詳しくはtsukurunの公式ホームページをご覧ください。
今後もtsukurunと「tsukurun meta」を拠点として、デジタル人材の育成をさらに進化させつつ、群馬県が目指す「クリエイティブの発信源」に向けた取り組みを、より一層進めていきたいと思っています。
続いて、「GUNMAマンガ・アニメフェスタ」の開催についてです。
先ほど申し上げましたが、群馬県では、「クリエイティブの発信源」を掲げ、始動人をはじめとした多彩な人材が数多く生まれる群馬県、多くのクリエイティブな人材が集まり、地域が活性化していく群馬県を目指しています。スライドをご覧ください。
そしてこのたび、メディア芸術の振興とクリエイティブな始動人の育成を目指して、10回目となる「GUNMAマンガ・アニメフェスタ」を開催いたします。開催日は今週末の2月11日、12日の2日間、会場は群馬県庁及び群馬会館です。
このイベントは、「マンガ」「4コマまんが」「アニメーション」「イラスト」の4部門において作品を募集し、入賞、入選した作品を展示、上映させていただくものです。
県としては、この取り組みを、この分野の人材育成、言い換えると、才能を開花させる登竜門のようなものに育てていきたいと考えております。今回、実施内容を、前回に比べてグレードアップさせていただきました。これまで作品募集を県内に限定しておりましたが、募集範囲を全国に拡大し、また賞金も大幅にアップさせていただきました。全国から688点の応募がありました。プロの作家や編集者による厳正な審査を終えた結果、144点を選ばせていただきました。
それでは作品展以外のイベントについて、ご説明したいと思います。スライドをご覧ください。
11日の土曜日は、前橋出身で、「攻殻機動隊」など多くの著名な作品で声優として活躍されている田中敦子(たなか・あつこ)さんを特別審査員として迎え、授賞式を群馬会館で開催いたします。また、アニメーションプロデューサーとして活躍されている、吉岡町出身の福島祐一(ふくしま・ゆういち)さんによるトークセッションも開催いたします。
12日は、「ぐんまちゃん」だけでなく幅広く声優として活躍されている高橋花林(たかはし・かりん)さんと野津山幸宏(のづやま・ゆきひろ)さんによる声優のトークライブを開催いたします。過去の受賞作の朗読も行っていただく予定です。このほかにも、コスプレイベントなども予定しております。
このイベントを通して、才能豊かな新しい人材が次々と輩出されることを願っています。行政が主体となってこうしたイベントを主催するのは、実は他になかなか例がないんじゃないかと感じています。
自称、アニメ・マンガ研究家である知事、私のことですが、私も、このイベントに大変注目しております。先般は「鬼滅の刃」の新しい「刀鍛冶編」シリーズを、即見てまいりました。その話は今日ここでする時間がありませんけども、とにかく、このイベントは入場無料ですので、皆さまぜひご参加いただきたいと思います。第10回目となる「GUNMAマンガ・アニメフェスタ」にご注目ください。
続いて、「脱炭素ライフスタイルフェア」の開催についてです。今日はイベントのお知らせが主になっていますね。
群馬県では、災害に強く、持続可能な社会を構築するため、「ぐんま5つのゼロ宣言」を掲げています。このことは皆さんよくご存知だと思います。その目標を達成するためには、「温室効果ガス排出ゼロ」とか「プラスチックごみゼロ」とか、「食品ロスゼロ」といった、脱炭素に向けたライフスタイルを、県民1人1人に自分ごととしてとらえていただき、実践していただく必要があると考えています。
そこで今回、皆さまに脱炭素について楽しく理解を深めていただけるイベントを開催いたします。スライドをご覧ください。来週2月18日土曜日及び19日日曜日に、Gメッセ群馬で「脱炭素ライフスタイルフェア」を開催いたします。このイベントは、「科学」「お笑い」「音楽」そして「ファッション」という切り口で、脱炭素に向けたライフスタイルを提案し、実感をしていただく内容になっています。
人気ユーチューバーによるサイエンスライブとかEVを使用した音楽ライブとか、こういうステージイベントもありますし、また、廃材とか木材を使ったワークショップなど、脱炭素について知る、触れる、実感できる、こういう展示を多数ご用意しています。
脱炭素というと、今ある便利な生活を我慢することみたいなイメージが強いかもしれません。しかしながらこのイベントでは、脱炭素に向けたライフスタイルというものは、実は新しさもあるし、楽しさもあるということを皆さんにぜひ理解していただきたいという思いで企画をさせていただきました。
イベントの詳細については、スライド記載のQRコードから、公式ホームページをご覧いただければと思います。事前の申し込みは不要です。入場無料のイベントですので、記者の皆さんも、お時間があればぜひ、会場まで足を運んでいただきたいと思います。ぜひ多くの皆さんにこのイベントに来ていただきたいと思います。
最後に、今週の「直滑降ストリーム」です。スライドをご覧ください。
今週のゲストは、アロマオイルブランドLicca(リッカ)の長壁(おさかべ)総一郎さんと早也花さんです。JICAの青年海外協力隊で出会った関西出身のお二人ですが、アロマ事業を実現するために、みなかみ町に移住をされています。今回の対談では、お二人が青年海外協力隊として、東ティモールやラオスでどんな活動をしてきたのか、なぜ、みなかみ町でアロマ事業を立ち上げることになったのかなどを伺っています。
明日、10日金曜日の19時からYoutubeのtsulunosチャンネルで配信しますので、ぜひご覧をいただきたいと思います。こういうのもぜひ、お集まりのメディア関係者の皆さんにチェックをしていただきたいと思います。
群馬県には、いろんな分野で頑張っている人がいるんです。私事になりますが、もう亡くなられたんですけども、実は大変尊敬するジャーナリストの先輩がいて、この人の影響で、本当に若気の至りで、一時誤って、新聞記者になってしまったという過去がございますが、この方が群馬県の前橋支局にいた時に、偉い人ばかり取り上げたわけじゃないんですけども、「ぐんまの顔」という人物を取り上げた本を書いていまして、本当に素晴らしい名著なんですよね。この本を読んで、文章はこう書くんだなと思って、当時、今もう役に立ったのか分からないけど、志賀直哉の「暗夜行路」とかを見ながら、文章は短く切らなくてはいけないなみたいのが、今のブログのスタイルに繋がっているので、皆さんお忙しいと思いますが、こういう人たちをどんどん紹介していきますので、群馬県にはいろんな人がいるということも、いろんな機会に取り上げていただければ嬉しいなと思っています。
最後はちょっと余分でしたが、私からは以上です。何か皆さんからご質問があればお受けしたいと思います。
●警戒レベル2の継続について
(記者)
感染者数、病床使用率、そして重症者用の病床使用率がすべて減少している中での(警戒レベル)2の継続になりますが、「1」に引き下げる具体的な判断基準があれば教えていただきたいなと思います。
(知事)
まずは、健康福祉部の副部長からお話をさせていただきます。
(健康福祉部 副部長)
警戒レベルの判断につきましては、医療提供体制などの総合的な判断という形で考えているところでございます。確かに、知事からも先ほどお話がありましたように、病床使用率、重症病床使用率などもかなり落ちてきてはいますけれども、救急車の搬送(困難事例の)回数とかそういったところは、まだ十分に落ちきっていないところがありますので、そういったところを総合的に判断して、警戒レベル2を維持という形になってございます。
(知事)
判断基準は、いつも言っているように常に総合的な判断だと思うんですよね。今、副部長からもありましたが、確かに感染者数、これはほとんど当てにならないので、不正確だから、病床使用率も、正直言うと、いつも言っているように、どこまで他の県と比べて正確なのかなといつも思うんですね。ただ、群馬県は相当丁寧に(新型コロナ専用)病床を積み上げているので、その病床使用率も3割を切ったということですけけれども、今まさにおっしゃったように、1つ1つの事例を聞いてみると、まだ救急搬送困難事例が出てきていますし、やはり外来とか救急にはかなり負担がかかっているし、クラスターも減ってきていますけど、まだ起こっているので、こういうことを総合的に判断して、警戒レベル2を維持するということです。
それに、これはいつも言っているように、そろそろ我々は次の段階に行くステージだというのが私の考え方なので、5月に感染症法上の取扱いを5類にするという流れは正しいと思うし、ぜひそういうふうにしていただきたいと思うし、群馬県はいろいろな方々のご意見を聞きながら、国の政策をよく見て、まさに群馬県も、ソフトランディングさせていきたいと思いますが、この数字はあっという間に変わるんですよ。例えば新しい波が来たら、あっという間に4日間ぐらいでぐんと上がるので、だから、今2つ(感染者数と病床使用率)下がっているからといって、そこはあまり油断できないところもありますので、5月の移行に向けて、この数字はウォッチしていきたいと思いますし、今、警戒レベルを1にするということは、そういう意味でいうと、少し慎重な判断が必要かなと思いますので、もう一回言いますが、総合的な判断で「2」にしたということです。
(記者)
百貨店やスーパーに取材に行きますと、昨年より人出が増えたという声が聞かれるんですけれども、その中で、警戒レベル2の継続ということになるので、知事として、県民に呼びかけたいことがあったら、ぜひお聞きしたいと思います。
(知事)
これは毎回のように申し上げているように、第8波はピークアウトしてきている感じなんですけども、やはり、今までもいろいろご協力をいただいているんですが、感染防止対策の徹底はお願いをしたいと思っています。
まさにおっしゃったとおり、百貨店というか街全体のにぎわいが戻ってきているんでね。毎週のように高崎を歩いたり前橋を歩いたり、いろんなところを歩くようにしているんですけども、明らかににぎわいが戻ってきているので、こういう中である意味、感染リスクも高まっていますが、とにかく経済活動を制限したり行動制限をするつもりはありませんので、ぜひ、1人1人の県民の皆さまには引き続き、マスクも適切に、必要ないところはマスクも必要ないと思うんですけども、やはり気を付けるべきところは、引き続き気を付けていただければと思います。
●「tsukurun」メタバースプロジェクトについて
(記者)
メタバースプロジェクトについて聞かせてください。「tower」と「night castle」について先ほどお話がありましたが、具体的にどういうことができるのかということと、知事として、メタバースプロジェクトがようやく始動というところなので、ぜひ期待の声を聞かせてください。
(知事)
まずは担当課から。
(eスポーツ・新コンテンツ創出課長)
まず「tower」につきましては、このメタバースプロジェクト自体が、今tsukurunで子どもたち、小中高生が、3DCGであるとか2DCGだとか、いろんなものの創作活動を楽しんで頑張ってくれています。これをぜひ、国内外の皆さんに紹介したいという思いから、まずこのプロジェクトがスタートいたしました。
3DCGということになりますから、やはり仮想空間の中で見ていただくのが一番いいということで、実際こちらのメタバースについては、VRゴーグルで3次元で見ることもできますので、そういったこともご紹介させていただきたいと思っています。この「tower」につきましては、そういった子どもたちの作品を紹介させていただく、展示させていただく場所であると同時に、ここでいろんなセミナーであるとか、あるいはイベントであるとか、そういったものが開催できるスペースであったり、またそこで交流ができるスペース。そういったものをここでは考えております。
一方「night castle」についてなんですけども、こちらについてはゲーム性の高い、ある意味ゲームなんですけども、ゲームをクリアすると群馬ならではのお土産というんでしょうか、プレゼントがゲットできる。それも仮想空間中ですから、例えばアバターであるとか、そういったものがゲットできるという、そういったような空間です。この「tsukurun meta」を知っていただくために、メタバースを楽しんでいる方は「住人」と言われているんですが、住人の皆さんに、ぜひ楽しんでいただければなと(思います)。そのような構成になっております。
(知事)
ぜひ記者さんにもこのプロジェクトに注目していただきたいと思うんですけども、昨今ね改めて思うんだけど、tsukurunは画期的なんですよ。こういうことやっているところは、他にないですよ。だからこうやって、この分野の人材育成、特に若い世代のクリエーターを育てるために、これをぜひ使っていきたいということなんですが、特に人材育成については、tsukurunが新しい人材を輩出する登竜門みたいになればいいという思いがいつもあって、そういうのはマンガフェスにも反映されているんだけど、そういう意味からいくと、こうやって作ったものを展示する、紹介する、多くの人たちの目に触れてもらうということで言うと、やっとそういう方向に向き始めたかなという感じがします。
ここからまたいろんな進化をさせていって、よく分かりませんけど、最後は本当に全国でも有名な登竜門みたいなコンテストの形になるのか分からないけど、そういうものに進化させ、練り上げていきたいと思います。初のステップとしては非常にいいんじゃないかなと思います。
●マスクの着用について
(記者)
先ほど、マスクの着用についてお話が出たので伺います。政府が3月上旬にも屋内外でのマスクの着用を自主判断に任せるという方向で調整をしているという報道があります。知事としての受け止めと県としてどうしていきたいかについて伺えればと思います。
(知事)
流れとしては正しい判断だと思っています。ほとんどの方々がマスクをしているので、やはり本当に必要なところと、必要じゃないところというのをしっかりメッセージとして出すべきだろうと思います。
片や、宇留賀副知事も参加していたんですけれども、知事と医療関係者の意見交換会の中では、例えば、「5類になった場合でも、マスクについては重視するべきだ」という意見もあって、また、ある方から出ていた意見では、ある意味で言うとイギリスとかシンガポールもノーマルな次元に入っているんだけど、「イギリスはかなり(コロナに)罹患する人が多いけど、シンガポールは少ない。だから、日本が目指すのはシンガポールだ」と。シンガポールはやはりマスクも含めて結構気をつけているんで、そういう流れも頭に置きながら考えていければと思いますが、政府としてある程度マスクの着用を緩和していくという(方針を決めた)のは、正しい流れだと思っています。
(記者)
群馬県としては、例えば「卒業式で着用が任意ですよ」みたいな呼びかけをしたりとかは考えてはいらっしゃらないですか。
(知事)
(健康福祉部から)そこは何かありますか。どうぞ。
(健康福祉部 副部長)
教育委員会も関係する話ですが、私の方からご回答させていただきます。卒業式、入学式などの行事におけるマスクの着用については、現在、文科省が学校向けの衛生管理マニュアルを定めておりまして、そちらの方で、卒業式などについてはマスク着用を含む咳エチケット推奨というような形になっているかと思います。
昨日、厚労省のアドバイザリーボードが開催されましたけれども、その中において、専門家の有志からは、「一生に一度の卒業式や入学式で、マスクを外したいという気持ちを理解できる」というようなことで、マスクなしでの参加を容認するような提案というものがあったと承知しています。
こうした動きを受けまして、政府でも、どういった対応をするかというようなことを考えているというところだと思いますので、それを踏まえて、こちらの方としても対応を考えるという形になろうかと思っています。
(知事)
今説明がありましたが、まず政府の方針をよく踏まえてやっていければと思いますけども、本当にそのままマスクを外せる環境になるんだったら、そうなって欲しいですよね。
ただ、そこはここから政府の中でも議論があると思うので、そこもよく見極めながら考えていきたいと思います。
●災害時における安否不明者の氏名等の公表について
(記者)
災害時の安否不明者とか行方不明者の氏名公表について伺いたいと思います。一部報道では災害時の安否不明・行方不明者について、人命救助を優先して原則(氏名等を)公表するという指針を政府がまとめるという報道がありました。県については、家族の承認がない場合は非公表としていらっしゃると思いますが、政府の方針への考え、今後の方針について伺えればと思います。
(知事)
この問題については、もう前から都道府県の方から要望があったように、政府としてまずしっかり1つの指針を出すべきだと思っていて、それがこういう形で政府の方針として出るということは、それは1つの進歩じゃないかと思います。だから、県としてはその方針に沿った形で対応を考えていくということだと思うんですよね。
ただ、もうここでも何度か、ちょうど知事になった直後に議論しましたけど、いろんな災害の中で、記者さんもご存知のとおり、いろんなケースがあるので一律になかなかできないところはありますよね。
でも、やはり我々としてはご遺族の方の思いとかも考えなくてはいけないので、いろいろ個別の判断というのはあると思いますが、政府がしっかり方針を出していただけるのであればそれに沿った形で我々も判断していくことになると思います。
●マスクの着用について
(記者)
先ほどのマスクの着脱のことで、追加でお伺いしたいんですけれども、卒業式でマスクを外すということに関しては、この間ずっと国会でも質疑がされてきたんですけれども、知事の考えとして、心情的にこうすべきなんじゃないかということとか、あとはこの間のコロナ対策全般にいえるんですけど、若干情緒的な政策判断な気もしていて、それはエビデンスは何なのかというのが、これは蔓延防止とか、時短要請とかの時もそうだったんですけど、結局検証されずに流れとして決まっていくというところもあったと思うので、今回のことをどう見てらっしゃるかというのを少しお聞かせいただけますでしょうか。
(知事)
まず、卒業式のマスクについては先ほど言ったように、一生に一度のイベントなので、本当に外してできるのであれば、その方が本当に卒業生の皆さんには絶対にいいと思うんですね。ただ、今記者さんが言ったように、この議論というのはあまり情緒的な部分だけで決めてはいけないことであって、やはり専門的な見地から見て、感染のリスクというものをよく頭に置きながら判断するべきだと思います。
ただ、例えば卒業式でマスクを外す、もちろんその場合は感染のリスクとかそういうことも考えながら判断しなくてはいけないのかもしれませんが、世界の常識はかなり日本とかけ離れているので、そこもよく見ておいた方がいいと思うんですよ。だから、もちろん(記者さんが)おっしゃったように、何となくムードだけで、流されて、感情だけでやっちゃいけない部分もあると思うけど、やっぱり、今日本のやっていることと国際的な感覚というもののかい離みたいなものもよく頭に置きながら、判断すべきじゃないかと思っています。
それでは最後に知事の方から、県民の皆さまにお伝えしたいことを少しお話させていただきたいと思います。今日の会見でも申し上げましたが、先週も申し上げたとおり、第8波はもうピークアウトしていくということで、皆さまのご協力のおかげもあって、特に現場の医療機関の皆さんの頑張りもあって、県内の病床使用率も3割を切るところまで下がってきたということです。
こういう中で、先ほども記者の方々からご質問が出てましたけれども、総合的に考えて警戒レベルは2のまま維持させていただくということにさせていただきました。特にここから、5月に向けて(新型コロナ)ウィルスの5類移行が大きな話題になっていくと思います。これはもう皆さまご存知のとおり、5類に移行するということになったらそこでやはりいろんな課題も出てきます。例えばワクチン接種の公費負担の問題とかですね。そのまま今の体制を一気に変えられるのかというところで言うと、先般、地元の医療関係者の皆さんともいろいろと話をしましたけれども、「ある程度やはり段階を踏んだほうがいいんじゃないか」とか、「一気に体制を変えるということは、ちょっとなかなか難しいんじゃないか」みたいな意見も出ていますので、群馬県としては、まず国に、明確な方針を出していただくことをお願いしていきたいと思いますけど、この方針にしっかり沿って、医療関係者の皆さんとよく協議をしながら、いろんな方々のご意見も参考にしながら、この5類への移行をしっかりとソフトランディングさせていくことが大事だと思っています。
何度も申し上げますが、私はもう個人的には、5類に移行するタイミングであると思っています。群馬県は、治療が必要な方、入院が必要な方に対しては、しっかり医療提供体制を整えつつ、しかし一人一人がリスクと向き合って、これを管理して、本当の意味でウイルスと共存していくと。コロナ対策というのは、これからもずっと必要かもしれませんけれども、やはり一緒に経済もちゃんと回していくと、社会経済活動をノーマルにやっていく次元に入るべきだと思っていますので、この政府の方針は変わらないと思いますが、ぜひ知事会等も通して、この間も全国知事会長にも申し上げましたが、しっかりと政府の方でこの方針を堅持していただいて、明確な方針のもとに、5類に移行していただくように、いろんな機会でお願いをしていこうと思っております。
それから、さっきちょっとご説明しましたが、「GUNMAマンガ・アニメフェスタ」ですね。これ、ぜひ皆さん見に行っていただきたいと思います。
それと、tsukurunね。これも、さっきちょっと申し上げましたが、どの県でもやっていない独自の取り組みですので、ご興味のある人がいれば高校生まで全部無料ですので、ぜひtsukurunを覗いてみてください。
ということで、今日は35分ということで比較的早く発表の中身も終わりました。これで定例会見を終わりたいと思います。記者の皆さんには、今日も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。以上です。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。