本文
■日時 令和4年12月22日(木)午後2時10分~3時10分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等 16人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和4年12月22日定例記者会見動画(You Tube:外部リンク)<外部リンク>
モニター資料 (PDF:1.29MB)
発表項目
1.はじめに
2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果について
3.ぐんまちゃんお誕生日会2023等について
4.県庁のテレワーク実施状況について
5.今週の直滑降ストリームについて
6.2022年の振り返りについて
定例会見を始めたいと思います。
先週16日金曜日、それから17日土曜日の2日間、草津温泉において「湯けむりフォーラム2022」を開催いたしました。
最大の目的は、群馬県から新しい価値を世界に向けて発信することです。特に、議論だけで終わらせるのではなくて、ここで生まれたアイデアを実行し実現していくこと、出会った企業からビジネスが生まれていくこと、こういうことをこの「湯けむりフォーラム」は目指しています。これが他のフォーラムとは違う特徴になると思っています。
これまでの2回はコロナ禍でリアルでの開催を見合わせておりました。ある意味でいうと、今回初めてリアルでの開催ができたので、「湯けむりフォーラム」の実質的なスタートは今年からだと考えています。
フォーラムでは、河野太郎デジタル担当大臣が大変お忙しい中リモートで参加して、基調講演をしていただきました。河野大臣は、知事である私のセッションにもご参加をいただきました。その中から実はもう、早速実行に向けて着手したアイデアもあります。
残念だったのは、もう前日までリアルで河野大臣に来県していただく予定だったんですが、急きょ閣議のために残念ながらご本人の来県はできなくなりました。それでもオンラインで参加していただいた河野大臣に、改めてこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。
それから、楽天の三木谷会長も誘っていたのですが、なかなか都合が合わないということで、それでも楽天グループの総帥である三木谷さんから、大変中身のあるいいビデオメッセージをいただいたと思っています。
各分野の第一人者を招いた6つの分科会のほか、群馬交響楽団、それからAKB48のミニライブもやりましたし、また日経テレ東大学「Re:Hack」の特別番組の収録もありましたし、いろんな意味で感性を刺激するエンタメも盛り込めたのではないかと思っています。
各セッションとも、本当に素晴らしい方々に来ていただいて、素晴らしい内容で議論していただいたと、各部局からのいろんな報告を見ながらそう感じています。私にとっても非常に充実した2日間でした。この場をお借りして、このフォーラムの実現にご協力をいただいたすべての皆さまに、心からの感謝を申し上げたいと思います。
この後、もっとも重要なことは、今回のフォーラムで行われた議論、それからここで生まれた構想を具体的な形にしていくことだと思っています。私自らが先頭に立って、この取り組みを進めていきたいと思っています。
そして、より多くの方々に「湯けむりフォーラムに出たい」と、そう思ってもらえるようなプレステージャスな、ものすごく特徴のある、魅力のあるフォーラムに来年からも進化をさせていきたいと、こんなふうに感じています。
なお、「湯けむりフォーラム」の模様は、後日、群馬県公式YouTubeチャンネルtsulunosで配信予定です。準備が整い次第、改めて会見等で皆さまにお知らせしたいと思います。
それでは今日の会見の中身です。スライドをご覧ください。
「新型コロナ対策本部会議の結果」、「ぐんまちゃんのお誕生日会2023」、それから「2022年の振り返り」、この3つを中心に発表したいと思います。
まずは、新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果です。
本日、第99回目となる新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催いたしました。警戒レベル等について検討を行いましたので、その結果からご報告したいと思います。
全県に適用されている県のガイドラインに基づく警戒レベル2を継続する方針を決めさせていただきました。期間については、今回は年末年始を挟むということから、12月24日土曜日から1月13日金曜日までの3週間にさせていただきます。
それでは今回の決定に至った理由です。まず、新型コロナ直近の感染状況についてご報告いたします。スライドをご覧ください。
新規感染者数の推移です。直近1週間の新規感染者数は、本日の3千人を含めて1万8,456人ということになりました。先々週、先週から増加しているということで、感染が拡大しています。
続いて、警戒レベル移行の判断基準である、医療提供体制(の状況)です。スライドをご覧ください。
病床使用率は71.4%ということで、前回から少し下がりましたけど、ここのところずっと7割台で高止まりしているということです。
重症病床使用率は、21.6%ということで、前回より少し上がりました。人数は8名ということです。
なお、病床については今週新たに4床を追加し、全部で685床になりました。この規模で運営をしています。ご協力をいただいた医療関係の皆さまに、この場をお借りしまして、改めて感謝を申し上げたいと思います。
以上のとおり、病床使用率が70%を超えているということで、先ほど申し上げたとおり高止まりしている状態です。また、感染者数も多く出ているという状況が続いています。当然、医療提供体制の負荷も継続しているということです。重症者は、やや増加していますが、重症病床使用率はまだ比較的低いということで、一般医療への影響ももちろん出ていますが限定的だと捉えています。
以上、総合的に判断し、現状の警戒レベル2を継続することといたしました。
なお、警戒レベル2における県民の皆さま、事業者の皆さまへの要請内容については変更ありません。引き続き、コロナに「うつらない」「うつさない」、このことを頭に置いて、改めて県民の皆さまには、基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。
今年は昨年同時期よりも早く感染の波が来ています。当然この病床使用率が高い状態のまま年末年始を迎えることになります。
群馬県としては、前回の会見で申し上げましたが、年末年始の医療のひっ迫を抑えるために、ワクチン接種体制の強化、コロナ病床のさらなる確保と効率的な運用、そして診療検査体制の拡充などに努めております。
特に、診療検査体制の拡充として、日によって異なりますが、12月29日から1月3日に受診できる診療検査外来の施設数は、昨年同期の4倍近くを確保いたしました。
社会経済活動を維持しつつ、医療のひっ迫を抑制するために群馬県が対策を講じていくことはもちろん大事ですが、いつも言っているように、県民の皆さまのご協力が不可欠です。
そこで、先週に引き続き改めて県民の皆さまに対して、感染防止対策についてのお願いをしたいと思います。スライドをご覧ください。
先週の会見でもお示しをしましたが、お願いしたいことの一つ目は「ワクチンの早期接種」です。ぜひ、帰省や旅行前にオミクロン株対応ワクチンの接種をお願いしたいと思います。
なお、群馬県では12月に引き続き、年明けも群馬県ワクチン接種加速化センター及び、ワクチンバスの派遣による接種体制強化の取り組みを進めることといたしました。この詳細は、また決まり次第別途お知らせしたいと思います。
二つ目は「換気のお願い」です。屋内で換気が十分にされていない環境だと感染リスクが高まります。特に、普段会っていない親戚や友人が集まった時には、室内の温度に留意しつつ、定期的に換気を行っていただくことを改めてお願いしたいと思います。
三つ目は「抗原検査キットや解熱剤の事前の準備」です。抗原検査キットとか解熱剤、生活物資などは事前に購入していただいて、症状が現れた場合でも重症化リスクの低い方は自宅で療養ができるように備えていただきたいと思います。
さらに、今回はこれに加えて年末年始の医療のひっ迫を少しでも防ぐため、もう一つ県民の皆さまにお願いしたいと思っています。スライドをご覧ください。
年末年始、感染が不安な場合はぜひ「無料検査」を活用いただきたいと思います。群馬県では、これまで県内に在住し、感染の不安を感じる無症状の方が、県内の薬局などにおいて無料で検査を受けることができる「一般検査事業」というものを実施してまいりました。この度、この事業を1月末まで延長することといたします。
現在、感染が拡大しているオミクロン株は、症状が出る前から比較的高い感染力を持っていると考えられます。知らず知らずのうちに、周囲の人にウイルスを広めてしまう可能性があるということです。帰省や旅行、大人数で会食をする前後など、感染の不安を感じた場合は、ぜひこの無料検査をご活用いただきたいと思います。
対象者や実施店舗について、詳しくはスライドに表示されているQRコードから、群馬県の公式ホームページをご覧いただきたいと思います。また、お願いの内容については、県のホームページにも掲載するほか、若い世代に向けたSNSでの発信など、あらゆる手段でこのことを周知してまいりたいと思います。
なお、現在の医療のひっ迫は、新型コロナの重症化率、死亡率が低下している一方で、感染症法上の分類が、入院勧告など行動制限を前提とした「2類相当」を維持していることによると考えています。
こうした中、国では今、新型コロナの分類の見直しに関する検討が行われています。
私としては、もう従来から申し上げておりますが、現在の「2類相当」から「5類」または「5類相当」への引き下げが妥当だと考えています。
理由ですが、もう全数届出を廃止し、国として行動制限を行わず社会経済活動を維持する方針を示しているわけですから、そもそも行動制限を前提とする「2類相当」からは、すでにかけ離れた状態なんです。
また、ワクチンの普及とかオミクロン株の特性から、重症化率とか死亡率は低下をしていると、今日の大手紙の紙面にも、確かそういうニュースがいろんな報道であったかと思いますが。
加えて、検査キットも一般に購入できるようになっています。
また、国産初の治療薬「ゾコーバ」がもう使えるようになってるということなどが、その理由として挙げられます。
以上のことから、もうそろそろ季節性インフルエンザと同程度の取り扱いをするような時期に来ているというふうに思っています。
この件については、今日も会見で改めて申し上げましたが、知事会などあらゆる場面で、与党にも、国にも要望してまいりたいと思っています。
続いて、ぐんまちゃんについての発表です。
皆さんご存知のとおり、ぐんまちゃんの誕生日が2月22日なんですね。そこで、ぐんまちゃんのお祝いをするために、4年ぶりに、対面によるお誕生日会を開催することにいたしました。スライドをご覧ください。「ぐんまちゃんお誕生日会2023」です。
こういうテーマで、ぐんまちゃんとそのお友達、それからアニメ「ぐんまちゃん」の声優によるイベントを開催したいと思います。
開催日時は2月19日の13時30分から、会場は群馬会館、全席指定の有料での開催とさせていただきたいと思います。
お誕生日会では、アニメ「ぐんまちゃん」メインキャストの声優によるトークや、生アテレコを行うほか、「さのまる」や「しんじょう君」など人気ご当地キャラクター10組が登場することになっています。
12月24日土曜日から、観覧者の募集を開始いたします。ぜひご応募いただきたいと思います。詳しい内容は、ぐんまちゃんオフィシャルサイトに掲載いたしますが、申込者が多数の場合は抽選となりますので、その点はあらかじめご了承いただきたいと思います。
なお、会場ではステージイベント以外にも1階広間において、出演キャラクターによるグリーティングや物販も実施いたします。こちらは入場無料なので、どなたでもご参加いただける仕組みになっています。
また、イベントの様子は県公式YouTubeチャンネルtsulunosで無料のライブ配信を行います。こちらでも、ぜひお楽しみいただきたいと思います。
続いて、アニメ「ぐんまちゃん」についてです。
この度、アニメ「ぐんまちゃん」のBlu-rayの制作が決定しました。スライドをご覧ください。
アニメ「ぐんまちゃん」は、自治体が作る初めての本格的アニメで、これも細部にこだわりを持って作り上げた作品です。過去の記者会見でも発表しましたが、これはぐんまちゃんの認知度向上に大きく貢献いたしました。
群馬県としては、この作品を将来に渡り楽しめる環境を残したいと考え、Blu-rayを制作いたします。
作品の視聴者からもBlu-ray販売を望む意見が、実は多数寄せられていました。
Blu-rayは、昨年10月から12月まで、テレビで放送された全39のエピソードを収録しています。販売については現在準備中ですが、発売日や販売価格、購入方法など、詳細が決まり次第、皆さまにお知らせしたいと思います。
そして、このぐんまちゃんのBlu-rayは、ふるさと納税の返礼品としても提供することとさせていただきます。返礼品には、Blu-rayに加えて、特典として新たに書き下ろしたイラストのレジャーシートも付与させていただきます。
お申し込みは、ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」からお願いしたいと思います。申し込みは来年4月末まで、発送は6月以降を予定しています。詳細については、ぐんまちゃんオフィシャルサイトを参照してください。
なお、これまで同様、群馬県民の皆さまは、群馬県へのふるさと納税の返礼品は対象外ということになりますので、あらかじめご了承いただきたいと思います。
なお、第2弾のアニメについては、現在制作を進めています。テレビ放送に向けた準備にも取り組んでいます。もうすぐ皆さまに発表できると思いますので、ぜひアニメ「ぐんまちゃん」第2弾に関するニュースを楽しみにしていただきたいと思います。
続いて、県庁のテレワーク実施状況です。
群馬県では、新型コロナの感染抑制はもちろん、働き方改革を進める観点からも、職員のテレワークを推進しています。これまで、民間クラウドサービスやモバイルルーターなどを活用した取り組みを行ってまいりました。
こうした中、県庁ネットワークが抜本的に新しくなったことを機に、10月、11月を「群馬県テレワークAction月間」と定めて、積極的なテレワークの推進を行いました。
本日はその実施状況がまとまりましたので報告したいと思います。スライドをご覧ください。
スライドの記載のとおり、昨年11月時点のテレワーク実施割合は18.2%と極めて低い状況でしたが、今年11月時点では42.2%となりました。
また、県庁ネットワークが変わる前の今年9月と比較しても26ポイント上昇してることが分かります。
今回の結果について、全体としてはまだまだ低い実施率だと私は捉えています。
しかしながら、今回の取り組みによって、テレワークに取り組んでみようという意識にはなったんではないかということで、今までの意識を変えて実際に取り組むことができた職員は確実に増加したということをご報告できると思います。
言うまでもなく、もう決まった場所にとらわれることのないテレワークは、育児や介護をしながら働くことを可能にし、いわゆるワーク・ライフ・バランスの充実にも寄与いたします。また、大災害時に行政機能を継続させ、県民の暮らしを守るという意味においても重要だと考えています。
実際、アンケート調査の中でも、「通勤に要していた時間を家事育児に活用することができた」とか、「新型コロナにより1週間出勤できなくなった際に、テレワークの重要性を再認識した」とか、こういった意見も頂戴しています。
こうした取り組みのポイントとか職員の感想、これはぜひ県民の皆さまや、事業者の皆さまにも参考にしていただきたいと思って、今回、県の取り組みを発表させていただきました。
県としては、今後とも他の事業者の模範となれるように、テレワークを実施しやすい環境を整えてまいります。
それによって多様で柔軟な働き方を実現し、多様な人材が活躍できる社会づくりに寄与していきたいと思います。
続いて今週の「直滑降ストリーム」についてのお知らせです。スライドをご覧ください。
今週のゲストは株式会社フローエンタテイメント社長で、シンガーソングライターの「里咲りさ(さとさき りさ)」さん、藤岡市出身のジモティーでございます。
里咲さんは、実は私が大変注目している新世代の起業家、アーティストの1人です。里咲さんとの対談は、実は個人的にも大変楽しみにしていました。この人は言葉のセンスがすごく優れているんですね。番組内中でも紹介する「輪廻転生」という曲があるんですけれど。この人の才能がこの曲の中に凝縮されていると感じています。
対談では、とにかくこの多彩な里咲さんの「これまで」と「これから」ということで2回に分けて、めいっぱい中身を詰め込みました。
前編が明日の23日金曜日、後編が30日金曜日、いずれも19時からYouTubeのtsulunosチャンネルで配信します。ぜひご覧いただきたいと思います。
さて、ここで普通は終わるのですけれども、最後に、今年最後の定例会見ということなので、簡単にこの1年を振り返ってみたいと思います。
2022年は、昨年、一昨年に引き続いて、新型コロナウイルスの対応に奔走した1年でした。年明けには第6波、夏に第7波が起こって、そして今まさに今見舞われている第8波、群馬県も3つの大きな感染の波にさらされました。
感染の波が来るために、県民の皆さまの命と健康を守るため、県庁一丸となって全力で取り組んでまいりました。
特に、県内の医療従事者の皆さんには、もう今も本当に大きな負担がかかっていると認識しています。
一方で、行動制限とか経済制限を回避して、感染防止対策と社会経済活動を何とか両立してきた1年でもあったと思っています。引き続き、県民の皆さまのご協力をえて、オール群馬でこの危機に対応してまいりたいと考えています。
危機管理としては、豚熱の問題もありました。昨年に続き、4件の発生を許してしまいました。2月には対策を抜本的に見直し、飼養衛生管理、子豚へのワクチン接種、野生イノシシ対策の拡充などの対策に取り組んでいます。そこら辺の対策は、その都度記者会見で発表させていただきました。
隣県では、鳥インフルエンザも発生しています。もう群馬県の周り全部発生しておりますので、これはいつ群馬県で起きてもおかしくないという、実は非常に緊張した状況だと思っていますので、引き続き、最大限の警戒を持って取り組んでまいりたいと思ってます。
長引くコロナ禍に加えて、ロシアによるウクライナ侵攻も、国際社会にとっても、日本にとっても、群馬県にとっても、これは大きな衝撃となりました。
群馬県ではいち早くウクライナ避難民の方々の受け入れ支援を表明しました。
これまで、市町村と連携して、こうした方々の生活支援に取り組んできています。3月から募金の受け付けを開始し、昨日の現在で確認してみたところ、11,510,241円(正しくは10,151,241円)の浄財をいただいています。
多くの皆さまからのご支援ご協力に対して、改めて知事として、この場をお借りして深く感謝を申し上げたいと思います。
残念ながらウクライナ侵攻の収束はいまだに見えておりません。避難されている方々にとっては大変厳しい年越しということになると思います。
そこで県では、県内に避難されている方々に対して、冬の生活支援金として、1人3万円を募金から支給させていただくこととしました。
募金箱については、年明け以降も引き続き県庁の1階に設置し、受け付けさせていただきます。
今後とも国や市町村と連携して支援をしていきたいと思いますので、県民の皆さまにも引き続き、ご理解、ご支援をいただきたいと考えています。
ウクライナ侵攻等に伴う原油・原材料価格の高騰、急激な円安も、県内経済に大きな影響を与えました。県民生活という点から見ても、大変厳しい1年だったと考えます。
こうした中、群馬県では、医療、介護、福祉施設の運営費、農業分野での資材費支援のほか、「新ぐんまチャレンジ支援金」などの総合的な対策を実施してきたところです。「愛郷ぐんまプロジェクト第5弾」を5月から切れ目なく実施をし、事業者の支援に努めてまいりました。
10月には、対象を近隣県から全国に拡大し、「愛郷ぐんま全国割」を実施いたしました。すべて、傷んだ地域経済の下支えをすることが目的でした。
しかしながら、旅行者数等は、まだコロナ禍前の水準に戻っておりません。引き続き、リトリートの聖地づくりを進めて、群馬県の魅力発信に力を入れてまいりたいと考えています。
こうした足元の対策に万全を尽くす一方で、いつも申し上げているとおり、今年も群馬県の未来に繋がる取り組みに着手をいたしました。その象徴となるのが、まさに「群馬モデル」と言えるフィンランド、アメリカ、ベトナムのトップ級のリーダーと知事による新しい地域外交だと思っています。
フィンランドでは、群馬県が中心となって進めている温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録に向けて、サウナ文化の登録プロセスについて、お話を伺うことができました。担当大臣との意見交換は、とても有意義でした。
シェルターや探知犬関連の施設の視察、これもフィンランドですが、今後の群馬県の将来を考える上で非常に参考になりました。シェルターに関しては、昨日自民党の国防関係の重鎮である小野寺 五典(おのでら いつのり)安全保障調査会長と意見交換をしてまいりました。
小野寺議員からも、「私どもの視察の報告が参考になった」というご発言をいただいています。
米国では、インディアナ州のホルコム知事と会談を行いました。経済、教育、文化など幅広い分野での交流に関する覚書も締結させていただきました。企業、大学、研究施設との連携を、群馬県とインディアナ州双方から支援していきたいと考えています。
今回のトップ外交で構築した、アメリカやフィンランド、それからベトナムでの人脈を生かして、新たな群馬県の成長につなげていきたいと考えています。
来年の「G7デジタル・技術大臣会合」の群馬県内での開催決定も県内の経済にとっては明るいニュースだと思っています。G7会合の開催は、日本最先端クラスのデジタル県を目指す群馬県の取り組みを加速する機会になると思います。同時に群馬県自慢の温泉とか食の魅力を世界に発信する絶好の機会になると感じています。
なお、本日の地元誌である上毛新聞の報道で、宿泊地が伊香保温泉になることが事実上固まったという報道がありました。
おそらく地元紙として、いろんなところに取材されて書いたんだと思いますが、しかし、この件はまだ決定しておりません。
私が言うんだから間違いありません。私自身が、在京のG7の大使館を回って、ほとんどの駐日大使に会って、話をしている私が言うんだから間違いありません。
もちろん伊香保も使っていただくように、いろんな努力をしておりますが、まだ方針が固まったということはありませんので、そこは皆さんに誤解のないように申し上げておきたいと思います。
いずれにせよ、会合の成功に向けて、国や市町村をはじめ、関係機関と連携し、万全な受け入れ体制の準備を行ってまいりたいと思います。
「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録に向けた取り組みを本格的に開始することのできた1年でもあったと思います。
これはもともと群馬県の自民党県議団、それから群馬県の温泉協会の皆さんが中心となって始めた、群馬県発の取り組みです。
しかしながら、新型コロナとか豚熱問題等の対応で、群馬県としてもなかなか先頭に立てない状況が続いていました。今年ようやく、与党の国会議員約100名から成る議員連盟とか、17道県の知事にご参画をいただいた「応援する知事の会」が発足できました。
登録推進を強力に後押しする体制ができた。すなわち着実に、なかなか簡単ではありませんが、最初の一歩が踏み出せたと考えています。特に議員連盟については、あれだけのメンバーによって立ち上げていただいたことは、自治体からの発案としては大変な成果だと捉えています。
今後登録に向けて、官民挙げてこの取り組みをさらに盛り上げていきたいと(思います)。やはり、この登録実現のために鍵となる全国的な盛り上がりを作っていけるように、石川県の馳知事ともご相談しながら、この「知事の会」の会長や幹事長にもしっかりリーダーシップをとっていただいて、この問題にも真剣に取り組んでまいりたいと思います。
このほかにも、とてもしゃべりきれないんですが、OECDが実施する教育調査に日本で唯一、政府よりも先に参加したりとか、デジタル人材の育成施設「tsukurun」、そんなに大きな規模じゃありませんけど初めての試みです。この「tsukurun」を開設したりとか、選挙出前授業、これも全国で初めて本格的に展開させていただきましたし、また夜間中学の開設決定とかもありましたし、これからの群馬県を担う始動人の育成に向けた取り組み、教育イノベーションって言ってもいいと思いますが、こういう取り組みにも注力した1年でした。
群馬の未来を見据えたブランド力向上の取り組みとしては、先ほども申し上げました「湯けむりフォーラム2022」の開催とか、人気YouTube番組「Re:Hack」との番組制作ですよね。草津に、ひろゆきさんと成田悠輔さんに来ていただいたとか、クリエイティブ拠点化に向けたGメッセの整備、県民広場のモニュメント撤去、こういう県有施設の新たな活用に向けた取り組みもスタートさせた1年だったと振り返っています。
さらには、移住希望地ランキングでは、過去最高の全国5位になったと。3位以内を目指していきたいと思いますが、群馬県の認知度向上、ブランド力向上の手応えも感じております。
他にもいっぱいあるんですけども、これ以上時間を取っても申し訳ないので、他にもいろんな、群馬の未来に向けた独自の取り組みを進めることができたと考えています。
来年2023年は知事の4年任期の最後の年となります。まずは新型コロナ対策に注力をしなければいけません。
同時に、4月に実施されるG7群馬高崎デジタル・技術大臣会合を、とにかく成功させるために全力を注いでまいりたいと思います。
その上で、新・総合計画で描いた群馬県の目指す姿を実現するため、また山本県政の最大の目標である県民幸福度の向上のために、様々な事業をスピーディーに、引き続き推進していきたいと考えています。
少し長くなってしまいましたが、1年の振り返りもありました。40分近くなってしまいましたけれども、私からは以上です。皆さんから何かご質問があれば、お受けしたいと思います。
●年末年始の診療検査体制について
(記者)
コロナの対応についてですが、先ほどお話の中で、年末年始の診療検査体制を例年の4倍にするというお話ありました。具体的にもう少しご説明いただけますでしょうか。
(知事)
健康福祉部長から、少し具体的に報告してください。
(健康福祉部長)
診療・検査外来の確保ということで、各病院、診療所と、お話を進めまして、これ(対応していただける医療機関について)は直前にならないと、あらかじめ公表すると、スタッフが感染したり等で事情が急に変わったりしますので、少し前になったら公開したいと思っております。
昨年が、大体12月29日から(翌年)1月3日の間で約100医療機関で対応していただいたということなんですけれども、今年は400弱の医療機関で対応いただけるということで、今のところ調整を進めております。
(記者)
大変心強いお話だと思うんですが、医療関係者の負担は増えてしまうわけでして、その辺のケアについても何かお考えでしょうか。
(健康福祉部長)
休日等に外来をやっていただいた場合には補助金を出す仕組みを設けております。
(知事)
もちろん休日等の補助金もそうなんですけど、やっぱり、医療関係者の方々が非常に厳しい状況にあると、もう慣れてて忘れがちなんだけど、ここを、ちゃんとまず県民の皆さんに分かっていただくと。我々もそうですけど、まずそういう気持ちで医療関係者の方々に接することも、とても大事だと思います。
(記者)
この年末年始の医療体制について、固まったら、どこの場所と具体的に告知をされると思うんですけれども、それも含めて、先ほどお話のあった年末年始のお願いですとか、そういったものをホームページやSNSで告知されるという話が知事からありましたけども、県民にとってみると、どこに行けば情報が得られるのか、あるいは自分たちが何をしたらいいのか、あるいはどういう対応を年末にとってくれるのか、ということは気になると思うんですが、もう少し詳しく、どこで情報を得られるのかを教えていただけますか。
(健康福祉部長)
先ほどの「年末年始のお願い」も含めまして、(県の)ホームページの方では公表させていただきます。
また、(県公式LINEアカウント)「群馬県デジタル窓口」などで紹介していきたいと思っております。
(記者)
基本的には、県のホームページから探してもらえればということですか。
(健康福祉部長)
そうです。
現状でも、公表している診療検査外来がありますので、特別に年末年始やるところについては、また別途違う形でお示ししたいと思っています。
●新型コロナの感染法上の分類見直しについて
(記者)
コロナで知事に伺います。
先ほどのコロナの分類見直しで、インフルエンザと同等にすべき時期に来ているんじゃないかというお話がありました。
ただその中で、費用負担の問題は残るかと思うんですけれども、例えばワクチン接種であるとか、治療費であるとかそういったものが、インフルエンザと同じように本人負担になってくるというと、またそこで問題も起こってくる可能性があるかと思うんですが、その点はいかがお考えでしょうか。
(知事)
おっしゃるとおりで、例えば、今、国で本格的に議論を始めることになっているので、分類が変わるということだったら、今記者さんがおっしゃるような具体的な話ももちろん出てくると思うので、まずはしっかりその中で議論してもらうということだと思います。
県としても、国の、これからの議論をよく見極めながらやりたいと思いますが、ただ大きな流れとしては、なかなか今の体制では持たないと思うんですよね。
例えば、群馬県だけじゃなくて医療機関とは施設でもクラスターがずっと発生しているわけですよね。その中で例えば、特に医療機関はクラスターが発生したら、医療に携わる方々自体がもう、まずヒューマンリソースが減っていくわけですから。
だから、この状態で今のような扱いをやっていることは、それはもう多分、どこの都道府県も限界に私は来てるんじゃないかと思います。
確かに分類を変える上では、もちろん医療関係の方々、専門家の意見も聞いて、慎重にやらなきゃいけない面はあると思いますけども、ここはやっぱり政府として、一つ踏み出してもらいたいなと思いますので、また来年は、もちろん知事会等々を通じてですが、私自身も与党とか政府に対しては、この群馬県の現状を踏まえて、要請をしっかり強めていきたいと思っています。
●令和4年の振り返りについて
(記者)
1年の振り返りについて伺います。
いろいろ挙げていただきましたけれども、やはりコロナ対応の中で、なかなか新しい取り組みについて、本格的に具体化するにはいろいろ制約もあったかと思うんですけども、先ほどお話に出た湯けむりフォーラムですとか、それこそ温泉文化の知事の会ですとか、いろいろ実施に向けた基盤の整備というか、芽出しというんですか、そういうなものができたと思うんですが、例えばコロナがある程度落ち着いてくれば、その辺一気に進展するような準備はできたとお考えでしょうか。
(知事)
まず、新型コロナ対策に、今年も忙殺されたってのは事実だと思いますし、知事としての1年を振り返ると、反省すべき点もいろいろあって、いつも言っているように、そもそも自分は、政治家として欠点だらけであると常に思っているし、そんな100点満点のことはなかなかできないし、課題はいっぱいあると思います。
まずそれを申し上げた上で言うと、それでも例えば、これは政務なので、会見で発表しませんでしたが、知事のプロモーションビデオを作って、リッケンバッカーを引きながら歌っていると。私より優秀な知事がいても多分絶対誰もできないと思うんですが、この中に、3年間の成果をキャプションで出したんですけど、入りきらなかったんすよね。
ですから、振り返ってみれば、もちろん新型コロナに忙殺された反省すべき点も多いんですけど、やっぱり未来に向けた取り組みというか、群馬県の独自のモデルを発信するという点では、なかなか他の県ができないことも、主に県庁職員の頑張りですけど、やってきたんだなという自負はあります。決して慢心はしていませんけど。それから、湯けむりフォーラムをやりながら改めて確認したのは、群馬県が目指すべき姿で、群馬県は、やっぱり大きく胸襟を開いて、新しいものをどんどん受け入れると。新しい人、新しいエネルギー、新しい知恵をどんどん受け入れると、そして群馬県で最先端のいろんな実証実験ができる。実証実験のモデル地域みたいな形で、やはり存在すると。これがもっとも群馬県にとっては望ましい形だと思っていますので。
この過去1年間で改めて、まず県庁職員のマインドセットが相当変わってきたので、ここから県民の皆さんの意識も変えていただくように頑張ろうと思います。
もし7月に再選できたら、まずは今言ったように、群馬県を開かれた地域にするために何が必要かということをもう1回練り直して、場合によっては、地域を、そのメッセージを伝えるために行脚したいと思います。
もうすでに、例えば、新・総合計画を作るときに、県内で12カ所か13カ所で説明会をやって、すべての会派の県議、すべての市町村長を呼んで、すべて私が説明したんですね。
それから記者さんにも来ていただいたこともあるかもしれませんけど、未来構想フォーラムを12カ所ぐらいやって、ほとんど最初から最後まで私が説明したので、やっぱり自分の弱みは山ほどあるんですけど、やっぱり強みの一つは、泥臭く説得していく情熱と行動力だと思うんですよね。
だから、それを最大限に使って、群馬県がやはりこう開かれるために、具体的に何をどうできるのかということをしっかりとまとめて、もう1回県内ずっと行脚していきたいと(思います)。
やっぱり県知事はスピリチュアルリーダーなので、いかに未来に向けて県民の意識を変えるかというところが大事だと思うんですね。だからそれをやりたいと。
もうこれ以上やると街頭演説になるので、このくらいでやめておきます。
●知事の年末年始の過ごし方について
(記者)
プライベートに関わるかもしれないので、差し支えない範囲でお聞かせ願えればと思うんですが、コロナ対応について、先ほどお話ありましたけど、知事ご自身は、年末年始をどのようにお過ごしになる予定か、差し支えない範囲で教えてください。
(知事)
年末年始はちゃんと休もうかなと(思います)。どのみち休めるのは28日ぐらいだから、多分28日から31日は、とにかく睡眠を取ろうと(思います)。睡眠時間が短すぎて、今日もここに来る前に畳の部屋で寝て5分遅れたんですね。だから睡眠時間を取ることが大事だなと。
いろいろ運動していたりして、PV見てもらうと分かるとおり、64歳にしては相当元気だってみんなに言われているんですよ。体脂肪率も15%だし、体組成計でいうと、まだ48歳とかだから、体内年齢が。これはどこまで本当は分からないけど。
だけど一番大事なところを忘れていて、睡眠不足なんですね。だから、28日、29日、30日で、まず私の計画としては睡眠負債を解消すると。
だってもう1日から、朝起きて、ニューイヤー駅伝のスタートの号砲をやらなきゃいけないでしょ。2日に1日休んで、3日にまた公務が入っています。
その後は、選挙もあるので、ずっと政務が続きますから、年末年始は少しでも休むもうと(思っています)。
それから、大体来年早々に公約を発表するので、昨日からずっと資料を、いろいろなところから取り寄せているので、それを徹底的に読んで、公約をじっくり休みながら考えたいと。(スケジュールを)考えてみたら、そんなに休みがないことに気が付いて、私はとにかく、まとめて寝るということを心がけたいと思います。
●知事の服装について
(記者)
今日、シャツとネクタイではなくてタートルネックを着ていらっしゃいますけれども、これはウォームビズの一環でしょうか。
(知事)
それは、クールビズについて会見した時に、県庁の職員に対して、格好は自由である、制約しないということを申し上げました。
でももちろん、それは県庁職員それぞれがちゃんと自分で判断しなきゃいけない。やっぱりネクタイを着けていかなきゃいけない時もあると思うんですよね。この後、収用委員の任命をしなきゃいけないので、その時はネクタイにしますけど、たまにはこういうのもいいかなと。
それともう一つ、政務の理屈で言うと、今日伊勢崎で集会があるんです。県政報告。みんなもう選挙が来週であるかのような状況で集まってきていただくので、その時にはこれ(ジャケットにタートルネック着用)で全部統一しようと(思っています)。
年内には27日に会見をやって、一応記者の方々からも、またやってくれという方もいるので、知事選への道 シリーズその2、その10ぐらいまでありますから、来年から。その2を27日にやろうと思っているんですが、それももうこれでいこうかなと思っていますので、来年に、また高崎前橋と続くんですけど、そこも全部こういう感じ(ジャケットとタートルネック着用)でいこうかなと思っています。
必要な時はちゃんとネクタイをしたいと思います。
●年末年始の県民への感染予防の呼びかけについて
(記者)
年末年始、先ほどもありましたけれども行動制限はありません。改めて県民に、どういうところで注意して欲しい、特に帰省とかで人の往来が激しくなると思うんですが、そこら辺について伺えればと思います。
(知事)
そこは確かに記者さんの言うとおり、年末年始は人の往来も多くなるし、人と会う機会が多くなるので(感染の)リスクは高くなるんですけども、この3つ(モニター資料に記載の3つのお願い)を徹底していただくことに尽きると思います。
やっぱり知事として県民の皆さんを信じているので、県民の皆さんは、今も、どんな場所に行ってもみんなマスク着けてるし、私も太田で大きな会合やったんだけど、多くの人がいましたけれど、吹き抜けのところにありましたから。外まで繋がっているようなところなので、換気もちゃんと気を付けているし、全員がマスク付けているし、みんな実は結構気をつけているんですよね。だからそこは、もちろんこれは徹底してもらおうと思いますけど、県民の皆さんの良識というか、対応を信じておりますので、もう行動制限をしませんけど、今まで説明した状況を踏まえて、とにかく気をつけていただくと、できるだけ大人数の飲み会みたいなものは、気をつけて控えていただくと。あとはもうそれぞれの判断にお任せしたいと思います。
●年末年始の警戒レベルについて
(記者)
あと今回、年末年始にかかるからだと思うんですけれども(警戒レベル2を)3週間にされました。事態が、年末年始で人の往来も多いので、急変する可能性もあるとは思うんですが、そこら辺の対応は・・・。
(知事)
一応今日の方針として3週間としたんですけども、これは基本なので。何か例えば、ものすごい事態が起これば、それは柔軟に総合的に判断するということで、この3週間、絶対これでいくと決めたわけじゃないので、今の基本としてはこのようにいきたいと思いますが、今記者さんがおっしゃったような、何か緊急に物事が変わることになれば、必要な対応をその都度取っていくということです。
●今年の漢字について
(記者)
毎年、今年の漢字を発表されていたと思うんですけど、今年はされないという事でしょうか。
(知事)
(今年の)漢字は、あちこちでやっているので、これは群馬モデルでも何でもないし、今年を振り返ってもしょうがないと思うんですよね。やっぱり群馬県は未来を見てるので。 来年の早々の会見で、今年の漢字はこういうふうにしますと言う方が前向きじゃないですか。
どうしても記者さんが一文字で今年を表せと言うならば、あまり前向きじゃないけど、喪失の「失」ですよね。安倍元総理という、私にとっては特別な存在。いろんな見方がありますけれども、日本政治においての非常に大事な存在、やっぱり世界に通用する数少ないリーダーを失ったと。
一つ(漢字を)上げろって言われれば、喪失の「失」です。でもここをどうやってみんなで埋めていくのかと。これを乗り越えて、やっぱり来年新しい世界を切りひらいていくのが、私の心情です。
一文字で表せとなったら、そうなっちゃうので、ここで喪失とかやりたくなかったので、来年早々に、もうちょっと前向きな漢字のメッセージを出したいと思います。
●シェルター施設について
(記者)
シェルターの関係で、自民党の小野寺五典議員と意見交換をしたということで、以前、時事通信社さんの講演会で、県内の候補地を探しているというお話もありましたが、現状どういう状況かというのと、今後の展望をお聞かせください。
(知事)
まず、候補地はまだ具体的にはなっていないので、内々に頭の体操をしているということなんですが、もう発表しているとおり、群馬県としては、核シェルターについても、実証的なものができるのであれば、群馬県からしっかりと発信をしたいと思っていまして、それについての協力を小野寺さんに依頼したと。
これは前にも言いましたけど、国とか与党への働きかけについても「群馬県モデル」を模索しているので、議員連盟を作ったというのは多分、県の方からというのは初めてだと思うし、やっぱり与党に働きかけるというルートを作りたいと思って、その一環でもあるんですけども、小野寺さんとはすごく仲良しだし。ちょっと「外交調査会長」だと勘違いしていたので、お詫びのメールを打ったんですよ。「安全保障調査会長」ですよね。「外交調査会長」と水曜日に書いちゃったから、すぐお詫びのメールを夜に書いて、返事ないんだけど、怒ってないと思うけど。
小野寺さんにはそういう形で、彼は本当に外交安保のキーパーソンですから、彼にもそのことをお願いし、年明けまた宇留賀副知事と一緒に、必要があれば、外交調査会長とか、与党には議員連盟もできたんでね。その議員連盟のトップをやる方にたまたま、誰とは言いませんけど遭遇して、「応援しますよ」と、それ以上は言いませんけど、言われていますので、そういう一環として、小野寺さんに会ったということです。
(記者)
そうしますと、与党、あるいは自民党の議連と連携して、群馬県を、場合によっては視察してもらったり、あるいは国への働きかけもより強めていきたいという・・・
(知事)
そうですね。小野寺さんにはぜひ協力してくれということをお願いして、我々として、これから国とも連携しなくてはいけないので、そこをいろいろ応援してくださいとお願いしましたから、与党側にも働きかけながら、基本的には政府と連携して、与党とどう連携できるか分からないけど、できる限り与党の力も借りながら、政府とこの問題について連携する、群馬県をある意味、実証の場所にしてもらうように、来年からも宇留賀副知事と一緒にいろんな形で働きかけたいと思います。
●湯けむりフォーラムの成果について
(記者)
湯けむりフォーラムでのアイディアを実現するような動きがいくつか出始めているということですが、どういった方向性の話でしょうか。
(知事)
もうすでに、河野大臣との対談というかトークの中でいくつか出てきたことは、これはもう実現をするということで、そこで発表させていただきましたので、湯けむりフォーラムの場で。それまで言ってなかったっけ? 会見で言ってなかったっけ?
(宇留賀副知事)
会見では言ってないです。あの場(湯けむりフォーラム)でオープンに。
(知事)
あの場でオープンになったんですが、例えばデジタル庁を(群馬に)移転してくれと、河野大臣に言ってたんですよ。そしたら河野太郎から「物理的に移転するとか古い考え方だ」とか言われちゃって、今はどこで働いてもいい時代だから、それはそうかなと思いつつ、例えば来年はデジタル大臣会合もあるから、ワーケーションも兼ねて、デジタル庁の職員を(群馬県に)派遣するんだったら、県庁の中にデスクを設けますよと。そもそも日本で初めて、民間企業を県庁の中に受け入れるということを公募してやっていますから、そういうことも話したし、ワーケーションのデスクはどこかで準備してしまおうかなと思うし、伊香保温泉でどこか確保できれば、これもちょっと探しちゃおうかなと思っていますので、これも河野大臣にメールを打って、いつでも(職員を)派遣してくれと言いました。
それからあと、これは働き方改革というか、裁量労働制みたいな感じでね、今、群馬県からデジタル庁に職員を派遣しているんですね。デジタル庁の職員と県庁の職員の兼任みたいな話が河野大臣から出たから、デジタル庁からも県に送ってもらって兼任にしてもらうと。こうやって裁量労働制のモデル、兼任・兼職みたいな新しいモデルを群馬県から作っていこうということも話し合ったので、これもやりたいと。
それから後、河野大臣が半分冗談じゃないと思うけど、草津温泉から閣議にオンラインで、そのうち出たいと言うから、ぜひ岸田総理を説得していただいて、河野大臣には群馬県の温泉地で、草津温泉でも伊香保でもいいんですけど、オンラインで閣議に出てもらいたいと思っています。
それから、もう一つは非認知スキル、いわゆる社会情動スキルについて、教育イノベーションの分科会でかなり活発な議論が出たと。教育長がパネリストの1人だったんですが、そこですごくいい議論が出て、いわゆる非認知スキルみたいなことをやるモデル校みたいなものを群馬県で考えたいと。これはもちろんしっかり県議会の了解も取らなくてはいけませんけども、やはり群馬県に、非認知スキルとか、新しい形の教育を実践できるモデル校を作りたいと思います。
そんな感じでしょうか。毎年こういうことがどんどん起こるようなフォーラムにしていきたいと思います。
●医療従事者に対するメッセージについて
(記者)
コロナの関係で、先ほど県民へのメッセージがありましたけれども、医療従事者の方へのメッセージだったり、呼びかけなみたいなものを、改めてになりますが、お願いします。
(知事)
まず、先ほども申し上げたとおり、県民の皆さまには、基本的な感染対策をぜひ徹底していただきたいと思いますし、我々が示した3つのこと、ワクチン接種も含めて、ぜひ年末年始に向けてしっかりと徹底していただきたいと。このことをお願いしたいと思います。
もちろん行動制限はしていませんが、県民の皆さまのこれまでのご理解もあるし、ご協力もあるし、良識というものを知事として信じておりますので、ぜひこれを乗り切っていくためにご協力をお願いしたいということです。
それから、本当に医療関係の皆さんは大変なので、病床使用率も7割になってくると、特に外来とかも大変なことになっているようですから、我々もできるだけ正確にモニターしようと思って、いろんなとこから情報を集めているんですが、改めて県民の皆さまに、実は、医療関係者の方々がコロナとの闘いで最前線に立って頑張っていただいていること、例えばさっきの日曜診療みたいなことに対して県ができるサポートはやるんですけども、そのことをもう1回、県民の皆さまに改めて分かっていただきたいと思うんですね。
医療関係の皆さまの努力に対する敬意、これはこの方々に頑張ってもらうために大切だと思っているので、私もいろんな場所でそのことを言い続けたいと思いますし、具体的に、本当に必要なサポートがあれば、県の方で対応していきたいと思っています。
●県庁におけるテレワークの実施状況について
(記者)
先ほど働き方改革の話があって、県庁のテレワークのスライドに書かれたグラフの見方についてですが、42%という実施者割合は、月の中で1日でもテレワークをした人数の割合でしょうか。
(知事)
それは、岡田DX推進監から。
(DX推進監)
実施者割合と言っているのは、まさにおっしゃるとおりで、1カ月の中で1回以上在宅勤務を実施した人の数、割合ということになります。
(記者)
他の都道府県だったり自治体職員における割合の中で群馬はどうとかというのは分かりますか。
(DX推進監)
そういった他と比較してどうなのかという情報を少し調べてみたんですけれども、この実施者割合というのがあまり公表されていなくて、テレワークを導入しているかどうかという照会はあったんですけれども、その割合までは公表されていなかったので、比較は難しいかなと思っています。
(記者)
目標値として何割ぐらい目指していきたいとか、コロナの波が終わっても続けていきたいとか、そういった目標みたいなところがあったら教えてください。
(DX推進監)
目標といいますか、やはりテレワークは強要するものではなくて、やはりそれが一つの働き方の選択肢として、実施したい人が取れる環境・状況を作っていきたいと思っております。
(知事)
目標値はともかくとして、岡田さんを中心に本当に努力していただいて、少なくとも県庁職員の意識は変わってきているので、これはだけど、県庁の割合としては、岡田さんに相当頑張ってもらっているのでこういう傾向が出ていますが、まだ足りません。
他の県に比べたらまだまだ群馬県には伸び代があると思うので、そこをしっかり頑張って、より多くの職員にやってもらうと。もっとこれが上がるように頑張っていきたいと思います。
それでは最後に、知事の方から改めて、年末年始に向けての県民の皆さまに対するお願いを繰り返させていただきたいと思います。
皆さん何度も申し上げているとおり、ここからですね、帰省とか旅行とか、いろんな方に会う機会、あるいは会合みたいな機会が増えていくと思います。コロナ感染のリスクが高まる時期ですので、改めて皆さまにですね、この3つの点、まずはオミクロン株対応ワクチンの早期接種をお願いしたいということ。それからもう1回言いますけど、やはり冬になるとなかなか窓を開けたりできなくなるので、あまり寒すぎるというのも困るので、そこは十分気を付けながらですが、温度のことにも気を付けながら、やはり換気を本当に心がけていただきたいと思います。それから、検査キットや解熱剤の事前準備ということで、今回年末年始、県内の医療機関の皆さんに協力していただいて、いつもよりは多くの医療機関に開けていただくことになると思うんですけども、それでもやはり、年末年始ということを考えるとですね、今のうちにちゃんと、検査キットや解熱剤を事前に準備をしていただいて、(症状が)軽い方は自宅療養できる状況を整えていただくことがとても大事だと思っておりますので、ぜひ県民の皆さまにはですね、この3つのことを頭に置いて、この年末年始、旅行に行ったり帰省したり、それぞれの計画がおありだと思いますが、その中で十分、注意をしていただきたいと思っています。
私の周りでも、病床使用率がすごく高いことを心配される人が出てきました。医療提供体制も非常に大事なので、ここはですね、今、健康福祉部の方も頑張って、コロナ病床をまた積み増しておりますし、年末で保健所長会議がなかなかできないんですけども、今日はすべての保健所長に電話をして意見交換をしようと思っているんですが、改めてまた、医療関係の皆さんからもお話を聞きながらですね、我々としてできる限りの対応を、しっかりとやっていきたいと思っています。
感染者数はですね、もうあまり気にしなくてもいいと。これはもう基本的には、今の仕組みの中で正確な感染者数は出るはずもないし、もっともっと多いというのが普通だと思うんですよね。
それから病床使用率。やはり群馬県が7割を超えているということはちゃんと留意しなければいけないし、当然我々はこれを下げるためにいろんな努力をしていかなければいけないし、やはりこういう数字上のことだけじゃなくてですね、例えばさっき申し上げたとおり、クラスターがかなり医療機関で頻発していますので、実際に現場はすごく大変だと思うので、そういう実態とかもしっかりと情報収集しながら対応していきたいと思いますけども、病床使用率自体もですね、群馬県が72%で他の県が71%だったら、それが正確なのかということもちょっとよく分からないところがあって、一つだけ申し上げたいことはですね、群馬県は相当綿密に議論をしながら、この病床数というのを積み上げているんですね。例えばやり方によっては、10、20(床)あると数字上見ることも可能なところを、我々としては、そもそも病床使用率というか、コロナ病床を100%全部使えるわけはないんですよね。基本的に医療関係者がいなければできないので。でもそういう中でも、群馬県は相当真面目にこれを調べて、現実的な選択肢を皆さまに発信しているということで、確かに(病床使用率が)7割で高止まりになっていますけれども、そこは相当透明に情報を開示しているということで、必ずしも他が低いから群馬県の方が高いというのは、実は私は実態とは違うんじゃないかと思っています。
いずれにせよ、今のこの病床使用率7割の高止まりを何とか改善できるように、我々もしっかり努力していきたいと思いますが、何度も言うように、もうこれを乗り切っていくためにはオール群馬の体制を作るしかないので、これはもう県民の皆さま一人一人のご協力を重ねてお願いするしかありません。
今コロナ禍で頑張っておられる医療関係者の皆さんに対する思いをしっかりと頭に置きつつ、年末年始に帰省されたり旅行されたりする方もいると思いますので、経済活動を制限するようなことはしませんので、ぜひ、新型コロナ感染症には十分気をつけて(対策を徹底して)いただきながら、それぞれ皆さま良い年末年始を迎えていただきたいと思っております。
ということで、今日は少し1時間以上になってしまいましたが、記者の皆さんには、今年最後の記者会見も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。これにて2022年最後の定例会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。