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平成25年度 第6回群馬県がん対策推進協議会 議事録
日時:平成25年1月30日(水曜日)19時00分~20時00分
場所:群馬県庁舎7階 審議会室
群馬県前橋市大手町1-1-1
参加者:群馬県がん対策推進協議会委員、県健康福祉部長、県保健予防課長ほか関係課長等 37名
《配付資料》
- 資料1:「群馬県がん対策推進計画(素案)」に対する県民意見について
- 資料2:群馬県がん対策推進計画(素案)の修正について
- 資料3:群馬県がん対策推進計画(案)の概要
- 資料4:群馬県がん対策推進計画(案)
- 資料5:群馬県がん対策推進協議会 今後の開催予定
- 資料6:平成24年度群馬県ピアサポーター養成研修会
- 資料7:「リレーフォーライフ」の開催について
- 参考資料:がん検診啓発講演会-ひなまつりに知ってほしいこと。(リーフレット)
- 参考資料:第5回がん診療連携拠点病院講演会「緩和ケアの現状と展望」(リーフレット)
次第
1 開会
開会
2 あいさつ
群馬県健康福祉部長 片野 清明
群馬県がん対策推進協議会長 鶴谷 嘉武
3 議事
(1)協議事項
次期「群馬県がん対策推進計画」について
- 県民意見の提案状況及びその対応について事務局が説明。
- 修正案について事務局が説明。
補足事項
群馬県がん対策推進計画に用語解説や参考資料を掲載予定。
本計画は2月定例県議会にその骨格議案として提出し、議決を経て最終決定する。
《質疑応答》
意見1 ピアサポーターとはどのようなものか。
事務局の回答
ピアサポーターとは、相談者と同じような経験をした人が、同じ視点に立って相談支援を行うもので、エイズ等の病気でもピアサポーターは存在する。
がんのピアサポーターとは、がん患者・その家族もしくは遺族・がん患者支援者等が、患者と同じ視点に立って相談支援を行うもの。
群馬県がんピアサポーター養成研修会では、そのようなピアサポ-タ-を養成し、研修修了後は患者さんやその家族に対する相談支援にあたっていただく。
質問2 「ピア」とはどういう意味か。
事務局の回答
「仲間」という意味。
質問3 群馬県以外では、どの都道府県がピアサポーター事業を行っているのか。
事務局回答
ピアサポーター事業を実施している都道府県の数の正確なデータはないが、厚生労働省の資料によると、20程度の都道府県においてピアサポーター関係の事業を実施している。
質問4 ピアサポートを実行している県もあるのか。
事務局回答
既にいくつかの県においてピアサポーターを養成して、ピアサポートを実施している。
質問5 1月8日の産経新聞の記事に「養成したピアサポーターは県内のがん診療連携拠点病院等における17箇所の相談支援センターにおいて活動する」と掲載されていた。事務局(県保健予防課)は産経新聞社に対して、実際にそのように回答したのか。もし回答したとしたら、そのようにしてもらいたい。
事務局回答
県としては、そのように考えている。
群馬県がんピアサポーター養成研修修了者の活動場所の確保は重要である。
現在県としては、がん診療連携拠点病院、群馬県がん診療連携推進病院の相談窓口、がんサロンで活動してもらう事を考えている。
年度内に相談支援センターの担当者会議を開催して、ピアサポーターの活動場所の確保について協議していきたい。
質問6 ピアサポーターの活動について、次期計画に書き加えてはどうか。実際に計画にのせている県もある。
事務局回答
資料4.61ページの「ピアサポートの充実」に、「群馬県がん診療連携拠点病院連絡協議会及びがん診療連携拠点病院等はピアサポーターの活動の周知や継続的な活動の実施に協力し、群馬県はそれを支援します。」と記載している。
委員意見
東京都では、駒込病院等においてピアサポーターによる相談支援が行われている。
質問7
1月中に県が「群馬県がんピアサポーター養成研修会」の受講者を募集したが、申込が殺到したため、定員を30名から42名に増員したとのことである。
次期計画において、ピアサポーター養成研修の終了者数の目標値が、平成27年までに100名となっているが、100名では足りないという旨の意見を以前から言っている。
応募が殺到したことに対する県の考えと、来年度以降の展開について知りたい。
事務局回答
当初の予想をはるかに超える申込をいただいたため、群馬大学大学院保健学科の神田教授と相談して、35名に増員することにした。しかし、その後も多くの申込があったため、講師を増員し、最終的には定員の枠を42名に広げた。それでも、60人程度の申込をいただいたことから、参加できない方がでてしまい、大変申し訳ない。
来年度以降の展開については、ピアサポーター養成研修事業は、平成25年度以降も継続して実施する予定である。平成25年度以降の研修会の申込状況や、ピアサポーターの活動状況を勘案して、目標人数の100人が適当かどうかを判断する。計画の数値を変更する必要があれば、途中で変更する事もあり得る。
質問8 群馬県がんピアサポーター養成研修会の受講対象者はがん患者自身でもよいのか。
事務局回答
がん患者自身でもよい。
質問9 来年度以降、群馬県がんピアサポーター養成研修会の申込倍率が高い場合の選考方法として、何か検討しているか。
事務局回答
今回は初回ということもあり、以前よりピアサポーターに対して関心を持っていた多くの方に申込いただいた。来年度以降の申込状況がどのようになるのかは確認していきたい。
来年度以降も多くの申込をいただいた場合は、申込者の志望動機、現在の状況に基づき、受講者を選考する形をとることも考えている。
意見10 県から県民に対して、ピアサポーターとはどのようなものかについて、説明がなければ、ピアサポーターを知らない県民は受け入れにくいと思う。広報・周知をどのようにしていくかが重要である。
事務局回答
その通りである。まず、がん診療連携拠点病院等の相談支援センター、がんサロン等の、患者が直接来訪するところに対して、周知を行っていきたい。また、県のがん対策ホームページを含め、様々な手段で周知を図っていきたい。
意見11 次期計画について、専門用語や難しい文言が多いと県民から受入れられにくく、実行力が発揮されにくい。次期計画の末尾に医学用語などの用語解説を付ける必要がある。
事務局回答
次期計画の最後に用語解説を掲載したい。
《事務局より提示された次期群馬県がん対策推進計画の修正案について、会長より委員の承認が諮られ、委員の拍手によって修正案が承認された。》
(2) 報告事項
群馬県がん対策推進協議会の今後の開催予定について
《質疑応答》
質問12 次期計画は何部ほど作成し、どこに配布するのか。
事務局回答
部数については、予算の関係で精査する必要がある。
配布については、がん診療連携拠点病院等をはじめとする医療機関、患者団体、医療関係団体、市町村、一般の県民に配布したい。また概要版も作成し、一般県民を中心に配布したい。
委員意見
がんに関係のある人たちだけでなく、現状がんに関係のない人たちにも配布することが大切。遍く県民に周知するため、多くの部数を配るべきである。
健康福祉部長回答
計画自体は数百部程度だが、概要版により広く県民に周知していきたい。その際は、委員の皆様にも御協力いただければと思う。
平成24年度群馬県ピアサポーター養成研修会について
《質疑応答》
質問13 ピアサポーターはボランティアであり、ピアサポーターが週に何回も相談支援センターに出向しても、出向にかかる旅費の支給はでないのか。また、報酬も支給されないのか。
県からある程度の旅費や日当の支給などの支援をすべきではないか。
事務局回答
基本的にボランティアだが、県としては、ボランティア保険の保険料や、若干の旅費の支給等できる範囲で支援することを検討している。
現在のところ相談支援センター側の需要は分からないが、県としては今後、各病院の相談支援センター担当者と打ち合わせて、個々の病院ごとの対応について話し合っていきたい。
委員意見
ボランティアの問題点として、養成しても、受入れ側が見つかりにくいという点がある。
緩和ケア病棟についても同様で、ボランティアの受け入れについて「現場の負担が増える」「受入れの体制が整っていない」等の事情で受け入れられない施設もある。
ピアサポーターについても、相談支援センターの中では受入れに抵抗があるところもあると考えられる。
県が医療機関に対して、ピアサポーターとはどのようなものか、その活動範囲などを周知徹底することにより、ピアサポーターの立ち位置を確立してほしい。
委員意見
全国的にみると、ピアサポーターが正規の職員、嘱託、パートとして勤務しているところが、多くみられる。若いピアサポーターを確保する為にも、群馬県も将来的に職業としてのピアサポーターについて検討してほしい。
委員意見
群馬県がんピアサポーター養成研修会の修了者を活かすためにも、県と相談支援センターとの連携を密にして、ピアサポーターの活動場所の受け入れ体制を作ってほしい。
事務局回答
受け入れ体制については、相談支援センターの協力が重要であると認識している。そのため、各病院の相談支援センターの担当者に対して、ピアサポーターについて説明を行い、協力を求めたい。
ピアサポーターを職業や生活の糧とするかどうかについては、ボランティアとして動き出したあとの課題であると考えている。
委員意見
社会の、がん患者さんやそのご家族に対する思いやりが根強くなってきた。近い将来としては職業としてのピアサポーターが成り立つのではないか。そのためには群馬県としてある程度の援助をする事が必要である。
健康福祉部長回答
実際にピアサポーターが活動する中で、本日の意見について検討していけたらと思う。
(3)その他
「リレーフォーライフ」の開催について
《質疑応答》
委員意見
リレーフォーライフの趣旨のとおり、本当にがん患者さんは24時間がんと闘っている。現在日本人の男性は2人に1人の割合でがんに罹患するが、それを少なくする方法を考えなければならない。また、実際にがんになってしまった場合は、どのようにすれば良いかということを考える必要がある。そのためにリレーフォーライフがある。是非参加してほしい。
4 閉会
閉会