ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織からさがす > 健康福祉部 > 健康長寿社会づくり推進課 > 平成24年度 第5回群馬県がん対策推進協議会 議事録

本文

平成24年度 第5回群馬県がん対策推進協議会 議事録

更新日:2012年12月12日 印刷ページ表示

日時:平成24年11月19日(月曜日)19時00分-21時00分
場所:群馬県庁舎7階 審議会室
   群馬県前橋市大手町1-1-1
参加者:群馬県がん対策推進協議会委員、県健康福祉部長、県保健予防課長ほか関係課長等 37名

《配付資料》
 資料1:次期「群馬県がん対策推進計画」素案
 資料2:次期「群馬県がん対策推進計画」策定スケジュール
 参考資料:「群馬県がん対策推進計画」

次第

1 開会

開会

2 あいさつ

   群馬県健康福祉部長 片野 清明
   群馬県がん対策推進協議会長 鶴谷 嘉武

3 議事

(1)協議事項

 次期「群馬県がん対策推進計画」素案について
 次期「群馬県がん対策推進計画」素案について委員・事務局が報告した。

《質疑応答》
 意見1 全体目標に「全てのがん患者及びその家族の不安や苦痛の軽減並びに療養生活の質の維持向上」とあるが、評価をするのが難しいため、病院で相談をした患者等に対してアンケート調査等を実施し、現状を把握するシステムを作ってほしい。

 事務局回答
 数値的に把握するのは難しい項目。御意見を踏まえて検討したい。

 委員意見
 各病院で相談についてアンケートをとることは難しいが、大病院については検討願いしたい。

 委員意見
 現行の「群馬県がん対策推進計画」の進捗状況は、がん診療連携拠点病院等の機能の充実など、進んでいる部分もある。これを起点として他も進んでいくとよい。

 意見2 次期「群馬県がん対策推進計画」の今後の経過観察、検証の仕方を計画のどこかに記してほしい。

 事務局回答
 来年度以降も毎年検証をしていきたい。数値的に毎年捉えられないものもあるが、できる限り検証を進めて、協議会の場での報告を考えている。

 意見3 がん対策推進計画は県民のみなさんに公表されるので、専門用語の用語解説を付けてほしい。

 事務局回答
 素案の後方に用語解説、参考となるようなデータ指標等を付けて最終的な形にしていきたい。

 意見4 セカンド・オピニオンについて、医師が初診と異なる診断を出しにくい環境があるように思う。

 委員意見
 病院側にそのような意識がなくても、患者側にそのような意識があり、受けづらい環境であるならば、セカンドオピニオンの意義について啓発活動を行う必要がある。

 委員意見
 キャンサーボードを充実していき、セカンドオピニオンが必要ないような、信頼できる医療の確立が望まれる。

 意見5 県でできることは限定されているので、医療の連携が一番大切。在宅緩和ケアの充実が今後ますます必要となる中で、拠点病院等と地域の診療所等がいかに連携していくかが課題。
現在は医療従事者が在宅緩和ケアに関する教育を十分に受けていないため受け皿が乏しいように感じる。医療従事者への在宅緩和ケアに関する知識の普及啓発が今後の課題となっていると思うが、どうか。

 委員意見
 在宅死亡比率について、10年ほど前は5~6%であったが、過去10年で10%くらいに上昇した。このことは症状コントロール、インフォームド・コンセントがなされ、緩和ケア全体の質が向上を表現していることを表していると思う。
また、最近のデータによると、群馬県内の24時間サポートの在宅療養支援診療所は211件登録されている。しかし、その内の何件が実際に機能しているかについて、十分に把握できていないため、今後、それぞれの在宅支援診療所の機能に関する正確な情報を県民に公表していくことが課題。
在宅死亡率については10%が15%。20%くらいを目指していけたら良い。

 意見6 重粒子線治療について、治癒率や5年生存率は確かに上がる方向にあるのか。

 委員意見
 開始したばかりのため、長期の治療成績は出ないが、地域がん登録を含めて、治療成績を出す基盤の整備はできてきている。これから重粒子線の治療成績が出てくれば、世界から注目される成績になると思う。
 群馬県の地域がん登録の精度は上がってきたが、他県の患者のデータ把握が課題であるため、他県と連携をとりながらやっていきたい。

 意見7 重粒子線治療患者数の目標の600人という数字は技術的に限度なのか。

 委員意見
 重粒子線治療実績については、平成23年3月の重粒子線治療開始以降、今月で500例を超え、順調に進んでいる。来年度は、治療患者年間450人を目標に、医師、看護師、医学物理士等の人的な体制を整えている。
 しかし、現在の治療患者は、群馬県内の前立腺がんの患者が中心である。今後は県外の患者、前立腺がん以外の治療患者も増やしていく必要がある。そのため、広報活動を行うとともに、都内の粒子線相談クリニックと提携して、月に2回ほど群馬大学の放射線科の医師が、重粒子線治療に関する医療相談を実施している。
 重粒子線治療患者数の限度については、現場に聞くともう少し治療が可能ではあるが、治療施設の受入れの限度等の問題もあるため、来年度450人で、その先500人、600人と進んでいきたい。

 意見8 群馬がん治療技術国際戦略総合特区について、外国からの重粒子線治療患者の受入れも行う方向で申請されたが、それによって県民の受入れが限定されてしまうことはないか。

 委員意見
 外国人患者については、近いうちに受け入れ開始を発表するが、それによって、日本人の受入れを制限することはない。
 受け入れについては、日本エマージェンシーアシスタンスという経済産業省の受託を受けている会社が窓口となって、患者のスクリーニングを行う。
 年間、先進医療を受けるために来日する外国人患者数は70人程度(全体の問合せ件数の約5%)であるが、その内重粒子線治療の受診患者数は15人程度であり、その患者を、群馬大学医学部附属病院を含めた国内3箇所の重粒子線治療施設で受け入れることとなる。
 その程度の人数であるため、国民、県民の受入れができなくなってしまうことはない。
 日本の優れた医療技術を、世界の人たちに知ってもらい、そうした医療技術、人材を逆に世界に輸出していくことが重要。

 意見9 群馬県の重粒子線治療患者数は195人だが、この数字は、重粒子線治療を希望した患者のどのくらいの割合か。

 委員意見
 データが手元にないので答えられない。希望した患者がすべて重粒子線治療まで行き着くということではもちろんない。

 委員意見
 重粒子線治療について、対象が前立腺がんが圧倒的に多い。
 前立腺がんはそれほど難しい病気ではなく、他の放射線治療でも十分治療が可能であるが、重粒子線治療システムを軌道に乗せるため、実績のある前立腺がん治療から開始されている。
 将来は、重粒子線治療でなければ直すことができない病気に対して重粒子線治療が活用されていくような体制を、周りでつくっていくことが必要。

 意見10 計画の中に情報提供体制の更なる充実と書かれているので、がんの患者会が開催する講演会や相談会等の最新の情報を載せるようなサイトを作ってほしい。

 事務局回答
 群馬県のがん対策のホームページでは、イベントの案内もしているので、県保健予防課に申込み、特に問題が無ければそこに掲載する。

 意見11 ピアサポーター事業などの新規事業に関する今年度の予算の進捗状況、執行状況を聞きたい。

 事務局回答
 細かいデータは今持っていないが、ピアサポーターについては、群馬大学の先生と調整してカリキュラム等を作成しており、年度内に研修が終了するよう準備を進めている。

 意見12 がん患者団体のなかで、実質的にピアサポーターのような役割をしている人を、県が独自にピアサポーターとして認定して、正式なピアサポーター養成研修を後から受けてもらう形にはできないか。

 事務局回答
 研修を修了していない人を、県でピアサポーターとして認定するのは難しい。やはり県のピアサポーターの研修会に参加、修了した人が、県のピアサポーターとして活動してもらうのが望ましい。

 意見13 ピアサポーターとはどのようなものか。

 委員意見
 がん経験者ががん患者のサポートをするということ。どういうことで困るか等といったようなことをよく知っている人であれば、親身になって相談にのることができる。
 ただし、個人情報を守らなければならないので、研修を受講することが望ましい。

 委員14 がん登録について、群馬県では精度が向上しているが、セキュリティーについては問題ないか。

 委員意見
 漏えいなどがないように心がけている。部屋に二重のロックが係る仕組み等がある。また、情報漏洩に関するハンドブックに則って事務をしている。

 意見15 在宅緩和ケアの提供体制の充実が取り組むべき施策として書かれているが、ここに「訪問看護ステーションの連携」という項目を入れてほしい。

 委員意見
 看護協会の方からそういう要望があるので、お願いしたい。

 委員意見 
 平成23年の群馬県年齢階層別死因割合をみると、50~69歳の方の死亡割合が40%超であり、がんというのは当たり前の病気であることが分かる。
 続いて平成7年から平成23年の県内の75歳未満の年齢調整死亡率は改善している。一方、群馬県の死因別死亡率の推移を見ると、昭和40年から平成23年までの間に、がんによる死亡率は確実に増加している。
 年齢調整死亡率減少のため努力することは必要だが、年齢階層別死亡割合で40%を超える世代がそのまま高齢化することになると、治療だけではなく、緩和ケア・在宅ケア等の必要性が増してくる。
 また、先ほどがんの教育とあったが、小学生の時から、がんは恐ろしい病気だから撲滅しようと教えていくことについて、違和感を感じる。

 委員意見
 確かに、日本人のがんに罹患する割合が男性は2人に1人、女性は3人に1人というデータが出ており、特に75歳くらいの年齢になれば当然そのようなことは起こりうる。そのあとのフォローをどうしていくかということが課題。

(2)連絡事項

 次期「群馬県がん対策推進計画」策定スケジュール等について
 今後の策定スケジュールについて事務局が連絡

《質疑応答》
 意見1 がん対策推進協議会は来年度以降も継続して行うのか。

 事務局回答
 進捗状況も管理し、それをご報告していくためにも、来年度以降もがん対策推進協議会は継続して開催したい。専門分科会についても引き続き継続していきたい。

4 閉会

閉会