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平成24年度 第4回群馬県がん対策推進協議会 議事録

更新日:2012年9月19日 印刷ページ表示

日時:平成24年6月27日(水曜日)19時00分-21時00分

場所:群馬県庁舎7階 審議会室 群馬県前橋市大手町1-1-1

参加者:群馬県がん対策推進協議会委員、県健康福祉部長、県保健予防課長ほか関係課長等 32名

《配付資料》

資料1:がん対策推進基本計画(平成24年6月)

資料2:次期群馬県がん対策推進計画策定スケジュール

資料3:がん検診・がん予防専門分科会専門委員の委嘱

資料4:小児がん専門分科会の設置

資料5:次期「群馬県がん対策推進計画」の全体構成案及び骨子案参考資料1:群馬県がん対策推進計画

参考資料2:次期「群馬県がん対策推進計画」骨子案に係る専門分科会意見とりまとめ

次第

1 開会

がん対策推進協議会が開会した。

2 挨拶

群馬県健康福祉部長 片野 清明
群馬県がん対策推進協議会長 鶴谷 嘉武

3 議事

(1)報告事項

がん対策推進基本計画について
がん対策推進基本計画について事務局が報告した。

<質疑応答>
 意見1 放射線療法、化学療法、手術療法の更なる充実とチーム医療の推進に、「3年以内に全ての拠点病院にチーム医療の体制を整備する。」とあるが、そのチーム医療の体制とはどういう体制か。

 事務局の回答
 「各職種の専門性を活かし、医療従事者間の連携と補完を重視した多職種でのチーム医療を推進する。」となっており、各専門分野の方が集まる多職種における医療ということ。

 意見2 3年以内に全ての拠点病院で、がんに対するチーム医療を、外科、放射線、化学療法等で網羅的にやるのは不可能ではないか。重粒子線治療ともリンクさせ、群馬大学を核とし、各拠点病院を連携させる仕組みが必要ではないか。

 事務局の回答
 チーム医療には、複数の診療科の医師や技師等が参加し、最適な標準的治療を決定する場であるキャンサーボードと、治療の際に、様々な職種の方が協力し、安全に治療が進行するようケアしていくという面がある。治療に関わる職種は、非常に広範囲となり、現時点では充分に提供できない面もあるかと思われるが、人材の育成を行うなどして、3年後には、そういう状態に近づけたいということを計画の要旨として盛り込んでいると考えている。

 意見3 国は、チーム医療の充実にあたり、ある程度、職種により、具体的に何人位というような規模は示しているか。

 事務局の回答 現状では、基本計画本文は示されているが、具体化したものについては、まだ示されていない。

 補足意見4 チーム医療には病院内の横の軸ともう一つ、地域との関わりの縦の軸で考えていく事も重要だろう。課題を持って拠点病院から転院するがん患者を、サポートするというチーム医療の概念も大事。病院に全てを求めるのは困難である。地域には、診療所医師や訪問看護ステーション、ケアマネージャー、ボランティア、薬剤師等の人材がいることがわかってきた。患者さんの抱えている問題を、他職種で、長いスパンで連携してチームでやっていくという仕組みを県内各地で作れるのではないか。

 委員意見
 百点満点のチーム医療をすぐに実行するのは難しいと思うが、計画にあるようなチーム医療を充実させる方向を目指すと理解している。また、全ての拠点病院で全ての療法を完備するのは、ちょっと難しいと言うことであり、放射線療法などで集約化が必要となれば、群馬大学を中心としてまとめていくことになるだろう。地域との連携についても、各拠点病院で進める。各拠点病院間の連携には、拠点病院連絡協議会の役割が非常に重要になってくる。

 補足意見5 チーム医療は、病院の中だけで完結するものでなく、地域に広がりを持って、しかも、時間軸の中で考えていくことが大切。「キャンサーボード」とか「多職種連携」といった言葉が先に走っている面が非常に大きいと思う。拠点病院連絡協議会の中で、各拠点病院の現状を把握し、群馬県内での現実的な落ち着き先や方向性を、議論したい。

次期群馬県がん対策推進計画策定スケジュールについて
次期群馬県がん対策推進計画策定スケジュールについて、平成24年10月~11月に計画素案決定、平成25年1月に計画案の決定である旨、事務局が報告した。

がん対策推進計画検討部会 専門委員の委嘱について
「がん検診・がん予防専門分科会」の専門委員に、高崎健康福祉大学保健医療学部の倉茂達徳学部長を委嘱することとし、承認された。

(2)協議事項

  • がん対策推進計画検討部会 小児がん専門分科会の設置について
    「小児がん専門分科会」の設置について、承認された。
  • 次期群馬県がん対策推進計画の全体構成及び骨子案について
    次期群馬県がん対策推進計画の全体厚生及び骨子案について事務局が説明した

 意見1 重粒子線の治療に対して利子補給制度があるが、利用者は非常に少ないと聞く。また、治療方法が高額であるため、いい治療方法であっても患者本人が金銭面で二の足を踏む場合もある。県で補助制度をつくるのはどうか。

 事務局回答
 確かに、314万円という多額の負担であり、県は、保険適用への要望を国に行っているが、実現されていない。ただし、国の審議会の中でも議論されており、徐々に認められてくる方向と想定している。県単独での補助は、検討課題である。


 意見2 がんによる死亡率の減少に関してであるが、本県については減少傾向が鈍化している。また、男性の肺がんは増えていること、乳がんの死亡率が5年間ワースト1の時期があった。この実態について、がん医療の専門分科会ではどのように議論されているか。

 事務局回答
 個別のがんの種類ごとの年齢調整死亡率等に関する議論は、部会の中ではおこなっていない。女性の乳がんの死亡率のデータは、年ごとに変動がある。最新の数字では、全国的に見て、いい方ではないが、中位程度である。

 委員意見
 個々のがんの死亡率については、検討していない。ただ、死亡率が高いからがん医療、個別のがんの治療をどうするかという観点ではなく、各機関が実施している検診、生活習慣の予防等をはじめとする各要因の集大成として死亡率が下がってくると考えている。

意見3 がん登録の普及啓発、データの公表に関して「がん登録で得られた情報について、適時・適切に公表を行う」とあるが、これについての理解の仕方、公表する内容はなにか。

 委員意見
 がん登録部会の担当として回答する。がん登録は、拠点病院の標準がん登録が2007年から義務づけられたことによって急速に精度が向上した。過去には、死亡した時点でないとがん患者を把握できなかったが、現在では、がんと診断し、治療した段階で、また、どんな治療をしたとかそういうことが把握可能になっている。罹患率の精度も良くなってきているので、かなり積極的に公表できるようになる思う。例えば、治療方法や内容、地域ごとの差異等が明らかになることにより、対策の立て方にも役立つ可能性がある。地域によるがんの発見時期等の違いがわかれば、検診実施への対策も考えられる可能性がある。このような数字がやっと見えるようになってくる段階であると理解いただき、公表時期についてはもう少し正確な数字が出るようになるまで、お待ちいただきたい。

 意見4 先頃、新潟県で市町村を越えてがん検診を受けられるようになったという話を聞いたが、群馬県ではどうお考えか。

 事務局回答
 新潟県に確認したところ、実際は、県内の半数位の市町村で相互乗り入れが出来る仕組みであると説明を受けている。現状、群馬県ではそのような仕組みは無いが、受診しやすい環境づくりという意味で、検討に値する内容と考えている。ただ、がん検診は市町村事業であるため、よく市町村の意見を聞きながら検討していきたい。

 委員意見
 員の皆様方からいただいた意見を、部会に持ち帰り検討を続ける。全般的に、群馬県の現状についての情報が非常に少ないので、そういった情報を集め、分析し、活用するのも県の大きな役割である。
 未成年の喫煙率は0%を目指す。たばこを吸い始めるところ、例えば大学生であるならば大学での対策やその前の時期、場合によっては中学生、園児やその母親に対しての対策という話も出ている。群馬県全体で喫煙率0%を目指す体制を目指したい。
 また、がん対策、がんに関する教育、情報を集めて活用することが必要である。そういった面で、県レベルで情報を集積し、県民の皆様に活用してもらうための統括的な相談支援センターが必要ではないか。
 市町村のがん検診については、現在、モデル事業に各市町村が取り組んでいる。各市町村の取り組みを比較し、どのようなやり方が受診率の向上に繋がるの検討し、群馬県方式のようなものをつくりだせればいいと考えている。

4 閉会

がん対策推進協議会が閉会した。