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群馬県食物アレルギー理解促進検討委員会委員からの報告 食品製造事業者の取組

更新日:2018年2月1日 印刷ページ表示

サンヨー食品株式会社 開発本部 開発部参与 天野 彰
(群馬県食品工業協会技術委員会 委員長)

 食品製品の加工におけるアレルゲンの管理は非常に重要な問題であり、食物アレルギー対策は健康被害に直接つながる重要課題と捉えています。食物アレルギー物質に対する工程管理の考え方は次の「2つの主要目標」に従い製造、管理を行っています。

  1. アレルゲンとの相互接触の防止(コンタミネーション等)
  2. アレルゲンを含む食品の適切な表示

 そして、「食物アレルギー」対策の実施と体制については次の事を重点としています。

  1. 食品製造、取扱い事業者は事業者全体で共通認識を持っての取組みが重要
  2. 食物アレルギー対策チームを作り取り組み方法を策定、従業員全員が共通した認識で取り組むことが重要
  3. 仕入れ原材料の表示等の確認と最終製品への反映
    • 食物アレルギー罹患者は原因となるアレルゲンを摂取しないことで発症を防いでいます。そのために食品表示は重要な情報であり、事業者は的確に正しく作成し表示することが重要
    • 仕入れ原材料に含まれる食物アレルギー物質をデータとして管理し、最終製品に含まれる原材料由来の食物アレルギー物質を把握することが重要
  4. 食物アレルゲン表示の無い食品製品への主要アレルゲン性タンパク質の相互接触及び不注意による混入を防止するための管理(コンタミの防止)
  5. 食物アレルゲン表示をする場合に、すべての法規要求基準を遵守する
  6. 説明・追跡可能な生産履歴管理(トレーサビリティー)、文書化・記録保持

 食物アレルギー 罹患者の実態としては、約7%の方が何らかの食物アレルギーを持っていると言われています。
 その食物アレルギーを持つ約7%の方の内、約15%の方が重篤なアナフィラキシー発症経験者と言われています。
 その事を食物アレルギーを持たない約93%の方々が重篤なアレルギー罹患者にどれだけ意識して関わろうとするのか、そして、食物アレルギーに関わりの無い約93%の一般消費者に対して、食物アレルギーを理解してもらう事をどう促進するかと言うことも、同じ消費者の立場であり、食品を提供する食品製造事業者、食品製造従事者として「食物アレルギー」を十分に理解し、正しく食物アレルギーを伝える促進をしていくことが必要と考えています。

 


調理師・製菓衛生師