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学校を終えた子供たちが、土手(堤防)を歩いていると…
子供たちが川の中にある大きな施設に気づきました。
ちょうど、ぐんまちゃんが何か作業をしていたようです。
(男の子)ぐんまちゃん、こんにちは。
ねぇ、この大きな門みないなものはなぁに?
頭首工の役割について、イラスト用いてぐんまちゃんが説明します。
(ぐんまちゃん)これは頭首工といって、田んぼや畑で使う水を、川から水路に引き入れるための大切な施設なんだよ。
頭首工で真剣に作業をしている人たちがいます。
(女の子)ふ~ん。ところで、ぐんまちゃんは何をしているの?
(ぐんまちゃん)壊れているところがないか調べているんだよ。
この頭首工はもう長い間使われているから、機能診断をしているんだ。
健康診断みたいなものかな。
子供たちは医者が頭首工に聴診器をあてているところを想像してしまいます。
(子供たち)健康診断?
コンクリートがすり減って、コンクリートに埋まっていたはずの鉄筋が見えてしまった施設を例にして、ぐんまちゃんが機能診断の必要性を子供たちに説明します。
(ぐんまちゃん)ほら、ここを見て。
コンクリートがすり減って、中の鉄筋が見えているでしょう。
次に錆びて穴があいてしまった鋼製ゲートの例です。
(女の子)ここはこんなに錆びているわ。
(職員)これはもう交換しないとダメみたいね。
頭首工の各施設が正常に機能しなくなると、農地に水が行き渡らなくなり農作物に悪影響が出てしまいます。
(職員)このまま放っておくと水がとれなくなって大変なことになっちゃうね。
錆び付いたゲートなどを見た男の子が、家の建て替えのことを思い出しました。
(男の子)あっちもこっちもボロボロだから、造り直せばいいんじゃないの?
僕ん家は去年建て替えたよ。
男の子の造り替えの提案に、ぐんまちゃんが答えます。
(ぐんまちゃん)この頭首工を造り直すには、とてもお金がかかるんだ。
でも、この状態なら修理をすれば長持ちしそうだよ。
そんなぐんまちゃんの答えを聞いた女の子が、家の修理のようすを思い出して…
(女の子)そうよ、わたしの家は最近、屋根を直したわ。
ぐんまちゃんが、農業用施設の改修や修理の計画について説明します。
(ぐんまちゃん)それと似ているよね。
できるだけ少ないお金で、頭首工を長持ちさせるためには、どの部分をどんな方法で、直したり、交換したり、いつ頃造り替えるのが良いか、考えているんだよ。
そのことを「ストックマネジメント」っていうんだよ。