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第63回群馬県立文書館運営協議会の開催結果について

更新日:2017年8月17日 印刷ページ表示

1 日時

平成29年8月2日(水曜日)午前10時~11時30分

2 場所

群馬県立文書館 研修室(3階)

3 出席者

(1)委員(14名中9名出席)

出席委員一覧
氏名 所属
原 和隆 群馬県議会文教警察常任委員長
落合 延孝 群馬大学名誉教授
森村 方子 元伊勢崎市教育委員長
長 京子 元群馬県読書グループ連絡協議会長
小林 忍 元(株)上毛新聞社論説室論説委員
岡屋 紀子 館林市教育委員会文化振興課市史編さんセンター所長
宮崎 俊弥 共愛学園前橋国際大学地域共生研究センター顧問
新井 小枝子 群馬県立女子大学文学部准教授
吉田 誠 群馬県小学校・中学校教育研究会小学校社会科部会長(太田市立旭小学校長)
欠席委員一覧
氏名 所属
高木 侃 元専修大学法学部教授
佐藤 公俊 高崎経済大学地域政策学部教授
関戸 明子 群馬大学教育学部教授
清水 雅 群馬県小学校・中学校教育研究会中学校社会科部会長(伊勢崎市立境南中学校長)
田村 浩一 群馬県高等学校教育研究会歴史部会長(県立富岡高等学校長)

(2)幹事

幹事一覧
氏名 所属
山崎 浩通 群馬県総務部総務事務センター所長
右島 和夫 群馬県立歴史博物館長
飯塚 裕之 群馬県教育委員会事務局総務課長
中山 勝文(代理 小山喜一) 群馬県立図書館長(代理 同副館長)

(3)事務局

栗原紀喜文書館長ほか8名

4 傍聴人

なし

5 配付資料

  • 資料1「群馬県立文書館年報」平成28年度版
  • 資料2 平成29年度事業実施状況
  • 資料3「文書館の今後の方針と取組」の進捗状況

6 議事

  1. 会長の選出について
  2. 価格評価委員の指名について
  3. 報告
    ア 平成28年度事業実績について
    イ 平成29年度文書館事業実施状況について
    ウ 「文書館の今後の方針と取り組み」の進捗状況について
  4. 協議

7 発言概要

(1)会長の選出について

(事務局)
 前清水真人会長の退任に伴い、運営協議会要綱第6条により新会長の選出を行う必要があるが、どのようにしたらよいか。

-「事務局に一任」の声-

 事務局案としては、前会長から県議会文教警察常任委員長を引き継がれた原和隆委員にお願いしたいと考えているが、いかがか。

-「異議なし」拍手・承認-

(2)価格評価委員の指名について

(原会長)
 現在、価格評価委員は高木侃委員と落合延孝委員の2名が指名されているが、高木委員の価格評価委員からの退任希望により1名を新たに指名する必要がある。委員は、運営協議会要綱第8条第2項の規定により会長が指名することとされている。私としては本県の郷土史料に造詣の深い宮崎委員にお願いしたいが、いかがか。

-宮崎委員了承-

(3)報告

(事務局)
資料により報告
 ア 平成28年度事業実績について【資料1】
 イ 平成29年度文書館事業実施状況について【資料2】
 ウ「文書館の今後の方針と取り組み」の進捗状況について【資料3】

(4)協議

(長委員)
 「出前なんでも講座」は、申し込みがないとやらないのか。
(事務局)
 当講座は、県の所属が主体となり日時・場所を設定して実施する講演会のような性格のものではなく、あらかじめ提示されたメニューの中で県民の方の希望がある場合に職員が出向いて行うものである。従って、申し込みをしていただくことが前提となる。

(長委員)
 地域には、古文書読解に興味はあるがなかなか学ぶ機会がない人たちがいる。文書館の古文書講座についてはかなり多くの方が受講されているようだが、講座で養成した方々の知識を地域に還元するような方策を考えてほしい。
(事務局)
 専門の職員を置いている市町村立図書館もあるので、そういうところへ行けば教えてくれると思う。古文書入門講座の受講生については、終了後も学習を続けられるよう、引き続きホームページ等で情報発信を行い充実させて参りたい。

(落合委員)
 文書館の収蔵文書数は現在でも70万点近くあるが、毎年新規に公開できているのは約9千点。今の職員体制のままでは、今後の寄贈・寄託を考えるとすべて公開できるのには数十年、半世紀かかってしまう。群馬県の公文書館は文書館のみであり、日常的に教育的普及活動等の地域ニーズにも応えていかなければならず、専門スタッフを増やすことを真剣に考えていく必要がある。このことについて具体的な方策を聞きたい。
(事務局)
 確かに、行政文書、古文書ともに公開率がなかなか上がらないのが実態である。特に行政文書については毎年入ってくる量も多く、毎年受け入れる文書の3分の1も審査できていないため年々公開率は落ちている。スタッフの増員は非常に大きな課題と考えているが、正規職員の増員は難しい状況であり、嘱託及び臨時職員計12名も作業に従事しているが進捗率は上がらない。職員OB等によるボランティアの活用も一つの方法であり話は出ているが、これも進んでいない。

(宮崎委員)
 資料3「文書館の今後の方針と取組」中、「地域の歴史研究団体、古文書学習団体等との連携・支援・育成」は文書館の非常に大きな役割である。群馬県地域文化研究協議会の会員として申し上げるが、地域の歴史研究団体等は高齢化で会員が減少して運営が困難になってきており、少しでも活動を活発にしていきたいと考えているがどの団体も大変である。このような団体は、地域の文化や歴史を見つめ直すことによって地域の再生や活性化に資するものであるので、団体が衰退すると地域の衰退につながる。また、文書館はそういう団体の人たちが支えていることから、地域団体の衰退は文書館の衰退を招く。文書館としてこのような状況をどう捉え、どうサポートしていくのか具体的な連携・サポート策を示されたい。
(事務局)
 本館の利用者は歴史研究団体等の方が多いことは承知しており、研究しやすい環境づくりや支援の必要性は認識しているが、積極的に実施していくのはなかなか難しく、場所の提供にとどまっている。今後、団体から要望を伺い、文書館でできるものについては対応して参りたい。
(宮崎委員)
 全県にある地域歴史研究団体等がどのような問題を抱えているか、どのようなことを欲しているのかについてアンケートによる調査を実施し、現状と課題をつかんでいただきたい。
(事務局)
 前向きに検討して参りたい。

(長委員)

  • 文書・史料の保存方法について、最近ではCDやDVDで行われているということもあるようだが、ディスクは長期間の保存に耐えられない。文書館に収蔵されているものは永年保存が求められている。一段の配慮を求める。
  • ボランティアについて、定年になった専門職を活用しないのは損失である。長く専門的な仕事をしてきた人を活用することは、その人の生き甲斐にもなる。文書館には、橋渡し的な存在になっていただきたい。
  • 文書館の一義的な役割は収蔵であるが、収蔵するだけでは史料が死んでしまう。それをどうするか、一般県民とどう接点を持つかが重要。学問・学術のからに閉じこもらずに利用されるよう考えていっていただきたい。

(事務局)

  • 当館では原史料の保存を第一としているが、業界の進歩も取り入れながらなるべくデジタル化を進めるよう努力したい。
  • ボランティアについては、経験のあるOBにお願いできれば一番よいが、再任用制度もあるため積極的にやりたいという方がいないのが現状である。公開率を上げるためにもスタッフの増員は必要と考えているので、ボランティアに協力をいただいている他施設等の実情等も聞きながら検討して参りたい。
  • なるべく多くの方に利用していただきたいが、文書館収蔵史料の性格上、一般の方に広く利用していただくのはなかなか難しいところがある。課題をどのようにクリアしていくかを模索しているが、その方策の一つが閲覧室に導入したデジタル・アーカイブビュ-ア-であり、デジタル化した大型絵図をカラーで見ることができる。絵図は初めての人にも分かりやすく、まずはこれを手がかり、突破口として一般の人に対して存在意義を示したい。

(新井委員)

  • デジタル・アーカイブビュ-ア-の導入について、県民のひとりとしてうれしいし、また研究活動をしている者としてもありがたいと思う。また、事務局の説明で古文書の受け入れの話を聞き、文書館の存在意義や文書収集の意義、いろいろなドラマがあることがよく分かった。
  • 昨年度、情報発信にフェイスブックを使うことを提案したが、そういう機器の整備状況や文書受け入れの様子などをアップして、県民や学生にも伝わればよいと思う。
  • フェイスブックの館内研修を行ったようだが、どのようなことを実施したのか。

(事務局)
 館内研修については、フェイスブックの投稿手順の説明など職員の心理的なハードルを低くすること、また職員一人ひとりが担当している業務を自発的に発信していこうとする雰囲気づくりを主な目的として実施した。機器導入の件についても発信できたらよいと思っている。

(小林委員)
 群馬県史編さん収集資料の所在等追跡調査について、対象がかなりの数になると思うが、どのくらいの期間で実施するのか。また、古文書等に関心のない人には資料の寄贈・寄託を働きかけていると思うが、その現況を聞きたい。
(事務局)
 県史編さん時(昭和49年度~平成3年度)に本格的な調査を行ったときは全部で2,000件以上の調査を行い、目録を作成した。その目録により、地域の文書調査員にお願いして機会があれば調査してもらっているが、数が多いこと、対象が私有財産であること、文書調査員の行動範囲が限られていること等からなかなか進んでいない。ただし、追跡調査をすると寄託・寄贈の要望は出る。また、県史編さん時に調査した家以外にも後から出てきたものは別途調査しなければならないので、いつ終わるのかは予定が立たない状況である。資料が売られてしまった、持ち主に後継者がおらず散逸した、引っ越しの際処分された等の例があり危機感を持ってはいるので、引き続き文書調査員、群文協と連携を取りながら、所在情報の現況把握を継続的に進めていく必要があると考えている。

(吉田委員)
 群馬県小学校・中学校研究会小学校社会科部会でこの研修室を使わせてもらっている。絵図等も運んでもらったりして大変ありがたく思っている。学校連携について提案する。総合や社会の単元ごとに、文書館の資料を授業でこう活用できますというような活用例(学習例)を作って学校等に配布すれば、さらに利用しやすくなると思う。学校側にしてみると、文書館の資料をどのように利用したらよいのか分からない部分がある。
(事務局)
 文書館では、「文書館活用ガイド」という教員向けの資料を作成している。全県規模では配布していないが、小学校社会科部会メンバーの教員には配布している。今後もこれを見直し、活用の幅を広げていきたい。

 平成28年度事業実績について【資料1】(PDFファイル:671KB)
 平成29年度文書館事業実施状況について【資料2】(PDFファイル:183KB)
 文書館の今後の方針と取り組みについて【資料3】(PDFファイル:154KB)

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