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犬や猫など動物との触れ合いは、私たちの日常に癒しと元気を与えてくれます。
一方、ペットの不適正な飼育や放棄、虐待などの問題が多く発生しています。
人の命と同じように動物も大切な命あるものです。人も動物も幸せに暮らすためには、飼い主一人一人が責任を持って飼う必要があります。この機会に地域で生きる身近な動物との関わり合いについても見つめ直してみませんか。
群馬県全体の犬猫の殺処分数の推移
県では、動物を正しく飼ってもらうための啓発や新しい飼い主への犬猫の譲渡などに取り組んでいます。しかしながら、元年度においてもいまだに1,600頭を超える犬猫が処分されている状況にあります(左図参照)。中でも猫の処分数は減少幅が小さく、不妊去勢手術を行わず、生まれた子猫を遺棄するなど、不適正な飼い方が問題となっています。殺処分される犬や猫を減らすためには、飼い主一人一人が責任を持って飼うことが必要です。
飼い主は、動物が健康で快適に暮らせるようにし、最後まで飼い続ける責任があります。ルールやマナーを守り、社会や近隣に迷惑を掛けないように愛情と責任を持って飼いましょう。
※マイクロチップは15桁の数字が記録されている長さ約12mmのチップで、動物の首の皮下に埋め込み、専用のリーダーで読み取ると飼い主の情報が分かります
家族の理解と協力が欠かせません。動物アレルギーの人がいないかも確認しましょう。
犬や猫の平均寿命は約15年です。毎日のトイレ掃除や散歩をはじめ、世話には手間と時間が必要です。旅行もしづらくなります。
近隣とのトラブルを防ぐために、ふんの始末は必ず行い、しつけをする必要があります。借家や集合住宅ではペットの飼育が可能な住宅か確認が必要です。
餌代、ワクチン接種代、病気になった時の治療代、不妊去勢の手術代などがかかります。
健康管理に注意し、命を終えるまで適切に飼いましょう。
災害時や飼い主の急な入院などに備えて、日頃から預け先を確保しておきましょう。
首輪に迷子札や鑑札を付け、飼い主の名前や連絡先を明示しましょう。
ペットが突然逃げてしまわないよう、外出時はリードやケージを使いましょう。
不妊去勢手術をしましょう。問題行動の予防や病気のリスクを減らすことにつながります。
交通事故や感染症、ふん尿による近隣への迷惑を防止することにつながります。
野良猫への無責任な餌やりにより、猫が増え、鳴き声や悪臭などの生活環境の悪化が問題となる事例が増えています。猫による環境悪化を防ぎ、解決することで、地域住民と飼い主のいない猫との共生をめざす「地域猫活動」という取り組みがあります。
一人でできることには限りがあります。野良猫の被害に困っている人も助けたい人も、住民同士で地域猫活動を始めませんか?
県では飼い主のいない猫対策支援事業として地域猫活動の取り組みの助言や不妊去勢手術の費用を助成するなど、活動を推進しています。
(左から)中村さん、内藤さん、黒田さん、丸山さん
子猫が車にひかれたり、川に捨てられたりしているのを見聞きして、とても苦痛に思い、何とかできないかと行政機関に相談に行きました。そこで県の支援事業に登録すると不妊去勢手術代を負担してもらえることを知り、活動をスタートしました。
私たちは昨年の夏から活動を始めて、32匹の猫を地域住民8人で管理しています。活動内容は、猫を捕獲し、不妊去勢手術をして元の場所に戻す活動の他、日常の餌やり、ふんの始末、健康管理、情報交換などを行っています。
不幸になってしまう猫がこれ以上増えないことです。子孫を残さない一代限りの命なのでその猫らしく幸せに暮らしてほしいと思います。また仲間も増え、地域のつながりが深まりました。
地域猫活動は野良猫を減らしていく大変良い方法です。この活動に賛同してくれる仲間はきっといると思いますので、まず声をかけて最初の一歩を踏み出し、ぜひ地域猫活動を始めてほしいと思います。猫が好きな人もそうでない人もそして猫も、共生できる地域になれたらいいですね。