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■日時 令和6年10月31日(木曜日)14時02分~14時56分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等14人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和6年10月31日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
■知事冒頭発言
それでは定例会見を始めたいと思います。今週の29日に群馬県庁の32階と31階で、県庁職員、それからNETSUGEN会員の皆さん、それからマスコミ関係の皆さんとの交流の場、「ふらっとギャザリング」を開催いたしました。今回が、今年度第1回目の開催で、通算3回目の開催ということになりました。ふらっとギャザリングには、気軽に参加できるという意味の「ふらっと」と、ブログにも書いたんですけれど、役職に関係なく自由に意見を言い合える、「フラット」な交流をする場所と、こういう意味が込められています。今回は過去最多となる162名の方にご参加をいただきました。会場は大変にぎわっておりまして、とても熱気のあるポジティブな空間でした。私からはですね、冒頭に挨拶をした後で、憂歌団の「胸が痛い」と斉藤和義の「歌うたいのバラッド」を2曲続けて熱唱しました。その後終了まで約2時間ノンストップで参加者と名刺交換、写真撮影を行わせていただきました。入庁1年目の若い職員、含めてですね、かなり大勢の皆さんとお話をすることができました。特にうれしかったのはですね、これもブログに書いたんで皆さん読んでいただいた方もいるかもしれませんが、他の県から群馬県に移ってきて、起業していただいている経営者の方々から、こういう取り組みとか雰囲気っていうのは他の県にはないと、私のような知事も他にはいないというふうに言ってもらえたことはとてもうれしかったですよね。これは群馬県の職員の皆さんが作っている雰囲気なんで、こういう知事はいないというのは多分冒頭に、最初に知事の歌から始まるようなところはないという意味だと思いますが、こういう交流の中でですね、官民を超えた、あるいはその年齢とかいうものも超えた、部局の縦割りのない、こういう人間関係とか、新しいアイディアが生まれてくるというふうに考えています。こうした企画は群馬県独自の取り組みとして、今後もぜひ続けていきたいというふうに思っています。
話は変わりますけども、先週の24日にですね、令和6年度の医師臨床研修マッチング結果というものが発表されました。群馬県では104人の臨床研修医を確保できました。これ5年連続で100人を上回るという結果になりました。各臨床研修病院や県の医師会などとも協力してですね、これは様々な取り組みを行ってきた成果だというふうに感じています。しかしながら厚労省の分類だと、皆さんご存じだと思うんですけど、群馬県は医師少数県にとどまっております。私としては、関係者が力を合わせて、より高い成果を目指していく必要があるというふうに思っています。先日発表した医学部地域枠の増員新設をはじめ、今後も引き続き関係機関と協力をしながら、若手医師の確保に向けた取り組みを進めていきたいというふうに思っています。
それでは会見の中身に入りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の主な会見の項目です。本日は「知事の欧州訪問」、それから「湯けむりフォーラムの一般参加者募集」、それから「VTuberによる群馬県のPR動画の配信」などについて発表させていただきたいと思います。
まず「知事の欧州訪問」についてです。群馬県では、今年度も自治体独自の地域外交を進めております。9月にはアメリカを訪問して、デジタルクリエイティブ人材の先進地の視察や日米中西部会に出席をして、群馬県の魅力を私自らPRしてまいりました。また10月にはベトナムを訪問して、3度目となるファム・ミン・チン首相との会談などを通して、群馬県とベトナムの関係をより深めることができました。そしてこの度、11月7日木曜日から17日にかけて、イギリス、ハンガリー、それからフランスを訪問することといたしました。私が知事に就任してから、イギリスの訪問はですね、2度目。それでハンガリーとフランスが初めてということになります。
今回の訪問ではですね、まずイギリス訪問して、クリエイティブ産業の先進地であるロンドンで、トップクラスの人材を輩出する教育機関を訪問いたします。群馬県ではtsukurunやTUMO Gunmaなどのデジタルクリエイティブ人材を育成する施策に力を入れています。イギリスではこうした施策の充実や県内でのエコシステムの構築に向けた取り組みについて、最先端の知見を得たいと考えております。
続けてハンガリー、フランスでは、高崎市長にご同行いただきます。過去の会見で申し上げましたが、群馬県と高崎市はですね、高崎市の堤ヶ岡飛行場跡地にユニークな最先端のまちをつくるという構想を掲げています。構想では新たなイノベーションを起こすスタートアップ企業などの集積、それからエコシステムの構築を目指しております。そこで今回の訪問では、両国でイノベーションを牽引するスタートアップ企業や、(スタートアップ企業の)支援拠点を訪問し、構想実現に向けた取り組みの参考としたいと考えています。
例えばハンガリーでは、欧州イノベーション技術機構EITの本部を訪問することになっています。EITは今年の6月に群馬県に訪問団を派遣していただき、私自らプレゼンして、群馬県の魅力と投資環境の素晴らしさをPRしてまいりました。そして今回は首都のブタペストにあるEIT本部で幹部と会談し、関係を強化したいというふうに考えています。
またフランスではスタートアップ支援拠点などに加えて、群馬県に日本法人の本社があるミシュランを訪問いたします。ミシュランの幹部と会談して、関係を強化するとともに、ミシュラン主導で進められている、官民共創のまちづくりの様子を視察いたします。群馬県とフランスの関係をめぐっては、在日フランス商工会議所が県庁32階のNETSUGENに、日本の大都市以外では初めてとなりますが、この地方オフィスの設置を決めて、経済的な繋がりが強くなっております。この機会をチャンスととらえ、私自ら群馬県の魅力をフランスの企業にPRしてまいります。
訪問の予定については以上です。知事としてはこれまでの外国訪問と同様、今回の欧州訪問もですね、群馬県にとって大いに意義のあることだというふうに考えております。訪問の結果は次回以降の記者会見でお伝えしたいというふうに思います。
続いて「湯けむりフォーラム2024」の一般参加者募集についてです。湯けむりフォーラムはですね、各界のトップリーダーとの熱い議論を通して、群馬県から新たな価値を生み出し、群馬から世界の流れを作る「群馬モデル」を国内外に発信するフォーラムです。先月の会見でもお伝えしましたが、今年は12月14日の土曜日と15日(の日曜日)の2日間開催いたします。今回一般参加を募集するプログラムの詳細についてご説明したいと思います。スライドをご覧ください。
まず、12月14日の土曜日です。草津音楽の森国際コンサートホールで開催するプログラムに一般参加者を募集いたします。募集定員は50名ということになります。このプログラムでは、一般財団法人日本総合研究所の会長で、政治評論家の寺島実郎さんによる特別講演や東映株式会社の代表取締役社長の吉村文雄さんと私のトークセッションを行います。また、群馬交響楽団のコンサートマスターである福田俊一郎さんをはじめとするアンサンブルコンサートとか、男女8人のヒップホップユニット「lyrical school」のミニライブも開催する予定です。次のスライドをご覧ください。
そして15日日曜日ですね、湯畑近くの御座之湯で開催するトークセッション企画に一般参加者を募集いたします。募集定員は40名ということになります。15日午前は、群馬県出身の落語家、林家つる子さんの落語とトーク、次に俳優の東出昌大さんのですね、山暮らしをテーマにしたトークショーも行われる予定です。午後は東映との連携企画として、「日本映画の未来を語る」と題したトークセッションを実施いたします。草津町出身の俳優の中村俊介さん、それから映画監督の前田哲さん、そしてMCとしてタレントの奥浜レイラさんにご出演をいただく予定になっています。
観覧料は14日と15日、どちらも一日1,000円ということになっています。申し込みは湯けむりフォーラム特設サイトで、11月5日火曜日の13時から17日の日曜日まで受け付けます。応募者多数の場合は抽選で参加者を決定させていただきます。詳しくはスライド記載のQRコードから特設サイトをご確認ください。
なおこの他にも湯畑周辺では誰でも観覧できる湯けむりフォーラム関連企画を実施する予定です。14日の夜には草津町にもご協力いただいて、湯畑を湯けむりフォーラムのメインカラーであるオレンジ色にライトアップしてもらうと、こういう企画も考えています。また15日には、湯畑近くにある湯路広場で、御座之湯でのトークセッション企画のパブリックビューイングを予定しています。ぜひ多くの方に湯けむりフォーラムをお楽しみいただきたいと思っています。
この会見でも何度もお伝えしていますが、湯けむりフォーラムは群馬県庁最大のイベントであり、私がずっと熱い想いを持ってきたフォーラムです。開催まであと1ヶ月半ということですけども、これはもう県庁最大のイベントですので、引き続き県庁一丸となって準備を進めてまいりたいと思います。
続いて、「VTuberによる群馬県PR動画」の配信についてお知らせをしたいと思います。群馬県では県の魅力を効果的に発信していくために、多様なメディアや方法を駆使した戦略的な広報というものを進めています。昨年度は、若年層をターゲットに女性VTuberタレントグループ、「ホロライブ」に所属する群馬県出身のVTuber大神ミオさんとコラボした動画を配信いたしました。動画は約32万回再生された他、ファンの皆さんが、紹介された観光地を聖地巡礼ということで訪れてくれるとかですね、実は若年層を中心に多くの方に群馬県の魅力を伝えることができたと思っています。スライドをご覧ください。
そして今年度もということで、VTuber大神ミオさんとコラボしたPR動画を配信することといたしました。その名も「VTuber大神ミオのリアル群馬レポ・スペシャル」です。今回は大神さんに加えてですね、同じくホロライブ所属で栃木県に詳しいVTuberが出るんですよね。ラプラス・ダークネスって言うんですけれど、ご存知でしょうか。このラプラス・ダークネスさんにもご出演いただくことになっています。2人ともYouTubeのチャンネル登録者数は120万を超えています。国内外に多くのファンがいる大きな発信力を持つ方々です。動画の中身については詳しく申し上げませんが、ラプラス・ダークネスさんからの挑戦状を受けて、群馬県と栃木県にゆかりのある2人がPR対決をすると、こんな流れになると思います。2人の対決を通して群馬県の魅力が視聴者の皆さんに楽しく伝わる、そういう中身になっています。
今週の28日にホロライブのチャンネルで、この動画の予告動画を公開しましたが、3日間でもう約10万回再生されています。本編も多くの方にご覧いただけるものというふうに期待をしています。動画は11月15日金曜日の17時からホロライブの公式YouTubeチャンネルで公開する予定です。動画公開後にはVTuberお2人の描き下ろしステッカーが当たる抽選キャンペーンを実施いたします。スライド記載のQRコードからご覧ください。
最後にですね、「ぐんまちゃん」単独ウェブCM第3弾についてです。この度、ぐんまちゃん単独ウェブCM第3弾を作成いたしました。私は(CM第2弾に登場した)「ぐんまさん」、すごい気に入っているんですけれど、今回ですね、名付けて「ギャルとの友情篇」です。まずはこちらをご覧いただきたいと思います。
(CM動画を再生)
ということで今回も非常にシュールな感じでしょ。今回のCMでは思い悩んでいる様子のぐんまちゃんに対して、ギャルから一見厳しいんですけども、優しさのこもった激励の言葉が投げかけられるとこういう流れになっています。ギャルからの言葉に衝撃を受けたぐんまちゃん、決意を新たにするぐんまちゃんの表情をですね、ぜひ皆さんに今回見ていただきたいなと思っています。CMは本日から群馬県公式YouTubeチャンネルtsulunosで公開している他、TVerなどの動画配信サービスでCMとしても配信されています。ぜひ多くの皆さんにご覧いただきたいと思います。
ぐんまちゃんの単独ウェブCMはですね、ぐんまちゃんと群馬の認知度向上、ぐんまちゃんの次の40周年に向けた、さらなる活躍を後押しするために作成をいたしました。インスタグラムとかTikTokでの配信を含め、第1弾、第2弾、合計での再生回数は、本日時点で85万回を超えておりまして、大きな効果があったととらえております。引き続き、多くの方にぐんまちゃんと群馬県の魅力を知っていただけるよう、様々な取り組みを進めていきたいと思います。
この会見でも発表しましたけども、群馬県の昨年1年間の各都道府県が競い合っている動画チャンネルのチャンネル登録者数の伸びが1位だったと。再生回数も実質的に全国1位なんですよね。ぐんまちゃんだけで2,000万回、(再生回数を)稼いでますから。そういう意味で言うと、ぐんまちゃんを主役としたいろんな動画を配信するってことは非常に私はPR効果が高いと思っているということも申し添えておきたいと思います。私からは以上です。皆さんから何かご質問があったら受けたいと思います。
●知事の欧州訪問について
(記者)
まず案件の中から、欧州訪問のことで教えてください。堤ヶ岡飛行場跡地の活用に向けて、欧州イノベーション機構とかそういうイノベーションの支援のところとかを回るという話でしたが、どういう知見を得たいかというのをちょっと教えていただけますか。
(知事)
まず担当部から一言。
(産業経済部長)
訪問のところからどういった知見をというお話でよろしいですよね。今回ですね、堤ヶ岡飛行場跡地の構想の実現に向けてというようなお話が先ほど知事からあったと思うんですけれども、その構想実現に向けては、幾つかの考え方とか、アプローチというのがあると思うんですね。その中で、先ほど知事からもありましたように、新たなイノベーションを起こすスタートアップ企業などの集積を核としたまちづくり、こういったものを参考にできればというふうに考えております。
(宇留賀副知事)
ちょっと補足させていただくと、昨年、アメリカの西海岸に行きました。ここは例えばGoogleですとか、最近で言うとエヌビディアみたいに、非常に大きな企業の、非常に大きなオフィスっていうところを、広大なところに開発するっていうのがあります。こういったところも堤ヶ岡の今後の将来像の1つ参考になるんですけれども、ヨーロッパって西海岸と比べると、もう少し、土地が狭い日本に近い部分もあるので、特に今回ハンガリーなんですけれども、2ヶ所ほどこういうスクラッチ、まさに何もない状態から、企業のオフィス、大企業だったり、スタートアップそういったのが同時、同じ場所にいるような場所を新たに開発したような場所を見ていきます。堤ヶ岡、今、農地で、その企業の集積って何もないんですけれども、そういったところに、いろんなところから企業が集まってきたというような場所を見るっていうのが、このアメリカ型の非常に広大なところに大企業がボンといるところと、もう少しいろんな企業さんが一緒になって、イノベーションを生み出してくる、企業の集積する場所を生み出してくっていうのを見ていきます。
もう1つは、今、部長からもお話申し上げたとおり、すごいスタートアップっていうところも、欧州のスタートアップ、まだ日本に来てない会社たくさんありますし、彼らはどういうようなところでイノベーションを生み出しているか、例えば日本で立地をするっていった場合に、ぜひ群馬にって話をしてこようと思うんですけれども、その時に堤ヶ岡の開発っていうところがどういうふうにこの後押しになるのか、そういったようなところを大きく場所の開発っていうところとスタートアップ、日本、その中でも群馬を選んでいただくときにどういうような条件だったり、環境を整えればいいかそういったところをよく見ていきたいというふうに思っています。
(知事)
加えて言うとですね、記者さん、今年EITの訪日のミッションがわざわざ群馬県まで来てくれたと、群馬県元気だって評判で来てくれたわけですよね。20人を超える代表団の人と話をしたと。スタートアップの経営者が多かったんだけど、例えばその東欧の国とかね、そういうところのスタートアップ経営者なんかも結構いてですね。話をしたら、やっぱりこう日本の地方にも興味を持ってるんですよね。特に、食料から電力から水、そういう何ていうかな、太陽光なんかもそうだけど、群馬県が結構強みのある分野についても、なんかこう連携に対する興味っていうのをすごく感じたんですよね。そういう意味でもほとんど全員と名刺交換して、お話したんですけど。EITに行く価値があるなというふうに思ったし、あとは相川部長とそれから宇留賀副知事の方からもお話ありましたけども、堤ヶ岡の構想を進めていく上でも、いろんな多分知見が得られると思うし、そこで作った人脈がですね、その後の堤ヶ岡構想にも、あるいは群馬県がこれから進めようとしているなんていうか、欧州からの企業誘致とか、そういうところにも繋がるんじゃないかというふうに期待をしています。
●衆院選について
(記者)
案件外で、またちょっと衆院選絡みでお伺いしたいんですが、今回単独与党が過半数割れして、知事が望んでいた安定政権というのはちょっと実現しないかなという状況になっておりますが、今後、陳情の戦略とかですね、その辺をどういうふうに変えていきたいかみたいなことを、聞かせていただいてよろしいでしょうか。
(知事)
わかりました。同じような質問がいくつも出ると思うので、少しまとめて、ちょっと長くなりますけど、私の分析とか、知事としての感想を述べたいと思います。
まず1つは、その選挙全体について言うとですね、これもちょっとブログに書いたんですけど、2009年の政権交代選挙ってあったじゃないですか。よくそのことと比べて、なんか逆風が強かったって人がいるんですけど、これブログにも書いたんですけど、前回の政権交代選挙とは全く質の違う空気感だったんですよね。前回のやっぱり政権交代のときの逆風はですね、まさに熱風だったんですよ、身体を焼かれるような。今回のはですね、どっちかっていうと非常にしらけた冷たい風の逆風だったと思うんですよね。前回、私参議院議員だったんですけど、当時のブログを読み返してみれば全部多分書いてあると思うんだけど、本当に全国各地から仲間に呼ばれて回ったんですが、もうですね、街頭演説やってて罵声を浴びるとか、あまり経験がなかったんだけど、本当にこうなんて言うんでしょうか、無党派が怒っていると。無党派の人たちが怒ってるっていう感覚があって、何しろこれをちょっとブログに書いたんで、記者さんはきっと読んでいただいたかもしれませんが、自民党で小選挙区で勝った人って64人ですからね、自民党にとって幸運だったのは、比例復活で、何とか、いわゆる自民党の議席が100以上に行ったと。あれ、100切ってたら多分分裂してたと思うんですよね。
しかし、そういう状況で、何しろ、その時の民主党の議席数が、確か308か何かですよね。300議席以上取ってましたから。北海道は1つの選挙区を除いて小選挙区全滅。東京も2つか3つを除いて全滅。愛知も多分全滅。それから埼玉も全滅みたいな感じだったので、もうまず逆風の強さが全く違うと思うんですよね。やっぱり前回は投票率も大きく上がったわけですよ。でもやっぱり無党派が怒ったんですよね。私はもうその政治家としてずっと選挙研究家を自認してるんですけど、その時にはっきりしたことはやっぱりですね、無党派が本当に怒ったら、いかなる組織も対抗できないってことなんですよね。でも、その中で勝った64人っていうのは、本当に選挙の強い人たちなんですよ。今の石破総理とかね、亡くなられた安倍元総理とかね、河野太郎議員とかね、ここら辺はみんな、ほとんど圧勝しましたから。だから、とにかく本当に実は自民党で選挙の強い人ってのはこれだけなんだなと思ったっていう思いもあるんですけども、今回は、投票率が下がったわけですよね。投票率が下がってる中で、これだけ自民党が負けて、立憲民主党が躍進したってことなんだけど、これは東京新聞に出たのか、毎日新聞に出たのか、朝日、読売だかよく覚えてないんですけど、いわゆるその比例の分析ってあるじゃないですか。これ記者さんよくご存じだと思うんですけど、自民党はですね、大体、今朝ちょっと見てきた記憶で言うと、530万票ぐらい減ってるんですよ、比例が。自民党530万票減ったから、立憲民主増えてるかっていうと、多分5万票ぐらいしか増えてないですよね。私の記憶が正しければ公明党も100万票以上減ったと。それから維新の会もですね、多分300万票近くだったかもしれない、減ってると。共産党も減ってるんですよね。どこが増えたかって言ったら国民民主党じゃないですか。360万票ぐらい増えてるわけですよね。それからあと、見てみると、れいわとそれから参政党と、それから保守党に票がいっていると。全部100万票を超えてるんだけど、参政党とか多分180万票とか取ったっていう感じなんで、これを総括すると、どういうことかっていうとですね、これは野党がものすごく急進した、伸びたってよりは、自民党がみずから墓穴を掘ったということだと思うんですよね。自民党がとにかく大きな失敗をしたと。自民党に今まで入れていた保守の人達が非常に怒って、どこに行くかって言ったら、立憲じゃなくて、立憲も5万票か6万票しか増えてないんで。それはいわゆる国民民主に行ったわけですよね。国民民主党と、それから自民党の中でもかなり保守の強い感じの、何ていうか保守がより強い感じのところに流れたっていうことなんで。一言で言うとですね、やっぱり自民党が自滅したっていうのが一番正しいと。なおかつ、比較第1党はまだ自民党のままだっていうことなんで、やっぱりその分析としてはそれが一番正しいのかなというふうに思ってます。
もう1つこれは、今までずっと政治家やってきて、いろんな国政選挙を見てきて思ったのは、いろいろ地殻変動とか、国民の意識のなんていうか変化っていうのがあってもね、やっぱりね、国民の大部分、8割9割の人たちは穏健な保守なんだと思う。それが、やっぱりこうやって、その範囲で動いたんだっていうのが、おそらく正しい分析じゃないかなと思うんですよね。なんかテレビでも結構有名な政治評論家かジャーナリストの方がいろいろおっしゃっているので、こういう分析をしている人もいると思いますけど、選挙戦ったことがあるのは私しかいませんから、政権交代選挙のときに応援に行った人もそんなにいないので、だから多分この分析が正しいんじゃないかなというふうに思っています。
それが全体の感じで、だから一言で言うと、国民は政権交代を望んだんじゃなくて、政権伯仲、与野党伯仲をおそらく望んだんだということかなというふうに思っています。個人的な感想で言うとですね、私が応援に入った、西村さん、世耕さん、彼らにとっては逆境のときだったんですけども、それから温泉文化の件でも大変お世話になった大分の岩屋外務大臣。それから、これも温泉文化の件で、大変原動力になっていただいた公明党の赤羽元国交大臣。それから電話が来たんで、もう折り返しもせず行ったんだけど、絶対応援に来いってことだと思ったんで、柴山元文科大臣、埼玉。この人たちは全部勝ったと。これ本当によかったなと思います。それで、これも世耕さん、それから西村さん、柴山さんもそうなんですけど、厳しいときに何で生き残れたかっていうのはね、日頃の努力が違うんですよ。やっぱりこの人たちはもう日頃の政治家としての努力が全然違うと思います。西村さんもあの状況の中でよく勝ったと思うし、世耕さんもよく勝ったと思うけど、この2人はそもそも普通だったらどんな状況でも圧勝するところが、思ったよりも離れてないってことでいうと実は相当厳しかったんだなと思います。柴山さんから昨日電話きたんで言ったんだけど、やっぱり彼は所沢出身、地元出身って多分彼だけだったと思うんですよね。多分、立憲の方は落下傘みたいな感じだったんだけど。やっぱり何度も一緒に所沢で街頭やったんですけど、日頃からの努力がもう全然違うというふうに思ったので。その人たちが全部当選してくれたのはありがたかったし、これは今知事という立場なんで、ちょっとここまで言うのも少し気が引けますけども、西村さんとか世耕さんとか、こういう自民党は厳しいときだからこそ、追加公認するんですかね。やっぱり一緒に自民党に戻るって本当にいいことじゃないかと。こういうときこそ、西村さんとか世耕さんみたいな人の力を自民党は活用すべきじゃないかなというふうに思いました。
それから最後に、地元の情勢について申し上げたいと思うんですけども、まず、5つの小選挙区は本当に全部現職の国会議員で、知事としてもずっと付き合ってきたので、この方々が全部当選したからよかったと思います。特に、3区の笹川博義衆議院議員が、最後の決起大会のときに行って、その聴衆の皆さんに訴えたのは、1票差でもいいから、小選挙区で勝たせてやってほしいと。博義さん、一生懸命頑張ってて、真面目に一生懸命地元のことを国に繋いでたのも知ってたんで、それは激戦だから比例復活したかもしれないけど、これはもう記者の皆さんもわかるかもしれないですけど、はっきり言ってですね、小選挙区で当選するのと、比例で復活するのは全然違いますから。こんなこと言うと怒られますけど、比例で復活したなんて丸いバッチじゃなくて、半分なんでね、基本的には。だから、本当にこういう意味で言うと、太田なんか2,000票以上負けたみたいですけど、郡部ですごく頑張って、笹川博義衆議院議員が小選挙区で勝ったと。5つの小選挙区とも勝ったってのはすごいよかったと思うんですよね。ただ、全部小選挙区で勝った県って、多分、前回から比べると、半分ぐらいになってるんじゃないかなと思うんで、その中でも群馬県が保守王国の面目を保ったということなんですが。ただ、ちょっと得票率を見ると、結構何ていうんでしょうか。そんななんかもろ手を挙げて喜べるような状況じゃないと思うのは、まず1区の中曽根康隆さんがですね、小選挙区で当選したんですけど、得票率は51.92%で、前回56.32%から4.0%減ってると。井野俊郎衆議院議員は、今回53.24%だったんだけど、前回54.03で、1ポイントいってないんだけど、0.8ぐらい下がってると。笹川博義衆議院議員はですね、54だったのが50.07ってもうぎりぎりのところだったってことで、4区のいつも安定している福田達夫衆院議員はですね、今回56.04%、56%ですよね、前回は65%だったと。それから5区の最もやはり選挙基盤が安定していると言われてる小渕優子さん。優子さんは、今回61.85って、唯一6割以上取ってますけど、前回76.59ですから、15ポイント下がってるってことですよね。で、考えてみたら、笹川さんがなんか得票率50.07で苦戦したって言うけど、1区と2区と、そんな変わんないわけですよ。つまり、野党統一候補なる人たちが出てたら、多分接戦だったと。あるいは野党統一候補じゃなくても、もっと強敵が出てれば、かなり実は互角っていうか、デッドヒートになっていた可能性もあるってことで。そこはですから、皆さんそれぞれ分析されてると思うんですけど、選挙研究家としてはですね、なかなか次の選挙は大変なんじゃないかと。
もう1つ言うと、私は、与野党伯仲はある程度意味があると思ってまして、ここでも言いましたが、国会議員の時代からずっと言ってきたのは、やっぱりその政治に緊張感を保つためにですね、参議院もそうですし、衆議院の小選挙区には、最大野党はすべて候補者を立てるべきだと。そういうものがあって、初めて政治の緊張感というものがあるんだと言い続けてきたので、おそらく群馬県でもですね、こうやって与野党伯仲の状況になってきたっていうことで、5つの選挙区に全部ですね、今回よりも強力な候補者が出ると。そういうことを想定して、多分対応してった方がいいんだろうなと。もっと言うならば、来年の参議院選挙は、さらに自民党にとっては厳しいものになるだろうというふうに思います。
それから、次の知事選挙出るかどうかまだ決めてないんですけど、3年後にやるとしたら、当然、どんな状況でも強敵が出てくるということを想定していますが、知事選挙も大変だし、次の県議会議員選挙もですね、少し違う波が起こってくるんじゃないかと思うんで、ある意味で言うと、政治の緊張感というものが高まって、それぞれより真剣に、やっぱりこう政治に取り組んでいかなきゃいけない、それぞれ、もうより真剣に、有権者に訴えていかなきゃいけないっていうことをですね、今回の選挙は示したんじゃないかと。
ちなみに言うとですね、自分の得票率見てみたんですけども、まず、私が出た最後の参院選挙、平成25年のときの得票率は71.89%、72%だったんですよね。最初の知事選のときの得票率は、これは史上最多得票だったんですけど、75.62%、この間は79.16%ということで8割。だけど、こうやって7割8割取ってたって、やっぱり選挙っていうものは何が起こるかわからない。次の選挙は出るかどうかまだ決めてませんが、どのみち非常に厳しい戦いになるだろうなっていうふうに覚悟をしてますので、やっぱりこういう数字をよく見ながら、次の対策を立てていくべきじゃないかなと思いました。最後なんかちょっと自慢みたいにしちゃってすいません。なんか比べてみたら、随分高かったんで、つい言ってしまいました。以上です。
●今後の国への働きかけについて
(記者)
ちょっと最初に聞いてたんですが、今後の国への働きかけみたいなのは。
(知事)
今後はですね、まず、知事として一番望んでいるのは中央政界の安定ですよね。ある意味で言うと、これもちらちらってブログに書いたんですけど、政権交代選挙の後、300とったんですよね。300議席の政権ができたわけですよ。ただその時に、当時の柴山さんとか、河野太郎議員もいたでしょうか。その頃私若手中堅で、その仲間たちとその会合をやって、みんなで言ったのは(政権が)もう当分帰ってこないと。気が付いてみたら、民主党の方に30代40代で結構いい人が出てきて、なかなかこれ帰ってこないと。我々は5年間か6年間しっかり耐えて、その間に党改革をやって、ひっくり返そうと。それまでは民主党のお手並み拝見ということになったらですね、これ以上言うと、また怒られちゃうんですけど、悪夢の3年間がやってきたっていうことで、思ったより早くなんか政権奪還できたっていう感じだったんですけども。今回は、逆に言うと中途半端なんで、何かこれからずっと不安定な状況が続くんじゃないかと思って、いろいろちょっと心配してますが、石破総理に頑張っていただきたいと。大変だと思いますが、ここはちゃんと石破総理も頑張っていただいて、中央政界のことはもう中央政界の方々にやっていただくしかないんですけれども、とにかくちゃんと予算を上げられる仕組みを作っていただいて、補正予算はやっぱり地方にとっても死活的に大事なんで、ぜひ一刻も早くちゃんと予算を編成できるような仕組みをですね、組み立てていただきたいなというふうに思っています。苦しいと思いますが、石破総理には、比較第一党の党首ですし、これから何か指名選挙みたいなものもあるんでしょうか。そこでもしっかり勝っていただいて、苦しいと思いますが、政権を維持していただいて、他の党ともよくいろいろ協力しながら、もう1回言いますが、ちゃんと政策決定ができる、特に地方にとって大事なちゃんと予算を組めるような体制を作っていただけたらいいなというふうに思います。
●VTuberによる群馬県PR動画の配信について
(記者)
すみません、案件内でお願いいたします。大神ミオさんの話で、これサムネイルには知事も登場されてますけれども、知事も出演されるでしょうか。
(知事)
私もこの2人とやりとりしてますんで、中身は言えませんけど、ぜひ見てください。はい。
(記者)
中身は何に関するものとかっていうのも、ちょっと今回は。
(知事)
さっき言ったように、群馬県と栃木県がなんかこういろいろ競争するみたいな中で、群馬県の良さが出るような流れになるというところまでですよね、これ。
(記者)
それで、前回はどのくらい。
(知事)
どうぞ。知事戦略部長の方から、ちょっと具体的な数字は。
(知事戦略部長)
少々お待ちください。前回の動画の再生回数はですね、32万回。
(記者)
これ(前回は)動画1本じゃなくて、3本ぐらいですか。
(知事戦略部長)
そうですね。前回はですね、3本です。
(記者)
わかりました。今回は1本になりますでしょうか。
(知事戦略部長)
はい、そうですね。今回は予告編動画と、この後本編動画が出るという形になります。
(知事)
予告編動画で結構いってますよ。
(知事戦略部長)
予告編動画ですね、現時点で本日12時現在なんですけれども9万9,654回再生がいってます。
●知事の欧州訪問について
(記者)
欧州訪問の関係では、ミシュランも訪問されるということなんですけども。やはり、群馬の拠点、本社、ここについても話し合ったりはされるんでしょうか。
(知事)
これ一応産業経済部長。せっかくだから、どうぞ、相川さん。ミシュランの件で。
(産業経済部長)
すいません、もう一度(質問を)お願いできますか。
(記者)
群馬の本社の今後についてなんかも議論のテーマとしては上がってくるんでしょうか。
(産業経済部長)
そうですね。今後というか。
(記者)
やはり連携の可能性みたいのを探るようなイメージでしょうか。
(産業経済部長)
群馬県に、本社に来ていただきましたので、それも含めて、やっぱりミシュランの本体とも連携を深められるようになるといいなというふうに思っております。
(記者)
あと官民共創のまちづくりみたいなお話もされてましたけど、ミシュランの本社の周辺でもそういうようなことが行われているという認識でよろしいでしょうか。
(産業経済部長)
そのとおりでございます。ミシュランのところでですね。ミシュランのクレルモン=フェランっていうところなんですけれども、そこで官民共創のまちづくりもされてますのでそちらも併せて、視察をさせていただく予定になっております。
(記者)
具体的にはどんなことをされてるんですかね、官民共創のまちづくりっていうのは。
(宇留賀副知事)
ちょっと補足すると、ミシュランとは群馬県に日本の本社があるというところで、これからさらに連携を深めていくところ、本社にも、群馬県としてこういうことをしていて、さらにミシュランの日本ないしはそのアジアパシフィック、より広いところでもより連携の可能性を探るってのが大きな1つです。もう1つは、ミシュランで非常に企業規模大きいところなので、企業城下町っていうのがクレルモン=フェランに広がっている。そこの中で、地元といろんな形を連携しているので、イメージとしては、例えば日立製作所がある日立市とか、そういうようなイメージをちょっと持っていただくといいと思うんですけど、大規模で、もう何十年とかけながらまちづくりを一緒にやってきた、そういうような伝統的なヨーロッパにおける企業と地域との関係ってのを見ていく。先ほどちょっとハンガリーの話をさせていただいたのは、ハンガリーの方、もう本当に一から作ったような企業と連携した街ってのがあるので、伝統的なヨーロッパの連携をしている街と、あとハンガリーの方でまさにこの新興じゃない、新しく作った、そういったところの中で、やっぱりイノベーションしてこうと一緒なので、違いっていうのをよく見ていきながら、今そういう少し対比を学んでくるっていうところは大きくあります。
●衆院選について
(記者)
案件外でちょっと衆院選の関係でお尋ねしたいんですが。
(知事)
サーモンじゃないんですね。
(記者)
すいません。ありがとうございました。自民党は今回国民民主党にパーシャル連合というか、政策ごとの連携っていうのを呼びかけてますけれども、国民民主党についてはどのような印象を持ってるか、あるいはトリガーというかあれですね、年収の壁とか、そのトリガー条項の撤廃などを、国民民主党は訴えてますけれども、国民民主党の姿勢あるいはその政策についてのご意見をお願いします。
(知事)
政治家としてはいろんな意見を持ってるんですけど、やっぱり今知事っていう立場なんで、ちょっとやっぱり発言気をつけなきゃいけないなと思いながら聞いてたんですが。印象からいくと、玉木さんやっぱりずっと頑張っておられて、今回こういう形で議席を国民民主党が伸ばしたっていうのは国民からの期待もあるんだと思うんで、それはもうぜひご活躍をいただきたいなと思うし、何か私の目から見ると保守の方々なので、なんかぜひこれは連携できるところがあれば、連携していただければいいんじゃないでしょうか。やっぱり、その国民のためになる観点から、いろいろ考えていただければいいと思いますし、なんかね、手取りを増やすみたいな話は1つの考え方で、これずっとなんか玉木さんおっしゃってたので、一応ずっとネットでフォローしてましたけども、国民民主党として志のある方々の集まりかなというふうに拝見しております。
(記者)
国民民主党に自民党あるいは公明党から票が流れたというのは、どういうところが要因だと。
(知事)
それはまず比例区の、さっき私の感想を述べたんですけども、全体の得票数ってのわかんないんで。ちょっと流れを見る上で、比例の得票を見るしかないってことで言うと、さっき言ったように、自民党が今回530万票比例減らしてるわけですよね。どこが一番増えたかって言ったら、この360万票ぐらい全部国民民主党に行ってるので、明らかに自民党に入れてた方々がそっちに流れたんじゃないかと。公明党も100万票以上減らしてるということで、もう1回言いますが、まず驚いたことに、これメディアの発表とか見たんですけれど、立憲民主党の比例区の票は5万票しか増えてませんから、やはり自民党が取り逃した票は相当数、何て言うんでしょうか、国民民主党に行ったんじゃないかなと。いろんな分析あるかもしれませんけれど、やはりその鍵は保守っていうことかなというふうに思ってます。
(記者)
保守が自民党か国民民主党の中でこう選んで・・・
(知事)
そうですよね、保守系の人達が、あるいは参政党とか保守党の中でも、少し同じ保守でも、少しなんていうかニュアンスが強いところもあるかもしれませんけど、全体として言うと、ちょっと保守の票が分断して流れたっていうふうに、そんなふうに私は見えました。
●知事の欧州訪問について
(記者)
欧州訪問なんですけれども、今回企業とかで同行される方っていうのはいらっしゃるんですか。
(知事)
どうぞ。
(知事戦略部長)
今回は企業の方の同行はございません。
(記者)
それで、欧州、特にハンガリーでさっき宇留賀さんからもご説明ありましたけれども、特にシリコンバレーなんかですと、どうしてもそのイノベーションとか、スタートアップの育成って言っても、民間主導で、スタンフォード大学とかですね、UCバークレーとかが中心になって、大きなベンチャーキャピタルがあってっていう形になって、なかなか官が関わる余地がないと。今回、欧州の場合にはそのどちらかというと、欧州は政府も関わったりですね、実際関わったりっていうケースが多いと思うんですけど、そういったところが狙いっていうことなんでしょうか。
(宇留賀副知事)
そういった点もありまして、なかなか多分ハンガリーのブタペストっていうのを地方公共団体で行くっていうのは非常に少ないと思うんですけれども、今回ヨーロッパ委員会のスタートアップ支援だったり、イノベーションを主導しているEITというところの本部がハンガリーにあるっていうところが、官がどういうふうに関わりながら、先ほど言った一からもうイノベーション拠点の開発をしているかとか、そういう官民の連携のバランスだとか、役割分担、そういったところは、なかなかアメリカに行くと、記者さんもよくご存じのとおり、ほぼ官がする仕事ってすごい少ないってところがあるんですけれども、ヨーロッパだと、日本と同じように、独特の規制があったり、独特の商慣習があって、そういったところに、新しい、ある意味、伝統的なしっかり産業がある、そこに新しく官がどう入りながら一緒に連携してやっていくかっていうのは、日本にとっても非常に参考になるかなと思って、今回、昨年のアメリカ、今年のヨーロッパ、こういうような選定をしております。
(知事)
記者さんはイノベーションの世界のことについても結構お詳しいので、お分かりだと思うんですけれども、堤ヶ岡飛行場の跡地はシリコンバレーを超えるようなまちにしようみたいなことを掲げて、シリコンバレーはシリコンバレーとして光を放ってますけれども、世の中ってどんどん変わってきているので、シリコンバレーも随分変質して、なんかこう分散してきてるし、そのうちシリコンバレーだったものが、宇留賀さんが経産省時代に関わっていたサウスバイサウスウエストみたいな、オースティンだったりとか、オースティンから今度はニューヨークに来たりとか、やっぱりね、シアトルってのはもう前からですけど、こうやって、いろんなところになんか流れが移ってきてるじゃないですか。でね、今回ヨーロッパ行くっていうのは、本当にいいところを聞いていただいたんですけども、ヨーロッパのやっぱり取り組みはアメリカと違うんですよね。しかも、EITっていうそのイノベーション・技術機構が群馬県まで来てくれたと。そこでやっぱり知事と意見交換をやったっていうことはすごい大きなチャンスなんで、そこでやっぱりEIT、今度ヨーロッパの企業、スタートアップをよく見るためには、EITすごくいいなと思ったんで、今度行くんですけども。
その中で、EITの本部がブタペストにあるっていうんですけど、調べてみればみるほど、ハンガリーは面白いんですよね。やっぱりブタペストって今なかなか面白いことがいっぱい起こっているところなんで、そういう意味で言うと群馬県は常に時代の流れを感じ取って動くので、地方自治体で多分ハンガリー行くとこなんてほとんどないと思いますけども、非常にいい選択だったなというふうに思ってます。
その前にイギリスに行って、そのあとハンガリー。ハンガリーでいろいろスタートアップの仕組みとか、今言ったイノベーションを中核としたまちづくりみたいなのを見て、それからフランスみたいな感じなんで。今回も結構盛りだくさんですけど、それぞれ本当に意味のある出張になるかなと思っています。
企業は今回連れていくような状況ではないんだけど、高崎市長は一緒に(ハンガリーと)フランスに行くってことなんですよね。ただ、ベトナムで1つの形を作りましたから、これから例えば他の国でもすごく群馬県と連携ができる、あるいは群馬県が企業誘致できるみたいなところには積極的に行ってですね、場合によっては、これもほとんどの県でやっていないので、企業と一緒に行くっていうこともですね、考えていきたいなと。
特にフランスは、これも記者さんご存じだと思うんですけども、フランスの商工会議所が、このNETSUGENのところにオフィスを作ってくれるってことになっているんで。今までは本当に大きなとこばっかりなんで、群馬に来てくれるっていうのはありがたいので。ただフランスとも本当にそういう関係ができれば、いろんな人と一緒に知事のミッション、トップセールスに同行してもらうっていう形もですね、いろんな形でこれから展開できるかなと思っています。
(記者)
欧州訪問中に、ちょうど先ほど話のあったVTuberの方の動画配信日がやってきますけど、これは知事はもうすでに出られているんですか。録画というか、録音というか。
(知事戦略部長)
そこは当然のことながらですね、事前に録画をさせていただいております。
(記者)
ヨーロッパから出演ではないんですよね。
(知事)
ヨーロッパから出演できればいいんですけど、なかなか難しくて。
他によろしいでしょうか。今日相当選挙のことに時間取っちゃったので、皆さんからもほとんど質問はないんじゃないかという想定のもとだったんですけどよろしいでしょうか。はいありがとうございます。
今日は何かあそこに高校生の方が来られていて、なんかインターンで来られているってことで、太田市立(高校)の方々ってことなんですけども、ありがとうございます。こうやってなんか、結構会見の場も知事にとっては真剣勝負ですし、そこに来ていただいている記者の方々も真剣勝負なんで、そこをちょっと見ていただいたのはよかったなと。これライブなんで、こうやって何かいろいろトラブルもあったりして、何かスニーカー挟んだりして大騒ぎしてるのを見ていただいてよかったなと。こういう感じで県政が生きてるので、ぜひこの視察も生かしていただきたいと思うし、頑張ってください。
ということで、最後に県民の皆さんにお話をさせていただきたいというふうに思っています。選挙が終わったばっかりなんですけども、先ほど申し上げたとおり、知事としては、できるだけしっかりと中央の政治が安定してですね、きちっと予算を組んでいただけるような、そういう状況になってほしいというふうに思っています。細かいことは言いませんけども、やっぱりですね、今回の選挙の結果を見て思うことは、政治におごりは禁物だということだと思うんですよね。やっぱり有権者の皆さんの目が非常に厳しくなってるんで、そういう中で我々は常に緊張感を持ってやんなきゃいけない。特に政治とお金の問題。何度も何度もこれ繰り返してるわけなんで、これは他人事じゃないというふうにここでも申し上げましたけども、私も政治家の1人ですから知事という立場ですけども、やはりこういう今回の選挙の結果も踏まえてですね、やっぱり有権者の皆さんの政治不信が相当高まったという反省も、政治家の1人としてしっかりしながらですね、より透明な県政をですね、前に進めていければなというふうに思っております。
ということで今日は私の選挙分析が長すぎたんで、こんなに長い時間になっちゃいましたが、記者の皆さんには最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
後で「超絶サーモンV3」を食べた感想を聞かせていただければと思うんですけど記者さんどうでしたか。これ、ルール違反でも何でもないから別に国会でもないから。はい。
(記者)
サケと思えないような。
(知事)
美味しかったでしょ。
(記者)
サーモンとも全然違って、言われなければサーモンってわかんないような。
(知事)
でしょ。ここでまずいって言われたら。他の記者さんどうですか。食べた?結構さっぱりしてなかったですか。
(記者)
そうですね。鯛とかと同じ味な訳ではないんですけど、白身魚の一種って感じはしましたし、なんかむしろサケの色が食べてるえさのあれとかでついてるんだとしたら、そちらの方が、なんていうか本来の色なのかもしれない。
(知事)
他の記者さんどうですか。私の(サーモンの)被り物を評価していただいたんで。
(記者)
お似合いでした。
(知事)
わかりました。はい。すいません。今日も最後まで皆さんお付き合いいただきましてありがとうございました。これにて定例会見を終わりたいと思います。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。