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■日時 令和6年9月13日(金曜日)15時02分~16時27分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等13人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和6年9月13日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
■知事冒頭発言
それでは、定例記者会見を始めさせていただきます。今週8日の日曜日、「パリ・パラリンピック」が閉幕いたしました。群馬県勢からは、陸上競技に渋川市出身の唐澤剣也選手、水泳に前橋市出身の由井真緒里選手、ブラインドフットボールに富岡市出身の園部優月選手が出場いたしました。唐澤選手は5,000メートルで2大会連続となる銀メダルを獲得し、1,500メートルでも4位入賞を果たしました。由井選手は200メートル個人メドレーなど3種目で入賞し、園部選手も4試合中3試合に出場して活躍しました。皆さまの活躍は、群馬県民に大きな勇気を与えてくれたと感じておりますし、知事としても大変嬉しく感じています。改めて、心から敬意を表したいと思います。今回のパリオリンピック・パラリンピックで、群馬県勢は金メダル3つ、銀メダル2つの計5つのメダルを獲得いたしました。そこで、群馬県では、今大会で活躍した皆さまの功績を讃えるため、群馬県スポーツ特別栄誉賞の授与を決定いたしました。顕彰式の日程については、今後調整してまいりたいと思います。今大会を通じて、選手が競い合う姿の美しさや、スポーツの素晴らしさを改めて実感いたしました。群馬県としては、今後もスポーツ、パラスポーツの振興に力を注いでまいりたいと思います。
話は変わって、群馬県にとって大変うれしいニュースがありましたので、ご報告をしたいと思います。群馬県内に国内唯一の自動車生産拠点を構える自動車メーカー「株式会社SUBARU」と「パナソニックエナジー株式会社」が、新たに蓄電池の製造拠点を大泉町に設置することを決定しました。SUBARUは、大泉工場でのEV専用ラインの新設を決定しています。これに加えて、今回新たにパナソニックと協力して、EV向けの蓄電池事業としては国内最大規模となる4,630億円もの大規模投資を予定しております。この計画には、経済産業省が最大で1,564億円を助成するなど、経済安全保障の観点から、政府からの注目度も非常に高い案件となっています。今回の工場の新設にあたっては、地元の大泉町が最前線に立って、企業側の要望に対して様々な調整を行ったと伺っています。また、群馬県の企業誘致スペシャルチームも、そのサポートを実施させていただきました。今回の大型投資は、群馬県経済の発展に大きく寄与することは間違いないと思っています。群馬県としても、大変喜ばしいことであり、大いに期待をしたいと思います。群馬県は、引き続き工場新設が滞りなく進むように、地元大泉町をはじめ、国や近隣市町村とも連携しながら、しっかりとこのプロジェクトを支援してまいりたいと思います。それでは、会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。本日は「知事のアメリカ訪問」、「OECD グローバルフォーラム」、「特殊詐欺被害防止キャンペーン」について発表させていただきます。
まず、「知事のアメリカ訪問」についてです。先週の4日から今週の11日にかけて、アメリカのロサンゼルスとオハイオ州のコロンバスを訪問いたしました。今回の訪問の主な目的は、ロサンゼルスではクリエイティブ人材育成の先進的な取組を学ぶこと、そして、コロンバスでは日米中西部会に参加して、アメリカ中西部で群馬県の魅力を発信することでした。また、今回ロサンゼルスでの行程については、群馬県議会から穂積県議に同行していただきました。ロサンゼルス総領事館やデトロイト総領事館の皆さまをはじめ、今回の訪問をサポートいただいたすべての方々に、改めてこの場を借りて感謝申し上げたいと思います。それでは、訪問の結果についてご報告いたします。スライドをご覧ください。
まず、9月5日には、ロサンゼルスで、「ニューヨーク・フィルム・アカデミー ロサンゼルス校」を訪問しました。この学校は世界に8つの拠点を持つ大規模な学校で、映画、演技、脚本、アニメーション、ゲームデザインなどを学ぶことができます。ここでは、ニューヨーク・フィルム・アカデミーの元CEOで、現在も理事を務めるジーン・シャーロック氏、ロサンゼルス校の代表であるダン・マクラー氏と会談しました。会談では、ニューヨーク・フィルム・アカデミーと、群馬県との連携の可能性について議論させていただきました。ここ(スライドの写真)でも、必死に群馬県のことを説明している私の姿が映っています。その後、ダンさん自らニューヨーク・フィルム・アカデミーの教育プログラムの中身、施設等について説明していただきました。ニューヨーク・フィルム・アカデミーでは、業界第一線のプロが講師となるなど、「実践的な教育」を重視していることが分かりました。こうした姿勢は、群馬県が進めるデジタルクリエイティブ人材の育成にも必要だと思っています。その場で担当部局に具体的な検討を指示したところです。
次のスライドをご覧ください。次に、「南カリフォルニア大学」を訪問いたしました。この大学の映画芸術学部は、「スター・ウォーズ」シリーズのジョージ・ルーカス監督など、映像産業で世界的に活躍する人材を数多く輩出している世界屈指の名門です。ロバート・ゼメキス監督もそうだったと思います。ここでは、映画芸術学部長のエリザベスM.デイリーさん、非常に有名な学部長と副学部長のリピット・水田氏といろんな話し合いをさせていただきました。会談では、私自らデジタルクリエイティブ産業の創設を目指す群馬県の理念や方向性について説明しました。南カリフォルニア大学との連携の可能性についても意見を交わしてまいりました。リピット副学部長からは、大学の教育理念、具体的な教育内容などについて説明をいただきました。卒業生の活躍も含めて、業界との良好な関係構築を行っているという点に大変共感をいたしました。アメリカは映画産業の中心であるハリウッドと教育機関が直結している、なかなか他では真似できないところだと思うんですけれども、デジタルクリエイティブ関連産業や人材の集積を目指す群馬県にとって、大変参考になるところでした。翌日6日には、「ロサンゼルス・フィルム・スクール」も訪問させていただきました。この学校は、映画製作、アニメーション、エンターテイメント、そしてビジネスを学ぶことができるこれも全米でも著名な学校です。ここでは、留学生を対象としたプログラムを担当するアーネスタ・メンサー氏と、第一線で活躍するプロからの指導の重要性などについて、いろいろと意見交換をし、特に人材育成についていろんな議論をしました。特に、映画に対する情熱を持つ学生を入学させると、その力を伸ばすという学校の姿勢ですよね、最初からものすごくタレントのある人ばかりを取っているのではなくて、どれだけ自分がやろうとしていることについて情熱を持っているかと、この案内してくださった方が、アドミッションの責任者だったので、そこの辺りを伺って、だから良い学校なんだなと思った次第です。以上が、ロサンゼルスでの主な訪問結果です。次のスライドをご覧ください。
その後、オハイオ州コロンバスに移動しました。9月8日には、日米中西部会の開催前に、インディアナ州のホルコム知事と通算5度目となる会談を行いました。インディアナ州とは、栃木県が20年くらい前からいろいろ交流をしていて、群馬県はまだ姉妹都市ではないんですけれど、栃木県は姉妹都市を結んでいます。ここ最近の攻勢で、相当追いついたんじゃないかと、インディアナ州が他の地域とやっている協力よりもおそらく群馬県が一歩先に出たと、私は個人的には思っています。この記者会見でもお伝えしましたが、2年前、私が知事として初めてインディアナ州を訪問した際、群馬県とインディアナ州の交流促進に関する覚書を締結しています。以来、昨年はホルコム知事に群馬県に来ていただきました。これまで親密な関係を構築する努力を続けてまいりました。会談では、これまでの連携の成果を互いに確認するとともに、更なる連携の可能性について議論をいたしました。会談を通して、インディアナ州が群馬県との連携を高く評価してくれていることが本当に伝わってきました。ホルコム知事の任期は来年の1月と伺っております。任期満了後も友人として関係を深めていきたいことや、引き続き群馬県とインディアナ州の交流の支援をお願いしました。ホルコム知事が、来年2月に知事を退任された後もですね、もちろんこのインディアナ州の中で非常に影響力を維持されると思うので、いろんな形で、これからも友情を続けていきたい、しかも、いろんな形で群馬県とインディアナ州の交流を応援していただけるということでした。
また、この日は「日米合同常任委員会」に出席してまいりました。この委員会は、日本とアメリカ中西部の知事などによるネットワークの構築を目的とした会議です。今回は、アメリカ中西部からは、インディアナ州ホルコム知事、オハイオ州デワイン知事、ウィスコンシン州エヴァース知事が参加されました。そして、日本からは、埼玉県の大野知事、滋賀県の三日月知事、そして私、あるいは米国と関連が深い企業の経済人ということで、かなり少ない人数でですね、30分ですけれども、アメリカの現職知事3名と直接意見交換をすることができました。中身についてはクローズということになっているので、いちいち申し上げませんが、もう前にも皆さんに申し上げたと思うんですけれども、日米中西部合同会議はとても大事な会議で、アメリカの知事の力というのは日本の知事と比べものにはなりません。そもそも、大体、知事を経験して大統領になる方が多いということからも分かるように、今回も普通だったらですね、ウォルツ知事、今、カマラ・ハリス副大統領(大統領候補)から(次期)副大統領候補に指名されて飛び回っているウォルツ知事もおそらく出るはずだったし、グレッチェン・ホイットマー氏もですね、ここでも申し上げましたが、ミシガン州のホイットマー知事も出る予定になっていたんですけれども、おそらく大統領選挙のキャンペーンが忙しくて、彼女も民主党のスターの1人なので、来られなかったんですけれども、これだけ長い間50年ぐらい続いている会議で、アメリカから4人、5人の現職知事が出てくるという会議はちょっと他にないんですよね。ですからこういう機会を群馬県としても、引き続き最大限に活用していきたいと思っています。次のスライドをご覧ください。
翌日9日には、コロンバス市内のホテルで開催された日米中西部会合同会議に出席いたしました。開会式には在デトロイト総領事や各州・各県知事が出席して、各自スピーチを行いました。ちなみに、この開会式の後には山田駐米大使の講演もあったということなんですけれども、最後の中西部会参加となるホルコム知事のスピーチは大変すばらしかったんですけれども、ホルコム知事はこの8年間全部出席しているんですよね。その思い出を語る中で、群馬県知事である私と交わした会話や、私が中西部会で2回歌ったので、その時の歌などについてもわざわざ言及していただいたり、あるいは日本に来られたときの思い出を語られたり、他の地域のことは一切出てきませんでしたから、いろいろ知事としての思い出、中西部会の思い出を語る中で2回も群馬県が登場したと。しかも最後に、2026年、インディアナ州で開催される中西部会でもぜひ歌ってほしいというリクエストもいただいたということです。やっぱりホルコム知事のスピーチを聞いて、これまでインディアナ州とやっぱり真剣にやってきた交流は無駄ではなかったということをすごく感じました。これが私にとってはですね、実は最大のハイライトでした。
(ほかの)出席者のスピーチの後で、私の番になって、群馬県のPRをさせていただきました。3回目ということなので、今回のスピーチはですね、私が大トリを務めさせていただきました。当然のことながらですが、歌も歌ったんですけれど、まずは群馬県が日本を代表する温泉地であることとか、企業立地に適した場所であることとか、あるいは移住希望地ランキングで全国2位になったことを、簡潔にスライドを使ってPRさせていただきました。そのあと、群馬県の魅力が詰まった映像を今回も流したんですよね。
今回、群馬県のプレゼンで、雰囲気を伝えるための1分動画を流したんですけれど、結構センスがいいので、皆さんに見ていただきたいです。たまたま昨日、映画関係者が電話してきて、とってもセンスがいいと言っていただいたので、ぜひ群馬県職員の努力を見ていただきたいなと思うんですけれども、そのあと、群馬県の魅力が詰まった映像を流しながら、最初に紫の雨が降っているところからですね、そのBGMとしてミネソタ州出身のミュージシャン「プリンス」のですね、「パープルレイン」を熱唱いたしました。プリンスはミネソタ州の出身なんですよね。それで会場からですね、前回、前々回、と同様にですね、3回目の中西部会で、この日唯一のスタンディングオベーションを得ることができたということです。日本にとって重要な拠点である米国中西部において、群馬県のプレゼンスは着実に上がっていると思います。といいますか、毎年みんな(知事が)歌うことを期待して待っているという、幸か不幸か、そういう状況になってしまったので、来年ものすごいプレッシャーがかかっているんですけれども、来年はですね、マイケル・ジャクソンをやりたいと。マイケル・ジャクソンも実はインディアナ州の出身なんですよね。それはいいんですけれども、インバウンドの増加、現地企業からの投資促進に繋がるように、しっかりと群馬県の魅力を発信できたと思います。
インディアナ州は群馬県にとって本当に大事です。まさにSUBARUが進出していますし、(ほかにも)いろんな形でパデュー大学、結構すごい大学なんですけれども、群大との連携でも成果が出つつありますし、あるいは子ども博物館の交流は、ここで申し上げましたけれども、全米で最も人を集めている子ども博物館との連携も進んでいくということなので、しっかりこれからも中西部との関係は推進していきたいと思います。
それからもう1つ言うと、このオハイオ州のデワイン知事は、なかなか大物なんですよね。上院議員もやっておられたんですけれども、デワイン知事もパーティーで捕まえてですね、いろんな議論をしてまいりました。僭越ながら、今回も1分も無駄な時間はなかったと、もう全力を尽くしてですね、群馬県の未来に繋がるように努力をしてきたということだけは報告をしておきたいと思います。8日間という長い日程でしたけれども、終わってみればあっという間でした。先ほど申し上げたとおりですね、ロスでは世界最先端のクリエイティブ人材の育成、その活用を行っている教育機関の方々と意見交換を行う中で、多くの示唆をいただきました。群馬県としては今回得た知見を生かして、デジタルクリエイティブ人材の育成について、新たなスキーム作りなどを検討したいと考えています。また、日米中西部会では、先ほど申し上げたとおり、参加した各州知事との関係構築をさらに進めることができました。ネブラスカ州知事は来られなかったんですけども、ネブラスカ州関係者がずっと待っててですね、ちゃんと山本知事に伝えないと帰れないみたいに、ずっと待っててくれて、ぜひ来年は来てほしいということでしたので、ネブラスカにもいろんな可能性がありますから、再来年、アメリカに行くことがあれば、しっかりネブラスカにも足を伸ばしていきたいと思っています。とにかく群馬県の魅力を最大限にアピールしてまいりました。アメリカ訪問で構築した人脈を生かしてですね、様々な分野での連携を検討していきたい、具体的なアクションに繋げていきたいと考えています。いずれにせよ、フィルムスクールとかですね、USC(南カリフォルニア大学)との連携は、ほとんどの自治体がちゃんとやっていないので、こういうことについても連携ができれば非常に画期的かなと思っています。今後も知事自らが先頭に立って、自治体独自の地域外交を進めるということで、群馬県の取り組みを世界に発信したいと思いますし、群馬県の新たな飛躍につなげてまいります。もう細かいことは言いませんけれども、群馬県は何を見てるかというとですね、もちろん、例えば、必要なインフラ整備をやるとか、農業振興をやるとか、産業振興をやるとか、あるいは社会保障もやはり幸福度を追求しているので頑張っていくと、当たり前ですよね。群馬県で他の県が持ってないビジョンというのは外にあるんですよ。やっぱり、群馬県の未来はグローバルな繋がりの中であると。これはどこの知事もやっていないことなので、これは誰も行ってない領域までですね、頑張っていきたいなと思っています。
次に、「OECDグローバルフォーラム」についてです。スライドをご覧ください。10月10日から13日にかけて、OECDが主催する「2030年の教育と技能の未来に向けたグローバルフォーラム」が日本で初めて開催されることになりました。今回、OECDより依頼があって、フォーラムの一部が群馬県で開催されることになりました。このフォーラムは、世界各国から専門家、教育関係者、学生・生徒が集まり、将来の教育について議論を行うものです。群馬県は、日本で唯一、OECDの社会情動的スキル調査SSESに参加したというのは皆さんご存じだと思います。また、知事自らスコットランドを訪問し、SEL教育の共同研究を進めていたり、非認知能力の育成に取り組んでいることがよく知られています。こういった取り組みがOECDに評価されて、フォーラムの中で実施されるテーマ別の研究コースの1つが、群馬県で開催されることとなりました。日本で初開催となるグローバルフォーラムの場所として、群馬県が一つの地域として選定されたことを、知事として大変うれしく思っています。
群馬県で開催される研究コースのテーマは、もちろん「SEL教育」、社会情動的スキルの教育です。海外のSEL教育の専門家など約20名が来県し、講演や参加者同士のグループ討議が行われることになっています。加えて、県内の高校を視察し、教員や生徒とも対話を行っていただく予定です。なお、フォーラム初日の10日は、県議会の本会議がありますが、終了後に私も会場に駆けつけて、ウェルカムスピーチを行う予定になっています。今回のフォーラムは、OECD関係者だけでなく、世界の教育関係者に群馬県の取り組みを広く知っていただく、良い機会だと思っています。また、今回のフォーラムで得られる知見は、群馬県の今後の取り組みにしっかりと反映させていきたいと思います。
最後に、「特殊詐欺被害防止キャンペーン」について、ご報告をしたいと思います。オレオレ詐欺や架空料金請求詐欺をはじめとした「特殊詐欺」は、毎年多額の被害が発生しています。令和5年の1年間で、群馬県内の発生件数は164件、被害総額は約5億1,500万円にものぼっています。群馬県と県警では、毎年10月を「特殊詐欺被害防止キャンペーン」期間とし、関係団体と連携しながら、被害防止に向けた様々な取り組みを行ってまいりました。今年度は、より多くの方に「特殊詐欺」を知ってもらうために、新たな取り組みを行うこととしました。スライドをご覧ください。
来週9月16日、月曜日の敬老の日に、「特殊詐欺被害防止キャンペーンイベント」を実施いたします。場所は、イオンモール高崎・セントラルコートです。特殊詐欺の被害者の多くは高齢の方々です。「自分だけは大丈夫」と過信して、対策や家族への相談をせず、被害に遭ってしまったという方々が多くいらっしゃいます。そこで、今回のイベントでは、こうした高齢者本人に加えて、お子さんやお孫さんの世代の皆さんにも、特殊詐欺被害とその防止策を知ってもらうイベントとしています。会場では、エフエム群馬による特殊詐欺被害防止についての公開生放送が行われるほか、実際に詐欺の電話を体験していただく「電話体験コーナー」などを設ける予定にしています。あわせて、県警音楽隊による演奏会も実施しますので、ぜひお気軽にお立ち寄りいただきたいと思います。
さて、今回のキャンペーンイベントをとおして、特殊詐欺被害防止対策の周知を行いますが、特殊詐欺を防ぐためのポイントについて、この場でも県民の皆さんにお伝えをしたいと思います。次のスライドをご覧ください。
被害を防止するためには、そもそも「犯人からの電話に出ないこと」が大事です。その方法として、ご自宅の固定電話への「特殊詐欺電話 対策装置」の設置をおすすめしております。この装置は、各家庭の固定電話に簡単に接続することができて、電話がかかってくると「通話を録音します」というメッセージが流れます。特殊詐欺の犯人は、自分の声が録音されることを嫌います。そのため、犯人からの電話に出ることなく、知らないうちに撃退することができるということです。
今回のキャンペーンでは、この「特殊詐欺電話 対策装置」を抽選で1,000名の方にプレゼントいたします。本人はもちろん、離れて暮らすご家族からの応募も可能です。応募期間は、9月16日から10月31日です。詳しい応募方法など詳細はスライド記載のQRコードから特設サイトをご覧いただきたいと思います。特殊詐欺は、被害に遭われる方のおよそ8割が高齢者です。一本の電話から始まることがほとんどだと言われています。「自分や家族も被害に遭うかも」といつもこう思って対策をすることが大事なことになってきます。県民の皆さんには、今回のキャンペーンにぜひご参加いただいて、家族全員で特殊詐欺被害の防止に取り組んでいただきたいと考えています。私からは以上です。皆さんからご質問があれば、お受けしたいと思います。
●スポーツ賞顕彰について
(記者)
スポーツ賞顕彰のことなんですけれども、どなたに何を授与というのを教えていただけたらと思います。
(知事)
ちょっと細かく、スポーツ局長の方からどうぞ。
(スポーツ局長)
今回のスポーツ賞顕彰の関係なんですが、例年ですと2月ぐらいに行っているんですけれども、今回についてはパリオリンピック・パラリンピックの出場選手について、先に顕彰を行いたいと考えております。日程については、今、調整中です。
賞の関係なんですけれども、メダリストの方に対してはスポーツ特別栄誉賞、入賞された方についてはスポーツ栄誉賞、またオリンピック・パラリンピックに出場された方については優秀選手賞をお渡ししたいと考えております。
(記者)
一応、計何人になるんでしょうか。
(スポーツ局長)
例えばパラリンピックの場合にはガイドランナーさんもいらっしゃいますので、そういった関係者の方にも特別栄誉賞のスポーツ特別功労賞という形で出そうと考えておりますので、全体ですと、また詳しいことが決まりましたら報道提供させていただきたいと考えております。
●自民党総裁選について
(記者)
昨日から自民党の総裁選が告示されて始まりましたけれども、まず争点は政治改革からその経済とか財政の問題とか、あるいは夫婦別姓などの話題も出ていますけれども、知事としては政策面でどういう点がご関心かというのを教えてください。
(知事)
どの問題もすごく大事だと思うし、経済も外交も憲法改正の問題もあるし、あるいはその政治改革の問題もあると思うんですが、まずはこの総裁選を通じて、国民の信頼回復をしっかり自民党に図っていただきたいなと思っています。それから印象を聞かれたわけじゃないんですけれど、申し上げると、9人の方が出馬されましたよね。改めて昨日、9人の顔ぶれを拝見しながら、もちろんよく存じている方も何人かいるんですけれども、やっぱり自民党は人材豊富というか、層が厚いなと思いました。9人の方々は、もちろん長年与党ということで政権にいるということもあるかもしれませんけれども、ほとんどみんなすべて閣僚を経験されていると。つまりある意味、この国の舵取りに関与されている方々、何人かは党でも結構重要な役目を担ったことがあるということで、本当に人材の豊富さという点ではなかなか他党の追随を許さない、そういう政党なんだということを改めて感じています。
また、個々(の候補者)の話が後で出たら、お話をしたいと思いますが、どの問題も大事だと思いますけれど、やはり知事としては、地方に対する地方創生の政策とかですね、そこら辺もすごく大事だと思っています。新しい総理の経済対策は、当然、地方の経済にも影響を与えてくるので、そういう経済、産業振興の観点から、それぞれの候補者の方がどんな議論するのかというのは大変興味があります。
それからもちろん政治改革もですね、知事という立場からすると、今回かなりこの総裁選挙の前まで、この後どういう形なるのか分かりませんけれども、国民の皆さんの厳しい目が注がれていたわけなので、総裁選を通じて信頼回復をしてほしいとずっと申し上げてきたので、そこら辺ももちろん気になりますし、外交安全保障もですね、いつも庁議で幹部に言っているんですけれども、実はすべて群馬県にも影響してくることなので、個人的にはもちろん外交安全保障にもすごく興味がありますし、例えば候補者の中でも、アニメとか、いわゆるエンタメ系産業の振興についてもおっしゃっている方もいるらしいので、これも群馬県が今やってることと、かなり方向性が似ていますので、ここら辺についても注目していきたいなと思います。
(記者)
わかりました。知事ご自身は以前から河野太郎さんを全力で応援するということをおっしゃってますが、河野さんご自身は前回の県内党員投票では半分超という票を獲得されて、今回知事も働きかけを個人的なルートを通じてされてると思うんですが、今回のこの県内の党員投票でどれくらいとってほしいか、目標というかそういうものは何かございますか。
(知事)
前回は河野太郎候補は、群馬県ではトップだったと。前回は世論調査でもトップを走ってたっていうこともありますし、私が本当に一生懸命やったので。本当申し訳ないけど、私がいなければトップじゃなかったと思うんですよ。それは、例えば前回はですね、最初調子よかったんですけど、高市早苗さんが猛烈に追い上げてきたんで、あそこでやっぱり私が先頭に立ってやらなかったら、もしかしたらひっくり返されたかもしれないっていう感じだったんですよね。それでも確か河野太郎候補が1番で、2番が岸田さんで、3番が高市さんだったと思うんですよね。石破さんも依然として人気があるんですけど。そんな感じだったんですけど。今回はですねかなり感触としては厳しいと正直言って思うんですよ。
まず、ものすごく大勢の方が出ているっていうのと、ここでも質問が出たという記憶がありますけども、いわゆる県選出の国会議員の方々が、それぞれ違う候補者を応援されてるということで、いろんな形でそれぞれの候補者の応援をしている、党員に働きかけてるということで、いろんなところに電話してみたりするとですね、やっぱもうすでに声がかかってるっていうとこもあったりして、かなり厳しい戦いを強いられるんじゃないかというふうに思っています。
もちろんぜひトップになってほしいと思うんですけども、このまま本当に本気でやらないとですね、それこそ1位が(小泉)進次郎さんと高市さんの争いになって、その次にコバホークが来て、石破さんが行っちゃってみたいな感じになっちゃうと、相当下にかなり順位が下がってしまうっていう、そういうちょっと危機感も感じてるので、そこは微力ですけども、全力で頑張りたいというふうに思っています。
(総裁選に)9人出られてですね、なかなか知事としては、ここでも言ったんですけど難しい立場もあって、コバホークは結構昔からちょっとだけ仲良しだし、彼のことはすごく好きだし、まあ彼のこと嫌いな人いないですよね。今回、万が一40代総理にならなくても、いつか必ず総理になる人物だと。もうみんなそう言ってますから、もちろん頑張ってほしいと思いますし、小泉進次郎さんが何かやはりすごい有利だっていう方いますよね。ちょっと群馬県で動いてみると、注目度がやっぱり一番なんで、やっぱり党員票も強いのかなっていう感触はあるんで。小泉進次郎さんは大臣はやっているけど、外交の経験が少ないとかね、まだ党幹部やってないとか言う人がいるんですけど、私はそういうふうに思ってなくて、河野太郎が(総裁に)なれないのであれば、本当に40代総理にやってもらったらいいんじゃないかと。進次郎さんが例えば、外交経験が少ないから外交できないなんてことはないんでね。彼が言ってたように、ドリームチームっていうか、ベストのチームをつくればいいんであって、やっぱね、小泉進次郎氏が改革を掲げましたよね。これ、お父さんが「自民党をぶっ壊す」とか言って、小泉改革っていうのをやったわけですけども、安倍元総理がまさに戦後最も長い期間総理を務められて、外交の世界でいうと、もう歴史に残る仕事はされてたんですけど、一緒に担当大臣のときに、安倍総理に同行していったダボス会議。ものすごく日本が注目されてたんですよ。なぜかっていうとアベノミクスのせいで、やっぱりものすごく経済の回復が早かったから、もう本当に安倍総理のためのダボスみたいな感じで、直接安倍総理の演説を聞いたんですけど、その時にね、岩盤を砕くドリルになるという規制改革をしっかりやるって話をされたんですけど、規制改革はやっぱりね、なかなかあれだけ長くやってても、総理としては十二分にできなかった面もあると思うんで、もし本当に小泉進次郎総理ができるんであれば、これは安倍元総理もできなかった規制改革をしっかりやってほしいと思うし、そうなると、必ず応援しようって人たちがいっぱい出てくるんで、だからなんか彼が経験が少ないからみたいな話は私は違うと思っていまして、(私は)24年間も自民党で国会議員やってましたよね。いろいろ自民党、人材豊富だと思うんですけども、だって昔から何度も大臣やって、何度も党で経験してきた方々が、ずっと力を持っていた党が、ああやって国民から批判されたわけでしょ。だからやっぱりそれは、何ていうんでしょうか、既存のやり方でやってきたからこういうことになったんで、全然そこを気にしないで、もしなるんだったら、頑張ってほしいなと思います。
それからもうあまり言いませんけども、いろいろ他の記者さんからも「この候補者のことが出てない」とか、細かく突っ込まれたんだけど、林芳正氏は同期でオールマイティだし、何でも明日からでも、どんな大臣でもできますよね。総理もできるし。あと加藤さん昔から好きだし、官房長官のとっても忙しいときも、群馬県知事に力を、なんていうかいつも時間作っていただいたし。上川さんだってね、外務大臣としてはすごく評価が高かったんで、頑張っていただきたいなというふうに思いますし。いや別に他意はないんですけど、これ以上他の人たちのことは言いませんが、その中でもやっぱり河野太郎を応援したいと。やっぱり今回厳しいです、前回よりも。だけど別にね、なんか旗色がいいとか悪いとかで河野太郎を応援してるんじゃなくて、私は何度も言うように、自分の信念に従って、格好付けるわけじゃないですけど行動してきたので、損得は関係ないですよね。やっぱりその河野太郎にものすごく群馬県はお世話になってるし、本当にコロナのときに、ワクチン担当大臣として助けてもらわなかったら、あれだけしっかりワクチン接種もできなかったし、その後のデジタル化についても本当に協力をしてもらったので、その恩返しもしたいと思いますし、40年近く知ってますけども、この発信力も実行力も抜群だと思うし、それから何か、外から見てると結構わからないかもしれないけど、本当に人間性がいいですよね。他の人のことは言いませんよ。やっぱり長い間いたらわかるじゃないですかみんな。外から見たのとね、実際に付き合った人間性って違うわけですよ。この9人はみんな素晴らしいけど、河野太郎は本当に付き合ってみたら、本当にまっすぐで情熱があって、人間性いいです。私はもう500%保証したいと思うんですが、だから彼にぜひ総理になってもらいたいと思いますが、正直言いますけども、かなり情勢は厳しいなと。でもその中でも、できる限り少しでも党員票を増やせるように、頑張っていきたいなと思います。長くなってしまってすいません。
●特殊詐欺被害防止キャンペーンについて
(記者)
特殊詐欺被害防止キャンペーンなんですけども、これ1,000名にプレゼントということなんですけど、1台いくらぐらいの機器になりますでしょうか。予算額とか分かればと思います。
(知事)
担当者からどうぞ。
(消費生活課長)
各報道機関におかれましては、日頃、特殊詐欺被害防止に向けた啓発活動にご協力いただきましてありがとうございます。ご質問の内容ですけれども、今回、1,000台お配りするものはですね、会社名で言うとですね、レッツ・コーポレーションという会社の、「ECOECO(エーコエーコ)」という、写真にもありますけれども、そういう機種を配布いたします。
ご質問の価格なんですけれども、こちらはオープン価格になっておりまして、メーカー小売希望価格というのはないんですね。ですからネットなどで検索していただければ、おおよその市中の価格というのがわかると思いますので、そちらの方でお調べいただければというふうに思います。
(記者)
わかりました。全体の予算額というのは、特殊詐欺防止の予算で取ってあるから、もっと大きくなっちゃうんでしょうか。今回のこの事業の予算額としては・・・
(消費生活課長)
1,000台配布に係る事業の額は、昨年も1,000台でしたので同じですけれども、新たに今回イオンモール高崎の方でイベントをいたしますから、そちらの予算は別に確保してございます。
(記者)
その事業額っていうのはいくらぐらいなんですか。
(消費生活課長)
そうですね。いろいろな方面で、おおよそ500万円です。
●立憲民主党代表選について
(記者)
自民党総裁選の話が今出ましたが、立憲民主党の方でも代表選を行っています。そちらについての感想を伺えればと思います。
(知事)
ちょっとそれについて話す前に、さっきの話にちょっと付け加えるとですね、今回最初立候補表明したのはコバホークだったんですけども、高市早苗さんは結構苦労されて、結局出馬されたっていうのは、これはよかったと思うんですよね。やっぱり党員の皆さんにコンタクトをとる中で、彼女もすごく根強い人気があるんで、やっぱり総裁選、このレースに参加してもらったっていうことは、自民党にとってもよかったかなというふうに思ってることはちょっと付け加えたいと。彼女も安倍元総理を一緒に応援してきたっていう点では、かつての同志なんでね。河野太郎が出る以上は他の人は応援できないんですけども、それはそれでぜひ頑張っていただきたいなというふうに思っています。
それから立憲民主党の方なんですが、自民党の方がもう9人も出て、しかも誰が勝つかわからない。つまり次の総理が誰になるかわからないっていう状況なんで、否が応にも盛り上がってるし、関心も高いっていう中で、立憲民主党の方も代表選をやってるわけですけども、ぜひ野党にも頑張っていただきたいなと思います。今ちょっと少し、国会から離れてる立場で言うとですね、やっぱり野党もある程度しっかりしてないと、政治の緊張感ってないと思うんですよね。国会議員の時代からずっと言ってきたことは、私はずっと自民党の国会議員だったんですけど、やっぱり小選挙区制の選挙においては、すべての選挙区にちゃんと主要野党が候補者を立てるべきだと思いますよね。それによって、やっぱり政治の緊張感っていうのは保たれると思ってるので、それはそれで、やっぱり立憲民主党にも、野党の方にもしっかり頑張ってほしいと思っています。
それから野田佳彦元総理は、もし野田さんが代表になれば、自民党にとっては相当強敵だと思いますよね。ある意味、もう1つの保守的な側面が出てくるっていうことになると、野田さん相当強敵だと思うし、やっぱり野田佳彦元総理の安倍総理への追悼演説は本当に素晴らしかったので、政治家としての、やっぱりその野田さんの懐の広さとかセンスっていうのが、あそこに凝縮されてると思ってるので。野田さんが出てくると結構強敵なんじゃないかと。少し離れた立場から思います。
それから枝野さんは、政策は随分私よりもかなりリベラルの方だと思うんですけどね。枝野さんのことも若手議員の頃から知ってるんですけど、ものすごい合理主義者みたいに見えてですね、義理人情に厚い。枝野さんって結構男気あって義理人情に厚い人です。昔若手議員の頃一緒にね、政治改革の論文を書いたこともあるんだけど、だからぜひ枝野さんにも頑張ってほしいと思うし。泉さんはほとんど知らないんだけど、一番大変なときに、代表やって頑張ってたのになんか急に駄目だとか言われて、なんか外から見ているとですよ。ちょっと気の毒じゃないかなと。やっぱ一番大変なときに(代表を)引き受けたのに、こういう状況になっちゃって、大変だと思うんですけど頑張ってほしいと。もう1人の女性候補の方は一切知らないのでコメントするつもりはありませんが、もう1回言いますけども、野党は野党で、日本の政治の緊張感をしっかりと作っていくためには、頑張っていただきたいと思っています。
●知事のアメリカ訪問について
(記者)
知事のアメリカ訪問についてなんですけど、先ほど南カリフォルニア大学などの見学についてもおっしゃってました。その中で参考になった部分もあると。新たなスキームづくりを検討したいというお話もされていました。具体的にどういったところが参考になって、どういったところを群馬に持ち込みたいとか、ちょっと例があれば教えていただきたいと思います
(知事)
USC(南カリフォルニア大学)の映画芸術学部っていうのはある意味この分野では最高峰なんですよね。さっき言ったようにジョージ・ルーカスとかロバート・ゼメキスとかが出てると。スティーブン・スピルバーグは3回落ちてますから。ものすごく入るのが難しくて、多分ね、合格率2%とか3%みたいなところなんですよね。しかも、ハリウッドとも直結してるから、そこでもう何ていうんでしょうか、この業界に人材を供給する拠点にもなってるわけですよね。同じような真似はなかなかできないし、USC自体が他の学校と連携するみたいな特に芸術学部が、そういう方針をたぶん持ってないので、そこはなかなか難しいかと思うんですけども。でも例えば人材づくりについて、少しいろんなアドバイスをいただくとか、連携の仕方というのはいろいろあるんじゃないかと。
我々はもちろん例えば、tsukurunがあったりとか、TUMOを誘致したりとか、デジタルクリエイティブ人材をとにかく育てる、人材育成の部分にも力を入れてるので、そういう意味で言うと、南カリフォルニア大学のやり方、それからそのプログラム、こういうものはですね、十二分に参考になると思います。副学部長が、日系っていうか、ハーフの方で、ものすごい映画にも詳しくて良い方なんで、リピットさんっていうんですけども、リピットさんにはぜひ1度、群馬県に来ていただきたいなというふうに思っています。
連携ということでいうと、例えば、ニューヨークのフィルムアカデミーのロサンゼルス校とか、もう1つの学校も結構有名なんですけど、ここら辺とはいろんな人材交流がもう多分できると思うんですよね。ワークショップみたいなものもしっかりと県議会のご了解をいただかなきゃいけないんですけども、こういうものも実施できると思うし、ここは結構人材育成ではですね、連携できるんじゃないかなというふうに思います。やっぱりですね人材育成といったときには、もちろん日本、いわゆるエンタメ産業、デジタルクリエイティブ産業で活躍できる人を育てるっていうことがあるんですけどね。やっぱりやるからには世界の登竜門を作んなきゃいけないですよね。だから本当に群馬県で育った人材が本当にハリウッドの舞台で活躍できるような、そういうやっぱり人材のエコシステムを、ちょっと高い目標だけど、究極的には作っていきたいと。そういう意味でも、こういうフィルムスクールとかUSCみたいなところと連携していくってことは、群馬県のデジタルクリエイティブ産業創出戦略にとっては極めて重要かなと思ってます。
(記者)
知事はトップ外交に力を入れてらっしゃいます。今後、現時点で発表できる範囲でいいんですけれども、今後のトップ外交の予定とか、現時点で明らかにできるものがあれば教えていただけますか。
(知事)
せっかく知事戦略部長が来ているのでどうぞ。
(知事戦略部長)
今後の予定ですけれども、当然予算上はですね、アメリカとベトナムの方は予算を発表させていただいておりますけど、詳細につきましてはまた、今現地の要人との交渉等もしておりますので、そこにつきまして確定しましたらまた改めて記者会見等で、知事の方から発表させていただくということになります。
(知事)
ご存じのとおり、今確実なのはベトナム。これは行かなきゃいけない。ベトナムのチン首相から来いって言われてるんで。しかも今回も、たぶん群馬県の企業を連れて、当然群銀の頭取にも一緒に行っていただこうと思うんですけども、昨年に引き続いて、群馬県の企業も連れてベトナムを訪問してですね、いろんな連携を探る、投資の話し合いをする、そして首相にも直接会ってくると。これはやんなきゃいけないなと思います。
あとアメリカは当然、来年(インディアナ州知事の)ホルコムさん代わっちゃいますから。やっぱり代わって最初に新しい州知事に会う知事になりたいと思うんで、そこはちょっと今、日程を少し検討させていただいてるところです。アメリカは8年でほとんどの州は(知事が)交代するので。確か次の州知事選挙が11月かなと思うんですけど、そこで新しい方が決まりますから。ですからあまり時を置かず、来年になるかもしれませんけど、そこは行かなきゃいけないと。
あとは、デジタルクリエイティブもそうですし、例えば農業の販路を開拓するっていうのもそうですし、群馬県のいわゆる戦略にとって必要な地域に、やっぱり何ヶ所かちょっと絞って、少し今検討させていただいてると。まだちょっとなかなか、今、検討してる段階なんでアポイントも含めて、大体流れができれば、発表させていただきたいと思います。
(記者)
一番おっしゃっていたベトナムというところでは、現時点では例えば年内とかそういうような表現でいいですか。
(知事)
知事戦略部長どうぞ。
(知事戦略部長)
はい。秋口を予定しております。ここにつきましても詳細は今固めておりますので、また改めて発表させていただきます。
●県民会館について
(記者)
昨日になるんですけれども、前橋市の県民会館について、存続を求める市民団体が県議会に請願書を出しました。これからそれについて、県議会の方で議論が行われるということなんですけど、この点に関しての知事の受け止めであったり、県の方針とか現時点でもしあれば教えていただけますか。
(知事)
まずはちょっと正確な現状だけ、新井地域創生部長からお話をしていただいてそのあとコメントします。
(地域創生部長)
2つの団体から県議会に請願書を提出し、「群馬県民会館の方向性の検討、所在地である前橋市や文化芸術分野の専門家、利用者を含む多くの県民の意見をしっかり聞き、全県的な文化振興を図る観点から行われるよう求める」という内容であることは承知しております。
今までも知事からもお話しいただいているところですけれども、いわゆる改修、これを行ったとしても、解消されない懸念事項が複数ございます。また施設を当面維持するだけでも、かなりの金額が必要になる可能性がございます。一方で施設の利用者は、コロナ禍を経て、それ以前から半減したまま、現在に至るまで回復しておりません。こういう状況の中で、県民にとって最善の選択肢は何なのか、県議会をはじめとした関係者と慎重に協議をし、その結果を知事に報告してご判断を仰ぎたいと、そういうふうに考えております。
(知事)
記者さんがおっしゃったように、またこの県民会館を守る会みたいな方々が、県議会にいろいろ申し入れをされたっていうのはちゃんとフォローしております。それで、今新井部長から話があったようにまだ最終判断はしていません。ここでも何度も言ってるんですが、県民会館を潰したいと思ってるわけじゃないんですよ。なんかもう、別の記者の方が結構熱心に頑張ってるんでね、いろんな考えがあるのはわかるんだけど、やっぱり(県民会館の改修は)ものすごくお金のかかる事業になるわけですよ。やるとしたらね。それを判断する上で、本当に県民のためになるのかどうかっていうのを、真剣に考えざるを得ないんですよね。もう1回言いますが、県民会館にはやっぱり歴史もあるし、そこにノスタルジーを持ってる方々もいるので、それはよくわかるし、潰したいわけじゃないんですよね。ただ、今お話があったように今あの建物を改修する、当時の審議会の報告書によると30億っていうんですけど、もっとかかりますよね。さらに改修したとしても、バリアフリーの問題とかもあるし、維持費の問題もあるっていうことなんで、そんな軽々に、簡単には判断はできないっていうのと、それから、やっぱりその利用状況を調べてみると、これは県民会館っていうよりは市民会館なんですよね。前橋の方々が、市民の方々が主にやっぱり利用されてるわけなんですよね。
だからもう1回言いますが、ここまで本当に苦労しながら、いろいろとご批判を受けながら、必要な事業は相当やってきたつもりですけども、その中で、ようやくなんていうんでしょうか財政状況が改善してきたと。まだまだですよ。それでも前知事の時代に比べれば、初めて本当に最下位グループにあったところから、真ん中以上まで来たわけじゃないですか。その中で、例えば本当に場合によっては50億60億投資するっていうことをね、(県民会館を存続したい方々の気持ちは)それはもうよくわかるんです。私だって潰したいわけじゃないのですが、だけど、その前橋市民の皆さんのことも大事だけど、県全体に関わることなんでね。例えば他の首長は、県民会館が必要だと思ってないんで、はっきり言うと。その必要だっていうその報告書なんかもいっぱい読んだんだけど、十分納得できないんで。そういう中では、やはり先ほど申し上げたとおり、廃止も含めた議論をしなきゃいけないと。そういう方向に行こうと思ったんですけども、覚えてらっしゃると思いますが前回署名もあり、やっぱり県議会の方からもご意見が出たので、もうちょっとしっかり議論しましょうってことになっているんですよね。
例えばですね、まだ細かいことは話し合ってませんけれども、前橋の方々が、かなり使ってると。やっぱり県民っていう点で言うと利用は少ないんですよ。その中で例えば50億円60億円みたいな話になるんだったならば、じゃあ前橋市はどうするのかと。そうでしょう。「前橋市は知りません」と、「県がもう約束したんだから、お金がなんかもっとかかってもやってください」というのは、ちょっとそれは違うと思いますよね。だから、本当に残すっていうことになれば、やっぱり前橋市の方だって、もっと真剣に取り組んでもらわなきゃいけないと思うし、もう1回言いますが、安く済むはずだみたいな話では動けない。知事の判断は唐突だって言うけど、我々は廃止も含めた選択肢を模索するっていう方向を出して議論してきたわけでしょう。だけど、今まで何度も、例えばですよ、落下防止用のネットとか張って改修工事やってるじゃないですか。これ、ちゃんと全面改修しないで使ったら、もし事故が起こったら取り返しつかないですよね。なんか震度5まで大丈夫だとか、よくわからない話がいろんなところから出てますけど、震度6が来たらどうするのか。だからこれは、ご批判はされるかもしれませんけど私の判断で、知事が責任取りますから一旦止めろと。万が一のことがあったら誰も責任とれないからっていうことになっているんですね。もう1回言います。そんな県民会館潰したいとは思っていない。でもその県民会館がなくなると、前橋でホールがなくなるっていうふうな話もあるんですけども。それも本当は前橋市が考えなきゃいけないことなんだと思うんですよね。そうでしょだって。だからそこは、前橋の取り組みをよく見ながら、判断をしていきたいと。今回県議の方にも要請があったので、それがどう出てくるかってことだと思うんですけども。この県議の皆さんに要請しますが、ぜひわかってほしいと思うんですよね。潰したくてやっているんじゃないんで。やっぱりもう1回言いますけど、本当に50億円60億円になるかもしれないお金を投入するんだったら、ちゃんと理由が必要だと。その分じゃあ他の地域の事業ができなくなるわけだから。だから、そういう県民全体のことを考えて決めなければいけないっていうことで、時間をかけているってことはですね、本当に記者さんに聞いていただいてよかったなと思うんだけど、改めてここで申し上げたいというふうに思っています。
おそらく、ここからどこかの場面で、例えば存続を求める方々とかいろんな方々の意見も、聞く機会はあると思いますけども、今のところは今言ったようなプロセスで考えているっていうことなんですね。もう1回言いますが、申し訳ないんですけど、前の時代の批判をするつもりはないんですけども、やっぱり大型プロジェクトがあんまり協議もされずに決まったっていうことが相当いっぱいあるので、知事になって初めて予算の協議をやって、何十時間も協議をやったときに担当者から「こんなことは1回もありませんでした」って聞きました。1つ1つ大きなものは本当に真剣勝負で議論して決めてきたんですね。だから今ようやく財政に明かりが見えてくるっていうところなので。県民会館を存続したいっていう方々の気持ちもわかるし、あそこはやっぱり(私が)子どもの頃のことを考えてみたら、確かに本当にあそこしかなかったっていうかね、そういう時代もあって、歴史もあってというのは、よくわかるんだけど、今の時代のこととか、県民全体の幸福度を考えたりする中でいうと、そんな簡単に「わかりました」と、納得できない状況の中で「じゃあやりますよ。お金使えますよ」っていうわけにはなかなかいかないと私はそう思っています。
●兵庫県知事の不信任決議案について
(記者)
別件でもう1つだけ、今、兵庫県知事が兵庫県議会の県議からも辞めなさいっていうような話で、ちょっとバタバタしています。同じ知事として、この騒動で思うこと、何かありましたら教えてください。
(知事)
兵庫県知事にも、兵庫県知事のご心情みたいのがあるかもしれないし、県によって事情も違うし、政治家の進退は自分で決めるものなので、ここで何か批判したりとか、あんまり講評したりすることはしないつもりです。ただ、1つ驚いたのは、不信任決議案で、いまだかつて、全会派が賛成するというのは聞いたことがないんで、それはちょっと驚きましたよね。これはだから相当の事なんだろうなということは感じています。確か全議員でしょう。普通は不信任決議案は(可決するか否決となるかは)ギリギリという感じじゃないですか。これはもし可決されると、全県議、二元民主制の、いわゆる地方自治において、議会100%の意思でというのはかなり重いことなのかなとは感じます。
●OECDグローバルフォーラムについて
(記者)
案件内で、グローバルフォーラムの関係なんですけども、群馬県のSELが評価されているということだったんですが、群馬県から何か受け入れに向けての呼びかけであったりとか、働きかけはあったんでしょうか。
(知事)
では、どうぞ。学びのイノベーション戦略室長から。
(学びのイノベーション戦略室長)
今ご質問がありました件でございますけれども、この件につきましては群馬県から働きかけを行ったわけではなくて、OECDの方から、今回、日本で開催することになったので、ぜひ群馬県で1つのコースを受け入れてもらえないかということで打診があったものでございます。ちなみに、日本で開催することになったのは、OECDに日本が加盟して60周年という記念の節目の年なので、今回第6回なんですけれども、日本で開催することになったと聞いています。
●大雨への対策について
(記者)
1つ案件外でお願いしたいんですけども、県内でもゲリラ豪雨が最近相次いで、土砂災害警戒情報も出ているということでありましたけども、今回の大雨で県内で見えた脆弱性などの課題であったりとか、今後改善すべき点など、対策ですでに決まっているものがあれば教えてください。
(知事)
担当部局、どうぞ。危機管理監から。
(危機管理監)
今、県内の脆弱性というお話があったので、主にはハード面を意識されているのかなと思うんですけれども、私の方からはソフト面の関係から所感を述べたいと思います。ゲリラ豪雨が、少し増えているということなんですけれども、昨日までの1ヶ月を昨年と比べると、昨年は気象警報が発せられたのが1回だったのが、今年は9回警報が出ています。大雨警報であるとか、土砂災害の警報とか、そういうのを含めてですけれども。そういうことがあるので、やはり今年は警報、危険な状態になった回数が多くなっていると思います。ただそれが、これからどんどん増えていくのか、それとも今年に限って少し気圧の配置とかでそういうふうになっているのかというのはちょっと分からないのですが、今年は確かに多いです。そして状況を見ると、夜間になってから警報が発せられるというケースも増えていると思っています。ですので、当然、県民の皆さんにも注意喚起をしたいのですけれども、このゲリラ豪雨というのは、あらかじめ余裕を持って、ここに降りますよというのがなかなか出しづらいということがありまして。ですので、なかなか県民の皆さんに、さあ行動してくださいと言いづらいところがあります。ですから、県民の皆さんにお願いしたいのは、気象台とかで、かなり現在詳細な気象情報を随時更新しながら出していますので、やはりそういうのを関心持っていただくということで、その中で自分の行動をどうしようかという判断をしていくという、そういう習慣をつけていただくのがまず大切かなと思っております。私どもも、やはり気象台から出ている情報を逐一いただいて、この後どういうことが想像される、予想されるとか、そのあとこういう指示を出しておくべきじゃないかという判断をしていますので、そういうのを各個人でもやっていくというのが、身を守っていただくのには必要かなと思っています。それが対策というか、所感ですね、考えであります。
(知事)
今、危機管理監から話があったように、ご存知だと思うんですけれど、これ予想つかないんですよね。最近、ゲリラ豪雨みたいなものがかなり頻発するようになって、地球温暖化の影響かなと。今ちょうど、昨日もそのドーナツ経済の本を読んでて、地球環境のことを考えてたんだけど、やっぱりちょっと本当におかしくなっているので、昔東南アジアによく仕事で行っていたときに、スコールが結構あって、何か本当にそういうような気候になっちゃったかなみたいに思ったんですけれど。危機管理監が言ったように、なかなか対策は取れないので。急なものですから。気象台とかも含めて、いろんなアプリとか、情報のソースがあるので、そこをよくチェックしていただくような、我々としては呼びかけをしていきたい。
今日、またこの会見でもちょっと申し上げようと思っていたんですけれど、最後に。いろんな形で、県民の皆さんにそれを伝えていくと。気象台のやつでキキクル(危険度分布)とかいうのもあるよね。そういうのを、こういうふうに活用してくださいみたいなことは、いつも呼びかけて。予想がつかないので、そこをしっかりと今のところは啓発をしていくということかなと思っています。
●県民会館について
(記者)
先ほど県民会館の話がありまして、関連しての質問です。まず新井地域創生部長にお聞きしたいです。スケジュール感なんですけれども、県民にとって最善の選択が何かということを報告して、知事に判断を仰ぎたいとおっしゃっていましたけれども、その時期ですとか、目処についてはどのようにお考えなんでしょうか。
(地域創生部長)
今月の頭に、前橋市と事務的なワーキングをさせていただいて、一応こちらの考えはお伝えしました。特にそれに対して市から強いご意見というのはなかったものですので、次は少しステップアップして意見交換を行い、いつまでというのはなかなか言いがたいところはあるんですけれども、できるだけ早めにとは思っております。なかなか具体的な日というのは言いづらいところがございます。
(記者)
続けて、県民会館についてなんですけれども、知事にお聞きしたいのは、先ほどのやりとりの中で、県民会館が必要かどうかということを他の首長さんにお聞きしたら、そうじゃないと、いらないと言っているという話がありましたけれども、それは何かの場とかで、その聞き取りなどをなさっていらっしゃるのでしょうか。
(知事)
それは誰が何を言ったかは言いませんけれど、まず報告書の中に、県民会館がまさに県民の文化行事発表の殿堂であるという話があったので、当然それは他の地域の人たちがどう思っているのかは聞かなくてはいけないじゃないですか。ただ個人的に何人かの首長さんにお聞きをしたら、「県民会館をそういうふうにはとらえていない」と。昔は分からないですよ。私の子どもの頃は、そういった本当に大きなところが少なかった時代には、県民会館がそういう役割を果たしていたときもあったのかもしれませんけれども、少なくとも今、まさに文化の殿堂の中心であって、そこに向かってみんなが、ここに出ることを目標にするみたいな、そういう位置付けはありません。それは何人かの首長に聞いたら、やっぱりそれぞれの地域に大きなホールとか、今はもうできているから、だからそれは時代の状況が違うだろうということです。そこに残さなければいけない理由を検証するために、自分なりにいろいろデータを集めたりとか、いろいろ聞き取りをした結果の一端を少しお話ししたということです。
(記者)
この件で前橋市長と知事とでお話し合いをなさるようなことはお考えになってないんでしょうか。
(知事)
これは、この間ちょっと前橋市長ともちらっと話しましたけれど、今のところ、小川市長さんは、これは県の問題だと。県の方で(決めてください)、みたいな話なんだけど。ちょっと違うと思うので、それはそこも含めて、少しちゃんと正式に市長とお話をしたいと。やっぱりその問題の結論をしっかりと決める前には、もう少し本格的に、そこら辺について前橋市がどう考えているのかというところはよくお聞きしたいと。今まで前の市長の時代から、群馬県と前橋市が連携してまちづくりをするという流れがあるので、その中でどう位置づけるのかとか、存続する場合には、例えば前橋市として、何かしっかりとそこをサポートするという考えがあるのか、ないのかとか、こういうところはちゃんと本格的に議論してから結論にたどり着きたいなと思っています。
●群馬県庁の電話アナウンスについて
(記者)
群馬県庁の電話の対応のことなんですけれども、今外線からお電話をしたところ、自動のアナウンスで、「サービス向上のために、録音させていただくことがあります」というふうに代表電話や直通の番号の一部では流れるようになっていますけれども、これ導入の背景はカスタマーハラスメント対策なんでしょうか。
(知事)
総務部長から説明した上で、コメントさせていただきます。どうぞ。
(総務部長)
「録音をさせていただく場合があります」というアナウンスのことでございますけれど、カスハラ対策というのもございますし、職員側の対応をより良くするための、そういう意味もございます。
(記者)
何か背景にこれまで困ったような事案があっての導入ということなんでしょうか。
(総務部長)
職員にアンケートをとったりしまして、いわゆるカスハラ的な対応というのも受けているということがありまして、その中で、どういう場所で(カスハラを受けることが)多いのかというアンケートも取った場合に、電話で(カスハラを受けた)というのが半分ぐらいあるんです。かなり電話でいろいろな暴言とか、罵声を浴びたりとか、そういったことも多いということがありまして、今回このような導入をしたところです。
(知事)
もうご存じだと思うんですけれども、結構やっぱりカスハラあるんですよ。思ったよりも。それでちょっと職員にアンケート調査をしても、電話でカスハラを受けるというケースが結構あって、住民の皆さんからのいろんなクレームというかね、いろんな要望とかクレームはあってもいいと思うんですけれども、時としてやっぱり相手の人格を攻撃するとかね、例えばほら、ものすごい机を叩いて恐怖を感じるまで怒鳴るとかね、そういうことも、どうもあったらしいわけですよ、最近。だから、そういうことをよく考えてみると、例えば、県庁は、この県庁の本庁だけじゃなくて、いろんなところでみんな頑張っているじゃないですか。県税事務所とか、あるいは児童相談所とか、この間行った福祉事務所とかね。やっぱり結構大変なことってあるんだなと。ただ、そうやって総務部長が言うように、状況によって、やっぱりそういうカスハラを受けやすい部署もあるので、そこをよく考えながら、これ(電話録音の自動アナウンス)を入れるといういことが、まず1つ、本当に悪質なカスハラを防ぐということにも繋がるし、ある意味で言うと、我々がより丁寧に職員として、逆に言うと我々だって問われるわけだから。丁寧に対応するってことに繋がるだろうなということで、こういうことを導入したということです。
(記者)
導入の最終的なきっかけといいますか、それはぐんまちゃん家が要因になっているんですか。
(知事)
いや、別にあれは1つの例で、さっき言った1つの例で、ぐんまちゃん家とは言ってないんで。そういう1つの例です。そもそも、そういうことが問題になる前から、職員の名札に名前を全部書かないようにしたりとか、職員録で全部(氏名が)分かっちゃうという時代があって、結構本人に(電話が)掛かってきたりすることがあるので。それはもう多分群馬県だけじゃなくて、どこの都道府県もそういう傾向にあったわけで、そういう大きな流れの中です。さっきはちょっと極端だと思える例を出しただけですから、それが直接の原因になったということではありません。大きな流れとして、これはもう全国どこでもそうだと思うんですけれども、そういう流れの中で決めたことです。
●県民会館について
(記者)
県民会館の関係で伺います。最終判断はされていないと、潰したいと思っているわけじゃないということなんですけれど、何か今の言い方を聞いていると、今のままでの存続はなかなか厳しいとか、なかなか存続は今のデータ上とか、いろいろデータとか見ても難しいというのが、知事の何か思いにあるんじゃないかと聞こえてしまったんですけれど、そのあたりの今の知事の考えをお聞かせください。
(知事)
それは記者さんの聞き方によるんだと思うんだけど、まだ決めてません。こういう言い方をすれば、あれなのかもしれないですけど、私の率直な思いを述べないとやはり伝わらないので。これ(県民会館)について思い入れを持っている方々がいるのに、前橋市民で(存続を)望んでいる方がいるのに、その思いを無碍にして、潰そうとしているみたいに思われると、これは誤解なので。そうじゃなくて、全体のことを考えて、どうするかということを今まで議論してきたし、悩んできたということを伝えるために言いました。だから、例えば、完全になくす選択肢から、他の選択肢もありうると思います。ただ今は、まだ決めていないと。やっぱりちゃんとした報告を受けた上で決めたいと。ただ、決めるときには、これは前橋市にとっても大問題なので、「知事の政治生命に関わりますよ」とか、「次の選挙大変ですよ」とか言う人がいるんだけど、気にしていません。そもそも選挙で勝つために知事をやっているんじゃないので、もう皆さんもご存じのとおり。これは県民のために必要だと思うことが、確信があればそうしますし、その説明もできるだけあちこちにしますし、その責任も自分が取ります。ただ、結論はまだ出てないので、ここから、よく報告も聞き、やっぱり「前橋市は知りません、県の問題です」という話ではないと思うので、そこも含めて前橋市との議論をしながら、どういう方法があるのかということは考えていきたい。それからまた、県議会からのいろんな要望もあるかもしれないし、やっぱり県議会の要望というのも受け止めなきゃいけないですよね。細かくは言いませんよ、いろいろ言いたいことあるんだけど、知事を辞めた後で、書こうと思いますよ、100ぐらいのシリーズをね。今のちょっとカットしてください。こういうのが子どもっぽいと言われるんだよね、今のカット。だけど、やっぱり予算は本当に大事なんですよ。もうみんな本当に20時間も30時間も議論して決めてきたから、やっと財政も良くなってきて、必要だったらお金はね、ちゃんとその予算で充てればいいと思うんだけど、ちょっと今の段階で、今までの流れの議論から言うと、知事けしからんと、何か知らないけど前橋市民がこんな関心があるんだからなくしたら大変ですよ(と言われることがありますが)、次の選挙どうなるとかいうことは全く、申し訳ないけど気にしてないので。ただ記者さんもここで言っているように、やっぱりね、それはノスタルジーは決して否定しないし、そういう時代もあったんだと思うんですよね。県民会館が本当に県民のために、本当に文化の殿堂として機能した時代もあったんだと思うんですよ。だから、そこも踏まえた上で、いろいろどうすればいいかということを考えたいと言ったんですけど。ただ、ちゃんとその自分の感覚を伝えておかないと誤解されると思ったので、ちょっと強く言ったということです。まだ決まっていません。
(記者)
あと大事なことだと思うので続けてなんですけれども、前橋市はどうするのかというお話があって、「前橋市が知りません、では駄目だ」という話があったと思うんですけれど、仮にですけど、潰したくないとおっしゃっているんであれば、改修費を一部前橋市が負担すべきなんじゃないかということを知事はお考えなのか・・・
(知事)
そこは一切言及してないと思うんですけども。少なくとも、もう1回言いますが、今県民会館を主に使っているのは前橋市民の方々ですよね。そして県民会館の存続を主に望んでいるのも前橋市民の方々なんですよ。だから、その県民会館を存続させるために、県として相当大きな決断をしなきゃいけない、例えば大きな予算を使わなきゃいけないというんであれば、やはり前橋市がどういうふうに絡んでくるのかということは知りたいと。小川市長も本当に苦労しながら頑張っておられるので、小川さんに何か意地悪をしようという気持ちはありません。頑張ってほしいと思うんですよ。だけど、これを、こういう状況の中で、例えば維持を望んでいる市民がいる中で、「県が決めることなので、前橋市は知りません」というのは、私は違うと思うので、それはそこら辺の感覚も含めて、ちゃんときちっと。前橋市の方針は、(県民会館の件には)もう一切触れないということなんだから、それはそうなんかもしれないけど。ちゃんとそこら辺も含めて議論してから決めたいということです。例えば前橋市がこうしたら、ああしたらとかいうところは言及していないし、それは現時点では特にそういうことについては言及しないつもりですけれども。とりあえず、この結論を出すといいうことについて言うと、これがなくなることによって影響を受けるのは、今使っている前橋市民の方々なので。それはやっぱり前橋市との関係とか、これまでやっぱり前橋市と連携して進めてきた、まちづくりのプロジェクトもあるので、その中の位置付けとか、こういうことを確認した上で結論を出したいということです。
(記者)
データ上の一応確認をちょっとしておきたいんですけど、一応知事のコメントで、利用状況を調べてみると市民会館なんですというお話もあったりしたんですけれど、現状、前橋市民の利用がどれぐらいなのかというのをお伺いしても大丈夫でしょうか。一応、データでまとめていたということなので。
(地域創生部長)
コロナ以前ですと、前橋市民の方の利用が半数ぐらいで推移しておりました。コロナ後、R4年度は73%、R5年度65%、R6年度は見込みですけれども、64%という形になっております。申請者が、主催者が(前橋市民)ということなんですが、以前は、その主催者であっても前橋市以外の群馬県民の方が、例えば3割とか、一定数おりました。(現在は、)主催者として、利用者の前橋市以外の群馬県民の方が10%を切る、そういう状況になっております。
(記者)
大ホールの利用者ですか。
(地域創生部長)
そうですね、直近少なくとも大ホールしか使っておりませんので。
(知事)
これ記者さん、ここでも多分データを示したことがあると思うんですけれど、それから目的もあるじゃないですか。前橋市、例えば県民会館。やっぱりコンサートだってあるわけですよね。歌手のコンサートとか、だからそういうところを県民が使っていると見るのか、みたいな話もあると思うんですけれど。ただ今言ったように、かなり少ないんですよ。前橋市以外の県民の利用ということで言うと少ないんです。
(地域創生部長)
それと、ちょっと補足させていただきますけれども、以前は、例えば吹奏楽の全県のコンクールを県民会館で開催するとか、全県の文化イベントを県民会館で実施しているということがございました。前橋市の文化会館の1,200席では足りないような大規模なものについては、ここ数年1件2件という件数で、非常に少なくなっております。さらに今年は無い見込みです。
先ほど、ちょっと知事の方からも文化の殿堂とはなかなか認めがたいというお話がございましたが、文化の殿堂と言われるゆえんである、全県を対象とした文化イベント、コンサートとは別にして、例えば小学校のバンドフェスティバルですとか、そういったものの開催が本当に少なくなって、今年は今のところ見込まれていませんと。そういう状況がございます。
(知事)
文化の殿堂という時代もきっとあったのかもしれませんけれど、今の実態には合ってないって言ったんで、文化の殿堂じゃなかったとは言えないから。(私が)子どもの頃のことは分からないから。でも、子どもの頃、小学校の頃、前橋市に来て、前三デパートに来たら大都会だったんで、「すごいな、前橋」という時代は分かりませんけれども、やっぱり私が知る限り、今の段階でちょっといろいろ調べたり、いろんな方々のご意見を聞いて、全県の文化の殿堂という位置付けではないと思います。
(記者)
ごめんなさい。73、65、64という数字出てましたけれども、これは何に対する74%ということですか。
(地域創生部長)
申請者全体の・・・
(記者)
つまり大ホールを使う方の利用申請のうち74%が前橋・・・
(地域創生部長)
73%が前橋市民ですよと。R4年度でいくと、9%が前橋市以外の県内からの申請で、残りは県外っていう形になっています。
(知事)
そうです、9%。
(記者)
そういう形になっているから、やっぱり前橋市民・・・
(知事)
1割以下ということだから、(前橋市民以外の)県民(利用者は)。
(記者)
なるほど。それはその利用団体の代表者の所在地が前橋市民ということ。
(地域創生部長)
もちろんそうなんですけれども、ただ、例えば学校の卒業式とか、そういったものが文化の活動かと言われると、それはまたちょっと違うと思うんですよ。調べましたところ、先ほど申し上げたような、いわゆる文化の殿堂と言われるゆえんたるようなイベントというのが、本当に少なくなって、減っている。本当にごくわずかという状況です。
(記者)
そうなると、データ上で見ても、全県的に前は集まっていたんだけれども、今は前橋市民の利用がちょっと多いんだというファクトがあると。
(知事)
そうです。
(記者)
という解釈ということですね、了解です。
今日ちょっと総裁選挙についてのご質問もいただいたので、最後にちょっと言っておくとですね、24年間自民党の国会議員をやってきたんですけども、今回は9人出たと。すごいことで、やっぱり今まで自民党で政治家をやってきた、国会議員をやってきた者から見るとですね。派閥というのは、世の中の流れでなくなることはないでしょ。誰だって徒党を組むというのはあるので。やっぱりある意味党内の投票で総理を選ぶという仕組みがある限りは、当然グループというのはできるとは思うんですけれども。ただ、今までずっと自民党をまわしてきた既存の派閥のグループのタガは完全に外れたと思うんですよね。9人出るということはありえない。もちろん歴史的に何か仲良しのグループみたいなのは、元のグループの影響を受けるかもしれないけれど、少なくとも今までの総裁選挙と全く違って、本当に派閥主導の選挙じゃなくなったということについては、本当にある意味で言うと、驚いているんですね。実は若手議員の頃からずっと総裁選改革は言い続けてきて、ずっと言ってきたのは、20人の推薦人を集めるのは無理だと。派閥がある限り、10人にしてほしいと。そしたら予備選挙でもいいから、10人で予備選挙して、20人でやればいいじゃないかという話を何度も、実は若手と一緒にですね、党本部に申し入れたんですけれども、叶いませんでした。なぜかというと、10人でやると、今みたいな状況になって派閥の構造が崩れるからなんですよね。しかし、いろんな時代の状況があって、こうやって9人出たということについては、ずっと党改革を叫んできた国会議員としてはですね、結構衝撃的で、いよいよ自民党もこういう流れになってきたのかなということを感じてることは申し上げておきたいと思うし、これも当然、ある意味党改革という意味では、私はいいことじゃないかなと思っています。
ということで、最後に県民の皆さんにちょっとお話をしたいと思います。今日記者の方からもご質問がありましたが、ゲリラ豪雨がすごく増えているんですよね。いろいろと考えたんですけれど、予想することはできないので、対策がなかなかできにくいんですけれども、いろんな形で、やり方によって気象の状況は今掴めるので、さっき言った、気象庁から出ている危険度を示す「キキクル」というのもあるので、そういう情報を常によく確認をしていただいてですね、豪雨が来そうだということになったら、そこでちょっと備えていただくしかないかなと思うんですけれども、そこら辺の情報は、これから群馬県としてもいろんな形で発信していければと思います。
最後に総裁選のことを言いますが、これは別に県民の皆さんに対するというものではないんですけれども、9人出て、例えば群馬県の国会議員もそれぞれ応援する方々、自分の信念に基づいて応援する方々が決まったということなので、それぞれのやり方で、それぞれ思い切って候補者を応援すればいいんじゃないかと思っていますので、私は私なりにできることを河野太郎のために頑張りますし、他の国会議員の皆さんは、それぞれの候補者のために頑張っていただければいいんじゃないかと思いますので、各候補の健闘もあわせてお祈りを申し上げて、今日もちょっと質問長くなってしまいましたが、記者の皆さんには最後まで、大勢残っていただきまして、ありがとうございました。そのお礼を申し上げて、帰国後初の定例会見を終わりたいと思います。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。