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■日時 令和6年8月2日(金曜日)15時03分~15時55分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事、副知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等15人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和6年8月2日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
■知事冒頭発言
それでは定例会見を始めたいと思います。今週は、群馬県の主要産業であるものづくり産業に関する2つの行事に出席してまいりました。7月29日の月曜日には、太田市内の日本ミシュランタイヤ株式会社の敷地内に建設された「S&VL技術研究所」のオープニングセレモニーに参加いたしました。S&VL技術研究所は、自動運転、安全運転支援システムなどを開発するために必要な、高度かつ最先端のデジタル開発技術を提供する研究所です。バーチャルとリアルを融合させたアジア初の最先端ドライビングシミュレーターというものを備えています。今後、日本ミシュランタイヤをはじめ、多くの自動車関連会社との連携が想定されます。こうした研究施設が群馬県内に設置されたことは、群馬県のものづくり産業の高付加価値化にも繋がると考えています。
また、31日の水曜日にはGメッセ群馬で開催した「ものづくりフェスティバル2024」に出席いたしました。このフェスティバルは社会を支えるものづくりの大切さとか魅力を若者や子どもたちに知っていただき、技能や技術を未来に継承していくことを目的に開催されたものです。31日と8月1日の2日間の来場者は1万8,000人ということで、たくさんの方々にお越しいただきました。今回は20歳以下の技能者の全国大会である「若年者ものづくり競技大会」と同時開催ということでした。全国に対して群馬県のものづくりをアピールする絶好の場にもなったと思います。なお競技大会とものづくりイベントの同時開催というのは全国初の取り組みということで、まさにものづくりを重視している群馬県らしい開催方法だなというふうに感じました。近年若い人のものづくり離れが見られる中で、こうした機会があったことは非常に価値のあることだと考えています。冒頭申し上げたとおり、群馬県の主要産業は、製造業を中心とするものづくり産業です。今後も、これからの群馬県の産業を担うものづくり技能者の育成に取り組んでまいりたいと思います。
最初に申し上げた日本ミシュランタイヤの敷地内に設置されたS&VL社のドライビングシミュレーションは、実はアジアで唯一というような大きな装置で、ここで最先端の安全運転走行システムのシミュレーションテストとか、あるいは自動運転のテストなんかができる施設で、私も乗って運転してみたんですけども、かなり臨場感がありました。このS&VL技術研究所の親会社が、プログレス・テクノロジーズという会社なんですけれど、そこの社長が50歳ぐらいの方なんですが、パンフレットに出ていた写真がで「イルカに乗った少年」(を歌っていた頃)の城みちるにそっくりだったんですよね。城みちるのジョークを言ったんですけど、(その場にいた人が)みんな若い人だったから全然わからなかったっていうことで、ちょっとショックを受けました。やっぱり城みちるって古い(若い人には伝わらない)んだなというふうに思いました。関係ない話ですけど、印象に残ったことなので、ちょっと申し上げておきたいと思います。
それから、今ご説明をしたものづくりフェスティバルの方はですね、若年層の大会もあったんですけど、ものづくりから縁遠い子どもたちに、ものづくりの面白さを伝えるというフェスティバルでもあって、会場に大きい恐竜のロボットみたいなものがあってですね、私が乗って操縦してきたんですけど、口が開いたりして、発射ボタンとかいうのがあって、そのボタン押すとボールが出ますって言うから、知らないで押したらものすごいスピードでボールが飛び出してですね、人に当たりそうになって、大変だったという、これも関係ないことなんですけど、とっても印象的でした。あれはもう本当に大勢の子どもたちが喜んだんじゃないかな思います。
ちょっと余分な話でしたが、昨日の8月1日には、ブログにも書きましたけど福井県で開催された全国知事会に出席してまいりました。私からはデジタルクリエイティブ人材育成のための群馬県の取り組みとして、tsukurunとTUMO Gunmaのお話をその場で全国に紹介させていただきました。国スポについては知事会の基本的な方向性に賛成という立場から、群馬県として5年後の国スポを時代に合った持続可能な大会としていく方針だということを発信させていただきました。午後のセッションではDXを活用した防災対応の際の市町村との連携における法的な整理の話とか、あるいはマイナンバーカードの活用などについて突っ込んだ議論が行われました。全体を通じて大変有意義な議論ができたなというふうに感じています。今回の全国知事会を踏まえて、国スポをはじめとする様々な分野の議論が、国スポだけじゃなかったんですけども、いろんな分野の議論が国を巻き込んで進むことを期待したいと思います。
さっき、城みちるさんは古いとか言ったんですけど、ちょっと訂正しますね。古いっていうか、随分年代的に(世代の方でないと伝わらない)という意味ですから。一応訂正させていただきます。自分が結構やっぱり高齢者なんだなということを感じた瞬間だったということです。
それでは会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の中身です。本日は、「NETSUGEN Challengers’ピッチ」、「PoliPoliGov意見募集第15弾」、それから「山本県政5年目の実績と成果」。これちょっと多いんですけど、早口でザーッと皆さんにまたご説明させていただきたいと思います。
それでは行きたいと思います。まず「NETSUGEN Challengers’ピッチ」です。スライドをご覧ください。群馬県では自らの力で社会課題の発見や新たな価値を創造できるイノベーションの担い手となる人材の創出を目指しております。何度もここで申し上げているとおりです。令和4年度から応募のあった高校において、起業家精神を学ぶため、高校生が普段感じている社会課題に対してビジネスプランを作成する。そして学校内でプレゼンする。こういう授業を行っております。その中で特に優れたプランを高校生自ら企業や関係機関に向けて発表する場。これがNETSUGEN Challengers’ピッチです。これは3回目となりますが、開催日時は来週8日の15時からで、場所は群馬県庁32階官民共創スペースのNETSUGENです。今年度は、県内6校からの6つのチームがビジネスプランを発表いたします。加えて今回は全国の高専生によるコンテストで、文部科学大臣賞と、丸井グループ賞を受賞した群馬高専のチームも登壇します。そして自分たちが開発した製品に関するプレゼンを行ってもらいます。
これはどのビジネスプランも、身の回りの課題に対する思いから生まれた、創意工夫溢れる中身となっています。なおピッチの様子は一般の方々も観覧することができます。現地観覧はもちろんのこと、オンラインでもご覧いただけますので、ぜひ多くの皆さんにですね、このピッチを見ていただきたいと思います。参加申し込み方法の詳細はいつものとおりスライド記載のQRコードからNETSUGENのホームページをご確認いただきたいと思います。
このNETSUGEN Challengers’ピッチですが、昨年度登壇した高校生のチームが群馬イノベーションアワードのファイナリストにも選ばれるとかですね、年々レベルが上がってきております。私自身日頃から県内の高校生には大きな可能性を感じています。今年はどんなプランが発表されるのか、非常に楽しみにしております。群馬県としてはこの取り組みを通じて、将来起業を選択肢の1つとして考える高校生が増えることを期待しております。さらに各種スタートアップ支援の取組などを通じて、引き続き、県内の若者を対象に起業の機運醸成というものを図ってまいります。
続いて「PoliPoli Gov(ポリポリガブ)」による意見募集についてです。スライドをご覧ください。群馬県では政策形成や地域課題の解決に多様な意見を取り入れ、官民共創により取り組むため、オンライン上のプラットフォームPoliPoli Gov(ポリポリガブ)を活用しています。これまでも皆さんにこの話をさせていただいていると思います。この度第15弾の意見募集を開始しましたので、ご報告したいと思います。
今回のテーマは、「災害に強い群馬県をつくっていくためにはどんな取り組みが必要か」です。私たちが住む日本は自然災害の多い国です。地震や水害をはじめ、落雷、竜巻などによる自然災害も、近年頻発するようになっていまして、大きな脅威となっています。こうした中、群馬県は近未来構想の1つとして、レジリエンスの拠点を掲げています。災害に強い地域づくりというものを進めています。災害に強くなるためには、発生前から被害を最小限にする対策とか、被災後の復旧、復興を見据えた取り組みというものをしっかり進めていく必要があります。道路や橋の整備など自治体が行う対策だけじゃなくてですね、各家庭でも災害への理解とか、防災用品の備蓄、それからハザードマップの確認など、日頃から災害に備えていくことが重要です。
そこで今回は自治体が行うべき対策から各家庭で気軽にできる対策まで、ぜひ皆さんが考える災害に強い群馬県をつくるための取組についてのお考えをお寄せいただきたいと思います。意見募集は昨日(8月1日に)スタートしました。9月1日まで受け付けております。スライド記載のQRコードやPoliPoli Gov(ポリポリガブ)のサイトから簡単に投稿できます。皆さんからのご意見は、今後災害に強い地域づくりを検討する際の参考にさせていただきます。毎回これも意見がすごく増えておりますので、前回の会見でもご報告をしましたが、今回もたくさんのご意見をお待ちしております。
それでは最後に山本県政5年目の実績と成果について、少しお時間をいただいて皆さんにお伝えしたいと思います。スライドをご覧ください。昨年7月の知事選で再選をいただき、山本県政は攻めの2期目に入りました。皆さんご存じのとおり、この1年、新しい群馬県総合計画に掲げた7つの柱の実現に向けて全力で取り組んでまいりました。その内容をすべてお話すると3時間ぐらいかかっちゃうので、この7つの柱に沿ってポイントを絞りながら、少し早いペースでお話をさせていただきたいと思います。
次のスライドをご覧ください。最初ですね、行政と教育のDXの推進に関するスライドです。子どもたちや保護者、教員などが、「いつでも、どこからでも、いろんな方法で相談できる」をコンセプトに、不登校に関するワンストップ相談窓口「つなぐん」を開設いたしました。加えて3Dメタバース上で様々な学習や活動を行う「つなサポ」も開設いたしました。こうした取組によって、子どもたち一人一人に寄り添った学びの場を提供してまいります。
次のスライドです。県庁や地域機関における手数料や使用料などの支払いについて、キャッシュレス決済の対象を拡大し、利便性を向上させました。また群馬県公式YouTubeチャンネル「tsulunos」をはじめ、様々なSNSを活用して、群馬県の認知度向上に努めてまいりました。YouTubeやTikTokなど合わせた総再生回数は昨年度の2.8倍となる3,947万回を記録しております。
次のスライドをご覧ください。(柱の)2番目ということで、「災害レジリエンスNo.1の実現」のところですね、これに関するスライドです。今年1月に発生した能登半島地震では、災害発生直後から、緊急消防援助隊などの他、様々な人的支援を行いました。県職員や市町村職員など延べ1,700人を超える規模の支援となりました。また、能登町にはトイレトレーラーと給水車をセットで派遣し、被災地に衛生的なトイレを提供いたしました。(トイレトレーラーにはぐんまちゃんのイラストが施されていて)これも現地では「ぐんまちゃん」と言われて大好評でした。
次のスライドです。はい今年3月には上信自動車道と西毛広域幹線道路の一部区間が新たに開通いたしました。これによってレジリエンスの向上のほか、移動時間の短縮、観光客の利便性の向上などの効果が実現いたしました。
次のスライドをご覧ください。「医療提供体制の強化」についてのスライドです。昨年10月から高校生世代までの医療費が群馬県内全域で無料となりました。「所得制限なし」、「自己負担なし」、「窓口での立替払いなし」で、これ全国で一番手厚い。もう1回言いますね。全国で一番手厚い最も使いやすい制度になっています。また長年の懸案であった県立小児医療センターの再整備について、群馬大学医学部附属病院の隣接地に移転することも決定いたしました。群馬県全体の小児・周産期医療提供体制の強化のため、引き続き検討を進めてまいります。
次のスライドです。知事就任当初から進めてきた「ドクターズカムホームプロジェクト」によって、人口比で全国最下位だった臨床研修医の採用数が、これ見てください。ちょっと下がっていますけども、4年連続で100人を超えるまでになりました。また探知犬研究の先進地として視察したフィンランドの取組を参考に、医学分野の探知犬育成を開始しました。これも全国で唯一です。
次のスライドどうぞ。子宮頸がんの予防対策としてHPVワクチンの接種を進めるため、今年の8月から9月を、「HPVワクチン理解促進の集中取組期間」に定めました。全国初となる「ショッピングモール接種」、あるいは「人気声優を起用したアニメ」など群馬モデルとなるような様々な取組を実施してまいります。
はい次のスライドです。「県民総活躍社会の実現」に関するスライドです。2023年移住希望地ランキングでは皆さんご存じだと思いますが、群馬県が過去最高の全国2位になりました。特に年代別のランキングでは20代と40代では全国1位です。子育て働き盛り世代からの人気が高いということが分かっています。群馬県が東京から近くて住環境に恵まれていることが広く知られ、転職なき移住の適地として高い評価を受けていることの証拠だというふうにとらえています。
はい次行きます。今年の6月には群馬県こどもまんなか推進本部会議というものを開催いたしました。群馬県としてはこども施策においても、群馬モデルといえるような施策を目指して、子育て圧倒的ナンバーNo.1を目指して全庁挙げて取り組んでまいります。また「ヤングケアラー支援ワンストップ相談窓口」でLINE相談も開始しています。悩みを抱える子どもたちに対しても、適切な支援を行ってまいります。
次どうぞ。次世代交通サービス「GunMaaS」を活用して、塾とか部活動とか子どもの移動に関する課題に対応する「こどもデマンド渋川」の実証運行を行いその有効性を確認しています。また、何らかの理由で十分に教育を受けられなかった方、外国人の方などがともに学べる場として、群馬県初の夜間中学である「県立みらい共創中学校」を開校いたしました。多様な背景を持つ生徒一人一人が思いや願いを自らの力で実現し、地域の方々と共生しながらともに未来を作っていく、そんな学校にしていきたいと思っています。
次のスライドどうぞ。障害の有無を問わずあらゆる児童生徒が同じ場所で学ぶことができる「インクルーシブ教育」のモデル校を、玉村町の上陽小学校に決定いたしました。群馬県の教育があるべき姿に近づくための確かな1歩を踏み出すことができたと考えています。また県立聾学校の生徒や当事者団体の方に出演いただいた、手話を学べるショート動画「#shuwanowa(ハッシュダグしゅわのわ)」の配信も開始しました。
次のスライドです。高齢者に「まご」のような距離感で関わるケアスタッフ「まごマネージャー」の育成プログラムを実施いたしました。若い世代と高齢者の交流を通して高齢者の孤立を防ぎ、社会参加を後押ししてまいります。また群馬県が導入したEV(電気自動車)を平日は県庁と近隣自治体で、そして休日は一般の方とシェアする「EGシェア」も開始しました。複数自治体での公用車管理のルールとか新たな活用方法などを検証し、新しい仕組みの社会実装に生かしてまいります。
次どうぞ。外国人労働者の地域社会や企業への定着促進を目的として、駐日ベトナム大使館など関係機関が情報交換などを行うプラットフォームを作りました。全国初です。こうした取り組みに駐日ベトナム大使館が参画するのが全国初です。また外国人住民のための防災訓練とか外国人を支援するボランティア養成講座というものも開催いたしました。
次のスライドどうぞ。「地域経済循環の形成」に関するスライドです。県内経済の活性化のため民間企業や、VTuberとのコラボも積極的に実施をいたしました。今年は、ぐんまちゃん活動30周年と高崎駅開業140周年が重なる年です。そこでJR東日本と連携し、ぐんまちゃんが高崎駅をジャックする「ぐんまちゃん駅」イベントを開催いたしました。JR東日本が地方自治体と連携してご当地キャラクターをテーマとした大規模イベントを実施するのは、今回が初めてのことでした。また群馬県出身である大人気VTuberの大神(おおかみ)ミオさんとコラボして群馬県の魅力をPRする番組も制作いたしました。
次のスライドどうぞ。水力発電による電力を群馬県が主体的に選定した事業者に供給する新たな仕組み、「地産地消型PPA(パワー・パーチェス・アグリーメント)群馬モデル」です。これ供給先の9社を決定いたしました。再エネ電力への関心が高くて、この取組が群馬県の企業誘致について大きな強みとなっています。
また赤城山活性化のビジョンである「赤城ウェルグラウンド」のコンセプトを体験することを目的としたイベントを開催いたしました。
加えて、板倉ニュータウンにおいて、「再エネ電力の地産地消」と「災害レジリエンス」を高めた住宅団地の供給を目的とした、官民連携事業の基本契約も民間企業と締結しています。
次のスライドどうぞ。今年の3月にはぐんまフラワーパークのリニューアル概要を決定いたしました。コンセプトは「ENJOY 花と遊ぶ」です。リニューアルには国の交付金を活用するほか、リニューアル後はこれまで県から支払っていた指定管理料をゼロとし、さらに利益の一部を納付してもらう運営方法をとります。また、赤城南面の観光拠点として、周辺観光施設での集客や収益の向上といった効果も期待されます。
このようにワイズスペンディングの考えに基づきリニューアルを進めることで、総事業費を上回る投資効果を生み出してまいります。皆さん、新しいフラワーパークのオープンをぜひ楽しみにしておいてください。
次のスライドどうぞ。畜産試験場で生まれた牛、「福勝鶴(ふくかつつる)」が全国で繁殖に利用される種雄牛に選出されました。これはすごいことなんです。家畜改良事業団が所有する種雄牛の中で群馬県産として初の総合評価1位となりました。
また農産物・産直ECサイト「ポケットマルシェ」と連携して、群馬県産の農畜産物の魅力を私が直接PRするライブショッピングを実施しました。
次のスライドお願いします。在日フランス商工会議所が群馬県庁32階の官民共創スペース「NETSUGEN」に群馬デスクを設置することを決めました。地方オフィスとしては、大阪、名古屋、福岡に続いて全国4番目、日本の大都市以外では群馬県が初めてとなります。
また、欧州最大のイノベーション機構EITの代表団と交流会を開催しました。これも結構すごいことなんですね。交流会では群馬県の魅力について私自らプレゼンを行い、EITが日本において拠点の設置を検討する際には、ぜひ群馬県を候補として考えて欲しいというふうに、熱心にPRをさせていただきました。
次のスライドどうぞ。日本を代表するスーパー企業である信越化学工業株式会社が伊勢崎市に投資額約830億円となる新たな拠点を設置することが決定しました。新たな拠点では、半導体製造に欠かせない最先端部材の製造が行われますが、将来的には研究開発も行われる可能性があると伺っています。
またロケ誘致を進めるため私がリーダーを務めるスペシャルチームを発足させました。知事がトップになってこうしたチームを立ち上げるところは、当然他にはないと思います。
次のスライドどうぞ。高崎市と群馬県が協力して進めている堤ヶ岡飛行場跡地のまちづくりに生かすため、アメリカのシリコンバレーを視察いたしました。また、クリエイティブの発信源に向けた取組に生かすためNetflixや、先進的なアイディアを創出するスタートアップ企業へのトップセールスを行ってまいりました。
次のスライドをご覧ください。「官民共創コミュニティの育成」に関するスライドです。リトリートやクリエイティブの分野で先進的な取組を行っている韓国を訪問しました。韓国最大規模の映像制作インフラを備えた施設などを視察いたしました。
また専門知識の共有や、互いの取組を学ぶことを目的に、県立自然史博物館とアメリカのインディアナポリス子ども博物館との間で協定も結びました。
次のスライドです。群馬県の魅力を詰め込んだ群馬県版図柄入りナンバープレート「ぐんま推しナンバープレート」の交付を開始いたしました。
また、「湯けむり国スポ・全スポぐんま2029」の開催が正式に内定となり、内定通知をもらってきました。大会の成功に向けて、関係者の皆さんと力を合わせて準備を進めてまいります。
次のスライドどうぞ。今年の3月には前橋市と共同で、「敷島エリアグランドデザイン」を策定し、6月にはこのグランドデザインに基づく新水泳場の整備プランが決定いたしました。この新水泳場は、50メートル公認プールで全国初となる、純木造の屋根架構を採用しています。「湯けむり国スポ・全スポぐんま」の水泳競技の会場とする予定です。
次のスライドどうぞ。効率的にインフラメンテナンスを行うため、民間企業や大学と連携してリアルタイムで過積載車両を検知するシステムの実証実験も開始しました。群馬県としては、このようなインフラメンテナンスを新たなビジネス分野として成長させたいと考えています。
また、株式会社PoliPoliが創設した基金を活用して、社会課題の解決に向けた実証実験のフィールドを群馬県が提供する官民共創ポリシープロジェクトも実施をいたしました。群馬県としては、引き続き大きく胸襟を開いて、新しい人や考え方を取り入れていく「全県リビングラボ構想」を、今まで以上にしっかりと推進していきたいと思います。
次のスライドお願いします。知事と県民の皆さんがリラックスした雰囲気で自由に意見交換を行う場として、「一太のふらっとCafe」を実施しました。第1回は30組以上の応募があり、3組の方とお話をさせていただきました。
また、全国で初めて県予算の一定割合をアート振興に生かすことを定めた「群馬パーセントフォーアート」推進条例の具体的な取組をまとめたコンセプトペーパーを作成いたしました。
次のスライドをご覧ください。「教育イノベーションの推進と始動人の活躍」に関するスライドです。SEL教育の先進地であるスコットランドを訪問し、共同研究や人材交流プログラムづくりや、具体的な取組についてスコットランドと合意しました。
また群馬県が日本で唯一参加しているOECDが行う社会情動的スキルの国際調査、非認知能力調査ですよね。「SSES」の第1弾の調査結果が公表されています。調査結果を詳細に分析して、SELの群馬モデルの確立に生かしてまいります。
またデジタル人材育成施設「tsukurun」では、県内初のサテライト施設「tsukurun KIRYU」が桐生市によって開設されました。
次のスライドお願いします。アルメニアのデジタル教育施設「TUMO」と群馬県との間で「TUMO Gunma」設置に向けた調印式を行ったほか、設置に協力いただいた河野太郎デジタル担当大臣を訪問し、TUMO Gunmaの現状を報告いたしました。TUMOセンターが設置されるのはアジアで初めてです。
また、一昨年締結した米国インディアナ州との覚書に基づき、インディアナ州の高校生が来県し県内の高校生などと交流を行いました。
次のスライドをご覧ください。「県政全般を支える取組」に関するスライドです。ベトナムのファム・ミン・チン首相が、日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議への参加に合わせ、群馬県に来県されました。他の都道府県にはない、群馬県ならではのおもてなしによって、ベトナムとの協力関係を一層強くすることができたと思います。
また米国インディアナ州のホルコム州知事が、一昨年のインディアナ州訪問をきっかけに群馬県に来県されました。今後も知事自らが先頭に立って、自治体独自の地域外交を進める予定です。そのことで、様々な分野で世界各国との交流を深め、ウィンウィンの関係を築いていきたいと考えています。
次のスライドです。高校生に知事のメンターになっていただく、高校生リバースメンターを全国で初めて実施いたしました。(スライドの写真は)1期生の10人です。子宮頸がん対策をはじめ、サイクルツーリズムの推進など、高校生ならではの自由な発想で政策提言を行っていただきました。
また県庁最大のイベントである「湯けむりフォーラム2023」を開催しました。特別ゲストとして楽天の三木谷会長や、河野太郎デジタル担当大臣にご出演をいただきました。グローバルな視点から議論を展開するセッションを多数盛り込み、前年に比べてより国際的なカンファレンスへと進化しました。今年の12月も、さらに進化しますので、その点ご期待いただきたいと思います。
次のスライドどうぞ。昨年の8月には政府主催のデジタル田園都市国家構想実現会議が、初の地方開催先として群馬県を選んでいただきました。G7デジタル・技術大臣会合の開催、日本最先端クラスのデジタル県を目指す取組が評価されたものととらえています。岸田首相ともご飯を食べましたけれど、大変元気でした。
また山本県政が目指す姿をお伝えし、県の未来や地域の課題を県民の皆さんとともに考える「群馬県未来構想フォーラムNextStage」を現在各地域で開催しております。この未来構想フォーラムでは毎回会場いっぱいとなるほど多くの方にお越しをいただいています。第1弾と比べると倍以上の人数が集まっているということと、ニコ生のリアル視聴者が3万人、4万人という状況だったんですけれど、ちょっと最近、例のサイバーアタックの関係でちょっとニコ生が入らないのが残念なんですけれども、知事と参加者との意見交換もですね、この取材に来ていただいた記者の方もいますけども、今まで以上に非常に活発に行われております。
次のスライド。新財務会計システムの不具合により県民、事業者の皆様をはじめ、ご迷惑をおかけしておりますが、令和5年度の決算について、何とか確認が完了いたしました。過去最高の県税収入額を確保するとともに、令和5年度末時点の積立基金の残高は920億円となって、過去最高となりました。なお、令和6年度当初予算とか補正予算ですでに576億円を活用しておりますので、現在の残高は334億円になっております。また県債残高は対前年341億円の減額で、これも2年連続で減っています。ということで、こんな(スライドのグラフのような)動きになっています。
以上が山本県政5年目の実績と成果の主な内容です。ちょっと早口で1.2倍速でお送りいたしました。こちら群馬県のホームページの「知事プロフィール」のページにも掲載しますので、ぜひ多くの方々にご覧をいただければと思います。改めてこうしてみると、またこの1年間、去年の7月から今年の7月までなんですけども、本当に多くのことが起きていると、群馬県でですね、とても書ききれないぐらいいろんなことがあったんですけれども、その中から選んでこれらを少しご紹介させていただきました。少なくとも、欠点だらけの知事でいろいろ失敗もしますが、群馬県が相当の勢いで動いているっていうことは皆さんにも感じていただけるんじゃないかと思っています。引き続き県民が誇りと幸福感を持てる群馬県を目指して頑張っていきたいと思っております。県庁全体で協力をしながら、県政を前に進めていきたいと思います。ちょっと早めにしゃべったんで、少し時間を短縮できたと思います。全体としては、ちょっと長くなりましたが、私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。
●NETSUGEN Challengers’ ピッチについて
(記者)
案件内でNETSUGENのChallengers’ピッチからお伺いします。今回6校6チーム参加ということですけれども、何か選抜であったり、以前の過程とかというのがあったんでしょうか。
(知事)
じゃあちょっと担当者から。
(未来投資・デジタル産業課長)
私の方からご説明させていただきます。今回Challengers’ピッチにつきましては、3回目になります。関心を持っている各高校に募集をいたしまして、各校の中で何チームか構成されます。その中で選定された各校の1チーム、それが6校6チーム集まりましてChallengers’ピッチに参加いただくという形になります。
(記者)
ちなみに何校ぐらいに最初打診してるんですか。
(未来投資・デジタル産業課長)
基本的には全校に声をかけているという形で、6校ということになってございます。
(記者)
知事にもちょっと伺いますけれど、この高校生の意見を今後県の政策などに生かしていくようなお考えは。
(知事)
記者さんもいろいろ忙しいと思いますが、時間があればぜひ見に来ていただきたいと思うんですよね。毎年、結構、中身が進化していて、すごくいい感じです。ここで出た提案も必ずちゃんと持ち帰って、各部局でいろいろ議論していますので、県の大きな方向性に反映されたものもあると思います。(未来投資・デジタル産業課長から)何か具体的なこと(の例示は)ありますか。
(未来投資・デジタル産業課長)
例えばですね、昨年度参加された前橋東高校のチームなんですけども、高校では禁止されているメイク、これが社会に出るとマナーになる。こういったテーマで、高校生ならではの悩みを解消するというような提案がございました。非常に高い評価を受けまして、私どもとしても、プログラムを修了した後に群馬イノベーションアワードの方に参加を促しまして、その中で、最終的にファイナリストまで選出されたということで、非常に機運も高まっているかなというふうに思います。また、日本政策金融公庫の方のビジネスプラングランプリ、こちらの方にも参加するような形で成果が上がっているということでございます。
●県営住宅家賃の過大徴収について
(記者)
以前からちょっと伺っておりますけれども、県営住宅の家賃の過大徴収の件で、今後、正しい家賃を算定して周知してというところでしたけど、現在、もう周知は終わっていて、さらにその何年ぐらいまで過大徴収があったかっていう調査の見込みであったりを教えていただきたいと思います。
(知事)
県土整備部の方から具体的に答えさせます。どうぞ。
(県土整備部長)
県営住宅の家賃を過大に徴収していた問題についての現在の調査の状況をまずお伝えしたいと思います。7月18日の知事定例記者会見では、今年4月から6月までの調査結果を公表させていただいたということであります。その後、今年7月分の家賃について調査を行いまして、令和6年度分の調査を完了しました。調査の結果ですけれども、過大に徴収してしまった世帯数は前回の発表と変わらず35世帯、誤って過大に徴収してしまった額は、7月分が18万8,800円でしたので、前回発表しました4月から6月分の56万7,000円と合わせまして、75万5,800円となりました。この75万5,800円が令和6年度分の過大に徴収した額となっております。
8月1日付けで正しい家賃決定を行いまして、対象の35世帯へ職員が直接謝罪と説明に伺っております。昨日までに14世帯への説明が済んだところです。引き続き、令和5年度以前の家賃の調査を進めておりますが、過去にさかのぼって県営住宅として管理している約1万戸を対象に調査を行っておりますので、全容解明に時間を要しているところであります。令和7年1月末を目標に全容解明できるよう作業を進めております。
またいつごろまでさかのぼるかっていうところもですね、順次その調査をさせていただいておりますので、1月の末を目標にその辺についても、皆さんにお伝えできるように努力してまいります。
●新財務会計システムの不具合について
(記者)
新財務会計システムの方でも不具合が相次いでいるということで、そちらのシステムの正常化の見込みなどについてお願いします。
(会計管理課長)
新財務会計システムの不具合の関係なんですけれども、不具合の方は完全には解消しておりませんが、発生件数の方は減少傾向にございます。今一つ一つ対策を講じている状況でございます。システムの原因究明なんですけれども、こちらについては、委託業者である株式会社両毛システムズと協力しながら、調査をしているところでございまして、1日も早く安定稼働できるように対策を進めていきたいと考えております。原因究明については現在調査中でございますので、判明時期については、申し訳ないんですが、今のところ未定でございます。
(知事)
できるだけ早急に(正常化できるように)、努力しているということですね。
●全国知事会を終えての所感
(記者)
最後に、知事に全国知事会を終えてというところで、今回、人口減少の対応や国スポの対応というところで、いろいろ議論があったと思いますが、知事として最も評価するようなところは。
(知事)
そうですね。私にとっては、やはり国スポ・全スポのあり方について、きちんと議論ができたことは、とても大きかったと思います。改めて、多くの知事が今の国スポについて、問題意識を持っていると。やはり、時代に合った国スポに変えなければいけないという意見を共有しているということが分かりました。さらに、知事の中には、もちろん多数の意見ではないんですけれども、一旦すべてチャラにして、あまり小手先のあれ(見直し)ではなくて、1回(国スポ・全スポそのものを)やめて、もう1回新しいものを作った方がいいという意見までありました。例えば、順番をつける必要があるのかなど、いろんな問題点を提起する方もいて、かなり率直な意見が出たと。これは一応、阿部長野県知事のもと、本部で取りまとめをしていただいたんですけれども、みんなの意見を取り入れた提案になったんじゃないかなと思います。私の方は、今日の地元紙の報道で一部取り上げられていましたけれども、とにかく群馬県としてはコンパクトな国スポを目指していると。我々としては、大規模な施設整備を行わない。水泳場はしっかり作りますけれども、基本的には既存の施設をできる限りうまく利用してやっていきます。それと、ここを目指して他県から選手を引っ張ってくるようなやり方はしないと。そうではなくて、例えばスーパーキッズプロジェクトじゃないですけれども、子どもたちへのいろんな指導や、あるいはスポーツテックを使った科学的な手法によって、主催県として、競技力の向上を目指す、優勝を目指していくと。こういうお話をさせていただきました。
それで評価する点というのはですね、東京の一極集中をめぐって、私の隣の席が小池都知事だったんですけれども、小池都知事と何人かの知事の間で、かなり突っ込んだ議論が行われました。やはり全国知事会はいろんな課題がありますし、何となく今まで(全国知事会に)出ている中でいうと、形式的とは言わないけれど、事前に打ち合わせた流れで進んでいくことが多かったんですけれど、今回はそこ(東京一極集中の話題)で結構盛り上がったので、それはそれで(形式にとらわれない)突っ込んだ議論ができたというのは、今までよりもちょっとダイナミズムが出て良かったんじゃないかなと思っています。
それから、セッションのテーマが「デジタルと防災」だったんですけれど、これはものすごく参考になりました。8人の知事が出たんですけれど、4人ぐらいの有識者が出てきて、例えば、今、石川県で震災対策をやっている、経産省から来ている前副知事、今違う役職で対応しているかもしれませんけれど、あるいはデジタルの防災関係をやっている専門家の方とか、新進気鋭のスタートアップの起業家とか、あるいは防災の研究者とか、こういう人たちの話もすごく参考になったし、それぞれの知事の意見もいろいろあってですね、このセッションはとても勉強になりました。長くは言いませんけれども、やっぱり議論の中心になったのは、能登半島地震のときに、何が一番大事かというと、こういう震災が起こった後に、いかに関係者と早く情報を共有するかということじゃないですか。(災害発生時には)どうしてもデジタルは欠かせないわけですよね。でも、例えば住民の情報を集めるということになったら、市町村との連携が必要じゃないですか。市町村がやるべきことに、なぜ県が出てくるのかみたいなことをちゃんと説得しなければいけないと。能登半島地震のときは、いろんな省令といいますか、いろんな内閣府から文書を出してもらってやったらしいんですよね。法律改正はそんな簡単じゃないと思うんだけど、やっぱり法律改正すべきじゃないかという意見もあったりして、どういうやり方で自治体間の連携をやっていくかということについては、相当いろんな議論が出て、とても参考になりました。
●昨年度のふるさと納税の状況について
(記者)
ふるさと納税の関係でですね、本日、昨年度分の受け入れの統計が総務省から発表になって、群馬県としては4倍近くに受け入れ額が増えているという発表になりました。一方で、全県の受け入れは1割増しているんですけれども、大きく減らしているような市町村もあって、自治体ごとのばらつきもあります。その受け入れの安定でも、課題があるのかなと思います。県の取組を含めて、知事のお考えを伺えればと思います。
(知事)
では、担当者の方から。
(知事戦略部 副部長)
本日、総務省の方から令和5年度のふるさと納税の都道府県順位が発表されました。令和4年度の件数で言いますと1,053件だったものが、令和5年度は4,151件と3.9倍。金額で言いますと、7,200万円あまりであったものが、2億6,000万以上ということで、3.7倍ということです。順位で言いますと、件数が34位から23位、金額の方が28位から14位ということで、上昇をしているところでございます。
(記者)
県としての主な取組を伺います。
(知事戦略部 副部長)
要因といたしまして、まず令和5年度ですね、ふるさと納税の仲介サイトがございますけれども、1サイトのみであったところを2サイト追加した、これが1つ考えられます。さらにですね、返礼品で人気の商品が令和5年度に出まして、県内でP&G社が洗濯用の衣類用洗剤を返礼品として出していただいているんですけれども、これが非常に人気を集めて、多くの寄附を集めた、こういったことも要因となっております。
(知事)
今言ったことに尽きると思うんですけれども、国と事業者と県とが、よく協力をして、より良い制度になるようにやっていけばいいんじゃないかなと思います。
(記者)
ちなみに、自治体間で、ばらつきが出てきてしまうというところについてはいかがですか。
(知事)
そこはどうでしょうか。
(知事戦略部 副部長)
それぞれ自治体で工夫を凝らして、これに取り組んでいるのかなというところがございますので、そこはどうしても結果的には(ばらつきが)出てしまうのかなと感じているところでございます。
(知事)
宇留賀さん、何かありますか。
(副知事)
自治体間でばらつきが出るのは、その時のいろんなニーズに対して、そこの地元にあるものがどういうふうに応えられるかというところもあると思いますし、我々地方公共団体からすると、このふるさと納税は、ある意味、地元をPRして、我々の物産をよく見ていただく、ないしはサービスを見ていただくという、ある意味では競争の結果だと思うんです。ばらつきが出たところは、それを踏まえて対応していけばいいのかなと思っています。
(知事)
いろいろ知恵を絞ってもらうと、そういうきっかけにしてもらえばいいんじゃないでしょうか。前向きに捉えて、こういう感じだったら、もう少しこういうやり方があるなど、自治体間で知恵を絞りあって、いいものにしていけばいいんじゃないでしょうか。
●知事就任5年目を振り返っての所感
(記者)
5年目の総括があったと思うんですけれども、知事に就任されて5年間という中で、特に今年の、直近の1年はどんな1年であったか、振り返りをお願いできますか。
(知事)
全力疾走の1年でした。ずっと全力疾走なので。攻めの4年間の第一歩ということで言うと、今日もちょうどいろんなことを言ってきたんですけれども、まさに攻めの2期目にするためのきっかけは十分作れたんじゃないかなという気がしますね。本当にいろんなことが同時進行で起こっているので、なかなかフォローするのが大変なんですけれども、どれも県が考えた目的に向かって進んでいるので、方向は間違っていないと思います。
(記者)
ちなみにこの1年の自己評価をするならば、点数でもいいですし、言葉でもいいですが、お願いします。
(知事)
この1年でいうと、80点ぐらいあげてもいいと思うんですけれど、70点だね。やっぱり副知事問題をめぐって、いろいろと県議会との調整が難航したので、その点は知事としての配慮が欠けていました。特に、この5年間、ほとんどすべての議案が圧倒的多数で、常にお二人、反対する人がいるんですけれど、ほとんどすべての会派の賛成であらゆる議案が通ってきたということで、自分の中に慢心や油断があったなというところがあるので。そこの反省も含めて10点減らして、70点ぐらいかなと。だけど、宇留賀副知事はもちろんですけれども、津久井さんもそうですけれども、県庁職員はそれぞれがいろんなチャレンジに直面したと思いますけれど、本当によくやっていただいたので、彼らには90点ぐらいあげてもいいんじゃないかと。県全体として言うと、今回いろんなことがあったので、70点ぐらいかなと思います。
(記者)
今週から6年目に入られるということですけれども、6年目の課題というのはどんなところだと思いますか。
(知事)
課題はいっぱいあるんですけれど、少なくとも我々が作った未来構想に向けて、さらに1歩進めていくということと、特に、群馬県として製造業に並び立つような新しい産業としてデジタルクリエイティブ産業を創設するという大きな目標を立てましたので、そこに向けてTUMOが稼働したり、いろんな動きが出てくるので、デジタルクリエイティブ産業というものが、本当に群馬県から生まれるような、あるいはエンタメも含めたデジタルクリエイティブ産業の拠点になるような群馬県になるための道筋をしっかりとこの1年で作りたいと思います。もちろん他のことも全部一生懸命やりますけれど、特に今言った、他の県にない独自構想を実現するための道筋を何とかこの1年間で作りたいなと思います。
(記者)
最後に、今あげてくださったものも含めて、6年目の知事の意気込みを聞かせてください。
(知事)
1日も無駄にしない。全力疾走でいくということです。結構大変なことも多いんですけれども、知事の仕事は本当に苦しくて楽しいものなので、何度も言いますけれど、人生の終盤、まだもうちょっと生きるかもしれないけれど、終盤に来てこんなにやりがいのある仕事に巡り会えたというのは本当に幸せだと思います。1日でも長く健康でいて、今のところ(実年齢は)66歳ですけれど、体内年齢は40代と言われているので、1日でも長く健康でいて、1つでも多く県民のためになることを実現したいと思います。
●昨年度のふるさと納税の状況について
(記者)
先ほどのふるさと納税の関連で伺いたいんですけれども、群馬県と市町村合わせて、ふるさと納税の寄附総額が、昨年度111億4,800万円という形で、3年連続で過去最多となったんですけれども、この点をどう評価されるか、ご意見をお願いします。
(知事)
せっかく副部長が来ているから、まず知事戦略部副部長から答えてもらいます。
(知事戦略部 副部長)
県の方(の取組)も先ほどご紹介したんですけれども、市町村さんの方でも、それぞれ地域の特性を生かした形で、工夫を凝らしてやった結果ということで受け止めております。
(記者)
ただ一方で、各都道府県、あるいは各自治体が返礼品競争という形で、皆さん努力をされていると。群馬県全体としては、おそらく47都道府県中の金額だけで見れば、令和4年度が29番だったのが、令和5年度は32番になっているんですね。なかなか競争が過熱して、寄付を集めるのも難しくなっているのかなとも見えるんですが、この点についてご評価をお願いします。
(知事)
我々としては、やっぱりふるさと納税制度を最大限に活用して、群馬県の官民共創の事業みたいなものを前に進めるということを考えたらいいんじゃないかと思っていて、もちろんその数字の部分で、全国で何番みたいなこともあるかもしれないけれど、実際ふるさと納税制度を使って、結構成果も出ているので、我々の大事な事業を進めていく上で、ふるさと納税制度を使って、いろんな人たちの協力を求めるということについては、いろんな分野で成果が出ているので、最大限群馬県としてはこれを生かしていければと思います。
それでは最後に、県民の皆さんに知事の方から直接お話をさせていただきたいと思います。今日は、この1年の実績について発表させていただきました。毎年この時期に1年間を振り返って、7月に当選したので、(発表時期が)7月になってしまうんですけれども、1年間の実績をここで発表させていただいています。早口で言ったんですけれど、今年の1年間も、ちょっとここに入らないぐらい、いろんな活動がありました。それぞれ、いろいろ課題のあるものもあるし、これからいろいろ考えていかなければいけないものもあるんですけれども、全体として言うと、本当に今、群馬県はフル稼働していると思いますし、この群馬県の勢いを、私もこれ(1年の実績)をまとめる中で感じました。とにかく今、私は群馬県に風が来ていると思っています。それも、企業の誘致だけではなくて、注目度もそうですし、この間の知事会に行っても、いろんな知事から群馬県の取組について聞かれましたし、デジタルについても非常に注目をされています。まだちょっと結果が出ていないんですけれど、おそらく群馬県のデジタル発信力、TUMOも含めた、これは間違いなく全国でもトップクラスだと思いますので、こういうことをしっかり続けて、さらに群馬県の存在感を高めていきたいと思います。攻めの4年間という意味で言うと、1年目が終わるわけですけれども、この勢いを駆ってですね、ますます群馬県を元気にしていきたいと思っています。ぜひ、皆さんには期待をしていただきたいと思いますし、また、県がこれから進めていく施策についてもご理解ご協力をいただければと思っています。
今日は、この(1年の実績の)説明があって長くなったので1時間近くになりましたが、メディアの皆さんには今日も最後まで残っていただいて、ありがとうございます。これで今週の会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。