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■日時 令和6年6月20日(木曜日)午後15時02分~15時50分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等15人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和6年6月20日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
■知事冒頭発言
それでは定例の会見を始めたいと思います。今週の17日の月曜日に、令和6年第2回の定例県議会の全日程が終了いたしました。提出していた5月補正予算などの各議案をご議決いただきました。審議に当たられた県議の皆さんに改めて感謝を申し上げたいと思います。本日は会見の内容に入る前に、17日の本会議における討論の内容と、私の所感の一部をですね、述べさせていただきたいと思います。
穂積県議には、自民党を代表して、賛成の立場から討論をいただきました。クマ対策、それから大型映像作品のロケ誘致支援を含む補正予算案をはじめ、すべての議案に賛成をいただき、力強い後押しを頂戴しました。
共産党の酒井県議からは反対の立場からの討論がありました。補正予算案の反対理由として言及されていた「教員・児童生徒向けのデジタル教材の活用基盤整備」は、これは教職員の負担を減らすとともに、子供一人一人の感性に寄り添った美術教育を行うための取り組みです。群馬県としては引き続き、デジタルを活用し、事業内容の充実と教育現場の負担軽減にしっかりと取り組んで参りたいと考えています。
また17日に追加提案させていただいた、副知事の選任についても、同意をいただきました。今回の副知事人事案についてはですね、議会の皆さんにご迷惑をかけました。これは知事である私の責任でありこの点は反省をしています。これからの1年間、宇留賀副知事には、これまで私を支えながら一緒に進めてきていただいた様々なプロジェクトに道筋をつけるために、最後までしっかり力をお借りしたいというふうに考えています。議員の皆様からのご意見ご要望については、真摯に受けとめ、議決をいただいた予算の事業効果がしっかりと出るように、引き続き緊張感を持って県政運営に当たっていきたいと考えています。
それでは会見の中身です。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。本日は「ツルノスお天気教室」の実施、それから個人情報の不正使用などについて発表させていただきます。
まず「ツルノスお天気教室」です。令和2年4月に県庁32階の動画放送スタジオ「tsulunos」を開設し、今年で4年が経過をいたしました。tsulunosでは動画の撮影や編集ができるということで、開設以来稼働率100%をずっと継続しています。この4年間で県が発信した動画はですね、YouTubeやTikTokなど各SNSを合わせると約6,500本になります。総再生回数は約6,000万回ということで、県政情報、群馬県の魅力発信に大きく貢献していると考えています。そして今回県民の皆様に、tsulunosのことをもっとよく知ってもらうため、新たなイベントの実施を決定しましたので発表したいと思います。スライドをご覧ください。
このたびtsulunosのスタジオ体験イベント「ツルノスお天気教室」を実施いたします。昨年の夏、tsulunosでアナウンサー体験をしてもらうイベント「ツルノスこども放送局」を開催いたしました。定員を超える多くの応募があって、これは大変好評でした。そこで今年はですね、私たちにとっては身近な天気をテーマにtsulunosでの体験イベントを開催することといたしました。今回のイベントでは、NHK前橋放送局「ほっとぐんま630」に出演中の気象予報士、新村美里さんをお招きしたいと考えています。参加者には、新村さんによるお天気教室「くわしく知ろう!積乱雲」とかですね、これを取り巻くクイズ、これをスタジオ内で観覧してもらい、その後お天気キャスター体験というものを行ってもらう予定です。開催日時は7月27日、土曜日13時からで、会場は県庁32階のtsulunosということになります。対象は、群馬県内在住または在学の小学4年生から6年生で、定員は10名を予定しています。参加は無料です。申し込みは7月5日金曜日まで受け付けております。申し込み方法など詳しくは、スライド記載のQRコードから県公式ホームページをご覧いただきたいと思います。なお当日イベントの様子は、スタジオの外から観覧いただける他、お天気教室とクイズはですね、県公式のYouTubeチャンネルtsulunosでライブ配信をいたします。そちらの方も皆さんにはぜひご覧いただきたいと思います。子供たちの夏休みの自由研究にはぴったりのイベントだと考えています。ぜひ奮ってご参加をいただきたいと思います。
はい続いて、個人情報の不正使用について発表したいと思います。スライドをご覧ください。この度、「ぐんまフラワーパーク」の以前の指定管理者である、株式会社ぐんまフラワー管理により、個人情報が不正に使用される事案が発生しました。ぐんまフラワー管理が指定管理者期間に取得した個人情報を使用し、自社が経営するレストランの営業案内はがきを複数回送っていたことが、先月判明をいたしました。不正に使用されたのは、フラワーパークの年間パスポート購入者や園内ボランティア、計384名分の氏名や住所といった個人情報です。なお本事案での第三者への個人情報の流出はございません。
ぐんまフラワー管理はですね、平成18年から令和5年まで、17年間ぐんまフラワーパークの指定管理者として、年間パスポート購入者や、園内ボランティアの個人情報を管理しておりました。これらの個人情報については、群馬県とぐんまフラワー管理で締結した協定書において、指定管理期間が終了した後群馬県に引き渡すと、こういうことになっていました。しかしながらぐんまフラワー管理は、個人情報を群馬県へ引き渡していませんでした。一方で、私たち群馬県も個人情報を回収していませんでした。その結果、個人情報の不正使用に繋がったということです。
今回の事案発生を受けて群馬県は、ぐんまフラワー管理を、不正が判明した時点で訪問して、年間パスポート購入者の名簿とか、ボランティア名簿などの個人情報を回収いたしました。そして再発防止を指導するとともに、個人情報の完全な引き渡しと不正使用を行わない旨の誓約書を受領いたしました。加えて、個人情報を不正に使用されてしまった方々へは、謝罪と事実関係の説明を文書で行う予定にしています。
そして今回の事案の発生を受けた今後の群馬県の対応について申し上げたいと思います。こうした事案は他の指定管理や委託業務においても起こり得るものだというふうに我々はとらえています。そこで再発防止を徹底するため、昨日、庁内全所属に通知を発出いたしました。内容は、指定管理者や委託事業者に対する個人情報保護に係る管理監督の徹底、そして指定期間や契約期間満了後の、個人情報の回収、廃棄の確認の徹底です。群馬県としては今後このような事態が発生することのないよう、指定管理者や委託事業者における個人情報の管理をこれまで以上に徹底して参りたいと思っています。加えて、県が管理する個人情報についても、管理、監督をしっかりと徹底していきたいというふうに考えています。
最後に1点お知らせをさせていただきたいと思います。スライドをご覧ください。今週土曜日にNHK総合で放送される「新プロジェクトX~挑戦者たち~」で、群馬県にマザー工場を有するSUBARUのですね、アイサイト開発秘話というものが放送される予定になっています。この中で、今から約20年前、アイサイトの開発支援に実際に携わった古仙さん、今の知事戦略部長がですね、当時の本人役として出演します。番組では、1990年代の技術開発の始まりから、2010年のアイサイト・バージョン2の完成までを描いていると伺っています。
古仙さんはですね、番組終盤におそらく経産省の補助金獲得を目指すシーンで登場するんじゃないかなと・・・いや、登場すると思います。SUBARUはこの補助金獲得をアイサイト開発の重要なターニングポイントだというふうに認識していてですね、今回SUBARUからの依頼を受けて、うちの古仙部長が出演することとなりました。
SUBARUの開発秘話とともに、それに関わった群馬県職員の努力や活躍にもスポットを当てて、人気番組で取り上げていただくということは、知事としても非常にうれしく思います。放送日時は、明後日22日土曜日、午後7時30分からです。また、その翌週の29日の土曜日、午前8時15分から再放送もあります。ぜひ県民の皆様にもご覧いただけたら幸いです。NHKのことばかりで申し訳ないんですけども、ぐんまちゃんのですね、アメリカ進出ドキュメントでも、担当の係長等がやっぱり番組に出てきていろんな苦労話をしたと。これもですね、実は群馬県職員の活躍を外に知らせる上ではものすごく大きなインパクトがあったということで、こうやって、本当にその当時担当として頑張っている県庁職員にこうやってスポットが当たるってことは、群馬県にとっても本当にいいことだと思うので、あえてですね私の方から記者会見でも発信をさせていただきました。ということで今日は比較的冒頭のプレゼンは短いんですけれども以上です。皆さんから何かご質問があればお伺いしたいと思います。
●「ツルノスお天気教室」の実施について
(記者)
まず、案件内のお話で「ツルノスお天気教室」なんですけれども、これNHKで放送とかは予定ありますでしょうか。
(知事)
はい。どうぞ、古仙さんから。
(知事戦略部長)
NHKの放送予定という形じゃないんですけれども、こちらにつきましてはtsulunosの動画放送の中でしっかりと放送させていただきます。
●「新プロジェクトX」について
(記者)
プロジェクトXの関連なんですけれども、先ほどお話で、古仙部長の登場もあるということで伺いました。詳しくは多分放送後ということになってしまうんだと思うんですけど、どのような形で登場されるのか・・・
(知事戦略部長)
すいません、せっかくなのでぜひそれを見ていただきたいということでですね、あんまりネタバレにならないという・・・
(知事)
あんまり細かいこと言う必要はないからね、本人だからね。
(知事戦略部長)
そうですね。まず今回の件ですね、私としてもやっぱり県庁生活の中でも非常に記憶に残っている仕事でございまして、そのような関係でですね、まずはSUBARU様の方から今回のお話をいただいたこと、それから、NHKのプロジェクトXの関係者の皆様にも本当に丁寧に取材していただきまして。そして、この件でまず話が来たとき、山本知事に真っ先に相談させていただいて、知事の方からも快く取材(を受けること)をオッケーしていただいたということで、改めて感謝申し上げます。
非常に、私自身は大変なエピソードもございました。プロジェクトXの(スタッフの)方も「このエピソードであれば、やっぱりプロジェクトXにふさわしいエピソードかな」というふうにおっしゃっていただきましたので、そのあたりもぜひご覧になっていただければということですね。
(記者)
わかりました。では楽しみに・・・
(知事戦略部長)
番組の後半で出ますので。
(記者)
はい。楽しみにして見たいと思います。
●東京都知事選挙について
(記者)
都知事選についてなんですけれども、本日、都知事選が告示されました。小池氏と蓮舫氏などが出馬しておりますが、一方で売名が疑われるような立候補もかなりあるというお話です。まず、都知事選について知事のお立場を伺いたいのと、併せて、候補者が乱立するような状況についても伺えればと思います。
(知事)
今、知事という立場なので、普通はちょっと発言を控えなきゃいけないところなんですけど。まあ、知事だから何か言ってもそんな取り上げられないと思うんでいいかな。本音を言うとですね、蓮舫知事は見たくないです。それはやっぱり、20年近く国会議員として活動をいろいろと拝見してきましたけども、いろんなお立場あるのかもしれませんが、やはりひたすら批判、批判、批判だったということで、やっぱりなんていうか、本当に申し訳ないんですけどこういう言い方をしたら。やっぱり知事って、明るくないといけないと思うんですよね。特に東京って、日本を代表する首都でしょ。本当に言葉に気をつけなきゃいけないんですけども、やっぱりそういうところの知事は明るくて前向きな人になって欲しいなと思います。
それから、何で私はこのことをちょっと今ね・・・まああんまり取り上げられないからいいと思うけど、(なぜ)言うかっていうとね、蓮舫さんが「都知事になったら事業仕分けみたいなことをやる」っていうようなことに匂わせていますよね。この巨大な予算を、何かチェックするのが楽しみだみたいな。あのね事業仕分け、最悪でした。もう悪夢のような3年間のときに、事業仕分けなるものができて、結構、各省庁のみんな官僚引っ張り出されて、それはもうそれぞれいろいろ問題あっても一生懸命やっているわけじゃないですか。もうメディアの前で公開処刑みたいな感じで、本当にね、なんかみんなが何て言うのか、功を焦って攻撃するみたいな。そういう構図っていうのは、私は政治家としてとても不愉快に思ってたんですね。
何で事業仕分けに対してこれだけ反応するかっていうと、その時に、この事業仕分けの一環みたいな感じで群馬県の八ッ場ダム、これをですね、当時の現職の国土交通大臣が急に中止するって言ったと。これ許せないですよ。今でも群馬県の人たちはこのことを本当に怒っていますから。しかも、この60何年間かけて結局できたんですけど、これまでの八ッ場ダムの歴史なんかも全然わからず、この事業仕分けの一環だったかどうかわかんないけど、とにかく無駄な予算を切るみたいな流れの中で、八ツ場ダムまで何て言うんでしょうか、やり玉に上がってですね、もうこれまでの歴史を全然よくわかってない大臣がやめるとか言って大混乱したわけですよ。で、あろうことか、その方針を貫くんだったらまだしも、その同じ政権の次の大臣がまたそれ(建設中止)を改めたわけですよね。だから、もうなんかね、事業仕分けみたいな、ああいうなんか、空間がまた出現するっていうのは、本当に何か私はよくないと思うし、とってもやっぱりね、どっちかっていうとやっぱりネガティブで暗いんですよね。だから小池都知事に再選を果たしていただきたいと。 小池さんはもちろん長く、一応国会議員時代から存じ上げていますが、大変強かな方で、私なんか足元にも及ばない強かな方で、当時考えてみると、我々の仲間にはそんなに人気なかったんですね。でも私は好きだったですよ。何でかって言うとね、明るいじゃないですか。小池都政8年間の中身の実績について、いろいろなこと言う人がいますけど、小池さんは明るい。それからやっぱりね、発信するメッセージがポジティブだもん。だから、北関東っていうね、首都圏に群馬県はあるわけですよ。私は、群馬県は東京よりもすばらしいところがいっぱいあるとは思ってるけど、東京を意識せざるを得ない。だって群馬県の強みを言うときに東京から新幹線で50分とか言ってるわけでしょ。だから、ある意味で言うと東京のリーダーっていうのはね、特に北関東全体に影響を与えるということから言うとですね、大変申し訳ないんですけども、蓮舫さんではなくて、小池知事にしっかり再選を果たしていただきたいというふうに思います。
もうね、自民党とかいろいろ政党あるけど、立憲民主党とか国民民主党とか、全然関係ありません。今のも政党なんか全く関係ない私の個人的な感想です。それともう1つだけ言うと、候補者乱立の話があるんですけど、石丸さん出てるじゃないですか。石丸さんって3万人の自治体の長でしょう。安芸高田市だっけ。やっぱりね、そこからやっぱり都知事選挙に挑戦してると。だから、石丸さんもなんか思った以上の大健闘を見せていただいて、やっぱり地方自治からもう1人、ある意味で言うと次世代を担うようなスターが出てくるっていうのはいいのかなと思うので。小池さんが勝って、蓮舫さんが負けて、石丸さんが大健闘するっていうのが、私にとってはベストシナリオです。はい。本当に申し訳ないんですけど、率直にそう思ってます。
候補者乱立については、これはもう国会の方で決めることなんだけど、ちょっといろいろよく仕組みを考えた方がいいんじゃないでしょうかね。それ以上はちょっと言いませんけど。やっぱり、よく国会の方で、候補者乱立がいけないとは言わないけど、もうちょっと何かこう、うまく整理ができるような仕組みを作ったらいいのかなというふうに感じます。
●政治資金規正法の改正について
(記者)
政治資金規正法の改正案が昨日成立しました。パーティー券購入者を5万円以上(の場合に)記載するなど、強化される内容もありますが、今後検討すべき内容というのが列挙されていて、詰まっていない部分もあります。政治にはお金が必要だというお話もある中で、知事もパーティーを開いたりはされています。改めて政治資金、政治と金のあり方について伺えればと思います。
(知事)
政治資金規正法改正案が通ったということは、やはり一定の評価はあるべきだとは思うんですけれども、やっぱり今の世論から考えると、多くの国民は、県民もそうですけれども、不十分だというふうに感じていると思うんですよね。文書交通費の透明化というのも随分前から言われていて、あんまり言うと、何かかっこいいこと言うみたいだけど、大体国会議員の時代から、これはいつか必ず公開になるだろうということで、公開されてもいいような形で、実は記録していたので、そこは何人か私の仲間はそれを覚悟して、きちっと公開できるようにしていました。ただ、国会議員時代はね、それは絶対に言えなかった。全体として、そういう雰囲気じゃなかったから。そんな1人だけかっこつけて公開しますとかいうような状況じゃなかったんだけど、やっぱりこれ以上もう国会議員じゃないから言わないんだけど、国民の目がこれだけ厳しい中なんで、やっぱり政治資金の問題は相当抜本的に考えていく必要があるんじゃないかなと。これ以上言うとちょっといろいろ支障があるんで言いませんが、ぜひですね、いつも言ってるように、政府にはしっかり国民の信頼を取り戻していただいて、中央政局というか、中央がガタガタするということは、本当に地方にとってはマイナスなので、しっかり国民の信頼を岸田総理に回復していただいて、これからも群馬県が政府といろんな問題で連携できるようにして欲しいなというふうに思います。
(記者)
先ほど、抜本的に考えていく必要があるというふうにおっしゃってましたが、更なる改正とか、ブラッシュアップが必要だというご認識なんでしょうか。
(知事)
そうですね。なかなかこのままでは終わらないんじゃないでしょうか。でもこれは、国会議員の皆さんが決めることなので、これ以上言いませんけども、永田町から離れてみて分かるのは、いろいろ選挙区で話を聞いているとか言っても、永田町にいるとやっぱりね、感覚がずれてくるんですよね。今、ある意味国政からちょっと引いてみているから分かるんだけど、やっぱり国民の意識とか感覚というのは、もう少し敏感に吸い上げていった方がいいんじゃないかなというふうに個人的には感じています。
●副知事人事について
(記者)
副知事人事の関係で伺います。6月17日に宇留賀さんの再任が議会で同意されました。そのあと、知事も井下幹事長も、「雨降って地固まるといい」とおっしゃっておりました。改めて、再任されたことへの思いと、知事と議会の間にできたこのしこりのようなものを乗り越えていくような仕組みについて伺えればと思います。
(知事)
まずですね今回の副知事人事については、先ほどもちょっと申し上げましたけども、この副知事人事がここまで、ある意味で言うと大きな騒動になってしまった主な原因は間違いなく知事である私にあると思っているんですよね。もうちょっと具体的に言うと、やっぱりこれも何度も言いましたけれど、知事として県議会に対する慢心とか甘えみたいなものがあったと。特に古巣の自民党については、若手からベテランまで初当選のときからよく知っているし、特にベテランの方々ともいろんなことを一緒に乗り越えてきたみたいな気持ちがあったので、そこに甘えて、県議会の認識とか、感情とかいうものを十二分に把握していなかったと。そのために特に自民党もそうですし、県議会の皆さんには大変ご迷惑をかけてしまったし、それから私の見込みが甘かったために、同士である、この5年間私を支えて粉骨砕身頑張ってきてくれた宇留賀副知事にも大変ご迷惑をかけてしまったと。ということで、今回の騒動は本当に私の責任が大きいと思っています。
しかし、記者さんが言ったように「雨降って地固まる」ということもあるので、これを機会に、議会の側はちょっと知事とのコミュニケーションが十分じゃないということなんで、それは例えば各会派との覚書にもあったように、しっかりいろんな仕組みを作ってコミュニケーション取っていくと。例えば自民党県議団だと、執行部と定例の懇談みたいなことをやっているんですけど、これをちゃんと隔週に決めてやるとか、あるいは緊急のいろんな要望なんかのときには、人を決めて、例えば幹事長と知事とか、政調会長と副知事とか、分かりませんけども、そういう形のやっぱりちゃんとパイプもつくればいいと思うし、あとはやっぱり必要ならば、それ必要かどうか分からないんですけども、(県と)県議会とをつなぐ役割のポストを作るとか、そういうことを考えていきたいと思います。
早速、自民党県議団の執行部の皆さんとは最初の懇談をおそらく7月の初めぐらいにやると思いますし、それから今回賛成していただいたリベラルとつる舞うの方々とも、もちろんちゃんと要望を受けてたんですけど、定例懇談の第1回目っていうのをやりたいと。
つる舞うとやるときも、リベラルとやるときも2人の副知事に入ってもらって、しっかりいろんな意見交換できるようにしていきたいと思います。
ですから、いろんなことありましたけども、あんまり能天気なこと言うと反省してないんじゃないかとか怒られるけど、私は後悔してることは何もないんです、すべて。でも反省してるんで、でもいいふうにしか考えないんで。こういう今回のようなことがあるからこそ、よりみんなあるべき知事と県議会の姿みたいなものをもう1回見つめ直せるっていうことなので、これを機会によりよい関係、ここが難しいですよね、やっぱある意味是々非々であるべきのところもあるわけじゃないですか、ここは難しいんだけど、やっぱり連携して、連携っていうか分からないけど、しっかりコミュニケーション取って、県民にとってよりよい成果ができるように、やっぱり知事がいろんなことを言う、いろんな政策を出す、そこにいろんな注文をつけるのが議会の役目だと思うので、各会派とのコミュニケーションをよくすると同時に、あるべき知事と県議会の姿についてもみんなで考えていければなと思います。雨降って地固まったなと言われるような状況にしていきたいと思います。
(記者)
宇留賀さん(の副知事でいられる期間が)1年限りになってしまいましたが、「群馬県のためにやっていきたい」とおっしゃっていました。改めて一言伺えればと思います。
(宇留賀副知事)
17日に再任をいただきまして、今、少し、お世話になった方々にあいさつ回りという形で、また改めてお願いしますという話で県内中を飛び回っているんですけれども、やはり多くの方にとてもご心配かけてしまったところもありますし、3週間不在の期間があったんですけれども、その間、仕事が遅れた部分だったりっていうところがあります。ここは17日にご質問いただいたときも申し上げたんですけれど、自分のミッションとしては知事をしっかり補佐をしていって、群馬県の産業も盛り立てていったり、また県民の皆さんの幸福度を向上させる、そこに一生懸命尽くすだけだと思いますし、少しブランクがあったことによって遅れた部分、そこはしっかり取り戻していくと。そういう形でしっかりやっていきたいと思います。
●東京都知事選挙について
(記者)
先ほど、都知事選に関連した質問があったので私からも。だいぶ個人を特定した形で知事がおっしゃっていたんですけれども、もうちょっと一般論として、群馬県、あるいは北関東として、どういう方が都知事にふさわしいかという、そんなちょっと都知事に求めるリーダー像という部分を改めてもうちょっといただければと。
(知事)
そうですね、つい事業仕分けのことと八ッ場ダムのことがあったんで、やや感情的になっちゃったことは後悔はしないけどちょっと反省してるんですが、やっぱり前向きな人がいい。東京はね、今、おそらく世界で最も人気のある都市なんですよ。その東京のリーダーとして、やっぱり前向きなイメージがある人がいいですよね。明るくて前向きなリーダーの方に、ぜひ東京のリーダーになって欲しいなというふうに思います。さっきも言いましたけれど、私は群馬県のポテンシャルは東京を上回っていると思っているんで、それはそうとしても、やっぱり東京は特別な場所ですよね。特に北関東という群馬県の位置からすると、東京とのいろんな関わり合いっていうのは、群馬県の未来にやっぱり直結してくるので、そういう意味でいうと、グローバルなビジョンを持った人、明るくて前向きなメッセージを出せる人、例えば地方の立場についても分かってくれる人、人の粗を、誰かを言っているわけじゃないですよ、何か悪いとこ探してどんどん攻撃するみたいな人じゃなくて、例えばその地方の立場でも、東京とは違うんだから、こういうところちゃんと分かって連携しようと思ってくれるような、そういう人がいいです。
(記者)
知事も就任されて5年目ということで、連携という言い方が正しいか分からないですけど、東京と同じ関東ということで一緒に仕事をする機会もあると思います。やっぱり東京都という存在は、群馬県から見てどういうものになる・・・
(知事)
それはさっきも言ったように、東京は日本のある意味顔なので、経済規模からいっても、例えば日本の経済って東京がおかしくなったら立ち行かないじゃないですか。やっぱりね、もうものすごい影響力があるんですよ、東京には。だから我々は、地方自治体としていろんな可能性を模索していく上で、例えば民間企業と連携したりとか、あるいは政府と連携していろんな補助金を活用させてもらったりとかあるんですけども、これからもうちょっと、例えば東京といろんな形で具体的に連携できればなと。まあ水資源の問題で、いろいろ連携してるとこはあるんですけれども、あんまり本格的に東京と連携しているプロジェクトってないと思うんですよね。でも、これを契機にいろんな形でやっぱり東京ともウィンウィンの関係を作っていけたらいいなと思っています。
●現内閣について
(記者)
また別件でなんですけども、先ほど国会の話もちょっと出ました。党首討論も行われたと思います。あとは最近は内閣支持率も過去最低というような報道も目立ってきています。なので、そこから2点なんですけども、党首討論について、もしニュースを把握されているとすれば、どういう印象を受けたかということと、今内閣支持率が下がっていること、このあたりの知事のお考えを伺えればと思います。
(知事)
それもちょっと、さっきつい都知事選で感情的になっちゃったんで、また何か言ってニュースになったら困るから気をつけて言いますが、今岸田政権、非常に大変なところにあると思うんです。自民党もそうだと思うんですよね。でも私は、もう1回言いますが、中央の政治が安定してるっていうことがとても大事なので、やはり岸田総理にはしっかりと国民の信頼を取り戻して、政権を安定させていただきたいなと。それが群馬県のためにもなるし、日本のためにもなるんじゃないかなと思っています。
そんなに個人的に親しいわけじゃないんですけど、岸田総理の応援の弁をここで別にいう意味でもないんだけど、岸田総理はですね、1つやっぱり尊敬すべきところは、人の悪口を言わないですよ。でね、外務大臣だった時代に、実は官邸で菅前首相が中心になって沖縄関係のいろんな話し合いをする会議があって、私が沖縄担当大臣になるまでは確か外務大臣と防衛大臣と官房長官、菅前首相が沖縄担当だったんですよ、確かね。官房長官として。そこに菅さんが、あんたも入れと。大臣も入れっていうことで、入って、その時の当時の防衛大臣は小野寺さんだったんですけど、小野寺さんと岸田外務大臣と、菅の兄貴と自分で何度か集まったんです。意外と何回か沖縄の件で集まったんですよね。どんなになんかいろいろ腹立たしい状況みたいのが沖縄にあったとしても、岸田外務大臣は一切人の悪口は言わなかった。ずっとそうだと思います。こういうところはやっぱり何か人としての胆力みたいのがあるのかなと思ったりしますよね。いずれにせよ、しっかり頑張って、立て直して、国民の信頼を取り戻して、政治の安定を図っていただきたいなと思います。
●東京都知事選挙について
(記者)
ちょっと細かいところを何点か確認で、小池都知事の再選をっていうことで、東京都知事選で応援に入るみたいなことは今のところは特にないのですか。
(知事)
私が応援を求められることはないと思います。万が一、ないと思うけど、万が一、小池候補から電話が来て、「一太君応援に来てよ」って言われたら応援に入ると思う。ないと思いますそれは。よくなんか「ブログ書いてくれ」とかいろんな注文が(いろいろな人から)来てるんだけど、だいたい断っているんで、私はメディアじゃないですから。ブログでシリーズ書いてくれとか(いろいろな人に)言われて。だって別にメディアじゃないのに。それはほとんど断ってます。そういうのはいろんな選挙であるんだけど、そういうこと(ブログに応援記事を書くこと)は考えてませんが、もし小池候補が「応援に来てくれ」って言ったら、応援に行ってもいいかなと思います。でも(応援を頼まれることは)ないと思います。
●副知事人事について
(記者)
あと副知事の話で、さっき別の記者さんが聞いた、今後の県議会との信頼関係構築の関係で、自民と7月に最初の懇談再開をする。それで、つる舞うとリベラルともやるというのは、それも7月でよろしいんですかね。
(知事)
今のところ、記者さんご存知のとおり結構忙しくて、ぼこぼこぼこぼこ日程が入ってきている中で、6月にやろうと思ってもちょっと無理だなと思ったから、多分7月の冒頭ぐらいになると思うんですけど、同じ月ぐらいにちゃんとこの2つと、本当の意味での定例懇談の1回目をやりたいと思います。
(記者)
あと、覚書に参加していた公明党も7月・・・
(知事)
もちろんもちろん、失礼しました。今ちょっと公明党のことが抜けてて、何かこうもう、ずっと与党として応援してもらってたんで、ちょっと抜けてたんですけど、それも当然です。大変それは失礼しました。もうなんか自民、自公っていう感じで頭にあったんで。もちろんです。
(記者)
あと、副知事の後任探しを直ちに始めるという覚書なわけですけど、あんまり先のことちょっと縛るとよくないかもしれないんですが、例えば、来年6月の任期の何カ月前には後任を探したりとか、何かこう頭の中にスケジュールってあるんでしょうか。
(知事)
当然、宇留賀さんが1年後に副知事から離れたら、やっぱりあまり間を空けないで副知事が来た方がいいので、それは多分そういうとこに合わせて探していくっていうことになるんだと思うんですよね。それで、まだ具体的には行動していませんけど、もういろんなことを考えてますんで、どうすればいいのか。こういうこと言うとまた怒られちゃうから気をつけなきゃいけないんだけど、とても(後任は)1人の副知事では足りないと思います。やっぱりね、3、4人いないと足りないぐらいの活躍を(宇留賀副知事は)してくれているので、(後任の選定は)相当良く考えてやらないといけないし、宇留賀さんがいない体制になる、やっぱり未来永劫いてもらうわけにいかないから、その中でやっぱりできることにしっかりと集中していかなきゃいけないから、少し今までの大きな政策を見直す部分は出てくると思うんですが、いずれにせよ、知事として、この群馬県をさらに発展させるためにやらなきゃいけないプロジェクトを推進するために、力になってくれる人を探すと。だから、これまで宇留賀副知事に果たしてもらってきた機能が1人の人で賄えるのかっていうのはちょっと疑問ですけど、いろんな形で、それをカバーできるような体制を作っていきたいというふうに思います。まだ実際には動いてないんですけども、もちろんいろんな考えを頭の中では巡らせています。
(記者)
今、副知事3人以上の体制を作りたいと言ったわけでは全然ないですよね。
(知事)
3人体制を作りたいということではないです。体制はもちろんそんなことは全く考えてないので、(宇留賀副知事の後任は)お一人ということだと思うんだけど、彼が一緒にやってきたというか、基本的に私がやっていることを手伝ってくれているので、彼がカバーしてきた範囲を考えると、なかなかそう簡単に同じことができる人はいないので、ちゃんとした人に来てもらわないと意味がないと思うんですよ。副知事は、知事が仕事をするために、すごく力を貸してくれる人でなければいけないので、それは相当本気で選ばなければいけない。そもそも、宇留賀さんを探すときには、当時の世耕経産大臣にお願いして、(副知事としてふさわしい)人を探してほしいと言ったし、その時にちょうど官房長官にも会ってお願いしたし、総理にも別件で会ったときにお願いしたので、だから、新進気鋭の人が来たんですよね。だから、今回もいろんな意味で、私がやろうとしていることを助けてくれる人をしっかり探したいと、あらゆるルートでしっかり探したいと。それから今回、県議会の方の要請等々もいろいろありましたので、そういうことにもしっかり応えられるという(人を探したいと。)よく総合力を見ながら、後任を探していきたいと思います。
●県内でトラック事故が多発していることについて
(記者)
トラック事故が相次いでいることで、伊勢崎市長が昨日声明を出して、今後、関係の皆さんに気を付けてもらうということだったんですけれど。トラック事故が相次ぐ中で、自動車とぶつかる、自動車の方が悪い場合もあると思うんですが、トラックの方がはみ出したというケースも伊勢崎市などであります。(それについては、)トラック運転手の人手不足という問題も根底にはあると思うんですけれど、県の方で改めて(対策を)考えていること、こういう取り組みをしていきたいということがあれば・・・
(知事)
今記者さんの言った話は、まだちゃんとした報告を受けていません。本当に申し訳ありませんが、バタバタしていて、伊勢崎市長が、昨日これについて何を言ったかという報告を受けていないので、ちょっとその中身を見てから、県としてどんな対応があるのかを考えたいと思います。ちょっとこの場では、急に言われたので、申し訳ないんですけれど、それを見てれば・・・まだ、ちょっと市長の発言の中身も、十分正確に聞いてないところなので、次の会見で、もしお答えできることがあれば、お答えしたいと思います。
●桐生市の生活保護受給の問題について
(記者)
桐生市の生活保護受給の関係についてです。問題が長続きしているように見受けられますし、先日、武見厚労大臣も群馬県が指導するように伝えているという発言もあったようなんですが、知事としての受け止めを聞かせてください。
(知事)
まず担当部から。
(福祉局長)
まず、桐生市の不適正事案に対する県の考え方ですね。桐生市の一連の不適正事案に対しては、県としてはあってはならない(ことだ)と考えております。これを受けまして、県としては、法令に基づき、特別監査を実施いたしました。改善が必要な事項について、すでに指導を行っております。その内容については、すでに皆さんご承知かと思いますけれども、近く明日皆さんにもお知らせしたいと思います。一方、桐生市においても、第三者委員会を設けて、全容解明、再発防止に向けて取り組みが進められているところですので、県として、第三者委員会とも協力をして、桐生市の生活保護業務が適正に行われるよう、引き続き指導してまいりたいと考えています。
(記者)
知事、いかがでしょう。
(知事)
この間も別件で、荒木市長に会ったときに、この話が出て、市長も「本気でやる、迷惑かけて申し訳ない」とおっしゃっていたんですけれど、県としても、今指導を続けておりますので、これは武見大臣の言葉もあるので、さらに、担当部からしっかり指導していくようにしたいと思います。これは、基本的にあってはならないことだと思っています。
(記者)
局長と知事のご発言から、県としても行政に問題があったという認識をされているということでよろしいんでしょうか。
(福祉局長)
はい。
●東京都知事選挙について
(記者)
都知事選の関係なんですけれども、先ほど小池さんと蓮舫さんの話がありました。それで、蓮舫さんに対して、(当時の)八ッ場ダムでの事業仕分けを振り返りながら、ちょっと心配されていらっしゃったお話がありましたけれども、時代が変わってですね、仮に蓮舫さんが(都知事に)なった場合に、(知事が)心配されている県の施策などが具体的に念頭にあって、おっしゃったのか、そのあたりのことをお願いします。
(知事)
先ほど申し上げたのは、私の感想なので、この政策がいいとか悪いとかは言ってないので、これは個人としての感情を申し上げたということです。この八ッ場ダムの(一連の)流れというのが、事業仕分けの一環だったかどうかは、ちょっと正確に覚えてないんですけれど、全体として、とにかく今ある大きなプロジェクトを見直そうという流れが出来てて、その象徴が事業仕分けだったと思うんですよね。もちろん、(蓮舫さんは都知事になったら、)違うやり方をなさるのかは、よくわかんないですけど。やっぱり、あのときは本当に霞が関が暗かった、日本中がとても暗くて、もちろん宇留賀さんもそうですけれど、みんな官僚はそれぞれの担当を持っていて、事業をやっているんだけど、(最後は)もちろん彼らが責任を持つんだけど、本当に(官僚たちが)公開の場で徹底的に攻撃されて、おそらくその資料を作るために、みんな徹夜を続けて・・・本当にどれほどみんなが苦しんだかと思うんですよね。だから、記者さんの言うとおり、細かく、こういう政策がということではなくて、(蓮舫さんは、)そのイメージがつきまとうんですよ、(常に)予算を見ているよみたいな・・・だから、そういうことは嫌だなということで。普通、知事はこんな個人的なことを言わないと思うんですけれど。いつも記者さんに叱られているように、非常に子供っぽい6歳児なので、そこは勘弁してほしいと思うけれど、私はやっぱり明るい人に(都知事に)なってほしいです。東京都知事は、群馬県知事にとってというか、関東にとって、とても大事な存在なので、やっぱり6歳児の感性で見て、明るい、優しい、前向きなメッセージ(を発信する)人がいいなと思っています。
(記者)
特段、具体的な政策への懸念を念頭に置かれての発言ではなかったということになりますか。
(知事)
違います、私の個人的な感想を述べたので。
(記者)
分かりました。それで、東京一極集中について、いろんな考えがありますけれども、群馬県は移住の関係などに力を入れていますが、この辺りのことで、東京のリーダーに求めたいことや注目されていること等ありましたら、お考えをお聞かせください。
(知事)
そこもあまり言ってしまうと、知事の立場なので・・・あまり細かいことは申し上げませんけれども、とにかく東京は、日本の顔だし、特別な存在なので、東京は東京で活力を持ってもらわなければいけないと思うんですよね。ただ、今、記者さんが言ったように、やっぱり一極集中が問題になっていることは確かなので、いろんな意味で、東京にとっても(他の地域にとっても)プラスになるような、ウィンウィンになるような、多極化という見方もできるのかなと。例えば、群馬県も防災の面では、かなり大事な役目を果たそうということで、防災大臣のところに行きましたけれども、大規模地震が起こったときに、おそらく群馬県は医療でいうと、かなり大事なバックアップ(の拠点)になってくるわけじゃないですか。そういう感じで、東京は東京で、活力を持っていかなければいけないんだけど、もうちょっといろんな形で、多極分散することによって、都民の安全性も上がり、しかも、周辺の経済活力に繋がる(という)ような道を模索してほしいなと思います。
(記者)
最後に、小池知事との関係なんですけれども、先ほど(小池都知事が)「一太くん、ブログに書いてよ」とか「応援に来てよ」と言ったら、前向きなお話をされていましたけれど・・・
(知事)
「ブログに書いて」は絶対言われないけれど、過去、いろんなときに、いろんな人から「ブログに書いてくれ」と頼まれるということを言ったので・・・小池さんがそんなことを言うわけがないし、こんな小さな発信装置でそんなことを頼まれるはずはないと思うんだけど。そんな影響力ありませんから、ないと思うけれど、もし1回でも応援に来てほしいと言われたら、1回ぐらい(応援に)入りますよ。やっぱり、今の状況で言うと、小池さんに再選していただきたいなと思っているので。
(記者)
明るく、前向きで、ポジティブというところは山本知事も常々ご自身で意識されていらっしゃるところと、小池さんに求めるところが、重なって聞こえたんですけれども・・・小池さんとの関係、つまり仲良しですかということをお聞きしたいんですが。
(知事)
いや、そんな仲良しじゃないですけれど、さっき言ったように、もちろん、随分長い間存じ上げてるんですけれど、私の仲間の間では、そんなに人気はありませんでした、正直言うけれど。だけど、(小池都知事は)国会議員のときからそうだけど、クールビズも含めて、知恵があるし、メッセージ自体はポジティブだし、やっぱり明るいですよ。だから、そこはすごくいいなと。記者さんは、具体的な政策のことも言うけれど、政治は人間が作るわけでしょ。やっぱり、その人の魂がどうかということで大きく変わるんですよ。その人がものすごく優しい人なのか、意地悪な人なのかとかね。こういうことは、私は大事だと思っているので。これは、この政策がいいから、あの政策がいいからという話ではなくて、もう1回言いますが、単なる個人の感情レベルの話を、つい記者さんに聞かれて言ってしまったというだけなんですけれど。そういう意味でいうと、(小池都知事とは)そんなに仲がいいとは思わないけれど、でも、ここまでリーダーとして8年やってこられたわけだから、続けて頑張っていただきたいなと思っています。
●改正地方自治法について
(記者)
昨日、改正地方自治法が成立しました。知事もコロナ禍を経て、いろいろご経験されたと思いますが、今後、メリット、デメリットを含め、どういう受け止めをされていますか。
(知事)
まず総務部長の方から、そのあとコメントします。
(総務部長)
改正地方自治法の関係ですけれど、いわゆる指示権の関係でよろしいでしょうか。
(記者)
はい。
(総務部長)
こちらにつきましては、国民に重大な影響を及ぼす場合に、国が地方に対して指示を与えられるということでございます。ただ、こういった重大なことが起きたときということなんですけれども、基本的に安易に行使されると、地方と国との対等な関係は崩れる恐れがあるかもしれません。そういった意味でですね、これは国において、慎重に行使されるものだと考えております。そして、やはり大事なのは、国と地方の役割分担だと思います。国がリーダーシップを発揮して、進めるべき分野と、地域の実情に応じて、都道府県知事の判断に応じて、進めるべき対策、その辺りのバランスが重要だと考えております。国は引き続き、地域の実情に合った柔軟な対応が、知事の判断でできるような検討もしていただきたいと考えております。
(記者)
知事、お願いします。
(知事)
今、総務部長が言ったとおりだと思うんですけれども、コロナの経験を踏まえれば、こういう必要性はあるのかもしれないですよね。ただ、国がよりリーダーシップを発揮すべき部分と、地方にもう少し権限が与えられる部分というのはあると思うんですよね。要は、そこのバランスだと思うんです。そこのバランスをよく考えて、しっかり運用していくということが大事なのかなと。そこは、よく国にも考えてほしいなと思うんだけど。特に、コロナのときに、はっきりしたことは、国と都道府県の役割分担がはっきりしていないですよね。特に、パンデミックのような緊急事態において、これもしっかりと見直していく必要があるんじゃないかなと思います。ですから、もう1回言いますが、ぜひバランスをとって考えてほしいと思っています。
(記者)
ちなみに、例えば、より地方に権限があった方がいいと思うところについては・・・
(知事)
コロナに限らないで言えば、もっとちゃんと予算をおろしてくれないといけないかなと。こんなに頻繁に宇留賀さんと東京に行かなければいけないというのは、今の仕組みのせいなので、もうちょっと(都道府県に)任せてくれれば、我々が判断して、もっといいことできるというのが私の感覚なので。例えば、緊急事態宣言の判断は確かに国も大変だったんですよ。当時、西村大臣が大活躍していたんですけれど、何度も連絡を取り合って、緊急事態宣言は国が決めるわけですよ。だけど、例えば、これを解除するのは、むしろ地方の知事の判断の方が正確だったりするかもしれないじゃないですか。だから、そういう分野で、もう少し役割分担をはっきりさせていった方がよかったかなという気がしますね。
今日は、記者さんの質問で、都知事選の話があったものですから、やや個人の感情的な話をしてしまって、いつものとおり反省はしております。自分の言ったことを取り消すつもりもないんですけれども、やっぱり、リーダーは明るい人の方がいいと思っていますし、新しい都知事は、どなたになっても、未来に向けたポジティブなメッセージを出してほしいと。今までやってきたことを見直すことは大事かもしれないけれど、バサバサ切って、公開で攻撃するみたいなやり方はぜひやらないでほしいなと思うのが、私の正直な感想でございます。東京都知事選挙に応援に行くことはないと思います。私に応援に来てくれという陣営があるはずがないので。ただ、もう1回言いますけれども、私の意見ですけれど、しっかり小池さんに再選を果たしていただいて、都政も安定をさせていただいて、そういう中で、群馬県と、より今まで以上の連携ができたらいいなと思っています。
最後に、今の政権は大変な状況ですけれども、何度も言っていますが、岸田総理には厳しいところでありますけれども、しっかりと国民の信頼を取り戻していただいて、政権を安定していただきたいなと、このように知事として考えていることも最後に付け加えて、今日の会見を終わりたいと思います。皆さん、今日も最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。