本文
■日時 令和6年6月6日(木曜日)午後2時01分~2時55分
■会場 記者会見室
■出席者 県:知事ほか
記者:記者クラブ所属記者等15人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)
令和6年6月6日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
■知事冒頭発言
それでは定例会見を始めたいと思います。今週2日の日曜日、令和6年度の高校生リバースメンターの委嘱式を開催いたしました。新たなメンターとなる10人の高校生に委嘱状を手渡して、その後、最初の意見交換もさせていただきました。企業との連携とか、アニメを活用した地域活性化とか、あるいは外国人向けボランティアとかそれぞれ熱い思いを持っている部分について、意見を交換しました。(メンターの高校生たちと)話をする中で、各メンターの高校生の皆さんのキャラクターも少しずつ分かった部分があってですね、昨年度の1期生、これも素晴らしいメンバーだったんですが、(今年度のメンターも、昨年度のメンターに)勝るとも劣らない、個性的なメンバーに集まっていただいたなと感じています。今後、8月に実施する知事への政策提言会に向けて、各メンターの皆さんには提言を磨き上げていただきたいと思っています。高校生ならではの常識にとらわれない、自由な発想での提案を期待しております。県民の皆さんには、この10人の高校生メンターの活躍にぜひ注目していただきたいと思います。
さて、先週5月30日から令和6年第2回定例県議会の一般質問が実施されております。恒例となっていますが、本日は発表項目に先立って、先週から今週にかけて行われた県議会の一般質問について知事答弁を中心にスピーディーに所感を述べさせていただきたいと思います。少し長くなりますがお付き合いください。スライドをどうぞ。
まず、5月30日の一般質問です。森県議からは県立小児医療センター移転後の北毛地域における医療体制などについて、ご質問をいただきました。県立小児医療センターの移転にあたって、群馬県では、関係する市町村や医療機関などで構成する検討会議を設置いたしました。今後、検討会議でのご意見も伺いながら、北毛地域の皆さんが安心できる小児・周産期医療体制の確保に全力で取り組んでまいります。
金沢県議からは、女性の県内定着に向けた取り組みなどについてご質問いただきました。金沢県議にご指摘いただいた女性の転出超過は、大都市を除く地方の、全国的な傾向といえると思います。群馬県では女性が活躍できる環境整備の観点から、デジタルクリエイティブ産業の創出に取り組んでおります。引き続き、女性が活躍して、幸福を実感できる環境を整備し、県内の定着に繋げていきたいと思います。
牛木県議からは私に対する質問はありませんでしたが、こんにゃく振興などについてご質問をいただきました。牛木県議がおっしゃったように、こんにゃくイモに含まれる様々な機能を持つ成分は海外からも非常に注目されています。今後も引き続き、輸出などの販路開拓に積極的に取り組み、こんにゃく製品の需要拡大に取り組んでいきたいと思います。
鈴木敦子県議からは、多様化する家族のあり方等についてご質問をいただきました。鈴木県議にご指摘いただいた同性婚や選択的夫婦別姓、これは様々な考え方がある非常にセンシティブな問題だと思っています。群馬県としてはいろんな立場の方々の意見に耳を傾けながら、引き続きしっかりと考えていきたいと思います。
次のスライド、31日です。相沢県議から私に対する質問はありませんでしたが、県土整備プランの見直しなどについてご質問をいただきました。群馬県は、これまで災害レジリエンスNo.1の実現を最重点政策に掲げて、水害対策や強靱な道路ネットワークの構築など様々な取り組みを進めてまいりました。次期「県土整備プラン」でもこの理念を継承して、未来に繋がる社会資本整備を進めていきたいと思います。
次に水野県議からは、ネイチャーポジティブについてご質問をいただきました。ネイチャーポジティブは、生物多様性の損失を止めて回復軌道に乗せるという新しい考え方です。群馬県としては、自然環境分野のみならず、県の政策、施策全般にこの視点を取り入れて、官民一体となって生物多様性を守る取り組みを進めてまいります。
大林県議からは私に対する質問はありませんでしたが、インクルーシブ教育などについてご質問をいただきました。群馬県では玉村町の上陽小学校をインクルーシブ教育のモデル校に決めました。今後、モデル校での実践研究をとおして適切な相談体制、教員配置を検討し、障害がある児童生徒に寄り添った支援体制を構築してまいります。
須永県議からは「埴輪王国ぐんま」などについてご質問をいただきました。須永県議からもご紹介いただきましたが、今年から来年にかけて東京国立博物館と九州国立博物館で埴輪の特別展が開催されます。特別展では「国宝・挂甲武人埴輪」をはじめ、群馬県内から出土した5体の武人埴輪が一堂に展示されます。群馬県としてはこれを絶好の機会と捉え、様々な取り組みを進めて、「埴輪王国ぐんま」をこの際しっかりPRしていきたいと思います。
最後、6月4日の一般質問です。秋山県議からは、半導体企業の誘致などについてご質問をいただきました。先日伊勢崎市に新たな拠点の設置を決めた信越化学工業をはじめ、群馬県内には半導体のサプライチェーンを支える企業が多く立地しています。今後も引き続き、こうした企業をしっかりと支援していくとともに、知事のトップセールスをとおしてさらなる企業誘致にも取り組んでまいります。
金子県議からは知事への質問はありませんでしたが、GunMaaSの取り組みなどについてご質問いただきました。今年3月に実証を行った「こどもデマンド渋川」ではその有効性が確認できました。今後も引き続き、「こどもデマンド」をはじめ、GunMaaSを活用した様々なサービスの展開に、市町村や関係者としっかり連携しながら取り組んでまいります。
亀山県議からは知事に質問はありませんでしたが、県が目指すDXなどについてご質問をいただきました。群馬県は、日本最先端クラスのデジタル県を目指して、デジタル化を進めてまいりました。その結果、デジタルを活用した新しい事業モデルを15件創出したほか、日本DX大賞で都道府県初の大賞を受賞するなど、一定の成果を上げることができたと捉えています。
橋爪県議からは「上野三碑の金井沢碑」についてご質問をいただきました。上野三碑の金井沢碑は、高崎市選出の県議の皆さんも頑張っていただいて官民一体となって登録推進運動を進めた結果、ユネスコの「世界の記憶」に最短で登録をされました。令和8年には金井沢碑の建立から1300年を迎えるということで、県立歴史博物館での企画展、記念講演会など、この碑の歴史的価値を発信する取り組みを検討していきたいと思います。
質疑については以上です。先週と今週、質問に立たれた県議の皆さんに対して改めて御礼を申し上げます。ちょっと時間を取りましたけれども、記者会見を見ている県民の皆さんも結構いるので、全体の質問を振り返る意味でもいいかなと思っています。引き続き、各種委員会が開催されますけれども、県としては皆さんにご理解をいただけるようにいろんな質問、問題について丁寧に説明していきたいと思います。
それでは会見の中身に行きたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な中身は2つです。「地産地消型PPA群馬モデル」、そして「プロスポーツチームの応援プロジェクト」について発表したいと思います。
まずは、「地産地消型PPA群馬モデル」です。群馬県企業局は33の水力発電所を持ち、群馬県の豊富な水資源を活用して再生可能エネルギーの水力発電を行っています。その発電量は公営電気事業者の中では日本一です。昨年度、この水力発電で得る電力を群馬県内の事業者に提供する新たな仕組み、地産地消型PPA群馬モデルを創設いたしました。PPA、会見(でも説明)させていただきましたが、「Power Purchase Agreement」の略です。電力を生み出す事業者と電力を消費する事業者が、直接、電気の売買契約を結ぶことをPPAと呼んでいます。地産地消型PPA群馬モデルは、群馬県が主体的に供給先を選定し、そしてエネルギーの地産地消を実現する、こういう流れになります。全国初の取り組みだとここでも申し上げました。電力供給で言うと群馬モデルと言っていいと思います。
スライドをご覧ください、昨年度の実績から(ご説明します)。昨年5月にPPAによる再エネ電力を利用したい群馬県内の事業者を募集しました。想定を上回る25社から応募がありました。審査の結果、地球温暖化対策や地域貢献などで優れた取り組みを行っている、カインズを含むスライド記載の9社を選定させていただきました。これらの企業に対して今年4月から群馬県産の再エネ電力の供給を開始いたしました。昨年度の実績からも多くの企業が再エネ電力の導入に関心を持っていることが分かりました。また昨年度PPAを創設して以来、知事のトップセールスで国内外の民間企業に対して私自らこの取り組みをPRしてまいりました。企業からの注目度が高いんですよね。この取り組みが群馬県内の企業誘致において、これも大きな強みになっていることは間違いないと思っています。そして、この度地産地消型PPA群馬モデルの第2弾の募集を開始いたします。そのご報告です、スライドどうぞ。
募集対象は、前回に引き続き群馬県内に特別高圧や高圧で契約している施設などを持っている事業者です。供給期間は令和7年4月1日から令和10年3月31日までの3年間です。供給する電力量は年間8,000万キロワットアワーです。第1弾と合わせると、来年度からはPPAによる群馬県産の再エネ電力を年間約1億9,000万キロワットアワー供給することとなります。これは企業局の総発電量の4分の1になります。また、群馬県が小売電気事業者に電力を卸す際の単価ですが、いろいろ検討した結果、昨年同様1キロワットアワーあたり15円とさせていただきます。供給先事業者の募集期間は、本日から6月28日までです。詳しい応募方法などは、このスライド記載のQRコードから群馬県のホームページをご確認ください。再エネ電力の導入に関心をお持ちの皆さん、ぜひとも応募をお待ちしています。群馬県としては、地産地消型PPA群馬モデルを今後も様々な場面でPRして、企業誘致など群馬県のさらなる発展に繋げていきたいと思っています。
続いて「プロスポーツチーム応援プロジェクト」です。群馬県には、皆さんご存じのとおりザスパ群馬をはじめ、群馬ダイヤモンドペガサス、群馬クレインサンダーズ、そして、バレーボールの群馬グリーンウイングスなどの多くのプロスポーツチームがあります。群馬県としては、こうしたプロスポーツチームの応援をとおして地域の活性化に繋げていきたいと考えています。そしてこの度、プロスポーツチーム応援プロジェクトを立ち上げることといたしました。その第1弾となる企画についてお知らせいたします。
スライドをご覧ください。明後日8日の土曜日、ザスパ群馬対栃木SCのパブリックビューイングを群馬県庁で開催させていただきます。会場は、県民広場と県庁32階の官民共創スペースのNETSUGENになります。試合のキックオフに合わせて19時から開始します。県民広場では、昭和庁舎の壁面に生中継の試合映像を投影させていただきます。なんかニュー・シネマ・パラダイスみたいだけど。県民広場でのパブリックビューイングは今回が初めてとなります。参加費は無料で、どなたでも参加できます。県民広場では飲食の販売もやりますので、食事を楽しみながらこの試合を観戦していただきたいと思っています。
今回のザスパ群馬対栃木SCは北関東ダービーと呼ばれていて、実はファンからの注目度が高い試合となっています。多くの皆さまにご声援をいただいて、ご参加をいただいて、ぜひこのパブリックビューイングに参加していただいて、ザスパの選手たちに熱い声援を送っていただきたいと考えています。当日はこの他にも県民広場とか、県庁の32階NETSUGENでイベントも開催されます。詳しくはスライド記載のQRコードから群馬県の公式ホームページをご覧いただきたいと思います。
ザスパ群馬は、現在サッカーJ2で最下位となっておりまして、皆さんご存じのとおり苦しい状況が続いています。こうした状況だからこそ、皆さんのさらなる応援が必要だと思っています。県民の皆さまにはぜひスタジアムやパブリックビューイングでの観戦をお願いすると同時に、ここからザスパの選手が頑張っていきますから、ぜひ勝利に向かって戦う彼らへの後押しを知事の私からもお願いをしたいと思います。
群馬県では、今後もプロスポーツ応援プロジェクト、これは第1弾なんですけれど、第2弾、第3弾を企画していきたいと考えています。準備が整いましたら順次発表いたしますので、どうぞ県民の皆さまにも楽しみにしていただきたいと思います。はい、ということで今日は2つに絞ってお話をしました、私からは以上です。何かご質問があればお伺いしたいと思います。
●プロスポーツチーム応援プロジェクトについて
(記者)
ザスパのパブリックビューイングなんですけれども、パブリックビューイング自体は何度目か分かりますでしょうか。
(知事)
スポーツ局長どうぞ。
(スポーツ局長)
パブリックビューイングについては、(これまでも)NETSUGEN等でやっていまして、ザスパも昨年複数回やっていますし、今年は5月にクレインサンダーズのパブリックビューイングを32階のNETSUGENで実施しています。今回は昭和庁舎での開催が初めてということで報道提供をさせていただきました。
(記者)
今後のプロスポーツ応援プロジェクトは、他のプロスポーツの団体でこういうパブリックビューイングなど、そういう形のイベントを企画していきたいというイメージでしょうか。
(スポーツ局長)
プロスポーツは県内でいくつかあるんですけれども、今までは県庁で(応援イベントを)やることが多かったんですけれど、今後は地域に根差したプロスポーツということで、例えばクレインサンダーズであれば太田市の方に(拠点が)ありますので、そちらの方でも実施できるように計画していきたいと考えております。
●地産地消型PPA群馬モデルについて
(記者)
地産地消型PPA群馬モデルの関係で、昨年と変更点はありますでしょうか。
(知事)
どうぞ、企業管理者から。
(企業管理者)
基本的なところは変わっていないんですけれども、需要家の選定の評価基準の中に、再エネ導入への取り組み実績と計画予定も含まれているんですけれど、その点も考慮して評価をしたいと考えております。
●県民会館の存廃について
(記者)
それでは、県民会館の存廃の関係で伺いたいと思います。県民会館では現在、来年度の予約の受付を停止しています。2021年度の県有施設のあり方見直しの最終報告では、本年度までの3年間に新たな運営方法とか、あり方を再度検討するということになっております。県民会館の存廃について、県のお考えを伺いたいと思います。加えてですね、改修費用について、改修費用を抑えた運営の仕方があるのではないかと、県議の視察の際に発言があったとも聞いています。この点についてもお考えを伺えればと思います。
(知事)
新井地域創生部長から。
(地域創生部長)
今、お話がありましたように、県民会館については、令和3年3月の県有施設のあり方見直し最終報告において、施設の必要性について多大な費用をかけてまで、県有施設として、将来にわたって維持し続ける必要性は低いと、そういう方針を公表しております。
しかしながら、県議会ですとか、県民からの要望を受けまして、令和4年度から3年間、前橋市と連携の上、大ホールと付帯施設に限定して、施設を存続してまいりました。本年度末までが一応(存続が)決まっている期間でございます。ですので、予約停止とさせていただきましたのは、(令和)7年4月以降の方向性が決まっていないところが一番大きな理由でございます。この間、施設全体の耐震性の問題、もともと耐震性に問題があるというのは分かっておりましたけれども、それ以外に施設の老朽化も進んでおります。そういった懸念事項が解消されていない上に、以前の見直しの時よりも状況が厳しくなっているというところがございます。今は、利用者の安全を確保するということで、予約を停止して、施設の利用を停止している間に、少し検討しなければいけないという形になっております。4月に県議会の常任委員会の月いち委員会で視察した際に、県民会館の指定管理者の方から、「今、困っているのは空調施設です」という話がありました。課題となっている空調施設について、修理が済めば、当面稼動できるということなんですが、もともと挙げられている耐震性ですとか、老朽化、人命に繋がるような、その修繕の必要性まで考慮されているものではなく、のちに前橋市に確認したところ、市の(正式な)意見ではないという回答はいただいているところでございます。
(知事)
記者さん、まず工夫すれば改修費を抑えられるみたいな発言というのは、これは前橋市の立場でも何でもないんですよね。その時に、指定管理者の方から出たのかわかりませんが、これは全く根拠がないです。それから、我々の試算ではやっぱりちゃんと改修するとなると30億円かかりますから。あの施設を30億かけて改修する本当に意味があるのかどうかというのは、これは慎重に考えなければいけないと。
それからですね、利用を一旦停止したのは、私の強い意向もあって、安全性が心配なんですよね。そもそも、耐震性の問題で何度か工事をしているわけですよね。口で言うのは「いや大丈夫です」とかいうのは簡単なんだけど、例えば大きな地震があって何かあったってことでは取り返しがつかないので、まず安全性を確保するために、しばらくは利用を控えた方がいいんじゃないかという、私の強い希望もあって、担当部の方でいろいろと議論してですね、今(令和7年4月以降の利用予約を)止めているということです。まだ廃止が決まったわけじゃありません。これからしっかり議論していきますが、今日は少し新井部長の方から正確な事実を伝えさせていただきました。
(記者)
分かりました。前橋市の小川市長としてはですね、その改修して稼働させるのが望ましい姿だと記者会見でも仰っております。それで今後の協議になるのかなとは思いますが、それについて伺えればと思います。
(地域創生部長)
それは、県有施設のまま(存続させることが)、前橋市民にとってメリットがあるというご見解で、前橋市長としては当然のコメントだと思っております。しかし、県民会館は県有施設ですし、前橋市民だけではなく、全群馬県民ということを考えたときに、今の利用は、どうしても前橋市民の方に偏っているところがございます。先ほど知事から30億という数字がありましたが、それはあくまでも平成30年度のときの試算ですので、現状を考えるともっと金額は増えますし、それも必要最小限の修繕で、県民会館が作られた当時(のことを考えると)、致し方ないんですが、バリアフリーですとか、そういう観点に立って整備された施設ではないので、高齢者等にとっても今現在、非常に使いにくい(施設となっており、30億という金額は)、それを解消する費用までは十分には積まれている数字ではないです。
(知事)
今、とてもいいポイントがあったんですけれども、あのときに試算したのが30億でしょ。(今は)多分もっとかかりますよね。今度(改修を)やるということになると、本当にバリアフリーもやらなければいけないので、相当のお金がかかるわけですよね。前橋市長のコメントは、市長としてのコメントとしては分かるし、前橋市民の皆さんがここについて、非常に思い入れを持っているという気持ちも大事にしなければいけないと思ったし、県議のお考えもあったので、我々は結論を延ばして議論しているということになったんですけれども。(あくまで)県有施設なんでね、今、前橋市民の(利用を)除くと、おそらく(他の地域の)県民の利用というのは数パーセントだと思うんですよね。前橋市民の方々に活用していただくのはいいんですけれど、(使用者の)9割以上が(前橋市民)になっているという中で、果たして、かなりの費用をかけて、県有施設を維持してくかどうかという検討は、前橋市長の「前橋市としては改修して使うのが好ましい」というコメントは、申し訳ないけれど、ちょっと次元が違うんじゃないかなと思っています。
(記者)
お考えは分かりました。今後の協議のスケジュール感とか、どういうプロセスを踏むかみたいなものがわかっている範囲で、もしお答えできるものがあれば、伺えればと思います。
(地域創生部長)
はい。来年度の4月からの予約を停止しているということで、今のところそこまでなんですけれども、あまり先に行かないうちには方針を出したいとは思っております。ただ様々なことを考えていかなければいけませんし、県議会からも十分に議論をさせてくれというお話もいただいておりますので、いろいろな段階でご協議、特に前橋市とも協議、当然ですけれどもそれ以外の関係団体とも協議して、できるだけ早く決めたいという、そこまででございます。
●副知事人事について
(記者)
副知事の人事案について伺いたいと思います。12日に開かれる県議会の全員協議会で、知事が副知事人事案について説明すると県議会側から発表がありました。全員協議会ではどのような点を説明されるのかを伺えればと思います。あと加えて、山本県政を4年間支えた宇留賀さんの実績と知事の評価を改めてになりますが、伺えればと思います。
(知事)
まずですね、こちらからお願いしたわけですけれども、全員協議会を開いていただけるとことは大変ありがたいと。こういう機会を頂戴したということを、まず感謝を申し上げたいと思います。もうここで何をどう説明するかと、あまり細かいことを言うのも良くないかなと思うんですけれども、いろいろと考えてみるにつけてですね、やっぱり私のその何か考え方、見方が甘かったところもあるし、少し慢心というか、県議会に対する甘えみたいなものもあったと。ここら辺はやっぱり反省しなきゃいけないかなと思っています。そのことをしっかりと伝えた上で、なぜ宇留賀副知事の続投をお願いしているのかっていうことをですね、できるだけ誠実に正直に丁寧にご説明をして、理解を得たいと思います。
宇留賀副知事の評価については、もう今更繰り返すまでもないと思うんですけれども、宇留賀さんがいなくなってから2週間くらいですか、結構大変なんですよ。やっぱり、例えばね、今温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録で、この6月の政府の骨太の方針と成長戦略に温泉文化の無形文化遺産への記述をどのくらい入れるかということが、これからの登録に向けてのすごく大きな1歩になるんですね。それを今、一生懸命働きかけをやっているということなんですけれど、手分けできないので、ご存じのとおり、それぞれ大事な枢要の方で、すべて私が行かなければいけないと。もうこれはこれでブログに書いたとおり、面白いというかね、仲間にも会えるし。でも、やっぱり本当に大変なんです。これはもう1つの例ですけれども、この週末も5人ぐらいの与党の議員にあって、みんなそれぞれ部会長とかですけれども、こういう若手の人たちにも直接私が行って、当然ですけれど、全部説明をしてというのが、やっぱり副知事のサポートがないということで、ものすごく大変だし、あと政策全般(についても)、これまで申し上げましたし、今日PPAの話を(企業管理者の)成田さんから話をしてもらいましたけれども、これもまだプロジェクト自体が、PPA(による売電利益)をどう活用するのかということが固まり切っていないので、ここはやっぱり、その龍の最後の目を入れなきゃいけないし、あるいは伊勢崎(への進出が決まった信越化学工業)へのトップセールスで、830億円投資することを決定していただいと。(しかも、)第2、第3(の追加投資)があるので、そこもしっかりやるためには、副知事のサポートが必要なんですよね。もう挙げれば切りはないんですけれど、日々、1つ1つのことをスピーディーに決断しなければいけないという点で言うと、本当にてんてこ舞いになっているので、ちょっと現状もお話をしてですね、何とかご理解を得たいなと思っています。
(記者)
経済人の方からは宇留賀さんがいなくなるといろいろな県政の停滞を心配されるような声が結構聞かれるんですけれども、やはり、もうすでに(宇留賀前副知事が)いない2週間で出始めている・・・。
(知事)
経済人の方も、記者さんご存じのとおり、あそこまでグローバルに活躍してる方々が11人、もっといると思うんですけども、代表して続投を求めていただいてるってこともあるし、それから高崎市の富岡市長さんが、「宇留賀さんがいなくなると10年遅れる」と、「やっぱり堤ヶ丘飛行場の件が心配だ」と言っていただいた、頼んだわけではないので。市長はそんな頼んで発言をしてもらうような方ではないので。でも、あのように言っていただいたのが本当に現状で、堤ヶ丘(飛行場跡地の活用について)も必ず成功させなきゃいけない、時間がかかっても。そういうときにですね、やっぱり副知事のサポートがない、知事が1人でいろんなことをフォローしていくというのは相当大変なので、そこら辺のところはしっかり訴えていきたいと。
いずれにせよ、これはもう1回言いますけれども、私の責任が大きいと思うんですね。いろんな意味で見込みが甘かったところもあるし、そこは、もう1回言いますが、少し甘えていたところもあるし、ここは真摯に反省をして、その上で、副知事の続投について、全員協議会で説明をさせていただきたいと思います。
お聞きしたら、(全員協議会は)フルオープンですよね。フルオープン(での開催)は、県民の前でお話ができる、とても大事(な機会)だと思うので、ぜひマスコミの皆さんにも、この中身を発信していただきたいなと思っています。
(記者)
重ねての質問なんですけれども、ブログでも何度も拝見はしているんですけれども、政府から出向した副知事が途絶えることで、政府とのパイプが途切れるという懸念の声とか、知事の後継を見据えているんではないかみたいなお話もあると伺っています。それについて改めて知事のお考えは・・・。
(知事)
それはここでも何度も申し上げたんですけれども、私の感覚は、県議会とは違うんですけども、いろんな見方があって、県議会は県議会として、これまで(といっても)、大澤県政の時代だけですけれど、(大澤県政の)12年間は常に1人、総務省からですか、1年で帰った方もいるんですけれど、(副知事が)ずっと来ていたということで、それがなくなると心配だという、そういう感覚は県議会にあるんだと思うんですね。
それから、やっぱり私も反省しなきゃいけないんですけれど、県議会は丁寧なんですよね。これは、私が今まで生きてきた政治の世界と違って、私の場合は、とにかく今日やらないと、もう明日死んじゃうかもしれないみたいな人間なので、やっぱりスピード感を大事にしたりするんですけれど、国会と県議会はやっぱり違って、国会はいろんなことをかなり短期間でも無理してやっちゃうと。県議会は、例えば条例ですが、知事として着任したときに、実は何人かの県議に条例を作っていただこうと思って、提案したことがあったんですね。ぜひ県議会の方で、いろんなイニシアティブを取ってほしいと言ったんですけれど、条例が1年ぐらいかかるじゃないですか。だから、それだとちょっと難しいかなと思ったんですけれど、逆に言うと、丁寧に(進めるという、)そこは地方議会のいいところだと思うんです。ヒアリングも含めて丁寧にやるという文化なんですよね。そこを考えると、今まで何をやるにもかなり時間をかけて、丁寧にやってきたという県議会の文化や感覚と私の感覚はちょっと違ったところもあるのかなと思いますから、それは、副知事が1人いなくなると困るかどうかというのは、もう記者さんにも何度も申し上げたとおり、私には私の考えがありますけれども、よく考えてみると、県議会には県議会の考えもあるということなので、そういう心配もあるということを頭に置きながら、全員協議会でお話をさせていただきたいなと思います。
(記者)
私からは、案件外から2つで、まずは宇留賀前副知事の件です。先ほど別の記者さんからの質疑応答である程度分かったのですが、すでに出ている報道で、知事から県議会に申し入れをして議長の方で判断してもらったという経緯の記載がありました。そのあたりの経緯といいますか、知事から申し入れを行ったのか、そこら辺の背景とかをもうちょっと教えていただければと思います。
(知事)
他の会派の方々からすれば蚊帳の外に置かれたとお叱りを受けてもやむを得ないと思うんですけども、まずは最大会派である自民党県議団の執行部とのいろんな話し合いの中で、まず私の方から、「何か説明する機会があればどこでも行くので、ぜひご検討ください」というふうにお願いをしたということです。
(記者)
そこが申し入れというところにあたる訳ですか。
(知事)
それが申し入れになって、当然議長の方にもいって、その中で全体(として)議長が判断されたのかなと思います。
●国民スポーツ大会について
(記者)
今日リリースで2巡目国スポの開催に係る要望活動ということでリリースが出ました。山本知事が明日も7県の会議に臨んで、来週要望活動を実際に東京に行って行われると。どういった要望活動を行うのかというところ、現時点でいえる範囲でいいので教えてください。
(知事)
それはちょっと今の段階ではなかなか詳細には申し上げられないところもあるんですけども、いずれにせよ、もう、これ記者さんもご存じのとおり、かなり大多数の知事が今の国スポのあり方については見直しが必要だと感じているということは、もう間違いないというふうに思います。何人かの知事は、もう廃止論までおっしゃっていると。私は廃止論まで言うつもりはないし、やっぱり今までの国体の歴史というのはそこで努力をされていた方々もいるので、それはしっかり頭に置きつつですね、やっぱりほとんどの知事が負担が重いという話をしていると。それから経済効果も今までとは違うと。これは大きな時代の流れだと思うので、ある意味で言うと、群馬県がやろうとしているコンパクトな国スポというのは、そういう本当に時代の流れを先取りして進んでいる、そういう試みだと思うんですよね。だからある意味、いろんな知事が注目していると思うので、群馬県の例も参考にしつつ、いろいろ思ったことを申し上げていきたいなと思います。
もう1回言いますが、ほとんどの知事のアンケートというか、意見を聞いていけば分かっていただけると思うんですけれども、やっぱり見直しが必要だというのはほとんどの知事の意見で、その点はよく私も理解しています。
(記者)
それに関連して、日本スポーツ協会の方では国民スポーツ大会の将来像を議論する有識者会議を設置することを決めました。この辺りの評価ってどうでしょうか。
(知事)
そうですね、それはやっぱり知事会の思いというか、それをしっかり汲んでいただいて、どんな見直しをするのか分かりませんけれども、これを検討していただくということはとってもいいことだと思います。ちょっとブログに書いたんだけど、ボブディランの歌じゃないけれど、やっぱ時代って常に変わっていくので、やっぱりみんなそこに合わせて努力していかないといけないと思うんですよね。
だからもう1回言いますけど、決してそのスポーツの意義を否定するわけじゃないし、こういう国スポみたいなものの必要性も分かるんですけれど、この知事の立場になってみると分かるんだけど、やっぱ多くの人たちは今のやり方はちょっと見直すべきじゃないかなと思っていると。それをしっかり踏まえて検討していただくってことは大変ありがたいと思います。
●副知事人事について
(記者)
宇留賀前副知事の人事案の件について2点お伺いします。先ほど知事から、この度の全員協議会については、知事からの要請をもとに開催が決められたということではあったんですけれども、県議会の過半数を占める自民党県議団が現在その人事案に対する態度というのを明らかにしていない状況で、全員協議会という形での開催が決まったということについての所感をお伺いできますでしょうか。
(知事)
私としては、もちろん例えば自民党の総務会でも県議団総会でも、お招きいただければ行った思うし、ただそれも議会の判断として、全員協議会ということになったということなので、それについては全く異論はありません。いずれにせよ、ちゃんと皆さんの前で、自分の口からきちっと真意を説明できると、この機会をいただいたということに本当に感謝しているので、できる限りご理解いただけるように努力をしたいと思います。
(記者)
以前もお伺いしたことで恐縮なんですけれども、今定例会で、残る本会議というのは17日のみとなりますが、改めてこの日に提出をされる方針ということでしょうか。現状でのお考えを改めてお聞かせください。
(知事)
それは、まだ最終的に分かりませんけれども、この間申し上げたとおり、この議会の間に、同意人事は出したいなというふうに思っています。
●国民スポーツ大会について
(記者)
改めてで大変恐縮なんですけど、先日の県議会とかでもたびたび議論に上がっていたと思うんですけれども、群馬県としての国スポに対する課題感だったりとか、目指す位置というか、あり方というのを、改めてちょっと明日の議論を前にお聞かせください。
(知事)
せっかくだからスポーツ局長が来ているので。その後でコメントしますから。
(スポーツ局長)
群馬県が目指している国スポなんですけれども、こちらについては、先ほど知事からも発言があったかと思うんですけれども、群馬県らしい国スポということで、コンパクトな開催をということ、あとは時代に合ったということ、あと選手自身が幸せになれるような、一番頑張れるような体制を取っていきたいと考えておりますので、そういったところも全部合わせて、競技力の向上についても、競技団体、スポーツ協会の皆さんもそうなんですけれども、関係者の声を聞きながら考えていきたいと考えております。
(知事)
今言ったとおりなんですけれども、時代に合わせたコンパクトな国スポにしていきたいと。しかし、だからといって国スポを決して軽視しているわけじゃなくて、本当に歴史というか、記憶に残るような、群馬県らしい、県民の皆さんが国スポを今回開催してよかったと思えるような、そういう大会にしていきたいと思います。
(記者)
また明日の7県での話し合いというのがあると思いますけれど、やはり7県とかの連携というところの重要性であったりとかというのはどういうふうに・・・
(知事)
連携というか、だいたい他の知事の方々のご意見というのは、アンケートとかインタビューで知っているんですけれど、改めてやっぱり他の都道府県もこの国スポをどう見ているのかというのを、しっかりと聞いてこようというふうに思うんですけれど、ほとんどのところは、おそらく多くのところは私と同じような問題意識を持っているんじゃないかと。何らかの見直しをしたいと思っているのは、多分ほとんどの知事の考え方だと思うんですね。だから、当然、知事会の中で話し合うというのはとても意味があるし、そのために知事会があるので、知事会のある意味総意として、しっかりと政府にお願いをしていく、あるいは地方の立場からの意見を伝えていくということはとても大事だと思います。
●副知事人事について
(記者)
副知事の話で、12日の全員協議会から、その後再任に向けた議案を提出するまでに必要なプロセスでお考えのことがあれば教えていただきたいんですけれども、全員に対して理解を求めるっていうことで理解を十分にやられるかは、ちょっとその結果次第だと思うんですけれども、何かやることがあれば教えていただけますか。
(知事)
それは、あらゆるやり方というか、いろんなチャンネルで、とにかくご理解をいただけるように真摯に努力をしていくという以外ないですね。
(記者)
それで、議案は17日に仮に提出するとして、議案には任期とかも書くものかなと思うんですけれども、任期はどのような形で書く予定なんでしょうか。
(知事)
その仕組みについては総務部長の方から説明します。
(総務部長)
一応ですね、副知事の任期というのは何か書くわけではなくて、法律で任期は4年と決まっておりますので。
(記者)
任期4年の再任を求めるというような議案になるんですか。
(総務部長)
いや、特に任期4年とかとそこ(議案)には書いていないです。
(記者)
そこには書かないんですか。自動的に再任された日から4年ってことになるってことですか。
(総務部長)
再任された日からですね。
(知事)
形式としてはそういうことです。
(記者)
あと、先日ですね、自民党党紀委員会で議会初日に議長、副議長として安孫子前議長らがちょっとアドバイスをされたわけですけど、それでその関係で党紀委員会にかけられて、まだ結果は出てないんですが、事前に自民党執行部への説明がなかったことが問題視されての処分の検討だということで、それに関しての所感があれば教えていただけますか。
(知事)
まず、これは自民党県議団の組織の話なので、そこは私が口を出すようなものではないと思うんですね。ただいま記者さんが言ったように、何か理由が、議長と副議長が当日来られた、やっぱり県議会の混乱を防ぐようなことをよく考えて欲しいと。議案を下ろせとは一言も言われていませんが、そういったことが原因だとすると、本当に申し訳ないなと。二人はお二人での思いで来られたので、やっぱりそういうことで懲罰を受けるみたいなことだと、本当に私としては申し訳ないなと思うので、これはもう一回言いますが、自民党県議団の中で決められることだと思いますけれども、ぜひですね、この苦しい中、同じようにみんなコロナとか、豚熱とか特にコロナそうですけど、苦しい中で一生懸命闘ってきたね、きっと仲間ですから、そういうところも考えてですね、ぜひそこは井下幹事長に、やわらかい判断をしていただきたいなと、単に個人的にはそういうふうに思っています。
(記者)
副知事の関連なんですけれども、ちょっと戻ってしまうかもしれないですが、宇留賀さんが経産省を辞められたとき、経産省側からどういった反応があったのかというのを伺いたくて。国との繋がりが離れてしまうっていう懸念がちょっと聞こえてきてはいるんですけど、やっぱり円満に辞められたのかどうかというところにすごく注目している方も中にはいらっしゃるようで。そういった点を考えると、宇留賀さんが(経産省を)辞められたときに、異例の形で辞められたということに対して経産省側から何かリアクションとかはあったんでしょうか。
(知事)
それは宇留賀前副知事ご本人に聞いてもらったらいいんじゃないでしょうか。いずれにせよ、結果としては、経産省から群馬県に副知事として来ていただいていた宇留賀さんが、経産省を辞めるという決断をされて、そのあと知事である私の方から、経産省を辞めた宇留賀さんをもう一度副知事として再任をしたいということを、いま同意人事として出そうとしているということで。経産省側の受け止めは宇留賀さんに聞いてもらっていいかなというふうに思います。
(記者)
引き続いて、また副知事人事の関係なんですけれども、知事が再任されたのが昨年の夏ですけれども、その直後に宇留賀前副知事も再任という流れになっています。その段階では経産省はお辞めになって一個人で、ということではなく、そのままの状態(経産省からの出向という形)で再任されたわけですけれども、ここに来て個人になる(経産省をお辞めになる)というのはどういう状況が大きく変わって、個人でのご提案をという、もう一度、前回は個人での再任じゃないわけですから、そのあたりの説明を・・・
(知事)
それは、まず8月に経産省から来ている宇留賀さんをもう一度、県議会にほとんど全会一致に近い形で再任をしていただいたと。その時は、当然経産省から来ている宇留賀さんだったんですけれども、記者さんご存じのとおり、やっぱこの期間がかなり異例で、長くて、群馬県での活躍ぶりもあって、経産省の方も随分長く宇留賀さんを出向させていただいたということですけれど、もう(経産省が出向を許容できる)ぎりぎりのところまで来ていたんで、8月に再任というか一応続投が決まった後に、これは一旦経産省に宇留賀さんを戻さなきゃいけないということになって、それで、また全員協議会のときも話しますが、これもお話した覚えがあると思うんですけど、一旦、宇留賀さんは経産省にお返ししなきゃいけないかなと思って、当時の西村大臣のところに宇留賀さんと一緒に会いに行って、西村さんに、「宇留賀さんには本当に活躍していただいて、ずっといてもらいたいけど、経産省でもやっぱり注目されている人材なんで、経産省としてもどうしてもそろそろ戻ってきてもらわなきゃいけないというのは分かっています」と。だから、そこは仕方がないと思うんだけど、後任も経産省から出して欲しいので、西村さんに「宇留賀さんに負けないような、なかなかいないと思いますけど、いい人材を出してください」というふうにお願いしたんです。その時に、西村さんが宇留賀さんにも、「君の後任だから君も一生懸命いい人を探せ」とか言う段階だったので。去年8月に再任されて、そのあと、あとどのぐらいか分からないけれど、そのあと4年とかもなかなか難しいという段階の中で、経産省からも、やっぱり「宇留賀さんに戻ってきてくれ」って話があったので、一応、大臣のところに、仲良しだったから、私個人的にも挨拶に行ったってことなんですね。その後、宇留賀さんがいろいろと考えて、それで、もちろん経産省に戻れたり、いろんな道もあるけど、この5年間の群馬県での仕事にものすごく意味を感じてくれて、私と一緒にやるということについても、本当に意義を感じてくれて、地方から中央を変えるみたいな、「知事がもし望むんであれば、まだ何年かはお手伝いしてもいいですよ」って言ってくれたんです。だから、8月の段階で辞めた後も、こちらにいてくれるかどうかっていうのは全く分からなかったので、今のが、まさにそのままのストーリーです。
(記者)
そうすると8月だった段階では煮詰まっていなかったという状況だったのでしょうか。
(知事)
詰まっていなかったっていうか、宇留賀さんが経産省を退職して、そのまま群馬県でさらに仕事を続けたいと思ってくれてるかどうかっていうことは分からなかったんで。その時は正直言うと、今言ったとおり、どっかで(経産省に)返さなきゃいけないかなというふうに思ってたんです。
(記者)
なるほど、そうすると昨年の8月の段階では、こういう状況を判断できなかったということですね。
(知事)
そうですね。どこかでやっぱり、さすがに戻ってもらわなきゃいけないかなと思ってたんで。
(記者)
それで、今議会の初日に人事案を提出することを一旦取り下げていらっしゃいますけれども、その間少し時間ができていますが、少し前進されたという感触はありますか。
(知事)
それは分からないですね。やっぱり、さっきもいろいろ質問出ていましたけれど、県議会の方には県議会の立場とか考え方もあって、こういう性格なので、記者さんみたいに人格者じゃないから、非常になんか、わがままな6歳児ですから、自分の方が正しいとか思ってたけど、1つ1つ紐解いてみれば、やっぱり県議会には県議会の考え方もあるし、井下さんは井下さんなりにいろんなことを考えて、8月の頃からアドバイスしてくれたりとか、そういうことを考えるとですね、やはりもう1回言いますけども、私の方で、特に8月にほぼ全会一致で了解していただいているということもあるし。あと、今の、特に自民党県議団の人たちって初当選から全部知っているので、そういう甘えもあったし、ややおごりもあったし、そこはやっぱり私の見方が甘かったということが一番大きな原因だと思います。だからそこはしっかり受け止めた上で、それでもさっきちょっと申し上げたとおり、今の知事の日々を思うと本当に厳しい、苦しい、楽しい日々なんで、やっぱりいくつかの仕事は本当にここで止めるわけにいかないので、そこはぜひご理解をいただきたいなというふうに思っています。
それでは最後に、知事の方から県民の皆さんに少しお話をさせていただきたいと思います。今日はあまりもう細かいことは申し上げませんが、今日記者の皆さんからも聞いていただいたんですけども、来週、全員協議会を開いていただくことになりました。ここで直接、地方自治のある意味両輪の1つ、民意で選ばれた議決権を持った議会の県議の皆さんに直接説明できるというのは、大変貴重な機会だと思っています。この全員協議会で話したからといって何か一気に物事が解決するとか思っていませんが、少なくとも自分の言葉でしっかりと説明できるということは、大変ありがたいことだと思っておりますので、ベストを尽くしたいと思っています。
今日は細かいことは言いませんが、宇留賀さんに残ってほしいのは私利私欲ではありません。やはり毎日知事として全力を尽くして、今、県政に取り組んでいる中で、知事1人ではなかなかできないことが多くて、てんてこ舞いなんです。だから、そういう意味で言うと、群馬県にとって必要なことを1つでもしっかりと進めるために、何とか宇留賀さんには残っていただいて、助けていただけないだろうかと。副知事は、ある意味知事を助けるサポート役ですので、基本的に私が決めて、しっかり物事進めていくことなんですけれども、この知事が群馬県のためになることをやるために副知事の力が必要だということで、その点を正直に誠実に説明をして、理解を得たいと思っています。
この全員協議会は、先ほどお話あったように、開かれた場だと。とてもいいことだと思うんですけれど、なんか傍聴もできるらしいですよね。だから、開かれた場だということなので、これは県政全般に関わることなので、ぜひマスコミの皆さんにも取材をしていただいて、1人でも多くの県民の皆さんに、このやりとりといいますか、知事の考え方を伝えていただければ大変幸いです。いずれにせよ、期間は限られておりますけども、できる限り真摯に、誠実に知事としての思いを県議の皆さんに訴えて、何とかこの同意人事に賛成していただくように最後まで努力を続けたいと思っております。ということで今日も結局1時間近くなりましたけど、記者の皆さんには最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。これにて定例会見を終了いたします。
( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。