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令和6年度第6回定例記者会見要旨(5月16日)

更新日:2024年5月16日 印刷ページ表示

■日時    令和6年5月16日(木曜日)午後2時03分~3時00分
■会場    記者会見室
■出席者  県:知事、副知事ほか
      記者:記者クラブ所属記者等14人
■記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和6年5月16日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料 (PDF:1.15MB)

会見項目

■知事冒頭発言

 1.はじめに

 2.インクルーシブ教育モデル校決定

 3.一太のふらっとCafe

 4.グリーンボンドの発行

 5.自然史博物館での化石調査結果

■質疑応答

■知事メッセージ

知事冒頭発言

1.はじめに

 それでは定例会見を始めたいと思います。先週10日金曜日に、昨年度の高校生リバースメンター3人と一緒に上京いたしました。武見敬三厚生労働大臣に対して、2つのテーマで政策提言を行いました。リバースメンターはもう皆さんご存じのとおり、一般的に部下や若手職員などが上司やマネジメント層の相談役となってアドバイスを行うという仕組みです。群馬県のリバースメンターは、全国で唯一高校生ということで、高校生が知事の相談役として知事に直接アドバイスや政策提言をするという仕組みを取り入れています。

 今回、メンターから提言のあった政策は、群馬県だけではなくて政府も取り組むべき課題であり、特に厚生労働省に関係するものでした。そこで、私の盟友である武見大臣に面会して、直接提言を届けることといたしました。

 政策提言を行った3人のメンターは、市立太田高校3年の十河さん、それからぐんま国際アカデミー高等部3年の植松さんと大美賀さんです。十河さんは、外国人が安心して医療を受けられるように、医療通訳センターや推進・対策協議会の設置を提言しました。また植松さんと大美賀さんは、子宮頸がんワクチンの接種率向上のため、学校での接種を可能にするなどの提言をしていただきました。

 武見大臣は、高校生メンターたちの提言に真剣に耳を傾けていただき、これを高く評価していただいたということ、とてもうれしく思っています。多忙な日程を調整して時間を作っていただいた武見大臣には改めて感謝を申し上げたいと思います。群馬県としても、提言をしっかり受け止め、政府とも協力をしながら対応を進めていきたいと思っています。

 なお、現在今年度のリバースメンターを募集中です。応募締め切りは明日となっています。社会に対する問題意識や、斬新なアイデアお持ちの高校生の皆さん、ぜひ応募してください。皆さんからのご応募をお待ちしています。

 それでは、会見の中身に移りたいと思います。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。「インクルーシブ教育モデル校の決定」、「一太のふらっとCafe」、それから「グリーンボンドの発行」などについて発表させていただきます。

 

2.インクルーシブ教育モデル校決定

 まず、「インクルーシブ教育」についてです。群馬県は新総合計画において、年齢や性別、国籍、障害の有無にかかわらず、すべての県民が幸福を実感できる自立分散型の社会の実現を目指しています。特に教育については、障害の有無を問わず、あらゆる児童生徒が同じ場所で学ぶことができるインクルーシブ教育を推進しています。今回、このインクルーシブ教育の実践研究を進めるモデル校を決定いたしましたのでご報告をしたいと思います。

 モデル校は「玉村町立上陽小学校」に決定いたしました。玉村町は町全体で多文化共生を掲げており、教育分野では特にインクルーシブ教育を推進しております。これはまさに群馬県が掲げる新総合計画の理念と合致した考え方です。そこで、今回インクルーシブ教育のモデル校への協力を依頼し、ご承諾をいただきました。多大なご理解とご協力をいただいた玉村町に対して、知事として改めて感謝を申し上げます。今後、上陽小学校では、通常学級と特別支援学級の児童、さらには特別支援学校の児童が学級や学校の枠を超えて一緒に授業に取り組むことになります。今年度の2学期からインクルーシブ教育の実践研究が行えるように、現在準備を進めております。

 続いて、モデル校での実践研究の内容や今後のインクルーシブ教育の進め方についてご説明をさせてください。次のスライドをご覧ください。

 まず、モデル校での実践研究ですが、主に2つのことを研究していきます。1つ目は、「インクルーシブな授業づくり」です。学級や学校の枠を超えてすべての子どもたちが一緒に授業に取り組んでまいります。例えば、図工の授業で障害がある子とない子が一緒になって、1つの大きな作品づくりに取り組むことなんかを想定しています。

 2つ目は、「子ども一人ひとりに合った学び方」です。ICTを活用して自分のペースで学べたり、友達と話しながら学ぶとか、1人で落ち着いて学べるとか、一人ひとりに合った様々な学習環境を整えたいと思います。

 そして、この2つの実践研究にモデル校が負担なく取り組めるように群馬県の方は人的支援を行います。具体的には、モデル校での事業の企画立案を行う「カリキュラムマネージャー」とボランティアとして事業をサポートする、「インクルーシブサポーター」というものを派遣します。

 実践研究についての詳細は以上となります。この他にも、今後立ち上げる有識者会議の意見をもとに、海外の先進事例を調査したり、シンポジウムや教員研修を通じた理解促進などにも取り組んでまいります。そして、3年後の令和9年度を目安に、インクルーシブ教育の群馬モデルを県全体に展開してまいりたいと考えています。今回のモデル校決定は、群馬県の教育があるべき姿に近づくための大きな1歩だととらえています。群馬県としては今後も県民の皆さまの理解を得ながら、丁寧にインクルーシブ教育を進めてまいります。

 

3.一太のふらっとCafe

 続いて、「一太のふらっとCafe」についてです。私はこれまで、県民の皆さまに県政にもっと興味や関心を持ってもらいたい、さらには県民を巻き込んで県民の総力を結集して群馬県を盛り上げていこうという思いで、県民の皆さまとの対話を重視してまいりました。現在、県内各地で行っている「未来構想フォーラム」で、県民との意見交換や、会見冒頭にご説明した高校生リバースメンター、これもこうした考えによるものです。そしてこのたび、県民の皆さまとの意見交換の場を新たに設けることといたしましたのでご報告したいと思います。

 名付けて「一太のふらっとCafe」です。いいでしょう、このネーミング。一太のふらっとCafeは、知事と参加者の皆さんがリラックスした雰囲気で自由に意見交換を行うことをコンセプトとしています。今までよりも近い距離で、県民の皆さんから意見やお話を直接伺える場所を作りたい、こう思って今回新たに企画をさせていただきました。

 ふらっとCafeの開催日時は6月27日木曜日18時からです。場所は県庁31階のソーシャルマルシェ&キッチン「GINGHAM」です。知事とリアルで話したいという方であれば誰でも参加可能です。定員は3組で、1組当たり3名以内での応募ということになります。意見交換は1組当たり15分で行い、その様子は県公式YouTubeチャンネル「tsulunos」などでライブ配信させていただきます。参加者の募集は本日から6月10日の月曜日まで受け付けます。申し込み方法など詳細はスライド記載のQRコードからご確認いただきたいと思います。

 私としては、県民の皆さまとの意見交換の中で、様々な気づき、アイデアをいただいて、今後の政策に反映させていきたいと考えています。ぜひ多くの皆さまのご応募をお待ちしています。まずはこれやってみてですね、これがうまくいけば、これを定例にやるということも考えています。実は台湾の有名なデジタル担当大臣であるオードリー・タンさんが、毎週時間を決めて誰でも、どんな方でも話ができるというコーナーをやっていまして。これは、その代わり後で編集してネットに流すということが条件になっておりますので、オードリー・タンさん的取り組みですけれども、さらにちょっと群馬県の特徴も少し出しながらやっていきたいと思います。ちなみに、直接県民の皆さんとの意見交換をネットで配信することについて言うと、先般、5カ所目の未来構想フォーラムNextStageを吾妻でやったんですけれども、ニコニコ動画の生配信でのライブビューアーは3万9,000人弱でした。高崎市とか太田市ももう4万人近くなっているので、そういう意味でいうと、かなり知事と県民の意見交換みたいなものも多くの方々に見てもらえると、そういう感触もありましたので、ぜひこれは実験的に始めて、感触がよければ定例化も考えていきたいと思います。

 

4.グリーンボンドの発行

 続いて「グリーンボンドの発行」についてです。スライドをご覧ください。群馬県では「ぐんま5つのゼロ宣言実現条例」に基づいて、環境と経済の好循環の創出、いわゆるグリーンイノベーションに向けた取り組みを進めています。こうした取り組みの資金調達のため、昨年度初めてグリーンボンドの発行を行いました。そして、今年度は昨年度同様の10年満期一括債の100億円に加えて、投資家の皆さんからニーズがあった「5年満期一括債」を新たに50億円発行することといたしました。購入対象は法人投資家で、購入単位は1,000万円、10年債、5年債の両方を購入することも可能となっています。発行時期は今年の7月です。利率など詳しい発行条件は7月上旬に決定予定です。調達した資金は、尾瀬国立公園等の環境整備、河川改修をはじめとした水害対策など、脱炭素社会の実現や気候変動対策の取り組みに活用させていただきます。購入方法など詳しくはスライド記載のQRコードから群馬県のホームページをご確認ください。

 昨年度グリーンボンドを100億円発行したところ、投資件数は200件を超え、全国の地方債、グリーンボンドで過去最多となりました。過去最多です、これ全国で最多です。このことからも、群馬県のグリーンボンドは投資家の皆さんから注目度が高いと言っていいと思います。調達した資金は尾瀬国立公園の木道整備とか、信号機のLED化とか、河川改修などに活用されています。

 群馬県としては、グリーンボンドを通じて、県内外の投資家の皆さまに、群馬県のグリーンイノベーションの取り組みを発信したいと思っておりますし、こういうことによって環境問題解決に向けた機運の醸成を図っていく予定です。そして、調達した資金を環境問題への取り組みに活用するということで、我々がいつも言っている環境と経済の好循環を目指してまいりたいと思います。

 

5.自然史博物館での化石調査結果

 最後に、「自然史博物館での化石調査結果」についてです。スライドをご覧ください。群馬県と栃木県、それぞれの県立博物館で収蔵していたイルカの化石が新種だということが分かりました。「ヨウスコウカワイルカ」の仲間らしいんですよ。ヨウスコウカワイルカって(中国の)揚子江のカワイルカってことですよね。新種のクジラやイルカの化石の発見というのは、群馬県産出の化石でいうと4例目ということになります。

 ヨウスコウカワイルカは、中国の揚子江だけに生息していた淡水に住む珍しいイルカです。近年の調査では、すでに絶滅してしまったと考えられています。栃木県の県立博物館から群馬県立自然史博物館へイルカの化石の調査についての相談がありました。そこで自然史博物館が収蔵するイルカの化石と合わせて、自然史博物館の学芸員が調査を実施しておりました。その結果、この化石がヨウスコウカワイルカの仲間であって、その仲間としては世界最古となる約1,100万年前のもので、そして、しかも新種だということが判明いたしました。ヨウスコウカワイルカの仲間の化石は大変珍しく、アメリカやメキシコ以外では初めての発見ということになります。皆さまも記憶に新しいと思いますが、自然史博物館では、先月もクジラの化石を調査して、これが新種だということが判明しています。立て続けの新種発見のニュース、これ非常に知事としても驚きですし、改めて県庁職員の皆さんの能力の高さに感銘を受けています。

 なお、自然史博物館では今回の発見についての特別展示を明後日土曜日の5月18日から6月30日まで行う予定です。詳細はスライド記載のこのQRコードから、自然史博物館のホームページをご覧いただきたいと思います。県民の皆さまにも今回の研究結果をぜひご覧いただきたいと思います。私からは以上です。何か皆さんからご質問があればどうぞ。

質疑応答

●インクルーシブ教育について

(記者)

 インクルーシブ教育について発表がありましたけれども、上陽小学校にお願いした理由なんですが、例えば、こちらの方で何か熱心に取り組んでいる特徴ですとか、何か見込まれてのことかなと考えたんですけれども、いかがでしょうか。

 

(知事)

 まず担当部局から説明してください。

 

(特別支援教育課長)

 モデル校の上陽小学校ですけれども、もともとインクルーシブ教育推進という学校経営の方にも掲げておりまして、特別支援学級の子どもたちとも共に学ぶ教育というのを推進しています。そういったことからも、今回モデル校とさせていただいています。

 

(記者)

 令和9年を目途に、全県に広げるというご説明だったんでしょうか。これ県内すべての小学校で行っていくという、そういうご趣旨ですか。

 

(特別支援教育課長)

 3年間、モデル校の研究を実践していきます。またその中で、地域の実態、学校の実情等に合わせた形態が必要かと思いますので、それに合わせたモデル校の実践を研究していきます。また9年度から全県というよりは、少しずつ県全体に考え方を広めたいなというふうに思っております。

 

(知事)

 記者さん、これ結構大変で、やっぱりそのインクルーシブ教育のまずモデル校を見つけるのもそんな簡単じゃなくて、それは初めてのことなんで皆さん慎重なんですけど、担当部局が本当にいろんなとこ当たってくれてですね、今回の学校が了解していただいたということで、本当にありがたいなと思っています。

 我々もモデル校を決めるところから、いろんな経験をして、そんなに簡単じゃないと、もう最初から分かっていたのですけれど、そういうことも分かりましたので、とりあえず3年間しっかり、これを実践する中でどうやって広げていけるかということを考えたいと。方向としては、できる限り3年間やった後に広げたいと思いますけれども、やはり大勢の方々の理解も必要ですので、この3年間の実践を見ながら、焦らずにやっていくべきかなと思っています。

 

(記者)

 知事にこの件で伺いたいんですが、確か私の思い違いかもしれませんけれどもGBGB(障害者への福祉の充実を目的としたチャリティイベント)のときに、インクルーシブ教育についてご発言されていたかと思います。これ繋がりがあるんでしょうか。

 

(知事)

 GBGB、私も出たんですけれど、ROGUEのギタリスト香川さんから「GBGB続けてください」と。だからGBGBの精神はしっかり続けていきたいというふうに思ってるんで、GBGB自体も福祉のイベントなんですけど、新しいGBGB、ここにどうやって音楽を絡めてくかっていうのはあると思うんだけど、GBGBは福祉だったんですけど、一歩進んで、やっぱりインクルーシブ教育を応援するキャンペーンみたいなものを、GBGBみたいな枠組みに乗せたらどうかなというふうに考えてきたので、どのみちインクルーシブ教育は議論してましたけど、GBGBを次回やるってことになると、ぜひインクルーシブ教育と絡めてできないかなと。ただ、GBGBは基本的にまず民間が中心になってやってくので、そういう方々のご意見もあると思いますが、インクルーシブ教育みたいなことをGBGBのようなイベントで将来訴えていけたらいいんじゃないかなと個人的には思っています。

 

●一太のふらっとCaféについて

(記者)

 一太のふらっとCafeについて伺いたいんですけれども、この企画は知事自身がお考えになったんですか。

 

(知事)

 あのね、もう知事に当選してからずっと考えてました。それはさっき申し上げたとおり、知事になってからというよりも、コロナとの闘いの中で、ものすごくその注目を浴びた台湾のデジタル担当大臣のオードリー・タンさんがいますよね、オードリー・タンさんの本もそのときにいっぱい随分日本で出たんですけれど、いろいろホームページとかチェックしてみたら、オードリー・タンさんが1週間に1回、応募してきた人誰とでも話をするっていう日を設けてると、大臣が。なおかつ、それをネットで公開しているという話を聞いたので、これはぜひ群馬県でもやりたいなと思っていろいろ案を練ってきたんですけれど、とにかくまずコロナとの闘いも大変だったし、セキュリティの問題とか、いろんなこともあったので少し伸びてたんですが、いよいよ、コロナとの闘いも一区切りついて、攻めの4年間になったので、ずっと温めていたこの企画を再開したいと思って、再開というか再検討してもらって、こういう形になりました。なかなか、誰でも自由に来てもらうというのは、全国でもないと思うので、応募してもらって。ただそれは、条件としては、しっかりとネットで流しますと、こういう形にしています。

 

(記者)

 具体的には何か提案をいただくような場になっていくんでしょうか。

 

(知事)

 それもこれからよく考えたいと思うんですけれど、何でもいいと思うんですよ、提案でも、質問でも、文句でも何でもいいと思うんですよ。ちゃんと我々の基準というか、いろんなセキュリティの問題とかをクリアできれば、いろんな方に来ていただいて、もう全く知事と関係ない人でも何でも、政治に関係ない人でもいいし、そういう人たちが知事と話したいってことであれば、すべてこれを受けてですね、この一太のふらっとCafeでお話ができればと思っています。

 

(記者)

 これ、今第1回と打っているんですけれども、継続的に続けていきたいという気持ちなんでしょうか。

 

(知事)

 これも1回やってみないと、やっぱこう決してなんか危険とは思ってないけど、セキュリティの問題もやっぱりあるじゃないですか。だから、とにかくまず今の形式でやってみるということだと思うんですよね。これがうまくいって、なかなかいい感じだったら、少し定例化することも検討したいなと、今個人的にはそう思っています。

 

●自然史博物館での化石調査結果について

(記者)

 イルカの関係をお伺いしたいんですけれども、貴重な化石が見つかったということで18日からの特別展示が予定されていると。県民の皆さん、もしくは県外からも訪れると思いますけれども、見どころですとか、楽しみ方ですとかその辺り、ご説明いただけると。

 

(知事)

 では担当の方から。ご存じだと思いますが、真鍋特別館長に来ていただいています。

 

(自然史博物館特別館長)

 特別館長をさせていただいています真鍋真です。今ご質問いただいた件なんですけれども、群馬県はいま海が無いですが、1,000万年ぐらい前までは海があって、そこにイルカ、クジラが泳いでいる雄大な自然があったというのは、ご案内のとおりです。今回発見されたヨウスコウカワイルカっていうのは、イルカってもともとクジラもそうですけども、海を泳いでいたのが、好奇心旺盛な彼らの一部が川にまで進出していって、分布を広げていくという珍しい進化をしたものの化石なんですね。それで、世界最古級ということで、ヨウスコウカワイルカみたいな大きな進化、大転換のきっかけが群馬県であるとか、日本、そういうところで起こっていたかもしれないというような可能性を示してくれる化石です。

 ですから、いま海のない群馬県ですけれども、群馬県周辺のところ、また日本全国からもこの化石を群馬県立自然史博物館に来てご覧いただいて、そして、海のないところから、1,100万年前から現在そして近未来、先ほど知事からもご案内があったとおり、今の自然環境を考えるっていうときにですね、やっぱり海の自然というものも非常に重要なトピックなので、そういったところにまで関連するような、そういう気づきであるとか、思いを馳せるっていうことに繋がってくれるといいんじゃないかなと思っています。よろしくお願いいたします。

 

(知事)

 今の話、私もとっても勉強になりました。「群馬県は海が無い」って言うけど、皆さん、あったわけですよ。1,000万年前だか分からないけれど、ついこの間あったということで。はい。

 

●インクルーシブ教育について

(記者)

 インクルーシブ教育の関連で、教員サポート体制に合ったカリキュラムマネージャーとかインクルーシブサポーターというのは、新しく配置、採用したりするものなんでしょうか。

 

(特別支援教育課長)

 お尋ねのカリキュラムマネージャーとインクルーシブサポーターということなんですけれども、今回のモデル校の実践研究のところで新しく派遣する形になります。カリキュラムマネージャーの方は、小学校と特別支援学校とで、子どもたちが一緒に交流するときにやはり、教育課程を熟知していることが必要かなというところでそちらの方を担当するカリキュラムマネージャーという名称とさせていただきます。

 インクルーシブサポーターという名称ですけれども、こちらの方は、事業を行っていくにあたっては支援のサポートが必要になってくる場合もあるだろうということで、サポーターとしてボランティアという形で派遣を考えています。

 

(記者)

 わかりました。カリキュラムマネージャーは指導主事とか、かなりカリキュラムに精通されてる方がやるようなイメージなんでしょうか。

 

(特別支援教育課長)

 そうです、そういった考え方になります。もっと、例えば教諭ですとか、管理職ですとか、そういった方々をちょっと考えています。

 

●グリーンボンドの発行について

(記者)

 グリーンボンドの関係なんですけれども、昨年度発行されていますが、もうすでに資金を使ったりはしてますでしょうか。

 

(知事)

 どうぞ、総務部長。

 

(総務部長)

 昨年度も同じなんですけれども、基本的には省エネ対策でありますとか、環境対策、例えば林業の関係とか、そういった事業に充当をさせていただきました。

 

(記者)

 具体的に、例えばこういう事業に使いましたとかっていうのは、手元にはないですか。

 

(総務部長)

 細かいものはいろいろあるんですけれども、大まかにはそういったことになります。

 

(記者)

 昨年利率的にはどれくらい有利に発行できたのですか。

 

(総務部長)

 同時期に発行された地方債と比べた場合ということなんですけれども、実際はですね、0.02%ぐらい県側に有利ということなので、低く発行できたかなというふうに認識しております。

 

●副知事人事について

(記者)

 副知事人事、宇留賀さんの続投に関係して伺えればと思います。昨夜の知事のブログで、県議会の方にですね、議運に、明日人事案を予告するというふうにおっしゃっていました。改めてどういうふうな形で予告、通知するのかとかを含めて伺えればと思うんですが。

 

(知事)

 まず、5月県議会の冒頭に出すっていうことは、3月の末に、最初に井下幹事長をはじめとする執行部の皆さんに会ったときに、そういうふうに申し上げました。これはもう、「正式に自分がこの副知事を再任したいっていう要望の最初です」ということをはっきり申し上げました。その後何度か会ったんですけど、その中でも多分そういう話をしたと思うんですね。ですから、予定通り明日、開会日に同意人事の案を提出すると、こういうことです。予告ですよね。内示するということです。(正確には、5月17日に行われるのは内示ではなく「議案提出予告」となります)

 

(記者)

 それは「宇留賀さん」の再任を提案しますというところまで言うのでしょうか。

 

(知事)

 1週間後に出しますという予告です。総務部長が正確に言いたそうなので、総務部長どうぞ。

 

(総務部長)

 明日の1週間前議運では、追加予定という形で、副知事の人事案件の議案を出させていただきますというところまでです。

 

(記者)

 具体的にどなたを、当然、宇留賀さんですけど、どなたをというところまでは出ないような・・・

 

(総務部長)

 具体的な議案については、提出は24日になりますので。

 

(知事)

 今お話があったとおりで、議案を出しますということなんですけども、24日に議決していただこうというふうに思っています。何度も言いますように、最初から3月末に申し上げてからずっと一貫してそういうふうに言ってますし、この間2カ月間あったわけなので、細かいことも言いません。全部ブログに書いてあるので。記者さんはヘビーリーダーだということを知ってますので申し上げませんけども、この4年10カ月、いろいろ欠点だらけの知事ではありますが、それなりにいい仕事もしてきたというふうに思います。昨年のNHKの調査でも(知事を)「評価する」が84%でしたし、昨年の知事選も一応8割で再選されたと。その知事がこれまでずっと仕事をする中で、得難いパートナーであって、これだけの貢献をしてくれた副知事を、今までやってきた仕事、特に大事なこと、まだまだちゃんと完成させなきゃいけないところがあるので、ぜひ残って手伝ってもらいたいということで同意人事を出すということで、ここに1点の曇りもないし、宇留賀副知事にいてもらうということが群馬県のためになるということについては確信を持っています。

 もう細かいこと言いません、記者さんはよくご存じだと思うので言わないんですが、やっぱりこの2カ月間ずっと議論していただいたと思うので、私としてはですね、まず、断る理由は1度もお聞きしてないし、私はないと思うんですよ、否決する。だから、ここから、明日一応内示をして、来週の金曜日に同意人事にかけていただくということなので、必ず自民党県議団の方で、この再任に同意していただけるというふうに信じてます。

 

(記者)

 自民党県議団の方なんですけども、なかなかこうまとめる動きというかが今のところ感じられないなという感じもするんですが、そこら辺についてはいかがでしょうか。

 

(知事)

 ブログに全部書いたので、もう言う必要はないと思うんですけども、(自民党県議団には)いろいろご努力をしていただいているんだと思うのですが、こういう人事みたいなことで1週間前にどうなるか全く展望が分からないということは、1度も今まで経験がないので。交渉の条件の提示も全くないですし、私がブログに書いていることも、なんか幹事長は読んでおられないとかおっしゃっているらしいのですが、これまで言ってきたことの反論も全くないので、そこは非常に不思議に思っていて、やはりこういうのは、誰もが納得するということは無理なので、双方が。交渉というのは、やはりお互いに譲れるところをぎりぎりまで考えて落としどころを探るということだと思うのですが、まずその交渉自体が、この2カ月間全く行われていないというところは、とてもある意味で言うと心配してるんですけども、それでももう1回言いますが、宇留賀副知事にいてもらうことの県に対する大きなメリットと、同意できないという理由がほとんど見当たらないということから考えれば、必ず良識ある自民党県議団には賛成していただけると信じています。

 

●駐日韓国大使との面会日程の進捗について

(記者)

 韓国大使との面談の日程なのですが・・・

 

(知事戦略部長)

 引き続き調整しているところでございます。

 

●インクルーシブ教育について

(記者)

 インクルーシブ教育について伺います。先ほどのこれまでの記者とのやりとりでも分かってはいるんですけども、改めてその上陽小学校で、すでにインクルーシブ教育が進んでいるのか、実際にどういうことが行われているのか、その辺りをまず教えていただければと。

 

(特別支援教育課長)

 上陽小学校の関係ですけれども、先ほどすでにインクルーシブ教育を推進しているとお話をさせていただきましたが、上陽小学校の方には通常学級の他に特別支援学級もございます。車椅子等を使用して、学校生活を送っているようなお子さんもいまして、そういった方達と、共に学ぶという教育が盛んに行われています。そういった素地があるということが1点。

 それから取り組みとして、これは上陽小学校さんの方が詳しいと思うんですけれども、学年をブロック別にして担任制を試みるとか、そういった新しい試みを今始めているような学校になりますので、この学級の枠を超えてというような学習スタイルというところの研究に適しているというふうに思っています。

 

(記者)

 先ほど話があったブロック制の担任っていうのは、どういうイメージになるんでしょうか。

 

(特別支援教育課長)

 そこも玉村町さんにお聞きした方が詳しいかと思いますが、例えばですけれども、低学年1、2年生は普通だったら学年別、学級別だと思うんですけれども、1、2年生で同じ授業をしてみるとか、その中でグループ制を持っていくとか、そのようなことが考えられるかなというふうに思います。担任の先生方もそのブロックの中で輪番で行うなど、そのような工夫を今考えているというふうに聞いています。

 

(記者)

 今後の進め方なんですけれども、県からの教員サポート体制等も伺いました。これ、具体的なタイムスケジュールといいますか、その辺りいかがでしょうか。

 

(特別支援教育課長)

 実際の派遣開始等ですかね。この後からになります。カリキュラムマネージャーの方はこの後、今調整中でして、派遣する人材等を今検討しているところです。また、サポーターの方なんですけれども、先ほどちょっと落としたんですが、地域の方ですとか、例えば近隣の大学生ですとか、様々な方に入っていただきたいなと思っていまして、これからやっぱり派遣依頼等をしていきたいなというふうに思っています。その方がいろいろな方々に知っていただく機会になるかなというふうに思います。

 

(記者)

 目標感というか、例えば今年度内とか、今年中とか、そういうスケジューリングはいかがでしょうか。

 

(特別支援教育課長)

 この後、できれば授業の実践等を2学期ごろから研究していきたいなというに思っていますので、そこまでには間に合うように派遣等できるようにしたいというふうに思っています。

 

●副知事人事について

(記者)

 宇留賀副知事の件で、先ほど知事のお話で24日に具体的な議案は出すということで、そうすると、それまでに一旦副知事をお辞めになるという手続きが入るということでよろしいんでしょうか。

 

(知事)

 そうです、流れとしては。宇留賀副知事は1回(副知事を)辞めて、経産省に戻って、そこで経産省を退職されると、こういう流れです。その退職した宇留賀さんを副知事として再任をすると、流れとしてはそういうことです。

 

(記者)

 今はまだお辞めになってなくて、24日開会までに1回その手続きを踏むと。

 

(知事)

 そうです。

 

(記者)

 日にちはまだ決まってないですかね。

 

(知事)

 群馬県の副知事を退任するのは21日、ここまでは言えると。

 

(記者)

 宇留賀副知事の関係で、ブログで5月8日に自民党5役と面談して、向こうの検討状況というか、向こうの進行状況の話を聞いたということだったんですけど、その後は特にやり取りはしていないってことでよろしいんですか。

 

(知事)

 こちらは全部ボールを投げているので、向こうからの返事をお待ちしているということです。一応、総務会だったり、議員団総会をやったというご報告は、こちらの方からもお願いしたこともあっていただきましたが、その中身がどうだったのかということについては、ほとんど中身はお聞きしていません。まだ決まっていないということでした。いずれにせよ、3月末に言ってから2カ月が経っているので、その間の中でどんな話し合いが行われているかというのはご報告いただいていません。

 

(記者)

 知事の理想としては、明日の議運で、内示する前に、県連としての賛成同意を得ておきたかったということでしょうか。

 

(知事)

 今まで知事としてもこういう経験はあるし、政治家としてもいろいろあるんですけれども、普通の常識からいくと、例えばその人事案みたいなものを内示するときには、ある程度の流れが決まっているというのが普通だと思います。最後の週までどういう展望になるか分からないということは普通ありえない。急にやったんじゃなくて、2カ月間ぐらいあるわけだから、3月末にお願いをしていることが、今の時点でも全く私たちの方に展望が見えないというのは初めてのことなので、当然私としては、一刻も早く結論を出していただきたかったなと思いますし、今でも一刻も早く認めるような方針にしていただきたいと思っています。その間、宇留賀副知事も中途半端な不安定な状況に置かれているわけであって、それは私としてはブログにも書きましたけれども、非常に心苦しいというか、宇留賀さんに申し訳ないという気持ちもありますので、だからこそ、3月末に伝えたわけなので、ここから明日、正式に内示しますので、あと1週間あるので、その間にぜひ再任を認めていただけるような結論になることを心から願っていますし、最後は必ずそうしていただけると信じています。

 

(記者)

 内示後に早急に決断してほしいということで、明日の午前11時の議運前までに、何らか返事を持ってくるように迫っているということではなく、あるいは逆に自民党の対応が決まらないうちは県側の手続きを少し遅らせるということにするわけでもなくて、とりあえず県としては淡々と手続きを進めていくということでしょうか。

 

(知事)

 それは、先ほど申し上げたとおり、宇留賀副知事のこれからの予定なども考えると、明日しっかり内示をして、24日に議決にかけていただくと、この方針は変わっていません。

 

●インクルーシブ教育について

(記者)

 インクルーシブ教育について、知事が考える目的を確認したいんですけれど。理解を得るための課題みたいなところでは、(障害のある人とない人が同じ)教科書を学習する上で、効率性を考えて課題があるのかもしれないんですが、良い面としては、障害のある人が、障害のない人と一緒に教育を受けることで、いろんな多様な学びを得るとか(あると思うんですが・・・)

 

(宇留賀副知事)

 そもそもこのインクルーシブ教育は、2022年に国連から、先進国(の中)で、日本が区別的な、少し健常者と障害のある方を差別的に(教育を)しているというので勧告を受けているというのがあります。ただ、なかなかそれが変わってこないというところで、国際的に見ると、日本の状況が異常だと思っています。むしろ、自分の隣に障害がある人がいる、それもいろんな障害のケース、また重さの程度があるというのを知ることが、今、群馬県が進めている多文化共生・共創というところになると思いますし、こういうことを知ることが将来的に生きていく力になります。今SSES調査をOECDと一緒に進めていますけれども、そういったところの力も伸びてきて、単なる学力じゃなくて、コミュニケーション能力とか、こういう厳しさを知って、そこから一緒に何かやっていこうとする力とか、そういったものを身に付けることで、より社会で生きていく力になると思っていますので、既存の学力云々というところの心配は確かにいただいたりもするんですが、それ以上に大きな効果があると思います。また、今回、教員や(障害のある方を)支援するサポーターも充実して配置していきますので、新しい教育の形を一緒に模索していくことによって、この長短でいうと長所が多いような、そういう形にしていけないかなと思っています。

 

(知事)

 事情が日本とは違うんだけど、例えば北欧のフィンランドとかスウェーデンとかでは、車椅子の子どもが(普通)教室に当たり前のようにいるわけですよね。やはり、いろんな障害を持つ人、持たない人、いろんな人たちがそこにいる、日頃から共生しているという感覚を養うのはとても大事だと思います。このインクルーシブ教育を群馬県でやろうと考えてから、いろんな新しい問題も分かってですね、いろんな人の理解が必要だという中で、教育委員会に本当に頑張ってもらって、この場所も玉村町の協力で見つけたと。ここから3年間、いろんなことがあるかもしれませんけれど、この実証の中でいろんな問題を見つけて、できれば3年後から、あんまり急いでというのは難しいかもしれませんけれども、これを広げていければと思います。

 

●朝鮮人追悼碑の撤去に関わることについて

(記者)

 追悼碑の関係で、碑を所有されていた市民団体「碑を守る会」が先日解散しました。一方で、県の方は、今日、行政代執行にかかった費用2,062万円あまりを請求していますけれども、これからどのような対応になっていくのかをご説明いただけるとありがたいです。

 

(知事)

 県土整備部長の方から。

 

(県土整備部長)

 今おっしゃっていただいたとおり、県の方から4月18日に代執行費用の請求をさせていただいております。今後は、やはり法に基づいて手続きを進めていくと考えております。

 

(記者)

 市民団体が「会を解散した」という文書を県の方に提出するというお話をされていましたが、それは届いているんでしょうか。

 

(県土整備部長)

 その点につきましては、当事者間の関係ですので、県から公表することはございません。

 

(記者)

 県の方が市民団体に請求している総額2,062万円なんですけれども、実際の碑の撤去にかかった費用が248万円ほどで、あとは(撤去工事の際の)目隠しとか、警備員の費用だとか、言ってみれば関連工事や警備費の方が多額になっているんですけれども、そこが不可分になっている理由、理屈を教えていただけますか。

 

(県土整備部長)

 フェンスの設置ですとか警備員の配置につきましては、撤去作業に従事する方ですとか、公園周辺の住民の安全確保のために行ったものであります。それを代執行に要した費用として請求させていただいているということです。皆さんもご存じだと思いますけれども、1月14日に高崎駅の西口でちょっと騒動があったということがまず1点と、その碑の撤去前日につきましても、その公園の中で騒動があったということもありまして、やはりそういった措置が必要だということで、警備それからフェンスの設置をさせていただいているということです。

 

(記者)

 騒動というのはどういったものを具体的に指しておっしゃったんでしょうか。

 

(県土整備部長)

 公園の中で揉み合いというか抗議のようなものがあったということです。高崎駅のところはスタンディング・・・ちょっと記憶が曖昧なので調べさせてもらってお答えさせていただければと思いますが、我々とすると、そういったことを配慮しまして警備ですとかフェンスの設置をさせていただいたと。

 

(記者)

 それは碑を撤去したくないという人たちの行動に対しての対応ということですか。

 

(県土整備部長)

 いや、双方の方々がいらっしゃったと記憶しております。

 

(記者)

 知事にお伺いしたいんですけれども、この件で守る会が解散ということになっていますけれども、この状況の受け止めをお話しいただけるとありがたいです。

 

(知事)

 守る会が解散という話は伺っていますけれども、今県土整備部長から申し上げたとおり、我々としては法律に則って、粛々と請求をしていくということだと思います。

 

(記者)

 法律に則って請求しているということなんですけれど、会が解散した場合、例えば代表の方に請求が行ったりするものなんでしょうか。

 

(県土整備部長)

 会が解散しても、請求できると解釈しております。

 

(記者)

 それでは代表なり構成員なりと、そういう・・・

 

(県土整備部長)

 その辺につきまして、どちらでということも含めて、検討しております。

 

●インクルーシブ教育について

(記者)

 他の記者さんの質問でもだいぶ出たんですけれど改めて、国連の勧告を受けたにもかかわらず、日本の国レベルの協議というのは広がりを欠いているのかなと思っております。この中で、群馬県が先駆けて独自のモデルを構築することの意義であったり、必要性ということについて、県の考えをお伺いできればなと思います。

 

(知事)

 先ほど宇留賀さんの方から、国際的な流れの中で、日本がこういう形で(障害の有無で)対応を分けるということについて、いろんな批判が出ているということは申し上げたんですけれども、なぜ群馬県が先進的にやろうと思っているのか、それははっきりしていて、我々が多文化共生の社会を目指しているからだと思うんですよね。私が知事になって1年かけて作った総合計画の中でも、まさにその多文化共生を謳っていて、障害の有無等に関わらず、誰も取り残さずに、それぞれが生きがいのある人生を送れるようにという、この多文化共生を掲げている群馬県として、この問題に率先して取り組むというのは非常に自然だと思います。

 

●朝鮮人追悼碑の撤去に関わることについて

(記者)

 追悼碑のことなんですけれども、今、他の記者さんの方から、会が解散した後、請求が引き継がれるのか、個人などに引き継がれるのかというところについて、その可能性を示唆されたわけですけれども、その法的根拠というのはどういった法になるのか、ご説明いただけるとありがたいです。

 

(知事)

 担当部長、どうぞ。

 

(県土整備部長)

 行政代執行法に基づいてということになります。

 

(記者)

 いわゆる任意の団体であるわけですけれども、例えば会社であったら会社法に基づいて破産の手続き等を取っていった場合にどうなるかなど、いろいろと考えられるわけですけれども、任意の団体についても同様に考えておられると、そういうご趣旨ですか。

 

(県土整備部長)

 過去の裁判例なども研究しておりまして、権利能力なき社団であっても、そういったことが可能であると考えております。

 

(記者)

 県は今、そのようにお考えになっているということですね。

知事メッセージ

 それでは最後に、知事の方から県民の皆さんにお話したいことをお伝えしたいと思います。今日も複数の記者の方々からご質問が出ておりましたが、今ここにいる宇賀副知事再任の問題というのがあって、記者の皆さんの前で訂正しなければいけないんですけれど、金曜日の議運は、副知事選任議案の提案予告であって、内示ではありません。大変失礼しました。人名は出しませんので、これは提案予告という形になります。そんな形で、明日、この提案予告をして、1週間後の24日に議案を提出して議決をしていただきます。

 知事として4年10カ月が経過いたしました。県民の皆さんにもいろいろと評価をいただいていると思いますけれども、私は欠点だらけの知事であります。それでもですね、この4年10カ月で、群馬県は大きく変わったと思っています。例えば、信越化学(という)スーパー企業が830億円の投資を伊勢崎市に決めてくれたと、これはもちろん知事のトップセールスで、みんなの力ですけれど、引っ張ってきたと思っていますし、KDDIが再生可能エネルギーで1,500億円以上の投資をこれから中長期的にやるという中で、太陽光は群馬県を中心にやっていくという協定も結ばせていただいて、最初に100億円のプロジェクトを組もうと思って、いろんなご相談をさせていただいていますし、ヤマト運輸も250億円の投資をしていただけるということになりました。いろんな形で、私が知事になってから、群馬県にミシュランの本社が来たり、先般IHIエアロスペースが本社を群馬県に移していただいたり、アクセンチュアやデロイト・トーマツみたいな世界的な企業も群馬県にオフィスを構えたりしていただいているということで、群馬県には勢いが出てきていると私は自負しています。また、移住希望地ランキングも全国2位まで上がってきていますし、いわゆる実質賃金の上昇率も全国1位になったという状況です。

 もちろん、いろいろと失敗もありますし、反省すべき点もありますが、こういう実績をしっかりと作ってきて、その中で、去年、県民の皆さまのご支持をいただいて、8割の得票率で再選をさせていただきましたし、去年の夏のNHKの世論調査だと山本県政の評価というのは84%に達しているということなんですよね。もう1回言いますが、欠点だらけの知事ではありますけれども、それなりに県民の皆さんから評価をされていると。この実績は知事1人でやってきたことではありません。もちろん、それぞれの担当部局の皆さんに頑張っていただいた、あるいは、必要な事業について県議会にしっかり予算を認めていただいて、後押しをしていただいたということもありますけれども、やはりここにいる宇留賀副知事が大変な貢献をしてくれたと。これだけのスーパー副知事というのは、ぜひ県民の皆さんに信じていただけると思うんですが、どこの都道府県を探してもおりません。20何年間、国会議員をやっていた私が言うんだから間違いありません。これだけの人材はおりません。その宇留賀さんとこれまでやってきた、いろんなプロジェクトがあります。水力発電で毎年30億円稼ぐということもそうだし、これから前橋市周辺に新しいまちをつくる、あるいは高崎市の堤ヶ岡飛行場の跡地に、シリコンバレーを超えるような構想を実現させると、こういうことを進めていく上でですね、やはり宇留賀副知事の人脈、行動力、センス、こういうものをぜひお借りしたいと。それによって、群馬県を活性化できるようなプロジェクトを最後まで仕上げたいと、そういう思いで、実は同意人事を提出したいと思っています。

 自民党県議団の執行部にお願いしたのは3月末なんですけれども、それから2カ月近く経っているんですが、まだこの段階で展望が見えていません。細かいことは申し上げませんが、私は、この人事案を否決する明確な理由はないと思っていまして、否決じゃなくて可決していただく理由は十二分にあると思っていますので、(手続きの流れとしては、)明日、予告をして、1週間後に提出をして、議決ということですけれども、私は、最後は自民党県議団の皆さんに分かっていただいて、議会でも可決をしていただけると思っていますが、正直言ってなかなか難航しています。

 実は当初自民党の執行部の県議の皆さんに会った時に、県議の1人の方が最初の会合で「県民の理解が得られない」というお話をされたので、なるほどと思って、毎日ブログに宇留賀副知事の続投問題について掲載してきました。もう(シリーズも)50近くなって、私が今まで掲載したシリーズの中でも最長になっていて、最大の会員数を誇るアメブロの政治部門ランキングでもずっと1位です。ちょっと、あまり(ブログ読者が)知らない人の名前ばかりが出ていたので(一時的に)2位になったんですけれど、今日見たらまた1位に戻っていました。そのくらい高い視聴率があります。ぜひ、県民の皆さまには、宇留賀さんに群馬県に残っていただいて、この宇留賀副知事の力をさらに借りることについて応援していただきたいと思います。

 やはり県議の皆さんも民意というものをしっかりと踏まえてご判断されると思いますので、ぜひ皆さん、私が4年10カ月、不器用ながらも、死に物狂いで頑張ってきて、一緒にやってきたパートナーですから、間違いないので、もしご地元に県議の方がいたら「知事がこう言っていたから応援してやったら」と、こうやって言っていただけたら、本当にうれしく思っています。ちなみに、建設業協会の会長、それから建設業協会の12支部のすべての支部長がちゃんと署名を持ってですね、わざわざ青柳会長が要望に来てくださいました。青柳会長は建設業協会の総意として、実は県議会議長にも、あるいは自民党執行部の井下幹事長にもしっかり要望していただきました。医師会の須藤会長も、私あるいは県議会、自民党執行部に要望していただきましたし、また歯科医師会の村山会長もですね、しっかりと幹部の了解を取って、私のところに頑張れと要望していただいていますし、県議会の安孫子議長や井下幹事長のところにも要望していただきました。さらには、JA群馬の林会長も、15の関連団体の皆さんのすべての許可を取って、了解を取って、JAの総意として「頑張れ」という要望をしていただいていますし、さらに林会長も県議会議長と井下幹事長のところにも要望をしていると。このことも、ぜひ皆さんにお伝えしていきたいと思います。建設業協会に関わっている方、医師会、歯科医師会、医療関係に関わっている方、あるいは農業に関わっている方にも、ぜひこの流れは頭に置いておいていただきたいと思います。なかなか展望は見えませんけれども、何とか宇留賀さんに再任を果たしていただいて、引き続き、力を合わせて群馬県をもっともっと輝く場所にしていきたいと思います。

 皆さん、この4年間で群馬県はかなり元気になったでしょ。さらに群馬県を良くするために、ぜひ宇留賀さんと2人で、このやり残した仕事をやらせていただきたいと思っています。改めてこの問題について、県民の皆さんのご理解ご協力を、できれば、ご地元の県議に働きかけていただくことをお願い申し上げまして、最後少し長くなりましたが、この会見を終わりたいと思います。記者の皆さんには、今日も1時間お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

 

( 以上で終了 )
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。