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第7回定例記者会見要旨(5月26日)

更新日:2022年5月26日 印刷ページ表示
  • 日時 令和4年5月26日(木曜日)午後2時5分~2時45分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 16人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

令和4年5月26日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

モニター資料(PDFファイル:951KB)

知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議について
3.愛郷ぐんまプロジェクトの延長等について
4.上州地鶏:機能性表示食品の取得について
5.直滑降ストリームについて

質疑応答はこちらをクリック

1.はじめに

 それでは、定例会見を始めさせていただきます。
 昨日、在日ベトナム大使館を訪問いたしました。来日中のファム・ビン・ミン ベトナム副首相と面会させていただきました。
 面会では、ベトナムからの技能実習生や研修生の受け入れ問題、教育分野、文化面での協力、ベトナムへの投資の促進等について、意見を交わしました。ミン副首相とは、旧知の間柄であることから、これまで何度か会談を行ってまいりました。群馬県の人口に占める外国人の割合は、皆さんご存知だと思いますが、3.1%ということで、全国で3位です。国籍別でいうと、現時点ではブラジルが多いんですけれども、伸び率はベトナムが大きく上回っているという状況です。
 加えてベトナムは、これも皆さんご存知のとおり、群馬県の企業にとっても魅力のある投資先として注目を集めております。
 そうした観点から、群馬県とベトナムの連携を強化することは、群馬県の発展にも大きく貢献すると捉えています。
 群馬県のため、今後も関係閣僚はもちろんのこと、諸外国の要人ともしっかり連携をしてまいりたいと思っております。

 それでは本日の会見の主な内容です。スライドをご覧ください。
 今日は「新型コロナ対策本部会議結果」、それから「愛郷ぐんまプロジェクト」、「上州地鶏」について発表させていただきたいと思います。

2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議について

 まずは、本日開催した新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果です。現在の警戒レベルの期間が27日の金曜日で終了いたします。それを受けて、本日、第85回新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催いたしました。この会議で、28日土曜日以降の警戒レベルを決定いたしましたので、その結果についてご報告したいと思います。
 明後日28日土曜日以降、全県において、県のガイドラインに基づく警戒レベルを1に引き下げるという決定をさせていただきました。
 警戒レベル1は、0から4の5段階のうち、下から2番目のレベルということになりますが、県内での適用は今年1月11日以来ということになります。期間は6月10日金曜日までの2週間です。

 それでは、今回の決定に至った理由を説明いたします。
 まずは新型コロナウイルス感染症の直近の感染状況をご報告したいと思います。
 スライドをご覧ください。新規感染者数の推移です。
 直近1週間での新規感染者数は、今日の276人を含めて2,147人となりました。先週の2,494人から減少いたしました。感染者数自体は依然として多いんですけれども、連休中の人流の増加による感染急拡大の兆候も見られず、徐々に減少していくという傾向が見られています。

 続いて、客観的な数値です。スライドをご覧ください。
 まず上段の感染状況ですけれども、1日当たりの新規感染者数は321.4人ということで、先週より少し減っています。
 それから(2)の経路不明の割合は51.0%で、これは前回から少し下がっています。
 それから(3)の検査の陽性率は23.3%ということで、ほぼ横ばいです。
 (4)の今週先週比は、1.0を下回っております。

 続いて、下段の医療提供体制をご覧ください。
 (1)の病床使用率は、20.1%ということで、20%前後を行ったり来たりしています。26日連続で警戒レベル1の水準を満たしているということになります。
 (2)の重症病床使用率は、5.4%ということで、重症者の方が2人出たので、前回より数値が上がっているということです。

 この1週間で、新たに5人の方が亡くなっています。謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆さまには、心からお悔やみを申し上げたいと思います。

 次のスライドをご覧ください。療養者の状況です。
 昨日時点の療養者の数は3,002人ということで減少傾向にあります。

 続いて、入院されている方の年代です。次のスライドをご覧ください。
 60歳代以上の高齢者の割合が増えていることを分かっていただけると思います。他の年代は7%程度ということで、この傾向は変わっておりません。

 続いて、入院されている方の症状についても、ご報告したいと思います。スライドをご覧ください。
 入院者の症状ですが、重症の方が2人、それから中等症と軽症の割合は、前回とほとんど変わっていないということになります。

 続いて、総合的な状況のうち、3回目のワクチン接種の状況についても報告したいと思います。次のスライドをご覧ください。
 5月25日時点で、県内の接種対象者に対する3回目の接種率は75.8%ということになりました。64歳以下では、65.7%ということで、現役世代の接種率も徐々に高まってきたことが分かると思います。

 以上のとおり、県内の新規感染者数は依然として多いものの、減少傾向です。
 また、最も注視している病床使用率は、感染者数の減少に伴い、先ほど申し上げましたが、大体20%前後を推移しているという状況です。
 県の感染症危機管理チームの専門家の方々からご意見を聞きましたが、「警戒レベルを1に引き下げることについては賛成だ」という意見が大勢を占めたと思います。

 一方で、「高齢者施設等においてクラスターが継続して発生しており、感染対策を引き続き徹底していくことが重要だ」という意見もありました。
 加えて、昨日、通算第13回目となる、今年度になって初めての保健所長会議、知事と保健所長との意見交換会を開催いたしました。その中でも「ワクチン接種率の高まりによって感染状況が落ち着いてきている。医療をノーマルな状態に戻す段階に来ているのではないか」という意見を多く頂戴したところです。
 以上を総合的に判断して、今回の決定に至りました。

 それでは、警戒レベル1における県民の皆さま、事業者の皆さまへの要請内容をご説明したいと思います。
 スライドをご覧ください。警戒レベル1における要請内容のスライドです。
 県民の皆さまにおかれましては、これまでどおり、基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。
 これまで、1テーブル4人以内としていましたが、このような飲食の要請はなくなります。
 しかしながら、感染リスクが高まる大人数の会食や飲み会は、引き続き十分に注意していただくようにお願いしたいと思います。

 続いて学校についてです。
 県立学校においては、通常登校を継続いたします。部活動は、感染防止対策を徹底したうえで、通常の活動を継続させていただきます。
 これまで宿泊を伴う部活動は、自粛をお願いしておりました。今後は、宿泊を伴う活動についても県内外を問わず、感染防止対策を徹底したうえで、可能ということにさせていただきます。
 市町村立、私立学校に対しては、こうした県立学校の対応を参考に、適切な対応をお願いしたいと考えています。

 なお、すでに報道でご存知の方も多いと思いますが、先日、マスクの着用についての国の考え方が示されました。スライドをご覧ください。
 国では、基本的な感染対策としてのマスク着用の位置付けは変更しないものの、考え方を明確化しました。群馬県においても、この考え方に沿ったマスクの着用を改めてお願いしたいと考えています。

 まず、スライド上段の屋外についてですね。人との距離に関わらず、会話がほとんどない場合は、マスクの着用は必要ありません。具体的に言うと、ランニングとか、サイクリング、それからウォーキング。これには徒歩や自転車での通学、通勤も含まれますし、人とすれ違う瞬間があっても会話がないということなら、マスクは不要ということになります。
 たとえ会話があっても、距離が確保されている場合は、マスク着用の必要はありません。具体的には、公園などでお互いに距離を取って過ごすことや、鬼ごっこなどの密になりにくい外遊びがこれにあたります。

 次にスライド下段の屋内についてもご説明したいと思います。
 人との距離が確保でき、かつ会話がほとんどない場合は、マスク着用の必要はありません。具体的には、密になりにくい対策の実施された図書館での読書とか、あるいは美術館や博物館での芸術鑑賞などです。

 一方で、これは言うまでもありませんが、屋内で会話をする場合とか、感染による重症化リスクが高い人と接する際などには、引き続きマスクの着用をお願いしたいと思います。
 なお、マスクの着用については、本人の意向を十分に尊重していただいて、その着脱について無理強いすることはないように、これは県民の皆さまに改めてお願いしたいと思います。

 今回、県民の皆さまのご努力とご協力により、1月11日以来、警戒レベル1への引き下げというものが実現できました。
これは県民一人一人の皆さまの感染対策が適切に行われていたこととか、あるいはワクチンの3回目接種が進んだことが要因ではないかと考えています。
 国は、昨日から、ファイザー社及びモデルナ社のワクチンの3回目接種について、2回目接種後6カ月としていた接種間隔を5カ月に前倒して接種できることとしています。
 これを踏まえ、群馬県では、昨日から県央と東毛の2カ所の県営接種センターで5カ月間隔での3回目接種の受け付けを開始いたしました。
県内各市町村においても、5カ月間隔での3回目接種ができるように調整をいただいております。
 県営接種センターは、土日祝日も休まずに稼働しています。予約不要の当日枠もご用意しておりますので、若年層の方々も含め、ぜひ早めの3回目接種にご協力をお願いしたいと思います。

 警戒レベルは1に引き下げられますが、これは5段階の下から2番目であって、感染対策をしなくていいという段階ではありません。
また、依然として多くの新規感染者が確認されていることも忘れてはならないと考えています。群馬県としては、警戒レベル引き下げ後も、気を緩めることなく感染状況を注視してまいりたいと考えています。
 それとともに、ワクチン接種を進めることで、県内の医療提供体制を適切に維持し、地域経済を回し続けていけるよう努めてまいりたいと思います。

3.愛郷ぐんまプロジェクトの延長等について

 続いて、愛郷ぐんまプロジェクトについてのスライドをご覧ください。
 すでに報道でご存知だと思いますが、5月末を期限としていた愛郷ぐんまプロジェクト第5弾について、6月30日まで延長することとしています。これまで同様、隣接県及び地域ブロック内の9県での相互利用が可能となっています。
 いわゆる県民割事業について、先週20日に、政府が、その期間を6月30日まで延長すると発表いたしました。本県の延長も、こうした国の方針に沿ったものです。

 次のスライドをご覧ください。割引内容です。
 スライドのとおり、6月以降も対象者割引額等の内容に変更はありません。3回目のワクチン接種をしたうえで、本制度をぜひご利用いただきたいと思います。もちろん、PCR検査等で陰性の方も対象となります。
 ぜひ、感染防止対策を徹底していただいたうえで、多くの皆さまに愛郷ぐんまプロジェクトをご利用いただければ幸いです。

 続いて、4月末まで実施した第4弾(愛郷ぐんまプロジェクト)の実績がまとまりましたので、ご報告いたしたいと思います。スライドをご覧ください。
 5月25日時点で12万9千人泊という実績となりました。
 参考としてスライドに記載していますが、事業開始後4週間の実績としては、これまで実施してきた愛郷ぐんまプロジェクトの中で最も大きい宿泊数になっています。これは、隣接県やブロック割によって割引対象者が増えたことが大きな理由ではないかと分析しています。
 コロナで落ち込んだ観光需要が着実に回復に向かっていると捉えておりまして、知事としても大変うれしく思っています。
 引き続き愛郷ぐんまプロジェクトを積極的にご利用いただき、本県自慢の観光名所を、ぜひ皆さまに訪れていただきたいと考えています。

 なお政府は、20日、新型コロナの水際対策を、6月1日から緩和すると発表いたしました。ウイルスを持ち込むリスクが低い国、地域から来日する場合は、入国時の検査を免除し、自宅等での待機も求めない方針だと聞いています。
 これにより、今後外国人観光客の受け入れが再開され、訪日観光客が増加することが予想されます。群馬県としては、インバウンド需要についても、しっかりと取り込んでまいりたいと考えています。

4.上州地鶏:機能性表示食品の取得について

 続いて、G-アナライズ&PRチームの上州地鶏についても報告したいと思います。
 上州地鶏については、これまでG-アナライズ&PRチームによるプロジェクトとして、健康成分に関する科学的な分析を行ってまいりました。
 この度、G-アナライズ&PRチームが過去に分析を行った上州地鶏について、具体的な成果が出たので発表したいと思います。
 群馬県が誇る県内唯一の地鶏である上州地鶏のムネ肉が、この度、機能性表示食品となりました。群馬県の育成品種としては初めての事例となります。今後、疲労感を軽減する効果のある機能性表示食品として、上州地鶏のムネ肉を販売することが可能となりました。
 上州地鶏のムネ肉には、一般的な鶏肉と比べて、疲労感の軽減に効果があるとされる「イミダゾールジペプチド」が豊富に含まれております。考えてみたら、間違って、アミノペプチドとあちこちで言ってしまったような気がしますが、正式名称は「イミダゾールジペプチド」です。
 また、高タンパク・低脂質であることから、アスリートや高齢者、ダイエット中の方々にとっても最適な食材となります。
 今月上旬、若宮特命担当大臣を訪問した際にアピールさせていただきましたが、こうした上州地鶏のもつ特長をデータとして明確化できたということで、担当部局の努力にも敬意を表したいと思います。知事として力を入れてきたG-アナライズ&PRチームの努力で、こういう成果が出てきたことについて、大変心強く受け止めています。
 機能性表示食品を取得したことが、上州地鶏のさらなる販売促進に繋がるように、これからもさらに頑張ってまいりたいと思います。
 加えて、上州地鶏を味わえる飲食店や宿泊施設、購入できる小売店などが徐々に増えてきています。群馬県では、消費者に本物の上州地鶏を美味しく味わっていただくために、一定の要件を満たす店舗等を、上州地鶏指定店ということで認定させていただいています。

 随時、指定店舗を募集しておりますので、興味を持たれた飲食店、小売店、宿泊施設の皆さまから、ぜひご連絡をいただければと思います。詳細は県のホームページで確認をしてください。

5.直滑降ストリームについて

 最後に、直滑降ストリームについてお知らせいたします。スライドをご覧ください。
 直滑降ストリームについては、これまで不定期でライブ配信を行ってまいりましたが、視聴者の皆さまに定期的に番組をお届けできるように、新たに配信時間を固定することとしました。
 今月、5月21日から毎週金曜日の19時と決めさせていただいて、Youtubeのtsulunosチャンネルから配信させていただきたいと思います。
 また、視聴者の皆さまが空き時間に気軽に見られるように、収録済みの対談は前編・後編に分けて配信するなど、見やすさにも配慮した番組構成に変更したいと思います。
 今年度初めてとなる明日の配信は、「となりの始動人」をお送りしたいと思います。
 ゲストは、今年2月に設立された女子ラグビーチーム「群馬プライムス」の選手兼ヘッドコーチを務める、清水麻有さんです。
 清水さんには、7人制ラグビー女子日本代表として出場した東京オリンピックでの経験や、群馬プライムスの活動についてお話を伺いました。前編・後編の2週にわたり配信いたしますので、ぜひご覧ください。
 こういうところにですね、群馬県からオリンピアンとして活躍をされている人がいるということを、改めて認識させていただきました。素晴らしい方です。この女子のラグビーにもですね、これからしっかり群馬県として注目をしていきたいと思いますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
 私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

警戒レベルの引き下げについて

(記者)
 警戒レベルが2から1に下がるということなんですが、具体的にどこがどう変わったのか、改めて整理して説明していただけますか。

(知事)
 まず、危機管理監から。

(危機管理監)
 警戒レベルが2から1に変わったことに伴う変更内容について、ご説明させていただきます。
 まず、外出についてになりますが、警戒レベル2では、今ある基本的な感染防止対策の徹底、新しい生活様式等の実践のほかにですね、感染リスクの高い場所への外出について十分注意、また、県外移動は十分注意という表記がございましたが、この二つがまず取れているということが変更内容になります。
 あと事業者に対しては5点お願いをしておりますが、4点目でテレワーク・時差出勤等を「強く推奨」としていた部分を「推奨」というふうに、やや表現を弱くさせていただいております。
 また、高齢者施設や病院等での直接面会の際は「十分注意・オンライン推奨」となっていた部分を、直接面会の際は「感染防止対策の徹底」というふうにやや弱くしています。
 その他の部分につきましては、ホームパーティーや大人数での会食や飲み会は感染リスクが高まることから、「慎重に判断」としていた部分を「十分注意」というふうにしておりまして、先ほど知事からお話いただきましたとおり、1テーブル4人以下を基本としていた部分を削除しています。
 県民の方に関する要請の部分で、変更になる点は以上でございます。

(記者)
 警戒レベルについてですが、警戒レベル2の時は、感染者が増加して医療への負荷が発生してる状態というようなことをおっしゃっておりましたが、実際、警戒レベル2の時は、そういう負荷がかかっていたんでしょうか、医療機関に対して。

(危機管理監)
 病床使用率の部分にやはり着目して見ておりますので、一定数は(負荷が)かかっていて、最近20%ぐらいまで下がってきたことによって、多少は軽減されてきているのかなと考えております。

(記者)
 今は、一般医療も安定的に確保されてきたということでよろしいでしょうか。

(危機管理監)
 先ほどの知事の説明にもありましたが、専門家の意見でもそういった意見をいただいておりますので、そのように考えております。

保健所長会議での意見交換について

(記者)
 保健所長会議の意見交換の中で、保健所長から、医療体制をノーマルに戻す時に来ているんじゃないかとか、感染症の分類について変更するような検討が必要なんじゃないかという意見があったとブログでもご指摘されていますけれども、それについて、なかなか難しいところではあるかもしれませんが、知事のお考えをお聞かせいただければと思います。

(知事)
 まず保健所長の皆さんからあったのは、まず、状況は非常に落ち着いてきているけども、依然として(新規感染者の)数が収まっているわけではないという認識は皆さん持っていらっしゃると思うんですね。
 ただ、ゴールデンウィーク後の(感染)急拡大もないし、現場の感覚としても、重症化する人が以前に比べて少なくなってきているという感じで、昨年12月ぐらい(正しくは今年の1月)の(前回の)知事と保健所長との意見交換会の時と比べると、全くもう状況が変わってきているというのは感じました。
 その中で、やはり今の状況であれば、そろそろ医療をノーマルに戻していった方がいいんじゃないかと、現場の雰囲気というか、状況も踏まえて、そういうご意見が結構多かったんですね。
 これはご意見としてしっかり頭に置きたいと思いますけど、基本的には国の判断もあるので、(法律上の感染症の)分類の話というのは、よく国の動きを見ていきたいと思いますが、群馬県の感触は感触として、折を見て政府にも伝えていきたいと思いますし、よく政府の動きを見ながら、我々も適切に、この件については対応していきたいと思っています。

ワクチンの廃棄について

(記者)
 先日、太田市が3,750回分のモデルナ製のワクチンを廃棄するという発表があったり、前橋市で8,340回と、ワクチンの廃棄が増えてきていますけども、県内の状況と知事の受け止めを伺えればと思います。

(知事)
 まず、山田新型コロナワクチン接種推進局長から話していただいて、その後で少しコメントします。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 最近そのようなお話が出ているんですけれども、国から供給されましたモデルナワクチンなんですが、使用期限を5月末に迎えるものがあります。
 もともと、こちらで必要とする数よりも、余裕を見て国からかなり多くの供給がありましたので、需要量と供給量の差というところが出てくるものでございます。
 県といたしましては、見込みの数ではなくて、5月末(に使用期限)を迎えた後、実数を各市町村から調査をしようということで、準備をしているところであります。
 また、どのような形で皆さまにご報告できるか検討しながら、進めていきたいと思っております。

(記者)
 現時点では、数字としてはまとめてないということでしょうか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 見込みの数字ですので、県として責任の持てる数字ということで、実数を把握したいと思っております。

(知事)
 大事なワクチンだから、廃棄せざるを得ないのは残念なんですけど、山田局長からあったように、そもそも必要量よりも多く配分されているということで、こういうことは起こるという流れがあったのかもしれないなと思います。群馬県でも、こういうことになったのはちょっと残念だと思うんですけど、他の都道府県と比べて(廃棄の数が)すごく多いということはないので、その中で我々として全体を見ながら、いろいろ工夫していければと思ってますし、改めてしっかり実数を調査したうえで、対応を考えていきたいと思います。

(記者)
 危機管理対応上、なるべく多く確保していくというのは大切なことなのかもしれませんが、結果的に廃棄が増えてきてしまってきたことについて、国のワクチン獲得の判断についてはいかがですか。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 感染爆発ということがもしあって、(ワクチンが)足りなくなるのが一番怖いということもあります。
 そういった中で、県としても、各市町村の(必要量の)把握をいつもしておりまして、先入れ先出しじゃないですけれども、古い方から順に使ってくださいというようなことですとか、市町村どうしのやり繰りというのも県の方で調整して、廃棄が出ないような形で、できることは全てやってきているところではあります。そういうことでですね、やむを得ない部分というのもございます。
 現在ですね、感染状況が落ち着いている部分もありまして、(廃棄となっているのは)足りなくなると非常に困るというところの余裕分だと考えております。

(知事)
 今のとおりで、やっぱり危機管理の要諦は最悪の事態を想定するということで、展開によっては、(ワクチンが)もっともっと必要になったこともあるかもしれないので、今の状況ですと、こんな感じになっているということなんですけれども、とにかく、よく実数を掴んだ上で、できるだけこういう中でも無駄にならないような工夫を考えていきたいと思います。

上州地鶏のPRについて

(記者)
 上州地鶏の関係で、機能性表示食品を取得したということなんですが、今後のPRについて、認定店を増やしていくというのが基本になるんでしょうか。

(知事)
 認定店も増やしていきたいと思いますし、PRチームもいろんな戦略を考えているので、この会見もそうですけれども、メディアを使ったり、SNSを使ったり、あらゆる手段で、機能性表示食品として認められましたということを最大限に発信していきたいと思います。

4回目のワクチン接種について

(記者)
 昨日25日から、高齢者等を対象とした4回目の接種が可能となりまして、今後県内でもある程度進んでいくものと見られます。今回、全数ではなくて、高齢者、または、18歳から59歳の基礎疾患のある方等というふうに対象が絞られて、前回から5カ月が経過した場合に(接種対象と)なってくると思います。もちろん市町村が進めていくものだと思うんですけれども、4回目接種についての知事のお考え、どういうふうに進めていきたいかとか、そういうところについてお聞きします。

(知事)
 じゃあ、まずは山田局長から。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 4回目の接種は、今おっしゃられたとおり、対象者が非常に限られております。そもそも、目的が今までの感染予防ですとか、発症予防ですとか、重症化予防、そういうところから重症化予防に特化されたというような形になっております。
従いまして、市町村とも連携して、その接種期間を迎えた方々には、順次接種していただくように、また今までと同じように、連携して進めてまいりたいと思います。

(知事)
 今の話を踏まえて言うと、やはりリスクの高い方々に4回目の接種をするというのは正しい考え方だと思っています。もちろんこれは国の方針に従ってやらなくてはいけないと思うのですけれども、今、3回目の接種率がようやく、接種対象者、2回受けた方についていうと、全体の75%ぐらいまできていますので、やはり、特にリスクの高い方々、高齢者の方々には、この4回目接種をしっかり進めていくということは正しい考え方だと思いますので、国の方針も踏まえた上で、我々としてできるだけ迅速に進めていきたいと思います。

(記者)
 今の4回目接種に関わって、4回目接種の方に例えば余っているモデルナに(接種を)誘導すれば、その廃棄の分を消化できるというようなこともあり得るかもしれないんですけど、何か県としてそういった取り組みはあり得るんでしょうか。

(知事)
 まず、新型コロナワクチン接種推進局長から。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 おっしゃるとおりですね、モデルナの配分は十分もらってますので、(使用)期限が来ていないものについては、十分活用いたしまして、4回目(接種)に使うということで考えております。

(記者)
 元から考えていらっしゃいますかね。

(新型コロナワクチン接種推進局長)
 はい。

会食時の人数制限撤廃について

(記者)
 会食について4人以下という制限撤廃に伴ってですね、例えば、今後、県内で30人パーティーとか50人パーティーとかを計画してる人がいるとすれば、そういうのは、どういう注意点を県として呼びかけたいということになりますでしょうか。

(知事)
 危機管理監から。

(危機管理監)
 今までは、4人以下ということで推奨していたものを今回外しますので、基本的には十分注意していただいて、会食をしていただくということで考えております。

(記者)
 換気に注意とかですかね。

(危機管理監)
 そうですね。あとはマスクを着用して会食をしていただくとか、十分感染を広げないように注意して対応していただくということで考えております。

(記者)
 人数制限は撤廃されるので、一応、大人数もありということですか。

(危機管理監)
 はい。

(知事)
 何人という基準を設けるのではなくて、この4人(という制限)は外して、あとはもう、それぞれのご判断に任せたいと思いますが、ただそこであえて、大人数の会食、飲み会は(感染)リスクが高いので十分注意してくださいと、こういうメッセージを受け取っていただいて、あとは個々でしっかり判断していただくと。もう今はそういう段階なんじゃないかと思います。

コロナ禍の医療体制について

(記者)
 コロナ禍の病院についてお尋ねをしたくて、以前から専用病床数を50増やしたいというお話されてたかと思います。ただやっぱり感染者というのはコンスタントに出ていて、医療現場の方にお話を聞いていたら、コロナ禍での離職者とかも増えている中で、人手は増えないのにベッドだけ増やせと言っても難しいというお話も伺っております。病床数を増やしてくださいとお願いする一方で、医療現場への支援が十分かどうかというところは、いかがお考えか伺いたいです。

(知事)
 具体的に、まず歌代健康福祉部長から現状について説明してください。

(健康福祉部長)
 現状ですけれども、(確保病床は)現在603床になっております。今650床を目指して、各病院とも調整を進めておりまして、実際に協力をいただけるという病院もいくつか今のところございます。少しずつでありますけれども、(病床の)確保を進めているところでございます。そういう協力してくれる病院というのは、実際幾つかありますので、そしてその辺の支援については、これまでの国庫補助なども適用されることになっております。

(知事)
 おっしゃるとおり、病床を増やすのは結構大変なんですね。これも何度も言いましたが、群馬県はかなり丁寧にやってきたんです。ベッドだけ確保したとしても、スタッフが確保できなければ、絵にかいた餅なので、そういうことがないように健康福祉部中心にかなり丁寧に病院側と折衝を繰り返してきて、やっとここまで積み上げてきました。病院側も大変なんですけども、とにかくよく話し合って、(できる範囲で)少しご努力をお願いしたいと思いますし、離職者が増えたりして病院側が大変なところは、いろいろな支援制度とかも使いながら、我々が一生懸命後押しをさせていただいて、とにかく(確保病床を)650床までは増やしていきたいと思っています。
 これでも本当に、他の都道府県もそうだと思いますが、群馬県は(現場の)実態を踏まえて、相当丁寧にやってきたので、これをしっかり続けて、何とか650床までは確保できるように努力したいと思います。

(記者)
 650床へいつ到達するかというのは、まだ現状不透明な感じでしょうか。

(健康福祉部長)
 今は努力を続けているところでございまして、いつまでと、今明確に提示することは少し難しい状況でございます。

知事メッセージ

 それでは、最後に知事の方から県民の皆さまにお呼びかけをさせていただきたいと思います。
 今日、会見で発表させていただきましたが、来週から群馬県の警戒度を、今まで2だったものを1に引き下げることといたしました。県民の皆さまのご協力のおかげで、人口比の感染者数はかなり低くなってまいりましたし、病床使用率も、なかなか20%を切らないですけれども、20%前後まで下がってきたということ、それから、おかげさまで、3回目の接種も、接種対象の方、2回受けた方に限っていうと、人口比の75%ぐらいまできたと、いろんなことを勘案して、警戒レベル1に引き下げさせていただきたいと思っています。
 ただまだ感染が収束したわけではないので、県民の皆さまには、基本的な感染対策はしっかり続けていただきたいと思っています。マスクについては、国から一応指針が出ているのですけども、県庁内でもよく議論しながら、できるだけ具体的な例を出して、県民の皆さまに分かりやすく伝えたいということで、今日はイラストなんかも含めてお伝えをさせていただきました。
 何度も申し上げているとおり、地域経済を何とか回し続けていきたいと思います。おかげさまで、愛郷ぐんまプロジェクトも非常に好評で、観光地には人が戻ってきました。私も毎週末、県内を実は視察していますけれども、かなり人手も戻ってきました。ぜひこの流れを続けたいと思います。そのためには、もう1回言いますが、感染の急拡大を抑えるためにも、皆さまのご協力をお願いしたいと思います。
 それからもう一つ、何度も申し上げますが、やはりワクチン接種については、まだ3回目を打ってない方がおられたら、ぜひ積極的に、検討していただきたいと思います。ワクチン接種は、感染予防にも、あるいは重症化を防ぐにも有効だということはもう明らかなので、その点についても、皆さまに改めてお願いを申し上げます。
 今日もちょっと長くなりましたけど、皆さま最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。これにて今日の定例会見を終わりたいと思います。

(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。