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臨時記者会見:桐生市内の農場で確認された豚熱(CSF)について

更新日:2022年5月10日 印刷ページ表示
  • 日時 令和4年5月10日(火曜日)午後6時7分~6時30分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等16人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

令和4年5月10日臨時記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

モニター資料(PDFファイル:122KB)

知事冒頭発言

質疑応答はこちらをクリック

 それでは、臨時の記者会見を始めさせていただきます。報道機関の皆さまにおかれましては急遽お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 つい先ほど、国の機関の検査により、桐生市内の農場において、豚熱(CSF)の患畜が確認されました。前回の4月22日以来、これで県内7例目の豚熱ということになります。
 前回の防疫措置完了後、2週間足らずで、こうしたことになってしまったことを大変残念に思っております。これまで何度も申し上げてまいりましたが、豚熱対策については、知事就任以来一貫して、最重要課題の一つとして取り組んでまいりました。飼養衛生管理の徹底はもちろんですけれども、野生イノシシの防護柵設置、あるいは知事認定獣医師制度の運用といった、全国的に先駆けて手厚い対策をとってきたつもりでおります。
 こうした中で、7例目が発生してしまったということから、まずは6例目の事案も含めて、原因をしっかりと究明し、今後必要な対策を検討してまいりたいと考えています。
 現時点では、これ以上感染が拡大しないよう、今回の事案について、迅速かつ的確に防疫措置を講じていかなければなりません。畜産農家の方々や関係の皆さまとも協力をして、今回もしっかり、この豚熱に対応してまいりたいと考えています。

 それでは今回発生した事案の概要からご説明させていただきます。
 まだ事案発生から時間が経っておりませんので、現時点で分かっている内容について、できるだけ正確にお伝えしたいと思います。

 スライドをご覧ください。豚熱の発生状況をまとめました。
 今回、豚熱の感染が確認されたのは、桐生市に所在する農場です。殺処分が必要な飼養頭数は、約5,500頭です。
 この農場の3キロメートル圏内には、他に32カ所の農場がありますが、すべてワクチン接種済みで、家畜伝染病予防法に定める、家畜の「移動制限」はかかりません。
 また、10キロメートル圏内には、81カ所の農場がありますが、こちらもすべてワクチン接種済みで、「搬出制限」はかかりません。
 とはいえ、この地域は、養豚業が非常に盛んなエリアです。10キロメートル圏内に113カ所の農場が密集しており、近隣に感染が拡大しないよう、早急に防疫措置を講じていきたいと思っています。
 なお、農場の持ち主や所在地等の情報については、県の防疫マニュアルに基づき、風評被害防止や部外者等の立ち入りによる感染拡大防止の観点から、今回も非公表とさせていただきます。この点は、マスコミの皆さまにもご了解をいただきたいと思います。

 次に、第1報から陽性確定までの経緯をご説明します。スライドをご覧ください。患畜判明までの時系列をまとめました。
 該当農場では、先週から、豚の死亡数が増加していました。
 通常の死亡率は、週5%程度ですが、(異常が見られた豚舎では)直近1週間で20%から30%程度の死亡が確認されていました。
 なお、死亡豚はすべて50日から60日齢前後で、先月19日にワクチン接種を済ませていたようです。
 県への通報に関してですが、昨日の9日、17時35分に、県東部家畜保健衛生所に対して、当該農場の管理獣医師から、豚の死亡が増加している旨の第1報がありました。この第1報を受けて、同家畜保健衛生所が立ち入り、21時10分には家畜衛生研究所で検査を開始いたしました。そして、今朝の4時50分に豚熱の感染が疑われる旨の結果が出ました。その後、国に検体を送付し、遺伝子解析を行ったところ、先ほど、18時に豚熱患畜であることが判明しました。
 以上がこれまでの経緯になります。

 続いて、今後の方針についてもご説明いたします。
 スライドをご覧ください。今後の対応です。
 現時点で殺処分が必要となる頭数は、先ほども申し上げたとおり、約5,500頭ということになります。殺処分後は農場主の所有地に埋却させていただきますが、埋却後の周辺環境等についても、関係機関と協力し、適切に対応してまいりたいと考えています。
 防疫作業は、まず農政部を中心に県職員を動員し、本日から作業を開始いたします。
 また今後は、近隣市町村にも協力を依頼し、作業に当たりたいと考えています。
 さらに、建設業協会、JAをはじめ、関係団体にも協力をお願いする予定です。ご協力をいただく皆さまには、知事として感謝を申し上げたいと思います。
現時点で、殺処分終了までは約3日間程度、その後の消毒を含めると、1週間程度で防疫作業の終了を見込んでおります。
多方面にわたる皆さまのご協力をいただきながら、1日でも早く措置が完了するように努力をしてまいります。

 また、風評被害も懸念されます。次のスライドをご覧ください。
 毎回お伝えしておりますが、豚熱は豚、イノシシの病気であり、人に感染することはありません。また、感染した豚肉が市場に出回ることも決してありません。仮に、豚熱に感染した豚肉や内臓を食べても、人体に影響はありません。
 そのことをぜひ県民の皆さまには、改めてご理解いただきたいと思っています。

 最後に申し上げますが、養豚業は群馬県にとって非常に重要な産業です。農業産出額の約2割を占めています。
 県としては、農家の皆さまが安心して養豚業を営むことができるように、まずは6例目と、続いて発生してしまった7例目の原因をしっかり分析した上で、必要な追加対策を検討してまいりたいと考えています。その上で、今年の2月に発表した抜本的な対策を中長期的な視点で、着実に、かつ粘り強く進めてまいります。
 豚熱対策については、とにかく関係者や関係機関で協力していくことが何よりも重要だということを痛感しています。
 先月初めには、金子農水大臣とお会いいたしました。
 この会見でもご報告いたしましたが、今、子豚のワクチン接種に関する要望も行っております。引き続き、国はもちろん、市町村や関係機関ともしっかり連携してまいります。
 県内の農場主の皆さまにおかれましても、これまで以上に、飼養衛生管理基準の遵守徹底をお願いしたいと思います。
 私からは以上です。
 皆さんから何かご質問があれば、お受けしたいと思います。

質疑応答

(記者)
 まず今回、豚熱への感染が確認された子豚の数が分かりましたら教えてください。

(知事)
 砂長畜産課長からお願いします。

(畜産課長)
 今回検査した豚は12頭でございまして、これらがすべて県の検査では陽性になったということで、12頭が感染していたのは検査で分かっております。

(記者)
 今回、先月の22日に太田市で豚熱感染が確認され、今回桐生市で(感染が確認された)ということで、東毛地域で立て続けに、短い期間で発生してしまったことについて、知事の受け止めをお聞かせください。

(知事)
 これは非常に衝撃をもって受け止めておりますし、極めて残念ですし、毎回同じ表現ですけども、痛恨の極みだと思っています。
 しかし、発生してしまった以上は、前回もそうですが、できる限り迅速に対応していかなければいけないと思っています。
豚熱については、前回の会見で申し上げたとおり、危機的な状況を脱していませんから、とにかく県と農家の皆さまと、それから関係市町村としっかり連携をして取り組んでいくしかないですし、その上で、JAとか建設業界もそうですが、こうして皆さんにもご協力を仰ぎながら、できるだけ早く防疫措置を済ませるということだと思います。
 正直言うと、できる限りの対策を取ってきたつもりですが、こういうことになってしまったので、改めて原因を究明したいと(思います)。前回の太田市の原因究明も終わっていないので、連続で発生してしまったんですけれども、6例目、7例目について、原因をしっかり究明した上で、必要な対策をさらに我々として検討していくと、もうこれ以外はないと思っています。

(記者)
 12頭の感染疑いの豚はすべて、先月19日にワクチン接種を済ませていたということですけど、ワクチン接種済みの豚が感染していたことについて、知事の受け止めをお伺いできればと思います。

(知事)
 まず、畜産課長から。

(畜産課長)
 今回、検査をしました12頭につきましては、先月19日にワクチンを打ったという報告は受けております。

(記者)
 1回接種を済ませていたということですが、農水大臣にも子豚への2回接種を要望されていると思うんですけれども、今回このように1回接種していたのにもかかわらず、感染をしてしまったということに関しての受け止めを。

(知事)
 これもですね、やはりよく原因を調べなければいけないと思っています。
 まずなぜ、ワクチン接種済みの豚12頭全部が感染したのかというのは、本当にポイントだと思うんですよね。
 もちろん、接種をしても、豚熱に感染することはあるんですけども、やはり、全部打っていたということなんで、これはまず何とも言えないんですが、しっかり原因を解明しないといけないと、今後の対応を考えてもですね、そう思っています。

(記者)
 国への働きかけを強めるということはあるんでしょうか。

(知事)
 もうすでに金子大臣にもお願いをしているんですが、こうして連続発生してしまったということも受けて、今群馬県が要望している、子豚への2回のワクチンの接種とか、あるいは予算の件とか、こういうことについては改めてまた、国への働きかけを強めたいと。
 何度も言っているように農水省は、群馬県はこれで7回目の発生になってしまったんですけども、かなり真摯に対応していただいているので、そこは大変感謝していますが、こういうことを受けて、さらに我々としても今お願いしていることを、改めて、少し早めていただけるように、いろんな形で働きかけさせていただきたいと思っています。

(記者)
 先ほど知事が、この地域は養豚が盛んなエリアだとおっしゃいましたが、桐生は赤城南麓という認識でよろしいんでしょうか。

(知事)
 そうだと思いますけど、いいですよね(農政部長に確認)。
 赤城南麓地域だと思うんですよね。前の太田はちょっと違ってきますよね。
 ですから、いつも言っているように、前回豚熱が発生したときも申し上げましたけども、赤城南麓は、他の県に比べてもリスクの高いところだと思うんです。まさに自然の中にあるみたいなところで、ここは非常にリスクが高いと言っていたところで、赤城南麓以外のところから出たので、前回もよく原因を究明しなくてはいけないと言ったんですけど、今回はまさに、群馬県の養豚業の中核地帯ですよね。そこで出たという認識です。

(記者)
 埋却地についてですが、農場主の所有地に埋却するということですが、これは養豚場の近くに埋めるということでよろしいでしょうか。

(知事)
 どうぞ。今、分かっている範囲で。

(農政部長)
 養豚場の近くに埋却する予定となっております。

(記者)
 住民の方はその辺が気になると思いますので、ありがとうございます。

(知事)
 まだ発生して間もないので、今分かっている情報についてはかなり正確に申し上げたつもりなんですけども、もう今日から防疫作業を始めるということですね。先ほど申し上げたとおりです。
 よろしいでしょうか。
 本当に残念なんですが、とにかく、できる限り早く対応をしたいと思いますので、他に質問がなければ、これで臨時会見を終わりたいと思います。今日は急遽お集まりいただきまして、ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。