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令和4年2月10日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
1.誹謗中傷支援サイト「TOMARIGI」について
2.まん延防止等重点措置の延長について
3.まん延防止等重点措置における要請内容について
4.薬局等での無料PCR検査について
5.保育所等への対応について
6.直近の感染状況について
7.NETSUGEN 1周年について
8.アニメ「ぐんまちゃん」について
9.直滑降ストリームについて
10.知事への脅迫投稿について
それでは定例会見を始めさせていただきます。
会見に入る前に、今回は、インターネット上の誹謗中傷対策に関して、民間の取り組みの1つをご紹介させていただきたいと思います。
今日は、群馬県前橋出身のIT企業家である、関口舞さんにおいでいただきました。関口さんどうぞ。
群馬県では、皆さんご存知のとおり、誹謗中傷の相談窓口の運営や、児童生徒向けの動画教材を活用したインターネットリテラシーの向上に取り組んでおります。
令和2年12月には、全国初となるインターネット上の誹謗中傷の被害者支援のための条例も制定しています。
関口さんは今、Webサービスのクリエイターとして活躍されておりまして、ネット上の誹謗中傷の問題にも明るいということで、条例案の検討の時から、実はいろいろとご意見をいただいている方です。
この度、関口舞さんが企画制作された、SNSトラブルに悩む人のための体験・裁判例共有サイト「TOMARIGI(とまりぎ)」が2月8日の火曜日に公開されました。詳しい内容はこの後、関口さんからご説明いただきたいと思いますが、誹謗中傷の被害者に寄り添ってSNS上で傷つく人を1人でも減らしたいという関口さんの思いは、まさに群馬県が目指すインターネット上の誹謗中傷の被害者支援と同じ方向性だと考えています。
群馬県としてもこのプロジェクトに賛同し、応援をしたいという思いから、今日、関口さんにこの会見に同席をしていただきました。
それでは、関口さんから「TOMARIGI」について、簡潔にご紹介いただければと思います。関口さん、よろしくお願いします。
(関口さん)
この度は貴重なお時間ありがとうございます。「TOMARIGI」発起人の関口舞と申します。
まず、昨今の状況について一度ご紹介させていただきたいと思います。
昨今、インターネットによる誹謗中傷は大きな問題になっています。インターネット上で相談を受けている総務省の違法有害情報相談センターでは、令和2年度に5,407件の相談がありまして、平成22年度の約4倍に増加しているという状況になっております。
ただ、こちらに相談できる人はまだいいんですけれども、なかなか相談することもできずに、1人で悩んで抱え込んでしまう人もたくさんいらっしゃいます。最悪の場合、命を絶ってしまうというケースも発生しております。
次のスライドをお願いします。
そこで、SNSで傷ついた方が駆け込める場所を提供するために、SNSトラブルの裁判例、体験談の共有サイト「TOMARIGI」を作りました。こちらは、ネットで誹謗中傷被害に遭った方が、過去の裁判例の中から、自分が言われた言葉と似た裁判例を探すことができるサイトになっております。それを通して、今後の対応の参考にしていただくことができます。
また、誹謗中傷被害を受けてしまうと、「自分が悪いんじゃないか」とか、「気にしてしまうのが悪いんじゃないか」というふうに、自分を責めてしまう方もいらっしゃるわけなんですけれども、こちらの裁判例を通して、例えば、裁判所が侮辱行為と判断したようなことを今回自分はされたのだから、傷ついた自分が悪いのではないということを分かっていただいて、心を癒やしていただくことも目的にしています。
私自身、以前ツイッターで誹謗中傷被害を受けたことがありまして、そんな時に他の方がどうしているのか裁判例を教えてもらうために、弁護士事務所さんまで訪問しなければならなかったという経験がありました。後になって、裁判例というのは、弁護士じゃなくても、我々一般人にも見る権利があるものなんだということを知りまして、このサイトの立ち上げを決めました。
また、プロレスラーの木村花さんが亡くなってしまった事件の後で、「自分のせいで亡くなってしまったのではないか」とか、「逮捕される」、「裁判になってしまうのが怖い」といった、加害者側からの相談が急増したという報道がありました。このサイトを通して、加害者になってしまう人を減らすということも大きな目的にしています。
機能を紹介させていただきます。次のスライドをお願いします。
裁判例紹介ページはこのようになっておりまして、弁護士監修のもと、過去5年間を中心に、SNSの誹謗中傷に関する裁判例を抽出し、個人情報の特定を避ける形で分かりやすく要約しています。個人へのデマ、暴言など、自分が受けた事例に合わせて、裁判例を検索することができます。
次のスライドをお願いします。
対応例の紹介ページでは、被害を受けた際に、無視するとか、記録を取るなど、今すぐできることから、サイトやSNSの管理者に削除依頼をするとか、発信者情報開示請求するなど、具体的な対処方法について詳しく紹介しています。
次のスライドをお願いします。
また、誹謗中傷に当たらなくても、例えば、クラスの友達に自分だけLINEグループを外されてしまったですとか、SNSにおける人間関係で傷ついてしまうこともとても多い時代です。そんなときに、同じ体験をした人同士で共感し合える場所として、こちらの「みんなの体験談広場」という掲示板機能を作りました。
こちらで自分の体験を匿名で投稿することができます。安心して辛い気持ちを打ち明けられるよう、体験の投稿に対しては、「気持ちが分かるよ」とか、「私は味方だよ」とか、「同じ体験をしました」といった共感リアクションのみができるようになっていまして、コメントはできない仕様になっております。コメントで批判されたり、さらに傷ついたりする心配はありません。
次のスライドをお願いします。
投稿した後には、このように動物が寄り添ってくれて、「打ち明けてくれてありがとう」「僕たちは味方だからね」といったアニメーションが流れるようになっておりまして、傷ついた人の気持ちを少しでも癒やせたらと思っております。
SNSで傷ついた人が真っ先に駆け込んで、羽を休める「止まり木」のような存在をこれから目指していきたいと思っています。
ありがとうございました。
(知事)
関口さんありがとうございました。
今ご説明いただいたとおり「TOMARIGI」は、SNS上のトラブルでつらい思いをしている方にとって、悩みを共有できる場所となっています。
今この瞬間も、誹謗中傷に悩んでいる方々が大勢いらっしゃると思うんですが、ぜひこのサイトをご活用いただいて、問題解決の一助としていただければと思います。
私は、関口さんの発想は非常に素晴らしいと思っていまして、私自身もネットで誹謗中傷を受けて、裁判を起こして、結局相手を特定できたんですけれども、そこにかかった時間が1年、さらには裁判費用もかかるということで、やっぱり被害者の皆さんのサイドに立つと、そのまま弁護士に相談できるかというと、いろんな問題があるということで言うと、非常にこの発想はいいと思います。
関口舞さん、20代で起業したんですけれども、例えば、群馬県の実家のコタツで考えたインスタグラムのサービスを、知らないうちにオバマ大統領とかトランプ大統領が使っていたとか、天才的な発想を持ってますし、いちいち紹介しませんが、ここからいろいろマルチなタレントを発揮して活躍していくと思いますので、群馬県出身のIT起業家ということでも非常に注目しているということを申し上げたいと思います。
せっかくおられるので、もし今のサイトについて何か質問があればお受けしたいと思いますが、よろしいですか。
(記者)
今回のサイトを作られたきっかけなんですけれども、お話の中でもありましたように、やはりご自身が被害を受けられたご経験からということになるんでしょうか。
(関口さん)
そうですね。もともと私もSNSとかを作ってきた立場から、木村花さんの事件があったときに、何か自分にできることはないかなというのはもともとずっと考えていたんですけれども、そんな折にちょうど、私自身がツイッターでいろいろ書かれてしまったことがありまして、そのときの経験から、こういったサイトがあったらみんな助かるんじゃないかなと着想したという形になっています。
(記者)
自分がされたことがどういった位置付けになるのか、あるいは犯罪に当たるのかというようなことを知ることができるというのは非常に便利だと思うんですけれども、裁判例として現時点でどのくらい掲載をされているのか教えてください。
(関口さん)
だいたい50件ほど掲載されています。
(記者)
いろいろな類型があったと思うんですけども、それぞれの類型に合わせて分かりやすいケースをご紹介いただいているということになるんでしょうか。
(関口さん)
そうですね。分かりやすいケースでしたり、あとは、あまりにも特殊過ぎてどの事例かが分かりやす過ぎるものなどは省いたりしております。
(記者)
今コロナ禍で、皆さんお家に居たりということも多いと思うんですけども、コロナの影響というのは何かお感じになっているところありますか。
(関口さん)
そうですね。やはりコロナの影響もあって、皆さんインターネットの利用時間も伸びていることもあるので、それによって誹謗中傷の被害が増えている側面もあると思いますし、あとは、コロナ禍になったときに、今は感染者の数が累計増えていますけれども、特に最初の方とかは、最初になった人が誰なのかというふうに特定したりするような動きがあったり、そこでデマが飛び交ってしまったりとかそういったこともありましたので、今後、ますますリテラシーというのは大事だなと感じております。
(知事)
他によろしいでしょうか。
関口さん、今日はありがとうございました。
今日は、関口舞さんにわざわざ会見に来ていただきましたけれども、群馬県では、SNS等のインターネット上の誹謗中傷、あるいはプライバシー侵害で悩んでいる県民の方々からの相談窓口を設けております。窓口では、相談内容に応じた対処方法に関する助言を行っております。同時に、必要に応じて、専門窓口、機関等もご案内しています。解決方法が分からない方は、1人で悩まずに、お気軽にご相談をいただきたいと思います。
今後とも、関口さんをはじめ、様々な方のご協力を得ながら、インターネット誹謗中傷の対策に取り組んでいきたいと考えています。
それでは、定例会見をここから始めさせていただきたいと思います。スライドをご覧ください。本日の主な項目です。
今日は、新型コロナ対策本部会議の結果、新型コロナの直近の感染状況、NETSUGENの1周年について発表させていただきたいと思います。
まず、対策本部会議の結果をご報告します。
一昨日の8日の火曜日に、政府に対して「まん延防止等重点措置」の延長を要請いたしました。
すでに報道もなされておりますが、政府においては、本日の午前中に分科会が開催され、本県を含む13都県について措置の期間を延長する方針が了承されたということです。この後行われる国の対策本部会議において、措置期間の延長が正式に決定されると伺っております。
こうした状況を踏まえて、群馬県においても先ほど、第76回目となる新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催し、今後の措置内容について協議させていただきました。
本日はその結果を発表したいと思います。
まん延防止等重点措置は今月の13日を期限としていたわけですが、その期間を3週間延長して3月6日の日曜日までといたします。措置の対象区域はこれまで同様、県内全域ということになります。
なお、感染状況によっては前倒しでの解除の要請も検討するとか、柔軟な対応を行ってまいりたいと考えています。
続いて、県民の皆さま、事業者の皆さまへの要請についてです。
次のスライドをご覧ください。措置の継続に伴う要請についてのスライドです。
要請内容はスライドのとおりで、今までと変更ありません。
また、時短要請にご協力いただいた事業者の皆さまには、これまでと同様に、協力金を支給させていただきます。詳細については県のホームページでご確認いただければと思います。
なお、先週4日金曜日に開催された政府分科会の提言では、学校等での教育活動については、一部実施を控えるような方針が示されております。具体的に言うと、長時間、近距離で対面形式となるグループワークとか、児童生徒が近距離で行う合唱及び管楽器演奏、調理実習等の活動がこれに当たります。
県立学校では、すでに他の都道府県より一歩踏み込んだ対応として、部活動の休止もお願いしています。
加えて現場レベルでは、その他の教育活動に関しても、感染リスクが高いと考えられる活動は控えるということにしています。
今回例示のあった具体的な活動については、改めて実施を控えてもらえるように対応を徹底したいと思っています。
市町村立・私立学校に対しても、県立学校の対応を改めて周知させていただき、適切な対応をお願いしていきたいと思います。
県民の皆さま、事業者の皆さまにおかれましては、引き続きご不便をおかけいたしますが、要請内容に基づき、感染防止対策の徹底にご協力いただくよう、お願い申し上げたいと思います。
なお、実際の要請は国の正式決定後ということになりますので、その点はご留意をいただきたいと思います。
次のスライドをご覧ください。一般検査事業の終了についてお知らせしたいと思います。
感染の不安を感じる、無症状の県民の方々を対象に無料でPCR検査等を行う、感染拡大傾向時の一般検査事業についてですが、実施期間の最終日である2月13日の受け付けをもって、予定どおり一旦終了させていただきます。まん延防止等重点措置の期間は延長しますが、当該事業の延長は行わないことといたしました。
前回の会見でも言及いたしましたが、抗原定性検査キット等の流通不足、これは全国規模の問題です。これはすべての都道府県において一般検査事業を停止するなど、国主導による全国統一的な対応が必要だと私たちは考えております。他方で、皆さんご存知のとおり、県内の検査キットの供給不足が非常に厳しい状況にあります。
今般、特に感染者の多い東毛の3つの保健所管内の医療機関における在庫状況調査をいたしました。その結果、6割の医療機関で今後の検査キットの納品のめどが立たないという状況であることが分かりました。
県全体の検査の陽性率も49.1%まで上昇しています。これは、検査資材が不足して、医療機関における検査数が減少していることも1つの要因だと考えています。限られた検査資材を、症状のある方とか、重症化リスクの高い方の検査に集中させる必要があると考えています。
その中で、県としてできる対応をまずやろうと、こういう考えから、今回の事業の一旦終了を決断させていただきました。
加えて、今回の事業にご協力をいただいている事業者の方々を通じて、余剰の検査資材を医療機関に融通いただくよう、働きかけを行ってまいりたいと思います。
県民の皆さまにおかれましては、症状のない間は、自らの健康観察をしっかりと行っていただき、症状が現れた際には速やかに医療機関に相談の上、受診をしていただきますことを改めてお願い申し上げます。
なお、高齢者施設等の職員の皆さまを対象とした、PCR検査による無料スクリーニング検査については続けさせていただきます。
皆さまのご理解、ご協力を重ねてお願い申し上げます。
続いて、保育所等への対応についてです。
スライドをご覧ください。保育所等への対応をまとめました。
全国的な傾向ですが、保育所等での感染拡大が続いており、ワクチンを接種することができない11歳以下の児童をいかに守るかということが大変重要な課題となっています。
こうした中で、今週8日の火曜日、厚生労働省がオミクロン株の特性を踏まえた保育所等の対応について新たな方針を示しました。
こうした国の方針や、これまでの県内の感染事例等を踏まえて、県では、保育所等に対して、改めて対策の徹底について呼びかけを行うことといたしました。
保育所等は、社会機能の維持のため、事業継続が求められている施設です。このため、これまで群馬県では、各施設の皆さまのご協力をいただいて、感染症の防止対策を徹底していただきながら、原則は開所をお願いしておりました。この場をお借りして改めて、関係者の皆さまのご尽力に感謝を申し上げたいと思います。
今後も引き続き、保育所における感染症対策ガイドライン等の徹底によって、まずは原則開所の継続はお願いしたいと考えております。加えて、国の方針も踏まえて、特にまん延防止等重点措置期間中には、より一層の感染防止対策の徹底をお願いしたいと考えています。
具体的には、大人数での行事の自粛とか、児童の発育状況に応じて可能な範囲でのマスク着用の推奨などがこれに当たります。今後、各保育施設に対しては、市町村を通じて、改めて対応をお願いしてまいりたいと考えております。
また、各施設での感染防止対策の徹底はもちろんですけれども、万が一児童が感染した場合、または保育所が休所になった場合に、保護者が休暇を取得しやすい環境を整えていくことも大事だと考えています。
この点に関しては、厚生労働省が助成金制度を設けております。この制度は、児童が感染した、または保育所等が休所になった等の理由によって、保護者が休みを取らざるを得ない場合、有給休暇を取得させた事業者に対して給付金を支給するという制度です。制度の名称は「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」というものです。「小学校」とありますが、もちろんこれは保育所等も助成の対象に含まれます。
県では、この助成金の活用について、関係121団体を通じて、改めて事業者の皆さまに呼びかけを行いました。
また、一昨日の8日の火曜日には、厚生労働省が申請手続きを簡略化する方針を示しています。県としても、今後より多くの方に制度を活用していただけるように、保育所等を通じて、保護者の皆さまに対しても丁寧な情報提供を行ってまいります。
以上が対策本部会議の結果です。
続いて、直近の感染状況についてもご報告したいと思います。
スライドをご覧ください。新規感染者数の推移です。
直近1週間の新規感染者数は、本日の844人を含め、6,280人になりました。先週の7,016人から若干減少いたしました。
ピークを迎えた可能性もありますが、一時的に減少しただけ、またはこのまま高止まりが続くといった可能性も考えられます。全く油断のできない、予断を許さない状況だと捉えています。
続いて、客観的な数値についてもご報告します。
スライドをご覧ください。
まず、上段の感染状況ですが、いずれも改善が見られ、若干減少していますけれども、やはりまだ高い水準にあることを分かっていただけると思います。
(1)の1日当たりの新規感染者は947人です。
(2)の経路不明の感染者は、51.6%です。
(3)の検査の陽性率は49.1%です。
(4)の今週先週比ですが、「1.0」を39日ぶりに、下回りました。
しかしながら、先ほど申し上げたとおり、今後の動向に注意が必要だと考えています。
続いて、下段の医療提供体制をご覧ください。
(1)の病床使用率は60.7%ということで、依然として高いレベルが続いています。
(2)の重症病床使用率は16.2%ということで、まだ警戒レベル1の水準ですが、先週と比べても徐々に重症者が増えていることが分かっていただけると思います。
なお、この1週間で新たに14人の方が亡くなっています。感染拡大に伴い、多くの尊い命が失われているということを大変痛ましく思っております。
謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆さまには心からお悔やみを申し上げたいと思います。
感染者の年代についても報告します。スライドをご覧ください。
11歳以下と60歳代以上の高齢者の割合がじわじわ増えてきています。これは小学校、あるいは高齢者施設での感染拡大が続いていることの裏返しでもあります。
続いて、感染者の推定感染経路についてです。次のスライドをご覧ください。
感染経路不明が、調査中も含めると52%になっています。これは最も高い数字です。
続いて、保健所別の感染状況についてもご報告いたします。スライドをご覧ください。
新規感染者数がわずかに減少しておりますが、依然として、すべての地域が赤く塗られているということで、県内全域で多くの感染が見られます。
続いて、療養者の状況です。スライドをご覧ください。
現在の療養者7,992人について、入院されている方が345人ということで4%、それから宿泊療養者が472人ということで6%、自宅療養者が5,881人で74%となっています。
また、入院されている方の症状については、軽症の方が73%、中等症の方が87人で25%、重症の方が6人で2%になっています。重症、中等症の方の割合が少し増加してきていることが分かります。
感染後1週間ほどで重症化するケースがありますので、今後、この割合は増えていく可能性があると見ています。
続いて、入院されている方の年代についてです。スライドをご覧ください。
入院者のうち、60歳代以上が増加し、8割を占めております。
オミクロン株は重症化しにくいとは言われていますけれども、高齢者の方々は基礎疾患の悪化とか合併症の併発などで命に関わることもあります。特に、高齢者施設に対しては、早期の3回目接種と感染対策の徹底を呼びかけております。
以上が、直近の感染状況についてのご報告です。
群馬県に、まん延防止等重点措置が適用されてから約3週間が経過しています。
ここに来て、今日もご説明しましたが、若干、感染者が減少していますが、まだまだ厳しい状況が続いております。
病床の使用率は60%をわずかに超えておりまして、重症病床使用率についても徐々に増加していることが分かっていただけると思います。
こうした状況を踏まえ、知事としては苦渋の判断ではありましたが、まん延防止等重点措置の延長を国に要請させていただきました。
県民の皆さまには、引き続きご迷惑をおかけしますが、感染防止対策の徹底にご協力を重ねてお願いしたいと思います。
加えて、何度も繰り返しお伝えしているように、最も重要な対策は3回目のワクチン接種だと考えています。県営ワクチン接種センターでは、明日からいよいよ、18歳以上の全県民に対する6カ月間隔での接種が開始されます。私自身も明日、県営ワクチン接種センターで接種を行う予定です。
ぜひ、1人でも多くの方に積極的に接種していただきますようにお願いしたいと思います。
続いて、県庁32階の官民共創スペースNETSUGENについて、ご報告したいと思います。
スライドをご覧ください。NETSUGENの実績です。
県庁32階の官民共創スペースNETSUGENは、新たなビジネスや地域づくりにチャレンジする人が集まり、交流する場所として、令和2年12月にオープンいたしました。令和3年2月から有料利用が始まっています。この2月に本格稼働1周年を迎えました。
1周年の実績についてですが、これまでに延べ3,500人を超える皆さま方にご利用いただいています。また、会員総数は1,461人、うち年間を通じて利用が可能な月額会員は、法人が53法社、個人が34人になっています。
多くの皆さまにご利用いただいていることについて、知事として改めて深く感謝を申し上げます。
月額会員数については、昨年度末に法人8社、個人7人だったものが、先ほどお伝えしたとおり大きく伸びました。法人の数は、まだ今年度の目標には達しておりませんが、個人については、すでに目標を達成いたしました。
新型コロナの影響を考えると、なかなか難しい状況でしたが、担当部局にも本当に努力してもらって、私は素晴らしい結果だと捉えています。
群馬県の新たなイノベーション創出拠点ですから、この拠点については順調なスタートが切れたと、この1年間を振り返って、言っていいと思っています。
このたび、NETSUGENの1周年を記念して、利用者並びに会員の皆さまへの感謝を込めて、2つのイベントを開催することといたしました。
次のスライドをご覧ください。「NETSUGEN 1周年感謝祭」です。
1つ目のメインイベントである1周年感謝祭について、ご説明したいと思います。
こちらは、3月9日水曜日、午後6時30分から2部構成で実施させていただきます。第1部は、NETSUGENセミナースペースにおいて、私がキャスターを務める「直滑降ストリーム」をライブでお届けしたいと思います。
いつもはtsulunosから配信しておりますが、今回はNETSUGENを会場にするということで、会員の皆さま25人を、観衆にお招きしたいと思っています。
ゲストは、現在、県を代表するビジネスパーソンの1人である株式会社カインズ代表取締役会長の土屋裕雅(つちや ひろまさ)さんということで、土屋さんをお招きして、新しい小売業のスタイルの創造をテーマにお話を伺ってまいります。
続いて第2部は、会場をコワーキングスペースに移して、月額会員の皆さまとの交流会を実施させていただきます。
NETSUGENの設置目的でもある「官民共創」について意見交換を行わせていただきます。参加の申し込みはNETSUGEN公式サイトからお願いしたいと思います。
なお、オンラインでの参加も可能です。
次のスライドをご覧ください。「NETSUGENアライアンス祭り」についてのスライドです。2つ目のイベントについて、ご説明したいと思います。
こちらのイベントは、県内コワーキング施設の連携拡大に向けたシンポジウムということで、2月25日の15時からNETSUGENで開催させていただきます。
NETSUGENでは、昨年11月から県内のテレワーク施設、ワーケーション施設を相互利用できる取り組みである「NETSUGENアライアンス」というものを実施しています。
この取り組みをさらに加速化するために、県内コワーキング施設の運営者、会員の皆さま30人に「より良い施設のあり方」について議論していただきます。
参加の申し込みは、こちらもNETSUGEN公式サイトからお願いしたいと思います。
なお、このほかに、イベントの様子はオンラインでどなたでも視聴可能ですので、ぜひご参加いただきたいと思います。
官民共創スペースNETSUGENも、いよいよ2年目を迎えます。
先ほど申し上げましたが、新型コロナの影響もあって、にぎわいを作ろうと思ってスタートしたNETSUGENににぎわいを作れない、できれば来ないでくださいというようなことを言わざるを得ない状況もあって、通常どおりの運営ができない時期もありました。
こういった中で、利便性と認知度の向上に取り組み、会員数や利用状況など、一定の評価をいただいていると認識しています。
これからも会員の皆さまに使いやすい、親しみやすい施設を目指してまいります。1周年を機に、まだ登録いただけていない県内の企業関係者の皆さまにも、ぜひ会員にご登録いただきたいと考えています。
続いて、アニメ「ぐんまちゃん」について触れたいと思います。
アニメ「ぐんまちゃん」については、県の公式YouTubeチャンネルtsulunosで、今、無料配信をしておりますが、毎週1話ずつ、1週間限定で公開しますけれども、すでに現段階で5万4千回の視聴がありました。
39話までありますので、非常にいいスタートじゃないかと思います。やはり(テレビで)13回放送して、ぐんまちゃんのコアファンができたと思っています。昨年12月末に、13回のテレビ放送を終えております。
現在、アニメ「ぐんまちゃん」を、より多くの方にご覧いただくため、先ほどご説明したように、県の公式YouTubeチャンネルtsulunosで無料公開しています。
配信は、今月の4日金曜日から開始しておりまして、毎週1話ずつ、1週間限定で、全39話の公開を予定しています。
現在、第1話が公開になっていますが、先ほど申し上げたとおり、2月4日の公開以来、本日までに約5万4千回の再生があったということで、高評価も282いただいています。非常にご好評いただいていると言っていいと思います。
tsulunosの動画も、これから再生回数を上げていく、視聴率を上げていくという段階に入ったと思っていまして、記者の皆さんにいつも集まっていただいている私の記者会見は、だいたい平均で2千回から3千回再生だと思うんですね。場合によっては、1万回くらいいく時もあるということなんですけれども、アニメ「ぐんまちゃん」の予告動画は39万回再生がありました。
さらに、tsulunosのいろいろな動画の視聴実績も見ているんですけれども、「温泉群馬」という動画が123万回再生されています。それから、アニメ「ぐんまちゃん」の予告動画が39万回、「基礎天文学概論」という動画が17万回ぐらいということで、ここから、しっかりとtsulunosの動画配信の視聴率を上げていきたいと思います。
いろいろなメディアで放送されたり、配信されても、どのくらいファンがいるのか、どのくらい影響力があるかというのは、実はYouTubeの動画の再生回数でかなり分かるところもあって、今の「ぐんまちゃん」の視聴回数を見ると、コアなファンができてきたということを分かっていただけると思います。
何度も言っているように、アニメ「ぐんまちゃん」は、自治体が製作した初めての本格アニメでした。細部にこだわって、一生懸命作ったアニメです。
引き続き、全国の皆さまに、アニメ「ぐんまちゃん」を楽しんでいただきたいと思っております。
続いて、来週の直滑降ストリームについてお知らせしたいと思います。
直滑降ストリームのスライドです。
来週のゲストは、昨年開催された東京パラリンピックの「マラソン女子 視覚障害クラス」で見事金メダルを獲得された道下美里(みちした みさと)選手です。
道下選手は、6日に行われた別府大分毎日マラソンでも、視覚障害選手部女子を3連覇いたしました。さらに今回は、一般女子の部でも優勝したということで、今最も勢いのあるアスリートの1人だと思います。
道下選手とは「東京パラリンピック金メダリストの強さの秘密」をテーマに、走ることの魅力とか、今後の新たなチャレンジ等についてお話を伺いたいと思っております。
放送は、2月16日水曜日の18時から45分程度、群馬県動画放送スタジオtsulunosからライブで配信させていただきます。ぜひ、大勢の皆さまにご覧いただきたいと思います。
発表項目は以上となりますが、最後に1点ご報告させていただきたいと思います。
皆さんご存知だと思いますが、すでに報道もなされておりますが、県の投稿フォームに、知事である私に対する殺害予告が投稿され、先週6日の日曜日に容疑者が逮捕された事案について報告させてください。
これは、知事である私に向けた投稿ではありますが、その影響は、私個人にとどまらず、県政運営に重大な支障を生じさせるものであって、決して許されることではないと考えています。
このため、県民の皆さまに対しても、改めてご説明させていただきます。
スライドをご覧ください。
今回知事である私に対する殺害予告が投稿され、容疑者が逮捕されるという事件が発生いたしました。この事案を通して、改めてネットリテラシーの向上を呼びかけていきたいと考え、本日は会見でご紹介させていただきます。
まず、問題の投稿ですが、昨年12月28日、県ホームページ上の「わたしの提案(知事への手紙)」という投稿フォームから行われております。
スライドのとおり、通信文の欄に、ローマ字で「群馬県知事を殺します」「山本知事を殺します」と、殺害をほのめかす記載がなされております。
私は政治家ですから、いつも申し上げているとおり、批判とか非難は甘んじて受ける覚悟でおります。むしろ、適切な批判とか非難というものが、政治家として常に緊張感を持ち続けるための動機になると思っておりますし、時には襟を正すためのきっかけにもさせていただいています。
しかしながら、殺すというような言葉は、政治家としても、1人の人間としても到底受け入れがたいと思っています。こうしたことから、県警に被害届を提出し、捜査をお願いいたしました。
その後、県警による捜査が行われ、威力業務妨害及び脅迫の容疑で、被疑者が逮捕されました。なお、逮捕された容疑者は27歳男性ということで、すでに実名報道もされています。現時点では、容疑を否認しているということですので、今後の捜査を見守りたいと思っています。
速やかに捜査いただいた県警本部に対しては、この場をお借りして、改めて感謝を申し上げたいと思います。
いずれにせよ、この容疑者の方がどのような認識で投稿したのか分かりませんが、結果として逮捕され、新聞等で実名等が公開されることになりました。
県民の皆さまに、ぜひ分かっていただきたいと思いますが、今回のようなネットにおける投稿が取返しのつかない結果をもたらすことがあることを、改めてご認識いただきたいと思っています。
また、インターネットは匿名性が高いと一般的に考えられていますけれども、いくら匿名性が高いと言っても、事件性のある投稿に関して、警察等の調査によって投稿者を特定することは可能です。こういうことがあった場合は、すぐに特定されるということです。今回の事例、それから以前の記者会見でお話しした、私自身に対するSNS上の誹謗中傷のリプライについても、最終的には投稿者が特定されています。
そもそも、投稿者の名前を明らかにするとか、あるいは損害賠償するということが目的ではなかったので、そのような事はしませんでしたが、名前が明らかにされたり、損害賠償請求をされたら、この方も非常に困った立場に追い込まれたということなんですね。
こういう点を、ぜひ県民の皆さまにもご認識いただき、こうした投稿は厳に控えていただきたいと考えております。
こうしたインターネットによる犯罪や誹謗中傷は後を絶ちません。しかしながら、こうした問題には、知事として断固として立ち向かっていく覚悟です。今回の件に関しても、人を威力や暴力を用いて支配しようとする考え方そのものに対して、私は本当に嫌悪感が強いので、これについては厳重に抗議したいと思いますし、こうしたことがあったら、徹底的に戦いたいと思いますし、ぜひこのようなことが二度と起こらないようにと願っております。
今後も、知事自らが誹謗中傷に立ち向かっていくという姿勢を貫いていきたいと思いますし、これが1つの大きな啓発になると考えています。
群馬県は、全国に先駆けて、インターネットの誹謗中傷被害者に関する条例を作りましたけれども、今日は関口舞さんにもわざわざ来ていただきましたが、引き続き、知事が先頭に立って、ネットリテラシーの向上のために、しっかりと努力をしてまいりたいと考えています。
また、冒頭でもご紹介したように、インターネット上の誹謗中傷、プライバシー侵害で悩んでいる県民の方々の相談窓口も設けております。もし、誹謗中傷の被害者や行為者になってしまった際には、1人で悩まずに、ぜひ、ご相談いただきたいと思います。
ちょっと長くなりましたけれども、私からは以上です。
ここからは、ご質問をお受けいたします。
(記者)
まん延防止等重点措置の延長に関してですが、ピークアウトの可能性も出てきたというお考えだと思いますが、そういった状況の中で延長となったことについて、ご感想をお聞かせいただきますでしょうか。
(知事)
延長申請せざるを得なかったのは大変残念だと思っています。
過去の記者会見で記者さんから聞かれましたが、今後の見通しという中で、今回の期限内に何とかこれを収めたいということで、最大限の努力をすると申し上げたのですが、残念ながら、少し鈍ってきたような感じもしますし、今日は、先週の木曜日が確か過去最高の1,194人だったと思いますが、そこから比べると減っているんですけれども、まだ本当にピークアウトしたかと判断するのは早計だと思います。他の地域で、昨日、過去最高になったところもありますから、まだまだ早計だと思います。そういう中で、なんと言っても病床稼働率が60%あたりを行ったり来たりしているということは、これ非常に深刻で、これ以上上がるようなことがあると、救急医療とか、あるいは、一般の医療にも影響が出てくるということを考えると、今の段階でなかなかこれを解除してもらうというタイミングにはないということで、県民の皆さま、事業者の皆さまには大変申し訳ないのですが、延長の申請をさせていただきました。その点はぜひご理解いただきたいと思います。
今回、この(適用期間が)3月6日までということで、かなり長くとってあるのですが、この間に、私はそんな簡単にいかないと思いますが、ピークアウトするようならば、少し延長期間を短縮してもらうとか、そういうことも国の方とよく相談したいと思っておりますので、とにかく今回の延長については、県民の皆さまにご理解をいただきたいと思っています。
(記者)
今お話のありましたピークアウトかどうかというところなんですけれども、確かに数字上を見ますと若干伸びが鈍って減ってきているようにも見えますが、一方で、先ほど話にあった検査キットの不足とか、そういうものがあって、実情を反映したものかどうかはちょっと分からないと思うんですけれども、検査キット不足の影響について、知事はどうお考えになっていますか。
(知事)
記者さんに同じ質問された記憶あるんですけれども、どのくらい都道府県が発表している数字が正確なのかということは分からないですよね。
そもそも日本は、何度も言っているように、検査の回数が他の国に比べて、特に欧米に比べたら非常に低いですから、しかも、この検査キットも不足しているということで、そこもやってないわけなので、ですから、どこまで正確なのかは分かりません。ただ、毎週の数字を追いかけていけば、全体の傾向が見えるとは思っています。
ですから、一喜一憂はしないようにとは思っているんですけれども、実態は、もっとずっと多いかもしれないということも頭に置きながら、やっていかなくてはいけないと思います。
検査キットについては、さっき申し上げたとおり、今薬局とかに流れているために、肝心の医療機関の方で不足しているということなので、これは、群馬県としても、しばらく事業を止めざるを得ないと。ここは、ちょっと何か薬局とかでできると思っていたのに、そこ、やめちゃうのかと、心配される方もおられると思いますが、これは全国同じような状況で、検査キット自体が足りないですから、国に頑張っていただくしかないと思うんですけれども、現時点においては、できる限り症状のある方とか、必要な方に、リソースを集中させていただきたいということです。
(記者)
医療リソースの逼迫という部分で、1点お伺いしますけれども、東京都などは、重症病床使用率の独自基準みたいなものを設けて、それで判断をすると。要するに、オミクロン株の特性に対応して、新しい基準を設けたというような話もあるみたいですが、知事として、群馬県として、何かそういうお考えというのはありますでしょうか。
(知事)
ちょっと必要があれば、武藤健康福祉部長にフォローしてもらいたいと思います。まず、健康福祉部長から、現状について報告してください。
(健康福祉部長)
重症者の数につきましては、群馬県は国と同じ考え方で、ECMOを使われている方、人工呼吸器を使われている方、それからICUに入院されている方と、こういった基準でやっております。
(知事)
これは、先ほど申し上げたとおり、ちょっと重症者が増えてきているので、ここを相当気を付けていかなければいけない。今(重症病床使用率は)16%ぐらいでしょうか。これ、相当気を付けていかなきゃいけないと思うんですが、まだここに、新しい基準を設けるみたいな話はしていません。
これからの状況によっては、いろんな対応が必要になってくるかもしれませんけれど、現時点では、国と同じような方針でやっているということです。
ただ、まさに記者さんが今言った、重症者の数というのは、我々、非常に大事な数字だと思っていますので、これがずっと上がっていくようなことになると、いろんなことを考えなくてはいけないかなと思っています。
(記者)
最後に、NETSUGENの関係で1点お伺いします。
新年度予算案の中でも、県庁31階の活用というお話が入っていたと思うのですが、31階、32階、県庁の高層階に関して、今後どのような活用、展開をお考えになっておられるのか教えてください。
(知事)
tsulunosスタジオ、NETSUGENが32階にあるというのは、非常に大きな意味があると思っていまして、最初、NETSUGENを作ると言った時に、違うところに持っていけとか、県庁の入口に置けとかいうご意見もあったんですけれども、最初から32階のことしか考えなかったんですよね。
やっぱり、あそこにある特別なものというのは、あそこからの景色、ビューですよね。これは、何度も言っているように、東京の方で、例えばもっとモダンな官民共創スペースみたいなもの、もっともっと大規模なものがあると思うんですけれども、とにかく、あれは劣化東京じゃないので。少なくともあの景色はどこにもないと思うんです。
ですから、まず32階にフロアを整備したのは大きな意味があると思っていまして、残念ながら、コロナの影響であまりにぎわいを作れなかったのですが、このオミクロン株がピークアウトしたときには、もっといろんな形で人を呼び込んで、にぎわいをつくれると思います。
32階と31階というのは、やっぱり一体だと思っていて、32階がかなりモダン、発信力のある空間になったので、それに合わせて、ある程度31階も、しっかりと整備していく必要があるだろうと考えています。
何人か、最先端の経営者とか有識者の人を群馬県にお呼びしたときに、皆さんやっぱり32階に結構感銘を受けて帰られたということがありました。
とにかく、いろんな形で32階は非常に評価いただいていますので、32階と31階は、やっぱり一体で整備していくということを考えていきたいと思います。予算もしっかり県議会で説明して、何とか了承していただければなと思っています。
(記者)
重点措置の期間延長ですが、飲食店の営業時間とか助成金などは、基本的には同じ延長という認識でよろしいでしょうか。
(知事)
はい。
(記者)
重点措置は、(これまで)1月の21日から2月13日までやっているわけなんですけれど、飲食店の時短とか酒の提供自粛とかありましたが、効果があったと考えてらっしゃいます(知事)
毎回、記者さんにそれを聞かれて、難しい質問だなと思っていますけれども、まずは心理的な効果は間違いなくあったと思います。
やっぱり、まん延防止等重点措置をもう1回かけると、知事としてやりたくないことをやらざるを得なくなったというメッセージは、県民の皆さんに伝わっているので、デモンストレーション効果はかなりあったと思っています。
実際にこうやって人流を制限する、時短営業をかけたことが、どのくらい影響しているのかということは、なかなか分かりにくいところがありますが、ただ、先発組の沖縄とか山口、広島で、今のところ減少傾向に入っているということを見ると、ある程度効果があるのかなとは思うのですが、実際に、どこまで効果があったのかはちょっと分からない部分もあります。ただ、いつも言っているように、知事としては、県民を守る立場から、1つでも有効だと思われる手段があれば、それをしっかり活用していくということに尽きると思っています。
(記者)
有効だというのは、心理的ということですか。
(知事)
心理的にはまず、すごく有効だと思いますし、ただ、このいわゆる、今回まん延防止措置を適用したことがどこまで効果があったかということについては、ちょっとよく分からない部分もあります。ただ、もう1回言いますが、先発のところが少しずつ減っているところも出てきている。昨日(感染者数が)最高になったところもあるんですけれど、先発して(まん延防止措置を)かけたところで、効果が出ていることもあるので、そういうことも含めると、なかなか難しいんですけれども、ある程度の効果がこれから出てくることを期待しています。
(記者)
いつも同じ質問をして申し訳ないんですけれども、何でこう聞いているかと言うと、因果関係が分かれば、県民の皆さんも、なるほど、知事が言っているとおりにちゃんと出なければ減るんだなという、科学的な裏付けがあればいいんですけれども、心理的なものだけではちょっと弱いんじゃないかと。要するに、税金もすごく充てていることですし、飲食店の皆さんは苦しいんですけれど、助成金が充てられている。他の業者さん、例えば卸しですとか、そういった類の皆さんは、不公平じゃないかという、怒っている声がよく聞こえてきています。
納得できる説明を、科学的に、専門家の皆さんが議論されているわけですから、そこの部分は出していただけたらいいのかなと思って、いつも質問しています。
(知事)
記者さんのご質問で言うと、専門家の方々の間にもいろんな意見があって、あんまり効果がないんじゃないかと言う人と、やっぱり効果があるんじゃないかという方々がいるのですが、飲食業の方々だけ悪者にするつもりは全くないんですけれど、ただ、やっぱり、いろいろと世界各国の研究の結果とか、いろんな調査結果とかもよく見ているのですが、やはり食事をするときにマスクをとって話をするとリスクが高いということは間違いないので。例えば、この間、アメリカのどこかの研究でありましたけれども、この(記者会見室の)何分の1かぐらいの個室で、1人が10分しゃべったら全員に感染するとか、そういう研究結果もあるので、やはり申し訳ないんですけれども、食事する時はマスクを外してしゃべる可能性が高いので、そこはリスクが高いということは、ぜひ分かっていただきたいということと、それから、群馬県だけじゃなくて、ほとんどのところが同じように時短要請して、延長しているということについても、ぜひ皆さんにご理解をいただきたいと思っています。
(記者)
科学的なものは、ちょっとなかなか出すのは難しいということですかね、数値的なものは。
(知事)
どのぐらい効いたかということは、なかなか正直に言うと、何%ぐらい効いたかというのは難しいと思います。
ただ、もう1回言いますが、いろんなことを総合すると、ある程度の効果を期待してやる価値はあるのかなと思ったので、踏み切ったということです。
(記者)
また数字の話なんですけれども、(まん延防止措置が)出たのが、措置の実施期間が1月21日ですが、1週間後は(感染者が)千人超えたり、ずっとこう(感染者が)千人を前後しているわけじゃないですか。
私も素人なので分からないですが、効果があったかどうかというのは、本当にどうなのか。ちょっと(効果があったとは)思えないのですが、そこら辺はどうお考えですか。減ってはいないと思うのですが。
(知事)
それは、もしかしたら減ってないというのは、横ばいになるということで抑えているのかもしれないし、それは、もう1回言いますけれど、沖縄はずっとまん延防止措置をかけてきてピークアウトしてきていますから、確か山口も広島も減ってきていますから、そこから見ると、ある程度期間をやれば効果がある可能性はあると思いますね。
(記者)
可能性ですよね。
因果関係というと、なかなか判断が難しいということなんですかね。
(知事)
完全には、それは誰も分からないと思う。
(記者)
いつも知事がおっしゃっていますが、最善でできることはやっていると、こういうことですかね。
(知事)
はい。
よろしいですか。
それでは、最後に知事の方から、県民の皆さまに改めてお願い申し上げたいと思います。
先ほど申し上げたとおり、群馬県としては、まん延防止等重点措置の延長を要請せざるを得ない状況になってしまいました。
この延長期間は長めなんですが、この中で状況を見て、本当にピークアウトしていくようであれば、少し期間を短くしてもらうことも、国と相談をさせていただこうと思っておりますが、現時点で言うと、今日はちょっと減ったり、やや何て言うか、上昇のペースは鈍くなっているんですけれども、まだまだ高止まりが続いております。
それと、今日ご報告したとおり、病床稼働率が今の段階で60%をやや超えていると。ちょっとこう(60パーセントを)切ったり、わずかに超えたりしているのですが、これはやはり深刻な状況だと思っております。
健康福祉部も相当努力して、新しい療養方針を実施することによって、相当抑えているのですが、さすがにこれだけ全体の数が増えてくると、重症化する方々も増えてくるということを考えれば、ここは、このまん延防止等重点措置を延長させていただいて、できる限りこの感染拡大を止めていくという方向で舵を切るという判断をさせていただきました。
この点につきましては、ぜひ県民の皆さまに、重ねてご理解をいただきたいと思っています。
それから何度も申し上げているとおり、知事として、とにかくしっかりやらなければいけないと思うのは、3回目のワクチン接種を希望する県民の皆さまにできるだけ早く受けていただくことだと思っています。
2回の接種を終えた後、3回目をやってない方は、相当抗体量が落ちていると思います。実は私自身が、前橋の病院でこの間検査をしてまいりました。細かいことは、現時点では申し上げませんけれども、相当、抗体価が下がっているんですね。
ですから、少なくとも、市中感染がまだまだ止まらない状況である、もしかしたらもっと長く続くかもしれないということで、知事としてやらなければいけないことは、1人でも多くの希望する県民の皆さまに3回目の接種をしていただいて、もう一度、下がった抗体価を上げてもらうと。やっぱり免疫をしっかりと獲得してもらうことが、最も大事なんだと思っています。
先週のブログにも書いたので読んでいただいている記者の方もいると思うんですけれども、ここのところ、北欧諸国、スウェーデンの首相とか、それから、デンマークの首相が、「コロナと決別する」、「コロナよさようなら」、「コロナ前の生活 ようこそ」みたいなことをおっしゃっているんですけれども、こういう国々は、日本よりもはるかに接種率が高いということを忘れてはいけないと思います。デンマークとかスウェーデンは(接種率が)6割を超えている。韓国も5割を超えている。イギリスも5割を超えている。日本は、今の時点でも6、7%ですから、もう1回言いますが、2月11日から、18歳以上の接種券を持つすべての県民の皆さまへの、6カ月間隔の接種というものを始めさせていただきます。
接種券を持っている方は、できるだけ早く、地域でもできると思いますし、もちろん県営センターでもいいのですが、接種を済ませていただくことをお願い申し上げたいと思います。
最後に申し上げますが、市町村には大変ご迷惑をかけていまして、それぞれの市町村長さん、本当にそれぞれ状況は違うんですけれど、一生懸命やっていただいて、そこは大変敬意を表していますけれども、大変申し訳ないんですけれど、接種券の前倒し送付は、ぜひ、市町村の住民の皆さまを守るために、大変だと思うんですけれども、ぜひともご協力をいただきたいと思います。
県も市町村も大変ですが、やっぱりここで無理があっても頑張らないと、いつ頑張るのかと思っています。県民を守るためなので、ぜひ、県も全力を尽くしますが、市町村の皆さまにも、引き続きご協力いただければ大変幸いです。
今日もちょっと発表項目が多くて、記者の皆さんに相当お時間をとらせてしまって申し訳なかったんですけれど、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。これにて、今日の定例会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。