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警戒レベル引き上げに関する臨時記者会見要旨(1月11日)

更新日:2022年1月11日 印刷ページ表示
  • 日時 令和4年1月11日(火曜日)午後15時05分~15時40分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 17人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

 令和4年1月11日臨時記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

 モニター資料(PDFファイル:330KB)

 質疑応答はこちらをクリック

知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果について
3.警戒レベル2における要請内容について
4.愛郷ぐんまプロジェクトの中止について
5.新型コロナに係る患者療養方針について
6.無料PCR検査について

1.はじめに

 それでは、臨時記者会見を始めさせていただきたいと思います。記者の皆さんには、急遽お集まりいただきまして、ありがとうございます。
 新型コロナに関して、皆さんご存知のとおり全国的に感染が急拡大しています。昨日、10日月曜日の全国の新規感染者数は6,438人ということで、4日から連続で6千人を超えています。先週の月曜日と比べると、およそ8倍ということで、これは桁外れの速度で感染が急増していると言っていいと思います。
 県内においても、ここ数日感染者の増加が続いています。本日の新規感染者数は92人ということで、先週火曜日の17人と比べると、5倍以上になっていることが分かります。
 昨日まで3連休ですから、検査数が当然少なくなっているわけで、それを考えると、明日以降はさらに多くの感染者が確認される可能性があるのではないかと危惧しています。
 こうした状況を踏まえ、先ほど13時から第72回となる新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催いたしました。
 この急遽開催した本部会議において、今後の対応を協議させていただきました。本日は、その結果について発表させていただきます。

2.新型コロナウイルス感染症対策本部会議の結果について

 明日の12日の水曜日から、全県において、県のガイドラインに基づく警戒レベルを「2」に引き上げることといたしました。期間は1月25日火曜日までの2週間とさせていただきます。
 まず直近の感染状況についてご説明いたします。
 次のスライドをご覧ください。客観的な数値に関するスライドです。
 上段の感染状況ですけれども、(1)の1日当たりの新規感染者数は64.3人ということで、基準である40人を超えました。前回値が17.7人ですから、急激に増えていることが分かります。
 なお、県内のオミクロン株の状況ですが、本日までに4人の感染者が確認されています。
 また、このほかにスクリーニング検査によって、デルタ株陰性、つまりオミクロン株疑いの感染者がすでに48人いらっしゃいます。昨日の検査では、検査数58件のうち、約6割にあたる34件がオミクロン株疑いという結果になっています。県内でも急激にオミクロン株による感染が増えていると考えられます。
 また、(2)の感染経路不明の割合ですけれども、こちらも40.4%ということで、前回から上がっておりまして、基準の50%に近づいていることが分かります。
 オミクロン株の陽性者で、感染経路が分かっていない方もいらっしゃいますので、すでにオミクロン株による市中感染が広まっていると、そういう状況だと捉えております。
 他方で、下段の医療逼迫の状況を見ていただきたいと思いますが、病床稼働率、それから、重症病床の使用率、これはですね、依然として警戒レベル1の水準にあることが分かっていただけると思います。
 県内の感染者数は増加傾向にありますが、現時点で、すぐに医療が逼迫するような状況にないと考えています。
 しかしながら、全国的に感染力が強いと言われるオミクロン株への置き換えが進んでおり、群馬県にもオミクロン株による感染は広がっていると思いますが、近い将来、オミクロン株による大きな感染の波が押し寄せてくる。これは避けられないと考えています。
 また、国の予測ツールによると、このままのペースで感染者が増え続けると、群馬県内でも1、2週間で基準である30%を超える見込みになります。
 先を見据えて、早め早めに対策を検討していくことが重要だと考えています。
 危機管理チームの専門家の方々からも、「早々に警戒レベル2に引き上げる必要がある」、こういうご意見をいただいております。
 以上、総合的に判断し、警戒レベルを引き上げる方針を決定いたしました。

3.警戒レベル2における要請内容について

 警戒レベル2における県民の皆さま、事業者の皆さまへの要請内容についてもご説明させていただきたいと思います。
 スライドをご覧ください。警戒レベル2における要請の中身です。
 まず、県民の皆さまへの要請内容についてです。
 県民の皆さまにおかれましては、これまで以上の警戒感を持って行動していただきたいと考えています。
 感染リスクの高い場所、県外への外出、これについては十分ご注意いただきたいと思います。特に、まん延防止等重点措置が適用となっている、広島県、山口県、沖縄県、この3県への不要不急の往来は、慎重に判断していただくようにお願いしたいと思います。
 また、再三申し上げておりますが、マスクの着用、それからソーシャルディスタンスの確保、こうした基本的な感染防止対策の徹底についても、改めてご協力をお願いしたいと思います。

 続いて、事業者の皆さまへの要請内容についてご説明したいと思います。
 引き続き、事業者の皆さまには、業界ごとのガイドラインに基づき、適切な感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。
 加えて、テレワーク、時差出勤を積極的にご活用いただきたいと思います。職場や通勤時等において、密を作らないような対策にもご協力をお願いしたいと思います。

 続いて、学校についても申し上げます。
 県立学校においては、通常登校を継続いたします。
 ただし、部活動に関しては、全国大会等を除いて、県外の学校との対外試合等は自粛とさせていただきます。また、宿泊を伴う活動についても、自粛とさせていただきます。
 市町村立、私立学校に関しては、こうした県立学校の対応を参考に、適切な対応をお願いしたいと考えています。
 以上が、警戒レベル2における要請内容です。

 ご説明したとおり、警戒レベル2においては、営業時間短縮等の強い制限措置は実施いたしません。
 ただし、今後の感染状況によっては、2週間を待たずして警戒レベルを引き上げ、強い制限措置の実施を検討せざるを得なくなる場合も出てまいります。その点は、県民の皆さまにもご理解いただきたいと思います。

4.愛郷ぐんまプロジェクトの中止について

 加えて、警戒レベルの引き上げに伴い、現在実施中の愛郷ぐんまプロジェクトは、当面、中止することといたします。
 次のスライドをご覧ください。愛郷ぐんまプロジェクト中止に関するスライドです。
 愛郷ぐんまプロジェクトについては、10月15日の金曜日から、第3弾をスタートいたしました。
 今月の4日の火曜日からは、この会見でも申し上げましたが、隣接している栃木、埼玉、長野、新潟県民も割引の対象に加え行ってまいりました。

 12月19日の日曜日までの利用実績ですが、昨日の時点で、宿泊分でいうと約27万人泊、日帰り旅行分が約2千人となっています。
 大変好評をいただいていると言っていいと思います。
 特に、宿泊分については、第1弾の実績である32万8千人を超える見込みになっています。
 新型コロナに疲弊する地域経済の回復に、大きく貢献したと考えておりまして、私自身もできるならば最後まで事業を実施したいと考えておりました。
 しかしながら、今後のオミクロン株による感染の急拡大等を考えると、このタイミングで当面中止せざるを得ないという判断になりました。
 事業の停止は1週間の周知期間を設けるということを考えて、来週19日水曜日の宿泊、ツアー実施分からとさせていただきます。当面中止、1月19日水曜日からということになります。
 なお、事業の再開については、今後の感染状況や医療提供体制等を踏まえ、総合的に判断してまいりたいと考えています。
 事業者の皆さま、県民の皆さまには、ぜひですね、この県の新しい方針に、ご理解、ご協力のほどお願いいたします。
 以上が対策本部会議の結果となります。

5.新型コロナに係る患者療養方針について

 冒頭申し上げましたが、全国的にオミクロン株への置き換わりが進んでおります。
 先週6日木曜日に開かれた厚生労働省の専門家組織アドバイザリーボードで、1月2日までの1週間の全国の感染者のうち、オミクロン株の疑いが46%を占めているという試算が示されています。また、オミクロン株の感染力については、デルタ株の3~4倍に達すると指摘する専門家の方々もおります。オミクロン株による第6波では、これまでとは桁違いに感染者が増加すると、このことを、しっかりと覚悟しておかなければならないと思っています。
 こうしたことを踏まえ、今後は、これまでの入院を前提とした体制を見直し、医療提供体制の逼迫を回避していく方向へと対策を切り換えていく必要があると考えています。
 このため県では、警戒レベル2に移行する明日から、患者療養の方針を切り替えることといたしました。
 これは、デルタ株の感染拡大があった第5波と同様の対応ということになります。

 次のスライドをご覧ください。患者療養の方針に関するスライドです。
 今後、入院に関しては、重症、中等症の方、また軽症の方のうち、重症化リスクの高い方のみの対応とさせていただきたいと考えています。
 その他の方々は、オミクロン株陽性者を含めて、宿泊療養施設を基本としたいと思います。
 さらには、無症状で家庭内感染の恐れがない方については、自宅療養による対応に切り換えたいと考えています。

 重症化リスクに関しても、具体的にご説明させていただきます。
 次のスライドをご覧ください。重症化リスクをまとめたスライドです。
 スライドは、入院等の必要性を判断する際に目安としている、「重症化リスクの評価項目」について、一部抜粋させていただいたものです。
 例えば、「重症化リスク大」は、年齢75歳以上、高度の肥満、悪性腫瘍で治療中の方などが当てはまります。
 「重症化リスク中」は、65歳から75歳の方、38度以上の発熱が続いている、糖尿病などの持病をお持ちの方などが、これに当てはまります。
 「重症化リスク小」は、基礎疾患があっても安定している、コントロールされている方などが対象となります。
 あくまでこれは目安ですので、最終的には患者の方々の状態の全体像を評価して、保健所長が判断することとしたいと思います。
 今後は、軽症・無症状の方に関しては、「重症化リスク大」の方のみを入院対象とするということを、改めて申し上げておきたいと思います。
 こうした対応によって、とにかく県内の医療逼迫を防ぐということに、最大限の努力を傾注してまいりたいと考えています。

 群馬県では、現在8棟1,727室の宿泊療養施設を確保しています。
 加えて、酸素吸入器の配置、医師による健康管理、遠隔診療、治療薬の確保等、療養施設においても十分な医療が提供できるように、ハード、ソフトの両面で体制整備を進めております。
 また、自宅療養に関しても、看護師による健康観察体制や医師の方々による遠隔診療、往診体制の整備、また、パルスオキシメーター、食料・生活支援物資の確保を進めております。
 今後、市町村とも連携しながら、自宅療養者に対しても、十分な医療や支援が行えるように努めてまいりたいと思います。
 加えて言うと、県民の皆さまの命、健康、そして暮らしを守るためには、何度もこの会見で申し上げていますが、3回目のワクチン接種を早急に進める必要があると考えています。
 昨日10日月曜日に、政府分科会の尾身会長が岸田総理と面会し、高齢者への3回目のワクチン接種を最優先課題として進めるように要望を行ったと報道されています。こうした中で、政府においては本日、3月以降は一般の方を含めて、3回目接種を前倒しする意向を表明しております。
 昨年の12月から申し上げておりますが、こういう流れになることは分かっていたと思っています。これまで何度も申し上げてきたとおり、より幅広な方々への接種の前倒しを行うべきだと、ずっと言い続けてきたわけでございますが、政府のこの方針については、知事として評価をさせていただきたいと思います。
 国においては、引き続き、前倒しに必要なワクチンの確保に全力で取り組んでいただきたいと。何度も申し上げますが、これは岸田総理に頑張っていただくしかないと思いますが、ワクチンの確保は、ぜひですね、やっていただいて、しっかりとワクチンが供給できるようにしていただきたいと。そのことを改めてお願いしたいと思っています。
 その上で、県としては、市町村、関係団体と連携して、県営のワクチン接種センターも活用し、迅速に3回目の接種が進められるよう、必要な体制を整えてまいりたいと考えています。

6.無料PCR検査について

 最後に1点、無料PCR検査に関するお願いをさせていただきたいと思います。
 スライドをご覧ください。
 オミクロン株による感染の拡大を受けて、現在、県では無料のPCR検査等を実施しております。
 この制度の対象は、群馬県在住で感染に不安を感じている「無症状の方」となっておりますが、一部ですね、制度の対象とならない方々からのお問い合わせが増えております。具体的に言うと、「保健所から濃厚接触者であると言われた方」、「会社から福利厚生等の一環として、検査を指示された方」などがこれ(対象とならない方)に当たります。
 保健所から濃厚接触者と言われた方は、保健所からの指示に従っていただきますように、改めてお願い申し上げたいと思います。
 また、会社の事業継続、福利厚生等のために、会社単位で検査を実施する際には、この無料検査とは別に会社負担での検査をお願いする仕組みになっています。
 適切な制度運営のため、ぜひ県民の皆さまのご理解、ご協力をお願いしたいと思います。

 なお、今年に入ってこれまで3人の方が亡くなりました。謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆さまには心からのお悔やみを申し上げたいと思います。
 このうち2人の方については、亡くなった後で感染が判明いたしました。新型コロナは呼吸困難等の症状がなくても、病状が進行している場合があります。
 少しでも体調に違和感があったら、無料PCR検査ではなく、すぐに医療機関に電話して、受診していただくよう、この点も重ねて、知事からお願い申し上げたいと思います。
 私からは以上です。何か記者の皆さんからご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

感染拡大の原因について

(記者)
 最近の感染拡大の主な原因はオミクロン株だと思うんですけれども、一時期すごくあったクラスターはほぼ今なくて、市中感染が主だと思うんですけども、知事としては、どういったことが感染拡大の大きな原因だと考えておられるか教えていただけますか。

(知事)
 武藤健康福祉部長から簡単に説明していただきたいと思います。

(健康福祉部長)
 拡大の原因となるような動きといたしましては、やはり年末年始の人の動きというのが大きな要因ではないかと思っております。実際に陽性が確認された方の行動歴等を見ますと、首都圏等から帰省されたとかですね、往来みたいなものが多く見られるところであります。
 やはり、そういった人の動きが大きくなってきた中で、特に首都圏もかなり感染者が増えておりますので、そういったことで、大きく拡大してきたのかなと思っております。

(知事)
 昨年の12月にね、群馬県が人口比の感染者数が結構多くなった時があって、なかなか原因が掴めなかったんですけども、一つはやはりですね、抗体が下がっていると。群馬県は特に、県民の8割の方々への2回接種を全国最速ペースで完了したということもありまして、そういうこともあるかもしれませんが、やはり抗体が少し下がってきてるんじゃないかということも、一つの原因じゃないかと思います。原因のひとつなのかなということで、昨年の12月から、同じことは必ず他の県でも起こると言い続けてきたわけですよね。実際、群馬県で確かに複数のクラスターが発生したんですけど、その後このオミクロン株が一気に広がる前にも集団感染が始まっていて、これはやっぱり、抗体と関係があるんじゃないかなと思っています。
 その他いろんな原因があると思いますけども、これは総合的な原因で今増えてるんだろうと思いますが、ただ、今の感染について言うと、今日も武藤さんの方からありましたが、オミクロン株疑いの人がすごく増えているのと、これまでどちらかというと群馬県東部が中心だった感染が西部にも広がっていると。人口・経済規模の大きいところに広がっているということを考えると、これはオミクロン株の影響も相当あると考えたほうがいいかなと思います。

愛郷ぐんまキャンペーン中止の周知について

(記者)
 愛郷ぐんまキャンペーンなんですけれども、当面中止ということは状況から理解できるんですが、キャンセル料の補填がないということで、宿泊事業者にとっては厳しい措置になるのかと思うんですが、このプロジェクトを当面中止するというのは、どういった形で周知していく予定でしょうか。

(知事)
 どうぞ、鬼形産業経済部長から。

(産業経済部長)
 まず周知の方法ですけれども、直ちに県ホームページで周知したいと思っています。また、市町村や各地の温泉協会、観光協会などについても、即日周知のための通知を出す予定でおります。
 キャンセルの周知期間が不十分ではないかというご指摘ですけれども、私どもが事業者の方とお話する中で、だいたい1週間ぐらい前からキャンセル料が発生するということでありますので、その期間を見越して、1週間後の1月19日から中止という措置をとることといたしました。
 現場の実態等を踏まえまして、1週間の猶予期間があれば、受入れる施設側、また、ご利用いただく県民の方にも一定の周知が図れると、あるいは対応がとれると考えております。

(知事)
 これもちょっと付け加えると、先ほど鬼形部長が言ったように、我々は旅館ホテル関係者と連絡を取りつつ、少なくとも1週間は必要だろうということだったので、1週間前にですね、今日ですけども、1週間後に当面中止させいただくことになりました。
 これは先ほども申し上げたとおり、非常に効果を発揮しておりまして、1回目の愛郷ぐんまキャンペーンというのは、回復率は全国1位だったんですが、残念ながら来週中断しなくてはいけないんですけれども、今の時点で第1回目の32万人泊を超える見込みですので、これは相当の効果があったなと思っていますし、本当に個人的には最後までやりたかったんですが、ただ、ホテル旅館関係者の方々のお話を聞いてもですね、今の状況を見れば、これはご理解をいただけると思っています。

自宅療養者への支援について

(記者)
 自宅療養の方針転換についてなんですけれども、重症化リスクが低い方で、家庭内感染のリスクがない方が自宅療養の対象者ということなんですが、それは恐らく一人暮らしの方ということになると思うんですけれども、ひとり暮らしだと生活に必要な物資だったりとか、食べ物を買いに行ったりとか食事の用意とかですね、そういう支援としてはどういった体制になってるんでしょうか。

(知事)
 どうぞ。武藤部長。

(健康福祉部長)
 自宅療養の方につきましてはですね、パルスオキシメーターについてはすぐにお送りいたしますし、食料も含めてですね、生活に必要な物資については健康観察センターから送り届けさせていただきます。
 また、1日に複数回ですね、必ず状況を確認させていただきまして、健康管理の方には万全を期していきたいと考えております。

(知事)
 今のお話で、もう一つ付け加えると、これ群馬県だけじゃなくて全国的に、こういう対応をとらざるを得ないんだと思うんですね。群馬県はこれまでものすごく真面目に、感染した方に入院していただくか、療養施設に入っていただくかということで振り分けさせていただいたんですが、こういう状況になったら自宅療養もお願いしていかなくてはいけないということになるんですけども、一番大事なのはですね、入院が必要ないと判断された方々へのケアだと思っています。療養施設についてもちゃんと対応できる体制を作らなくてはいけないし、自宅療養をしてる方々にもきちっと、県としてできることをサポートしていくと。これは市町村でもいろんな独自の試みがあるので、これと協力してやっていきたいということですね。
 それから、地域の医師会との連携もすごく大事になると思うので、これについてもしっかり進めていきたいと思っています。

オミクロン株の市中感染について

(記者)
 感染の拡大の要因として、まだ確定的なことは言えないと思うんですけども、県内でもオミクロン株の市中感染が広がっていることが影響しているということでよろしいでしょうか。

(知事)
 確実なことは分かりませんけれども、十分その可能性があると思っています。
 いろんな理由がありますけれども、全県的に感染が拡大しているということも兆候ですし、オミクロン株疑いの人がこれだけ増えていますので、これも市中感染が広がりつつあると考えた方がいいかなと。そういう可能性があると思っています。

無料PCR検査の実施状況等について

(記者)
 PCRの無料検査について、明日ぐらいで1週間だと思うんですけれども、検査数の実績とか、その中から陽性が確認された人数とか割合とか、何か出せるものはありますか。

(知事)
 武藤部長、いかがでしょうか。

(健康福祉部長)
 無料検査という形でさせていただいたのは1月5日からなんですけれども、それ以前から、いわゆる検査パッケージ関連で、薬局の皆さまにはご協力いただいておりました。そういったことも含めて、この1月に入ってからこの10日間で1,700件ですね。(そのうち)数件プラスが確認されておるんですけれども、これは一番初めにご説明申し上げましたが、ここでプラスになったからといって確定診断ではなくてですね、この後、改めて医療機関の方でPCR検査等やっていただいて、感染を確定するような形になっております。
 それについては、もしかしたら少し(陽性の方が)いらっしゃるかもしれませんが、ちょっと今手元に資料がなくて、申し訳ございません。

(知事)
 数字を確認して、またお伝えします。
(記者)
 PCRの無料検査について現場を取材してみると、やはり不安に感じている方は多くて、何時間も待っているというような状況です。(検査を実施している)薬局の負担がかなり大きくなっていると思うんですけれども、改善策とか考えていらっしゃいますでしょうか。

(健康福祉部長)
 現在のところですね、特定の薬局の業者さんにお願いしているんですけれども、今、県の薬剤師会さんの方ともいろいろ調整させていただいておりまして、これから少しずつですね、県の薬剤師会の会員さんの皆さま方にもご協力いただくような形で、今作業を進めております。
 近日中には実施できる件数も増えてくると思っております。
 それからですね、知事の方から話がありましたが、あくまでこの検査は、無症状の方が対象でございますので、少しでも熱っぽいとか症状等がある方につきましては、速やかに医療機関を受診していただきまして、確定診断をしていただきたいと思います。その点もご承知おきいただければと思います。

今後の警戒レベルの引上げに伴う事業者への要請について

(記者)
 先ほどの話の中で、今後の状況次第では2週間を待たずして、(警戒レベルの)引上げも検討せざるを得ない可能性もあるというようなお話がありました。警戒レベルが3となると、想定される対策の中に時短要請も含まれています。また、今回引き上げになった警戒レベル2であっても、想定されるものの中には、特定の地域で感染が拡大している場合には、時短要請を行うという仕組みになっていて、そういう状況が想定されている中で、事業者の方の中には、警戒レベルの引き上げに伴って、再びそういった制約がかかるのではないかと心配される方もいらっしゃるのではないかと思います。もちろん、このまま感染が広がらなければいいんですけれども、先ほどお話があったように、引き上げを行わなければならないような状況になった場合には、再びそのような制約も課していくことになるのかどうか、現状でのお考えがあれば教えてください。

(知事)
 後で、吉田危機管理監からフォローしてもらいたいと思いますが、先ほど申し上げたとおり、明日からまた感染者が増えていくと思います。なかなか減るという要素がないので、これはさらに広がっていくと我々は考えています。その中で、これも総合的な判断ですけれども、どこかの段階で、警戒レベルを3に上げる可能性はもちろんあるので、それは県民の皆さまにご理解いただきたいと思って、お話しさせていただきました。現段階では、専門家の考えも聞いて、警戒レベル2ですけれども、場合によっては、かなり早い段階で、さらに上げなければいけない場合もありますし、そのときは本当に残念ですが、時短要請を再び行う可能性も、もちろんあるということです。
 もうすでにオミクロン株中心の感染だと思いますけれども、広がっている3県では、まん延防止措置を3カ月ぶりぐらいにかけているわけであって、全国どの都道府県にも可能性があると思うので、情勢次第によって、何が県民の皆さまの命と健康と暮らしを守るために必要なのかということを考えて、その時点でベストの対策をとっていくしかないと思っています。

警戒レベル引き上げに伴う県有施設の対応について

(記者)
 確認ですけれども、今回は飲食店等への時短要請等行わないということで、特に県有施設や公共施設での休館だったり、営業時間の短縮も行わないということでよろしいでしょうか。

(知事)
 危機管理監から。

(危機管理監)
 県有施設等の状況につきましては、総務部の方でも検討していますけれども、現状では閉鎖ということは考えておりません。

スクリーニング検査について

(記者)
 先ほど、スクリーニング検査で、デルタ株陰性の人が48人見つかったということなんですけれども、これは分母としては、どのくらい検査されて、48なのでしょうか。割合や検査の時期について、教えていただけますでしょうか。

(健康福祉部長)
 12月5日から少しずつ検査を始めまして、分母が263です。263件、デルタ株のスクリーニング検査を行いまして、否定されたのが52件(このうち4件ゲノム解析によりオミクロン株確定)ということであります。
 それから、先ほどのご質問の中で、PCR検査の件数で1,700件検査を行いましたというのは、皆さま方に、どのぐらいの規模で今行われているかということをお知らせするために、聞き取りでやったものでございまして、そのうちの結果につきましては、週単位でまとめておりまして、集計に、あと1日か2日ぐらいかかるものですから、また改めて正確なところを報告させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

(知事)
 他によろしいでしょうか。

知事メッセージ

 それでは最後に、県民の皆さまに、改めて知事の方からお願いを申し上げたいと思います。
 今日、臨時記者会見を開かせていただきました。
 前回の会見では、まだ警戒レベルを上げるという判断はしておりませんでしたが、ここ2日間の数字、それから、今後オミクロン株がさらに広がっていくという様々な事態を想定すると、やはりこの時点で、警戒レベルを2にあげた方がいいという判断をいたしました。
 先ほどもご説明しましたが、今日の対策本部会議で協議して決定したわけですけれども、県の危機管理チームの専門家の方々も、警戒レベルを上げるべきだという意見がほとんどでございました。ですから警戒レベルを2に明日から上げることになります。
 これは2週間ということですが、先ほども記者の方々からご質問が出ていましたけれども、警戒レベル2においては、時短要請のような、いわゆる経済活動を直接制限するような措置はありません。むしろ皆さまに、より気をつけてもらうための措置だと思いますけれども、残念ながら今後の展開によっては、倍々で増えていくというケースもあり得るので、かなり早い時期に、もう一段警戒レベルを上げて、さらにもうちょっと強い、経済的な措置もとらざるを得ない場合もあるということは、ぜひ県民の皆さまに、ご理解いただきたいと思っています。
 オミクロン株の感染力は非常に高いという分析結果が出ておりまして、感染対策は県民の皆さまには、かなり一生懸命にやっていただいていますが、感染が広がっていくことを一気に止めることはなかなか難しいかもしれません。
 その中で、やはり知事として、政府にどうしてもお願いしたいのは、3回目の接種を急いでいただくことだと思います。最近の欧米の研究の結果でも、やはり2回のワクチン接種の抗体はかなり下がってきていまして、オミクロン株についても、3回目の接種をすることによって、もちろん重症化を防ぐという効果だけでなくて予防効果もあるという研究がかなり多く出されておりますので、やはり昨年の12月から言っているように、できるだけ早く前倒しを(お願いしたいと思います)。岸田総理が、今日、高齢者以外にも場合によっては広げていくということをおっしゃいましたが、昨年12月にずっとお願いしていたことですけれども、これは本当によかったと思いますが、今やはり国際的な状況を見ても、6カ月、7カ月空けているところはほとんど日本ぐらいしかないので、他の国は3カ月とかいうふうに前倒ししているんですね。これは、おそらくワクチン供給確保の問題だと思いますけれども、今日、岸田総理があのようなことを言っていただいて、ちゃんと政府として、ワクチンを確保するめどもついたと私は考えていますけれども、ぜひ政府の方にワクチンを確保していただいて、知事の立場から申し上げますが、我々も県営ワクチン接種センターを2つ今週末に立ち上げますので、1日でも早く幅広く前倒しができるように、また、1日でも早く群馬県民の皆さまが3回目の接種を受けられるような対応を、政府の方に改めてお願いしていくということも今日県民の皆さまに、お伝えしたいと思います。
 第5波よりも、もしかするとはるかに多くの方が感染する可能性があります。
 しかしながら、我々としては、これは冷静に受け止めていきます。今の県の現状を見ただけでも重症者の方は少ないです。重症者は現時点で0人、中等症の方が昨日から増えていますけれども、それでもしばらく前より減ってきているということで、重症化しにくいというデータは群馬県でもしっかりありますので、そこは冷静に対応していきたいと思います。
 そして、オミクロン株に対しても、基本的な感染対策は同じですので、ぜひ県民の皆さまには、マスクはもちろんしていただかなければいけないですし、より感染力が強いということなので、換気とかソーシャルディスタンスも今まで以上に気をつけていただきたいと思います。
 毎回申し上げますが、今日も市町村長に、この警戒レベルの関係で、県の方から直接連絡をさせていただきました。市町村とは、これからもしっかり連携をしていきたいと思いますし、これまでも必要なコロナ対策の予算は、県議会でほとんど圧倒的多数でいつも可決していただいています。県議会にもよく説明し、県議会の後押しもいただきながら、しっかりと対策を打ってまいります。
 一時的にかなり厳しい状況になるかもしれませんけれども、県民の皆さまの命と健康、暮らしは必ずお守りしていくと。そういう対応していくことをお誓い申し上げ、その点はご信頼をいただきたいということを申し上げまして、今日の会見を終わりたいと思います。
 記者の皆さんには、こういう状況ですので臨時会見が増えて、申し訳ないですけれども、今日も最後まで大勢の皆さんにご出席いただきまして、ありがとうございました。
 これで臨時会見を終わりたいと思います。

(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。