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令和3年8月26日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
1.はじめに
2.直近の感染状況について
3.人流に関する分析結果について
4.感染が拡大する中でも群馬県が諦めてはならないことについて
5.ワクチンの接種状況について
6.県営ワクチン接種センターの稼働状況について
7.尾瀬ガイド協会の不適切投稿について
それでは、定例記者会見を始めさせていただきます。
今月7日の土曜日、桐生市内の農場において発生した、本県3例目の豚熱、CSFに関してですが、本日、すべての防疫措置が完了する予定です。これまでご協力いただいた全ての関係者の皆さまに、知事として改めて感謝申し上げます。
今後も、市町村、養豚協会等とも連携し、本県の主力産業の1つである養豚業を守るため、引き続き全力で取り組んでまいります。
また昨日、国では、新型コロナの全国的な感染拡大を受け、緊急事態宣言について新たに8道県、まん延防止等重点措置については新たに4県の追加を決定しています。本県においては、先週20日の金曜日から、緊急事態宣言が適用されております。
国、市町村をはじめ、県民の皆さまと力を合わせ、この難局を1日でも早く乗り越えていきたいと考えております。引き続き、県民の皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
それでは、会見に入らせていただきます。スライドをご覧ください。本日の会見の主な項目です。
今日は、「新型コロナウイルスの直近の感染状況」や「県内のワクチン接種の状況」について発表いたします。
それでは、直近の感染状況からご説明させていただきます。
スライドをご覧ください。新規感染者数の推移をまとめたスライドです。右肩上がりに上がってきて、また上がり始めていることが分かります。
本日の新規感染者数は337人ということで、残念ながら、過去最多を更新いたしました。
直近1週間の新規感染者数についても、先週の1,634人からさらに増加し、1,935人となっています。依然として感染のピークが見えていない状況です。
次のスライドをご覧ください。感染状況の客観的な数値を示したスライドです。
(1)の「1日当たりの新規感染者数」は、273.6人ということで、毎週、過去最多を更新し続けています。
(2)の「経路不明の感染者」は、51.5%ということです。これは実数にすると、1週間で1,000人近い方の経路が分かっていないことになります。まさに、前回の会見でも申し上げましたが、市中感染が広がっている状況です。県内どこで感染してもおかしくない。そういう状態だということを、ぜひご認識いただきたいと思います。
(3)の「検査の陽性率」。18.0%ということで、こちらも非常に高い水準で推移していることが分かっていただけると思います。
続いて、新規感染者のワクチン接種状況についてのスライドです。
昨日までの1週間の新規感染者について、ワクチン接種状況を調査しました。未接種の方が90%、1回接種のみの方が7%、2回接種済みの方が3%という結果となっています。今週も感染の中心はワクチン接種を完了していない方という傾向に変わりはありません。
次のスライドをご覧ください。新規感染者の状況を年代別にまとめました。
引き続き20代から30代の割合が最も多いということで、44%となっています。前回の会見でも申し上げましたが、10代以下も24%ということで、増加傾向にあることが分かっていただけると思います。
次のスライドをご覧ください。新規感染者の状況を推定感染経路別にまとめたスライドです。
感染経路不明が半分を占めておりますが、その行動歴をみると、県外旅行や海水浴、バーベキューといったレジャーが多く見られます。
また、家庭内感染の中では、お盆の帰省で県内外から親戚が集まり、その中で感染が広まるケースが多数発生いたしました。「普段会わない人と会う」ことが非常にリスクの高い行為であることが改めて分かっていただけると思います。
県民の皆さまには、毎回申し上げていますが、今しばらく、普段会わない人との接触を避けていただくようにお願い申し上げたいと思います。
続いて、医療提供体制に関する客観的な数値をご報告したいと思います。次のスライドをご覧ください。
上の2段にありますとおり、重症例として、現在、人工呼吸器を使用している方が17人、うちECMOを使用している方が3人いらっしゃいます。中等症の患者は100人ということになっています。
スライド中段の「病床の稼働率」ですが、78.2%ということで、前回値と比べるとさらに増えまして、いよいよ80%に迫ってきました。
これまで本県では、入院が必要な方は翌日までに入院できていましたが、最近はそれも難しいケースが出てきています。本県の医療提供体制も、いよいよ本当の限界に近づきつつあります。「深刻な機能不全に陥ってしまう」という最悪のシナリオが目の前に迫っているということを県民の皆さんにお伝えしたいと思います。
スライドの一番下、入院以外の療養の状況については、宿泊療養者数が452人です。また、先週から健康観察センターを稼働しました。本県でも23日の月曜日から「自宅療養」を開始しておりますが、現在456人の方に自宅で療養していただいています。
なお、宿泊療養に関しては、新たな療養施設として、太田市内のホテルを、来週31日の火曜日から稼働することといたしました。これは、宿泊療養者の急増に対応するもので、特に感染者の多い東毛地域に開設をさせていただきます。ホテルの名称については稼働後に改めて公表させていただきます。
この施設が稼働することにより、新たに162室が加わり、現在の971室と合わせ、最大で1,133人を受け入れる体制が整いました。
続いて、症状別の患者状況についてもご説明いたします。次のスライドをご覧ください。
入院患者の症状別の割合を見ると、重症が6%、酸素投与が必要な中等症が27%、軽症が67%となっております。
次のスライドをご覧ください。重症、中等症の状況を年代別にまとめました。
重症については、40~50代が71%で最も多くなっています。中等症についても、40~50代が58%で最多ですが、ここを見ていただきたいのですが、20~30代も16%を占めていると。若い方々の割合も多いことが分かっていただけると思います。
なお、現状「ワクチンを2回接種して2週間経過した方」のうち、重症化した方はおりません。中等症になった方も2人だけです。先週末の時点で、県内で2回のワクチン接種を終えた方は80万人を超えました。今は90万人を超えたくらいでしょうか。数日前に89万人だったと思うので、もしかしたら90万人を超えているかもしれません。県民の皆さんにもう一度申し上げますが、ワクチンを接種した約90万人の県民の皆さんのうち、ブレイクスルーインフェクションズと英語では言いますが、それでも感染される方はおります。2回接種した方で言うと、おそらく3%くらい。1回目の接種をした方で言うと1割近い方が、最近のデータでは感染するということも報告されていますが、その約90万人のうち、ワクチンを接種した方で重症になった方は、群馬県では1人もいません。中等症になった方も、90万人の方に2回のワクチンを接種していただいておりますが、2人しか中等症になっていないと。このことをぜひご認識いただきたいと思います。ワクチンの効果は明らかだと思っています。
続いて、保健所ごとの感染者数についてもご説明します。次のスライドをご覧ください。保健所別の感染状況です。
もう真っ赤です。全ての地域が赤くなっていると。すなわち、感染が県全域で広がっているのが分かっていただけると思います。
続いて、人流に関する分析結果をご報告したいと思います。次のスライドをご覧ください。県内主要スポットの人流分析です。
調査地点は、毎回同じですが、本県の玄関口であるJR高崎駅、主要観光スポットである草津温泉、伊香保温泉周辺の計3箇所です。
スライドは、まん延防止等重点措置が適用される直前の8月1日の日曜日と、適用直後の8日の日曜日、お盆期間中である15日の日曜日、さらには、緊急事態宣言後の22日の日曜日の1日の平均人口を比較したものです。
特に、ご注目いただきたいのは、緊急事態宣言後である22日の日曜日について、JR高崎駅と伊香保温泉で、県内居住者の人流が増加に転じているということです。緊急事態宣言に伴い、県では現在「外出の機会を1/2以下に減らす」ことを目標に、県民の皆さまにご協力をお願いしております。
改めてこのデータを見て、県民の皆さまにお願いをしたいと思います。ぜひ、外出自粛の徹底に、改めてご協力をお願いいたします。
先ほど申し上げたとおり、病床稼働率が8割に近づきつつあります。一般の医療提供体制にも影響が出始めているかもしれません。そういう状況であることをご理解いただいて、外出の機会、人流を減らしていくしか感染拡大を抑えていく方法はありませんから、人流をしっかり減らしたいということで、ぜひ、いろいろご迷惑をおかけしますが、外出の機会を1/2以下に減らす努力を、引き続きお願いしたいと思います。
何度も申し上げますが、群馬県は今までに経験したことのない、大きな感染の波に見舞われています。私自身のブログにも書きましたが、知事として、こうした厳しい状況の中でも、群馬県は、次の3点については、諦めず、そして粘り強く取り組んでいきたいと思っています。
フリップでご紹介したいと思いますが、群馬県が諦めてはならない3つのことをまとめさせていただきました。どんなに状況が厳しくても、最後まで諦めないということで、庁議でも幹部の方にお願いをしました。
1点目は、「重症者ゼロを目指す」。ワクチン2回接種で重症者ゼロを目指すことです。
今、県内の重症者は確か、22~23名だと思いますが、諦めずにゼロを目指していきます。特にこれからは、重症者を減らすことが重要になってくると思っています。重症者を減らすことが、本県の医療提供体制を守っていくことに繋がっていくからです。
先ほどもご説明したとおり、これまでに、ワクチンを2回接種し、2週間経過した方で、重症化した方は、県内ではまだ1人もいないということです。私としては、国や市町村と、これまで以上に連携し、あらゆる手段を通じて、県民のワクチン接種を推進し、加速化することで、例え感染しても重症化のリスクを低減させたいと思います。目標は、重症者をゼロにすることです。
2点目。「積極的疫学調査」について、いかなる形でも最後まで続行をする。決して諦めないということです。
1日あたりの感染者が300名を超えています。我々が想定していた最悪のシナリオが100名ですから、3倍になっているということですが、こういう状況の中で先般も10回目の県内保健所長との意見交換をやりましたけれども、保健所による疫学調査が、非常に困難を極めているのは実際のところだと思います。各保健所長のお話を聞いても、保健所の対応はギリギリの状態だということを痛感いたしました。
しかしながら、それでも、所長には、とにかく知恵を絞って、今までのような密度でできなかったとしても、感染の原因調査と濃厚接触者の割り出しを続けていただきたいということを重ねてお願いしました。
万が一、県が濃厚接触者の特定を諦めてしまったら、その途端に、感染拡大を抑える術を無くしてしまいます。この点に関しては、県庁の幹部とも、各保健所長とも、認識を共有させていただきました。
どことは言いませんが、首都圏でも、実質的に感染者を追いかけることを諦めているところもあります。こういう状況になると、本当に底が抜けてしまうみたいになって、どなたが濃厚接触者なのか全く分からない状況になり、さらに群馬県を守ることが難しくなっております。こういうことを考えても、群馬県が積極的疫学調査を諦めないということは非常に大事だと思っています。
3点目です。先ほど群馬県では、自宅療養というジャンルを設けざるを得なくなったという話をしました。既に自宅療養の対象になった方の人数も発表いたしましたが、ここも大変厳しいところではありますが、基本的には、陽性になった方々は、入院していただくか、宿泊療養施設へ入っていただく。こういうことが主であって、この基本方針は、群馬県として最後まで諦めないようにしたい。こういうふうに知事としては考えております。
今回の第5波に見舞われる以前、群馬県では、新型コロナに感染した人のほぼ全員を、相当感染者が多くなった時点でも、入院か療養施設に振り分けることができていました。入院については、だいたい翌日に入院していただいていました。さらに言うと、第4波の前までは、群馬県は実質的に「入院待機ゼロ」の状況を維持していました。自宅療養というジャンルは、群馬県にはありませんでしたし、入院調整中という枠で言うと、だいたい30名~40名くらいに抑えてきたんですね。墨田区が入院待機ゼロということでNHKに取り上げられましたが、群馬県とほとんど同じ計算だったんですね。
しかしながら、本当に残念ですが、現在の「災害レベル」とも言える危機的状況にあっては、これだけ毎日新規感染者が増えるということになると、自宅療養という新たな区分を作らざるを得ませんでした。この点は知事として、県民の皆さんに申し訳なく思っています。
しかしながら、最も望ましい形は、「陽性が判明した方々は全員、入院していただくか
宿泊療養施設に滞在してもらう」、これが最も望ましい姿であって、これが基本路線だとという認識は持ち続けたいと思います。この姿勢は、最後まで諦めないで行きたいと思います。
加えて言うと、自宅療養をお願いせざるを得ない方々に対しても、万一、症状が悪化した場合は、スムーズに入院してもらえる体制を整えることが当然だと思います。これについても全力をあげていきたいと思います。この点に関しては、自宅療養をお願いする方々は当然不安を抱えていますから、こういう方に安心感を持っていただくため、健康観察センターの県職員による、きめ細やかな連絡。もちろんアプリを活用してより効率的にやることなど仕組みを進化させていくことも大事ですが、そこには、やはりヒューマンタッチのアプローチが不可欠だということも庁議でお願いしました。県が常に、しっかりフォローしているということを、感染した皆さんに伝えていかなければいけないと思っています。
県庁では、今申し上げた3点について、今後も決して諦めないという基本姿勢を通じて、必要な対策を進めてまいります。
しかしながら、県庁だけの力では、この危機は乗り切れません。医療関係者の皆さん、現場の保健所職員、そして何より、県民の皆さま一人一人のご協力が必要不可欠です。
例えば、日常生活であれば、買い物の回数を減らしてまとめ買いをする。こういう工夫をお願いしたいと思います。外食は控えて、テイクアウトのお店を利用して自宅で食べる。こういうこともぜひご検討いただきたいと思います。仕事であれば、出張や打合せはオンラインで行うとか、テレワークを最大限活用して出勤回数を減らすなど、県民の皆さま1人1人の取り組みが不可欠です。
この危機を、オール群馬で乗り切りたいと思います。オール群馬でないと乗り切れないと思います。改めて、県民の皆さまのご理解、ご協力をお願いいたします。
続いて、ワクチン接種の状況についてご報告いたします。
まず、県全体のワクチン接種率についてご説明します。次のスライドをご覧ください。
県全体のワクチン接種率です。
昨日時点で、県民全体に占める1回目の接種率、6割に達しました。60.21%ということで、全国順位は4位です。それほど差はありません。
これは何度も言っているように、首都圏にあって、人口約200万人を抱える群馬県が全国で、1回目の接種率4位まで上がってきていると。ここに大きな意味があると思っています。
2回目の接種率についても45.89%で、全国平均の40.69%を上回っています。これも先週からさらに順位を上げました。20番台だったのですが12位まで上がってきました。この順位はさらに上がっていくと思います。当然のことながら、1回目、2回目ともに、首都圏では、依然として1番高い接種率ですし、関東地方の他の都県の数字も見てきましたが、10ポイント近く高い接種率になっています。
なお、日経新聞社の調査によると、8月24日時点で、本県の12~64歳の1回目の接種率が、44.8%となりました。これは山口県を抜いて全国1位です。高齢者に対する接種は基本的に終わっています。群馬県の場合は、1回目はおそらく9割を超えていますし、2回目も8割の後半までいっていますので、この数字はあまり気にしなくていいと思っていますが、それを受けての、この12歳以上64歳までの接種率が全国1位ということはとても大きな意味があると思っています。デルタ株のまん延により、全国的な感染が続いていく中で言うと、群馬県としてはいいニュースだと思っています。
この結果は、国や市町村と一体となり、さらには多くの医療関係者にご協力いただきながら、強力にワクチン接種を進めてきた成果であると考えています。今後も、県民の皆さまの命、健康、暮らしを守るため、関係機関のご協力をいただきながら、県民のワクチン接種がさらに進むよう取り組んでまいります。
皆さんに思い出していただきたいのですが、過去の会見でも何度も申し上げました。我々としては、まずは県民の皆さんへの1回目のワクチン接種を5割までもっていく。このことに全力をあげて、これを1つの目標にしてきたんですが、それは、デルタ株がまん延する前の世界において、欧米でもそうですが、1回目のワクチン接種が人口の5割に達すると、新規感染者数と入院患者数が激減していく。こういう傾向を想定していましたが、これはデルタ株の登場によってシナリオが狂いました。
いまや1回目のワクチン接種率が6割を超えました。2回目も45%とか46%になっています。それでも今日の新規感染者が300人を超えて、過去最多になっている。この事実をしっかり受け止めて、感染対策の徹底を県民の皆さんに改めてお願いすると同時に、県民の皆さんの命と健康を守るためのワクチン接種の加速化にも全力をあげてまいりたいと思います。
続いて、県営ワクチン接種センターの稼働状況についても説明させていただきます。スライドをご覧ください。ワクチン接種センターの稼働状況です。
昨日25日水曜日までの接種人数の累計は、県央ワクチン接種センターが372,782人、東毛ワクチン接種センターが96,362人、両センター合わせて469,144人となりました。両センターを合わせた稼働率は87.6%ということで、依然として高い数字だと思います。順調に稼働しているものと判断しています。
次のスライドをご覧ください。県央ワクチン接種センターの予約状況に関するスライドです。
先週お伝えしたとおり、県央センターに関しては、9月3日金曜日で、1回目接種の予約受付を終了する予定です。
現在の予約状況ですが、スライドのとおり、来週はまだかなりの余裕がございます。県では、9月末までに2回の接種を終えた20~40歳の方を対象に、SUBARU XVなどの特典が当たる事業も実施しております。接種を検討されている方、ぜひお早めの予約をお願いいたします。
これについてはメディアでも話題になっておりまして、いろいろ賛否両論があると思いますが、我々としては、とにかく20代、30代、今回は40歳までの方を対象にしましたが、この世代の接種率を上げることが、新規感染者を抑えるために大変大事だと思っています。若い方のせいにするつもりはありません。しかしながら、今までと同じような生活をしていては、感染力が強まっているウイルスには対抗できないということで、もちろん、皆さんご自身の健康を守るため、若い方々でも重症化する人が増えています。さらには、皆さんの周りの大事な方々を守るために、ぜひ若い皆さんにも、こういう事業があることを頭に置きながら、2回のワクチン接種をできるだけ早く済ませていただくようお願いしたいと思います。
また、既に報道もなされておりますが、モデルナ製ワクチンに関して異物の混入が見つかったという報道がされています。一部のワクチンの使用を中止することも厚生労働省から発表されたと聞いています。
本県の状況を確認いたしましたが、県央ワクチン接種センターに関しては、異物混入があったとされる製造ロット番号のワクチンはございませんでした。また、東毛ワクチン接種センターについては該当するロットが1つありましたが、未使用であったことが確認できています。
今後の接種に関しては、当該製造ロット番号以外の、問題のない在庫を使用いたしますのでご安心ください。
なお、学校の新学期が始まるに際し、全国的に「教職員や保育所等の職員の接種を優先すべき」との議論がなされています。昨日の衆議院厚生労働委員会において、政府分科会の尾身会長も、この点について言及しています。
本県においては、教職員や保育所等の職員については「エッセンシャルワーカー」として位置づけ、既に県営のセンターで優先的に職域接種を進めてまいりました。
これまで県央センターでは、教職員・保育士を含め、3万7千人を越えるエッセンシャルワーカーの方々に接種の申込みをいただいております。既に、その約9割に当たる3万4千人の方々が2回目の接種を終えておりますので、この場でご報告させていただきます。
先ほども「重症者ゼロ」を目指すために、ワクチン接種を迅速に進めると申し上げました。そのためにも、今後も県営ワクチン接種センターを有効に活用していく必要があると考えています。
特に、県央ワクチン接種センターに関しては、先ほどもご説明しましたが、全国トップクラスの接種能力を有し、運営面でも高い評価をいただいています。
県議会からも、接種体制の確保に関して、いろいろなご要望をいただいています。
県としては、今後も県全体の接種の加速化のため、今後の接種体制について、早急に検討を進めていきたいということは、この場で申し上げておきたいと思います。
最後に、直近の話題で1つお話をさせていただかなければならないことがあります。少しお時間をいただきたいと思います。スライドをご覧ください。尾瀬ガイド協会の不適切投稿に関する経緯をまとめたスライドです。
既に報道でも取り上げられておりますが、尾瀬国立公園で活動する任意団体、尾瀬ガイド協会の公式ツイッターにおいて、女性差別、民族差別、人種差別に該当するような不適切な投稿が相次いでなされていたことが判明しました。このため今週23日の月曜日に、私が理事長を務める尾瀬保護財団の方から、同じく尾瀬に関わる組織として抗議文を発出させていただきました。
一連の投稿は、私も読ませていただきましたが、これは看過できないと思います。これはもう人権侵害に該当するものであって、断じて容認することはできません。また、今後ガイドを利用する方々にも強い不安を与えてしまうことになると思います。同時にそれは、群馬県を代表する観光地である尾瀬のイメージを著しく損なうものだと考えておりまして、今回の出来事は、知事として極めて遺憾に思っています。
群馬県では、新・総合計画ビジョンにおいて、2040年の世界を見据え、皆さんご存知のとおり、もう何度もここで言いましたが、「年齢、性別、国籍、障害の有無等にかかわらず、すべての県民が誰一人取り残されることなく、自ら思い描く人生を生き、幸福を実感できる自立分散型の社会の構築」を目指しています。
今回の問題は、まさにこの理念に反するものだと思ってまして、重ねて知事としては残念だということを申し上げておきたいと思います。
協会には、二度と同じ過ちを繰り返すことのないように、これを担当者個人の問題ととらえるのでなくて、組織のガバナンスの問題として真摯に向き合っていただきたいと思っております。そのことを知事として、しっかりと協会の方にもお伝えしています。
私からは、以上です。ここからは皆さんのご質問をお受けしたいと思います。
(記者)
自宅療養についてなんですけれども、456人という数を出されましたが、スムーズに始まったという認識でいいですか。
(知事)
健康福祉部長の方から少し正確にお話します。
(健康福祉部長)
今週から自宅療養ということで、県として正式にやらせていただいております。
どういった形かということにつきましては、これまでの記者会見の中でも話をさせていただきましたが、無症状で重症化のリスクの低い方、そして家庭内感染リスクが非常に少ない方、そういった方を認定といいますか、当てはめさせていただいて、自宅療養してくださいということでお願いしているところであります。
そういった形で自宅療養していただいて、毎日必ず保健所、または健康観察センターの方から連絡を取らせていただいて、状況を常に観察しながら療養していただくという形で、今始めさせていただいております。
まだ始めたばかりですので、これからしっかりと充実していくものと考えております。
(記者)
今のところは、トラブル等もなくスムーズに稼動しているという認識でいいんですか。
(健康福祉部長)
そういうふうに考えております。まだ私のところには、そういうこういったトラブルがあったということは聞こえてきておりません。
(記者)
今週からスタートして、(現在)456人という、この人数については、多いというふうにとらえていますか、それとも予想の範囲内という感じですか。
(健康福祉部長)
今300人というレベルで、毎日のように新たな感染者が確認されておりますので、そういった点から考えると、こういう数字だったのかと、改めて認識したところです。
(記者)
具体的に数が出て、ちょっと驚いたとかそういう感じですか。
(健康福祉部長)
もう少し出てくるかもしれないと思っていますので・・・。
要するに、何人の方を自宅療養として認めたとしても、しっかり対応できるように、我々としては、しっかりと準備を整えるだけだというふうに思っております。
(記者)
ワクチンについてのお話なんですけれども、先ほど県営のワクチン接種センターのことについて、早急に議論をとおっしゃってましたけれども、この後、(県央ワクチン接種センターは)期間を終えるわけですけれども、存続に含みを残すというような認識でいいですか。
(知事)
そのあたりも含めて今検討中なので、何ができるかということを議論したいと思っています。現時点ではまだ固まっていません。
(記者)
それは、例えば県央ワクチン接種センターに代わる施設ができる可能性があるとかですか。
(知事)
そういうこともあり得るので、それはいろんな可能性を考える必要があるかなと思っています。
今の段階では、ここまでしかちょっと言えないのですが、やはり県議会の方からも要望もありますし、とにかくこの2つの接種センターは非常に評価が高いし、これがフル稼働したことによって、かなり群馬県の接種率が高くなっているということも踏まえて、何ができるかということについては、対応を今、庁内で詰めているところです。
(記者)
(県央)ワクチン(接種センター)の(稼働)期間内での空き状況もある中で、仮にこの県央ワクチン接種センターで抱えている分のワクチンが余った場合は、どう活用される予定なんですか。
(知事)
それは大久保新型コロナワクチン接種推進局長から、まずは答えていただきたいと思います。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
ワクチンの供給につきましては、毎週、国の方から供給を受けております。
当然、その後の状況を見ながら供給量の調整はさせていただいておりますので、しっかりと、使用状況、計画を立てた上で、供給を受けたいと思っております。
(記者)
(県央ワクチン接種センターについて)例えば1回目の接種までが、この期間内で(9月3日まで)、そのあと2回目の接種があるので、その分で、過不足なくワクチンが届くように調整するという感じでいいですか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
そうですね。
県央ワクチン接種センターにつきましては9月末、東毛ワクチン接種センターについては11月末というのが、最初に国にお示しした期間であります。
少なくともその期間のうちは、供給を受けられると確認しておりますので、例えば2回目の接種の分も含めて、9月末に供給を受けるということは可能であると考えています。
(記者)
先ほど、刀水クラブ(県庁記者クラブ)に投げ込みがあったんですけれども、知事あてに、市長会から野戦病院設置等に係る要望の提出というような、結構強い言葉で、臨時の医療施設、あるいは、いわゆる野戦病院のような施設の設置をお願いしたいという要望がきてますけれども、これ知事は目を通されましたでしょうか。
(知事)
まだ見てないですね。
(記者)
わかりました。
(知事)
すみません。ちょっと確認します。正直言ってまだ見ていません。
中身については、野戦病院みたいなものを作ってくれという要望ですね。
市長会、町村会の要望は、常に真剣に受けとめて対応してますから、よく検討したいと思いますが、ただ、いつも言っているように、野戦病院といっても病棟を整えただけでは駄目なんですよ。病棟を置ける場所を作るだけでは駄目なんです。
つまり、例えば1人のコロナ患者をケアするためには、やっぱり人がいるんですね、医療関係者、医師の方、看護師の方は、こういう方々を確保できるかどうかということが最大のポイントであって、足りないから、その場所を作ってくれというような単純な議論ではありません。そこは、もちろん市長会の皆さんはお分かりになって言ってるんだと思いますが、そこは、我々として、何が最も効果的に、この新規感染者の方々に対応できるかという観点で考えていくことが、やはりあるべき姿だと思います。
(記者)
若い世代へのワクチン接種というお話で、SUBARU車、旅行券などのプレゼント企画で、一定のメッセージの発信はあるかなと思っていますが、私がまさにその世代で、打っていない方とかに話を聞くと、結構やっぱり仕事があってなかなか行けないとか、仕事面が1つ理由になって打てないという方が一定数いるように感じているのですが、そういったプレゼント企画等でのメッセージの発信というのも、一定の効果があると思いますが、そういった仕事が理由の中で、何とかワクチン接種が円滑に進むように、経済団体への協力へのお願いとか、何か違うアプローチで若い世代への接種を促進させていくようなお考えはありますか。
(知事)
まず、SUBARU車とか、旅行券が抽選で当たるというこのアプローチについては、いろんな考え方がありますけれども、もちろん批判もあるのは分かってやったんですけれども、興味を持ってくださる方も結構いまして、少なくとも私の周りではいいんじゃないかという人もいるので、要は大事なことは目的を達成することであって、この事業によって本当に1人でも多くの若年層の方が(ワクチン接種に)行ってくれれば、それはみんなのためになるということなので、こういう事業を展開することについては、意味があるというふうに思っています。
それから仕事で行けないということについて、宇留賀副知事、意見はありますか。
(宇留賀副知事)
やっぱり仕事上で、なかなか行けないというところもあるので、我々としては、商工団体の方に、できるだけ(休暇を)取りやすい環境を作って欲しいという話は進めていますし、また、県央ワクチン接種センターも東毛ワクチン接種センターも、夜間の時間、仕事が終わった後に行けるような時間帯を作ったり、土日もフル稼働という形にしているので、なかなか平日は仕事で難しい方、逆に土日仕事で平日じゃないと行けないという方も、そのニーズだったり状況に応じて、行きやすいような環境を整えています。
それと、先ほどご紹介させていただいたとおり、まだ来週は(予約の空きに)余裕がありますので、ぜひ周りの方にも行っていただくように声を掛けていただければと思います。
SUBARU車ですとか、旅行券、そういった特典もあるかもしれませんので、ぜひお願いできればと思います。
(記者)
今、野戦病院についての質問が出ていて、これについては国の方でも方針として、できれば進めるようにということだったと思うんですけれど、知事の今のお答えでは、医療従事者の確保が大事だということで、野戦病院に限らずですけれど、例えば、いろいろ事情があると思うんですけれど、開業医の方だとか、そういう方に、野戦病院だとか、診療、検査、そういった部分でさらに協力を求めるみたいな考えはありますでしょうか。
(知事)
これ、野戦病院という表現が正しいのかどうか分からないけれど、いわゆるこういう新しい施設で対応するみたいな考え方を全部否定してるわけじゃないませんが、一番大事なことは、場所を確保するよりも、やっぱり医療関係者の協力を得るといういうことです。
この間、群馬テレビの番組に出たときにも話したのですが、前橋の赤十字病院に行った時に、コロナ病棟を視察させていただきました。
その時に、人工呼吸器をつけている方々の様子もご説明していただいたんですけれど、人工呼吸器を付けている方々は、何度も言ってるように、本当に、もしかしたら命を失うかもしれないような重症の方々なんですね。この方々、いろんな、ある意味で言うと、命を維持するための管だとか、いろんなものを付けなければならないと、お医者さんも話していて、この方々を、例えば、1日に何度か仰向けから、うつ伏せにしたりしなきゃいけないと、これだけでも、6、7人(人手が)かかるんです。体重の重い方だったら10人かかるんです。
だから、例えば野戦病院みたいなものを作ったとして、そこに重症者の方を入れるということになれば、結局、その病棟に通常の患者の何倍もの医療関係者の方々が必要なんですね。だから、そんなに簡単な議論じゃないということです。
もちろん、我々としては、先ほど申し上げたとおり、この状況の中で何が最も効果的にできるか、限られたリソースの中でこれはしっかり考えていかなきゃいけないと思いますし、これ前回の会見で、少し宇留賀副知事から言及してもらったと思いますけれど、例えば宿泊療養施設に、少しケアする体制を作るとか、いろんな考え方があると思うんだけれど、何かこう広い場所を用意して、そこにベッドを置くということであれば、例えば宿泊療養施設に少し医療的ケアを行えるようにするという方がより現実的だし、効果的じゃないかなと、私はそういうふうに思ってますけれども、今言った国の方針もよく確認をさせていただいて、正直言って、まだ見てませんから、市長会の要望も。よく読ませていただいて、県としていろいろな対応を検討していきたいと思います。
(記者)
先ほど医療提供体制の関係で、今まで一両日中に入院が必要な方は(入院)できていたものが、ちょっと翌日というのは難しくなってきているというようなお話がありましたが、
この辺の危機的な状況について、もう少し正確にお話いただければと思います。どのぐらいの日数がかかってしまっているとか、教えてください。
(健康福祉部長)
これまでは、感染が判明した方で入院が必要な方につきましては、感染が判明したその日、またはその翌日までにはということで、我々一生懸命努力させていただきました。それでも、(今でも)3日も4日もという意味ではなくて、プラスアルファぐらいで今のところは(入院)できていると認識しております。本当に必要な方につきましてはですね。
自分から入院が必要だと言っておられる方はいるんですけれど、実際に診察してみれば、それほどじゃないという方がいらっしゃいますので、本当に必要な方につきましては、これまでの1両日中プラスアルファぐらいで、やっているのが現状です。
ただ、やっぱり(病床も)いっぱいになってきているので、難しくなっているというところがあります。
(記者)
保健所の方も、大変厳しい状況にあって、疫学調査は諦めないということですけれど、すごい厳しいところも一部にはあると思うんですけれど、体制を強化するとか、その辺は何かありますでしょうか。
(知事)
ここら辺は健康福祉部ともよく協議しながら、あるいは総務部ともよく協議しながら、我々として、その都度、実は体制強化を行ってきていて、人事の面でも相当サポートしてるんですけれども、いろんな意味でぎりぎりな状況でありますが、しかしながら、先ほど申し上げたとおり、積極的疫学調査を諦めないということなので、これは必要に応じて、またどんなサポートができるかということは考えていきたいと思いますし、できる限りのことはやっていきたいと思います。
昨日、10回目になったので、だいたい地域の状況は把握できていると思うんですけれども、各保健所長の皆さんから話を聞いて、やはり多いところは本当に大変です。
例えば、毎日感染者が出ると。このうちどのくらいの方がワクチン接種していたのかという統計を取っているのですが、これもだんだん調査中の人の数が多くなってきているから、やっぱりここまで多くなると、なかなかこうスピーディーにできなくなるということは、事実だと思うんですね。
各保健所も本当にぎりぎりです。それでも、感染経路不明が5割、6割。これ多いんですよね。1週間にすると1,000人ぐらいなるんだけれど、4割ぐらいは追えているということなんですよ。決死の努力で、ここは諦めずに、やっぱりやらなきゃいけないと思ってますし、もう1回言いますが、本当に必要な時は、我々としてできるサポートは引き続き検討していきたいと思います。
(健康福祉部長)
ちょっとだけ補足させていただきますと、300人~感染者がいる中におきましても、やはり保健所によって濃淡があります。
先ほど地図(保健所管内別の感染者数)を見ていただいたとおり、県内中真っ赤な状態には違いないんですけれども、それでも、ものすごくいっぱいなところと、いっぱいだけれど、まだ何とかなるような、余裕ということじゃないのですが、そんなところもありまして、疫学調査を他の事務所に手伝っていただくとか、健康福祉部の職員に私の方から業務命令で疫学調査をサポートせよということでやってもらったりとか、本当にいろんな努力をしております。他部局から、総務部を通じて配置していただいたりとか、本当にあらゆる努力をして、少しでも詳しく聞けるような形で、今努力をさせていただいておりますけれども、やっぱり、なかなかすべてを聞き取れないような状況も間違いなく発生しております。
ただ、本当にしっかりと掴むんだという、その気持ちだけは持って、今取り組んでいるところであります。
(知事)
ちょっと加えると、昨日、保健所長に、疫学調査は大変だけれど諦めないでやっていきましょうということをお願いしたことと、PCR検査、これもちょっと地域によって少し濃淡があるんですけれども、できるだけ幅広くやって欲しいということもお願いいたしました。
ここら辺については、今までも市町村と連携してますけれども、県だけでなかなかカバーできないところは、やはり市町村にも、より協力をいただいていくという体制にしていく必要があるかなと、こういう問題意識を持ってます。
よろしいでしょうか。
それでは、最後に知事の方から県民の皆さまに、改めてお願いさせていただきたいと思います。
今日の会見でも申し上げましたが、残念ながら、今日の新規感染者が337人ということで過去最多を記録してしまいました。
一昨日まで、13日連続で過去の曜日を更新するという状況だったんですけれど、昨日、この2週間目にして、少し先週よりも減ったんですけれども、さらに今日は過去最多ということで、まだまだ残念ながらピークが見通せない状況になっています。非常に厳しい状況になっています。
先ほども申し上げましたが、県内の病床稼働率が78%ということで、いよいよ8割に近づいてきました。実質的には、ぎりぎり限界に近いところまできています。
このままの状況で、300人がずっと続くようなことになると、既に、実際には支障が出ているところもあるかもしれませんけれども、これ以上続くと、前回の会見でも申し上げましたが、一般の県民の皆さんに対する医療提供体制にも支障が出てきます。
このまま続くと、群馬県の医療体制が、かなりひっ迫してきましたが、機能不全に陥るという最悪のシナリオも本当に現実問題として見えてきている。このことを改めて、何度も申し上げますが、県民の皆さんに、ご認識いただきたいと思います。
我々としては、あらゆる手段で、とにかくこの新規感染者、毎日200人、300人というこの状況を抑えていかないと、県内の医療をちゃんと守れない。そうなると最後は、本来ならば救える命も救えなくなってしまうという状況になってしまいます。
どこがどうとは言いませんけれども、ある地域は、医療の専門家が医療提供体制は機能不全に陥ってるとまで言ってるんですね。こういう医療崩壊みたいな状況は、群馬県では決して起こしてはいけないというふうに思っていますので、そのためにも県民の皆さまのご協力を重ねてお願い申し上げたいと思います。
今日最後に、会見の中でも申し上げましたが、県民の皆さんに2つのことを強くお願いをしたいと思います。
1つは、何度も申し上げていますが、感染防止対策の徹底をお願いしたいと思います。
今、群馬県でも連日200人、300人という感染者が出ている。これまでに経験したことのないような感染者の急増というものに、我々は直面しています。これは、群馬県だけじゃなくて、日本全国ですが、これは、県民の皆さんの努力が足りないからだとは知事としては思っておりません。
群馬県民の皆さんは、県の方針に対して、本当に頑張って協力していただいてると。この点は本当に感謝してるんですね。
実際、デルタ株がまん延する前の世界においては、首都圏では断トツに低い人口当たりの感染者数を1カ月近く維持してきました。これは断トツに低かったと。これは、県民の皆さんに努力していただいたからですね。
ただ皆さん、残念ながらデルタ株のまん延によって世界が変わりました。今までだったら、大丈夫だった、ちょっとマスクを外して話すとか、家の中だったら大丈夫だったとか、ちょっとバーベキューやっても離れていれば大丈夫だとか、こういう常識が通じない世界になってるんです。
感染経路が判明している方々のことを、武藤(健康福祉)部長を通じて調べてみると、どこで感染したかよく分からない。つまり、今までと同じような生活をしていたらうつるんですね。やはりデルタ株は感染力が高くて、今までと同じような注意の仕方ではうつるんです。
ですから、少なくとも緊急事態宣言が出ている間は、大変申し訳ないのですが、これまで以上に、皆さんの生活のリズムというものを感染防止に合わせて、しっかりと管理していただくことが、とても大事だというふうに思っています。
これも実際には本当に難しいと思いながら、大変心苦しい中で、皆さんにお願いしてるんですが、平日4回外出されている方は、何とか2回で済ませるように工夫をしていただきたいと思います。週末、土日出かけている方がいたら、1日は減らしていただくと。それから、生活に必要な買い物はあると思いますけれども、2回を1回にしていただく、まとめて買っていただくみたいな工夫をしていただかないと、この感染の波を抑えることはできないと思います。それができないと、県民の皆さんの命を守るための医療提供体制を維持できなくなってしまうということで、もう1回申し上げますが、以前の常識は通用しないと。これまで以上に、感染防止対策に気をつけていただきたいということを、まずお願いしたいと思います。
2つ目は、ワクチン接種を受けていただきたいんです。
これは言うまでもなく、ワクチンを接種するかどうかということは、県民の皆さん、お1人お1人の判断なんです。私たちは強制することはもちろんできません。
そのことを分かった上で申し上げますが、県民の皆さん、一刻も早く、ワクチンを打っていない方がおられましたら、2回の接種をしていただきたいんです。ワクチンの2回接種を、知事として、県民の皆さんに重ねてお願い申し上げたいと思います。
何度か会見でも言及しましたが、私が一番恐れている事態は、今デルタ株という新しい変異ウイルスが出てきて、ある意味で言うと、ゲームチェンジャーであるワクチンの効果に対して影響を与えているわけですね。でも、このデルタ株よりも、もしかしたら感染力の強い変異株が出てくる可能性はゼロじゃありません。
デルタ株になってから、数日前の保健所長会議でも、保健所長が言っていたのは、これまでは無症状の人も結構いましたが、今は若い人でも、無症状の人がどんどん少なくなってきて、みんな何らかの症状が出ていると言ってるんですね。
近い将来、デルタ株よりも重症化を引き起こすようなウイルスが出てきた時に、県民の皆さんを守るためには、2回の接種を済ませていただいて、皆さんが重症化を免れるような状況を作っていくことが、知事としてはとても大事だと思っています。
だから、皆さんのおかげで、県央ワクチン接種のセンター、県職員も死に物狂いで頑張りました。県内の医療関係者の皆さんに、どれだけ貢献していただいているか、これは言うまでもないことなんですけれども、群馬県の県営接種センターは全国で最もうまく動いています。稼働率も高いし、例えば、副反応が出た時の体制もしっかりしていますので、どうか皆さん、18歳以上で群馬県に在住して、ちゃんとここに住んでいて、そして接種券があれば、誰でも受けられますので、ぜひ2回の接種を受けていただきたいと思います。
県民の皆さんに、2回の接種を早く終えてもらうということが、これからの地域の命運を分けることになります。もう1回言います。私が一番恐れてるシナリオである、さらに新しい強力な変異株が出てくる前に、ぜひ、県民の皆さんに2回のワクチン接種をお願いしたいと思います。
今回の事業、SUBARU車を出す。これはSUBARUのご厚意で無償提供していただくことになりましたが、旅行券を出す、こういうことについても、物でつるのかみたいな話がありましたけれども、我々からすれば、とにかくいろんな手段を使って、少なくとも20代、30代の今感染の中心になってる方々が、1人でもワクチン接種を受けていただければ、それが県民全体のためになりますので、多少の批判は覚悟で、これはしっかり進めたいと思いますし、ぜひ、特に若い皆さんはこの事業についてもしっかり関心を持っていただいて、2回のワクチン接種を受けてください。
最後に申し上げますけれども、今日もちょっと見ていただいたように、若年層といっても、10代とか10歳未満の人たちの感染が増えてるんです。ちょっと前まで1割だったのが、2割近くになってるんです。10歳未満のお子さんたちは、ワクチンを打てないです、守れないですから、それは保護者の皆さんにご協力をいただくしかないと思うんですね。
ですから、ぜひ皆さんの大事なお子さんを守るためにも、ご両親ももちろんですけれども、ご家族の皆さんにも、積極的にワクチン接種を受けていただきたいと思います。
群馬県は今、第1回目のワクチン接種、全国で4位です。6割まできました。2回目のワクチン接種も、まもなく10番以内に入ると思いますが、知事としては、県庁をあげて、2回の接種は全国で一番早く終わらせる。これを最大の目標にして頑張ってまいります。
もう1回言います。群馬県が全国で最も早く、この2回の接種を終えて、いかなる影響が出てきても、皆さんの重症化をとにかく最小限にできるような体制を作っていくと。このことにご協力をお願いしたいと思います。
大変強い口調で申し訳なかったのですが、そのくらい今群馬県が危機的な状況にあるということを、ご認識いただいて、皆さんのご協力を重ねてお願いします。
県民全体で協力して、この危機を乗り越えていきたいと思いますし、必ず乗り越えていけると思います。大変な状況でありますが、県庁職員一丸で頑張っています。知事も1日も休みを取らずに、先頭に立って走り続けますので、どうか皆さん力を貸してください。ぜひこの危機を乗り切るために、皆さんの引き続き力をお借りすることを、重ねてお願い申し上げまして、最後のお願いに代えせていただきたいと思います。
今日は少し短かったんですけれども、記者の皆さん最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
ワクチン接種のことについては、ぜひ報道していただいて、1人でも多くの県民の皆さんにワクチン接種の必要性が伝わるようにしていただければ、大変ありがたいと思っています。
それでは、これをもって今日の会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。