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令和3年8月6日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>
1.はじめに
2.直近の感染状況について
3.新規感染者の状況について
4.入院患者の状況について
5.重症度分類について
6.夏休み期間中の人流分析結果について
7.県内のワクチン接種状況について
8.県営ワクチン接種センターの稼働状況について
9.県営ワクチン接種センターの能力増強について
10.若者層へのワクチン接種促進について
それでは定例会見を始めさせていただきます。
本日、まん延防止等重点措置の適用ならびに県営ワクチン接種センターの増強を含む補正予算について、県議会において、圧倒的多数の賛成で議決をしていただきました。
唯一反対された会派の2人についても、今申し上げた2点については賛成だということで、若者のワクチン接種促進のためのインセンティブに異論があると、この1点で反対をされたということですので、これは誤解のないように申し上げておきたいと思います。
このインセンティブについて言うと、庁内でも様々な議論を重ねてまいりましたが、少しでも早く実施するという観点から、今回の提案に至ったということです。
いずれにいたしましても、議会の皆さまには、知事として、心から感謝を申し上げたいと思います。
当初予算と9月補正予算に関しては、今までどおり議会に上程する前に、記者会見で発表させていただきたいと思います。これは大澤知事の時代も、小寺知事の時代もずっとそうですし、特に当初予算とか9月補正予算の前には、最大会派を含めた皆さんのいろんな要望も受け、十二分に調整しながら出しておりますので、これは従来どおりの形でいきたいと思いますが、今回のような臨時的な予算についてはですね、できる限り、議会での議論・議決をいただいた上で、こうして記者会見で発表させていただく形をとりたいと考えています。
なお、昨日の臨時記者会見で発表した、まん延防止等重点措置に関しては、昨日の夕方、皆さんにも報告しましたが、国の対策本部が開催されて、正式に本県への適用が決定となったということです。
実際の運用開始は、昨日申し上げたとおり、8日の日曜日からということになります。県民の皆さまには多大なご不便をおかけいたしますが、引き続きご協力をお願いしたいと思います。
それでは定例会見に入らせていただきます。スライドをご覧ください。これが本日の会見の主な中身になります。
本日は、新型コロナウイルスの直近の感染状況、県内のワクチン接種の状況、県営ワクチン接種センターについて発表させていただきたいと思います。
まずは、直近の感染状況についてご報告をいたします。スライドをご覧ください。新規感染者数の推移です。
本日の新規感染者数は、まだ暫定ですけれども、120人程度になる見込みです。昨日の158人よりは少ないですが、先週の金曜日の106人と比べ増えているということが言えると思います。
昨日までの直近1週間の新規感染者数は895人になりました。先週の334人からさらに増加し、1週間の感染者数としては過去最多です。
次のスライドをご覧ください。感染状況の客観的な数値です。
(1)の「1日当たりの新規感染者数」については、過去最大の127.9人に達しています。1週間平均で、100人を大きく超えているということです。これも何度も、この会見で皆さんにご報告をしてきましたが、この数字を見てもですね、これまで経験したことのない、非常に危険な感染レベルだということを分かっていただけると思います。群馬県では危機的な状況が続いていると言っていいと思います。
(2)の「経路不明の感染者」ですが、これは48.9%ということになっています。先週より割合としては下がっていますけれども、感染者の増加に伴い、経路不明の方々の実数は、先週と比べると倍以上に増えているという事実があります。
(3)の「検査の陽性率」ですが、これは13.8%ということで、前回値から比べると2倍以上になっていまして、基準の7%を超えています。
続いて、新規感染者の状況について報告したいと思います。
まず、感染者のワクチン接種状況に関してご報告をいたします。
昨日までの1週間の新規感染者895人のワクチン接種状況について調査をいたしました。1回接種のみの方が66人、2回接種の方が37人ということでした。感染者の約9割弱にあたる792人がワクチン未接種ということで、先週とその傾向は変わっていないと思います。感染の中心はワクチン未接種の方々です。すなわちワクチン接種を早期に完了させることが、非常に大事だということを改めて強調させていただきたいと思います。
次のスライドをご覧ください。新規感染者の年代別の状況です。
引き続き、20代から30代の方の割合が最も多く、約5割を占めているということが分かっていただけると思います。
次のスライドをご覧ください。感染経路別の感染者の状況をまとめたものです。
保育施設のクラスター発生に起因するところが多いですけれども、学校等での感染が増えてきてるということを分かっていただけると思います。
夏休み中なので、校内での感染拡大は考えにくいということなので、部活動での感染予防にさらなる注意が必要だと、このデータを見ながら感じています。
次のスライドをご覧ください。医療提供体制についてのスライドです。
上の2段にあるとおり、人工呼吸器を使用している方が2人から4人に増えました。ECMOを使用している方は、今のところおりません。
スライド中段の「病床の稼働率」ですが、57.0%ということで、先週に比べて倍以上に跳ね上がっていると。こういうことは今まで1度もありませんでした。この感染急増のペースが、いかに桁外れのものか分かっていただけると思います。
ついに、国のステージ4の水準である50%を超えてしまいました。3日火曜日の会見で、来週後半に80%に達する可能性を指摘いたしましたが、ピークが今のところ見えませんので、場合によってはさらに早い段階で病床がひっ迫する危険性もあるというふうに、大変危惧しております。
スライドの一番下「宿泊療養者数」については270人ということで、これも前回値から比べて倍以上になっています。
続いて保健所ごとの感染者数についてもご説明します。保健所別の感染状況をご覧ください。
ほとんどの地域で赤くなっているということで、感染の拡大が全県に広がっていることが分かります。現在の感染の深刻さというものが、この図を見ただけで分かっていただけると思います。
続いて県内の変異株の状況です。次のスライドをご覧ください。
スライドは、8月1日までの変異株の感染状況を週単位でまとめたものですが、折れ線グラフがデルタ株の検出割合、棒グラフが全陽性者を示しています。
7月下旬から、デルタ株の検出割合がこれを見ていただければ、急上昇しているということで、先週分では8割を超えているということが分かっていただけると思います。
この割合の急上昇とともに、陽性者が4倍近くに上がっているということが見て取れます。感染力の強いデルタ株への置き換わりが急速に進んでいるという事実をこの表が示していると思います。
今まで経験したことないレベルと何度も申し上げましたが、これまでにない早いペースで感染拡大が進んでいる大きな要因は、やはりこの感染力の強いデルタ株によるものだというふうに分析しています。
以上が、直近の感染状況です。
先ほども申し上げましたが、ワクチン接種が順調に進んでいるということもあると思いますが、高齢者の方々への感染は減少しています。他方で、若い方の感染が増えてるということです。全国的にもですね、いかに若い方々の感染を防ぐかということが、感染防止対策の大きなポイントになっていることが、改めて、こうした説明で分かると思います。
多くの方々は、正しい認識を持っていると思いますが、特に若い世代の方々の中には、たとえ感染しても軽症で済むから大丈夫だと、こうした誤った認識を持っている方々がいると。コロナを甘く見ている方々がいらっしゃいます。
このため、改めて、コロナに対する正確な情報の発信が重要だと考えています。昨日の臨時会見でも申し上げましたが、デルタ株がまん延してる状況においては、ワクチン未接種の人たちはウイルスに狙い撃ちをされると。ワクチン未接種の人たちのリスクというものが、今まで以上に跳ね上がっているということをですね、ぜひ若い世代の皆さんにもご理解いただきたいと思っています。
次のスライドをご覧ください。入院患者、年代別のスライドです。
スライドは5月の第4波と、現在の第5波の感染者を比べていますが、入院された方々の年代を比較しています。
ぱっと見て分かるように、第4波に比べて第5波では、20代から30代の方々の入院患者の割合が、22%から倍の46%になっていること。ここをしっかりとご理解いただければと思います。
つまり、デルタ株の影響によって、若い方々でも入院が必要なケースが増えているということを、ぜひ認識していただきたいと思っています。
加えて、20代、30代の方々で、はじめは軽症と判断された人達でもですね、その後の症状をよく見ると、中等症が疑われ、入院する方が約4割いるということも申し上げておきたいと思います。
この中等症に関しては、実は多くの方々が想像している症状よりですね、実際の症状は重いということに注意が必要だと思っています。
次のスライドをご覧ください。重症度分類に関するスライドです。
このスライドはですね、アメリカ在住の内科医である安川医師が作成したものです。今SNS上でも話題となっておりますので、もうご存知の方も多いと思います。
一般の人が抱くイメージと、医師が持つイメージが大きくかけ離れていると。このことを分かりやすく表しておりますので、これを今回ご紹介させていただきたいと思います。
安川医師によると、重症者や死者の人数は毎日のように報道されていますけれども、中等症は数字として見えづらく、一般の方々に正しく理解されていないと考えられると、安川医師はおっしゃっています。
中等症というと、多くの人たちが、息苦しさは出そうだけど、大して重い症状じゃないんじゃないかとか、こうしたイメージをお持ちだと思います。
しかし実際には、肺炎が広がっている。多くの人にとって、人生で一番苦しいと。こうしたことを感じるレベルの状態を示しているということなんですね。
新型コロナウイルス感染症の重症度の分類においても、中等症2は呼吸不全があって、臨床的には酸素投与が必要なレベルです。中等症1の方は、呼吸不全はありませんが、臨床的には呼吸困難、肺炎の所見ありということになっております。
さらに、重症となるとICUに入院する。または、人工呼吸器が必要となる状態のことで、助からないかもしれないと。こういう深刻な状況に達しているということをご理解いただきたいと思います。
若い方でも入院するケースが増えていること。また、若い方々のうち、入院する方の4割が、先ほど説明した中等症を疑われること。さらには、中等症は、人生で一番苦しいと感じるレベルの症状であることを、改めてご認識いただきたいと思っています。
また、若い方々の感染の増加に伴い、妊婦の方々の感染も増えてきています。妊婦の方は入院が必要なのはもちろん、中には重症化する例もあるということは申し上げておきたいと思います。
ぜひ県民の皆さま、特にこの会見を見ていらっしゃる、あるいは何らかの形でこの会見の中身を見る機会のある若い世代の方々に申し上げたいと思いますが、コロナを甘く見ないでください。今まで以上に十分な感染防止対策を徹底してください。そして、何度も申し上げますが、積極的なワクチン接種の検討を早めにお願いしたいと思います。
さらに、妊婦の方はご自身で、また周りの方も、妊婦の方あるいは赤ちゃんを守るために、より一層の感染防止対策を徹底していただきたいと思っています。
続いて、夏休み期間中の人流に関する分析結果をご報告します。次のスライドをご覧ください。夏休み期間中の人流分析に関するスライドです。
今回も携帯電話の位置情報を用いて分析を行いました。調査地点は、本県の玄関口であるJR高崎駅と、主要観光スポットである草津温泉周辺、伊香保温泉周辺の計3カ所です。
スライド掲載の表は、7月31日土曜日、8月1日日曜日の2日間について、1日当たりの平均人口を、感染拡大前の7月17日の土曜日、18日の日曜日の2日間と比較したものになっています。
ご覧のとおり、いずれの地点もですね、感染拡大前に比べて人流が増えているということを分かっていただけると思います。
特に、県内・県外の内訳を見ると、県内居住者の方々の人流が増えている状況です。
現在の感染拡大の波は、感染力の強いデルタ株の影響はもちろんです。昨日の会見でもそう申し上げたんですけれども、加えてですね、夏休みに入って人流が増加しているということも影響していると私たちは分析しています。
これからお盆を迎えるわけですが、さらに人流が増加して感染拡大が進む。こういう危惧を感じています。
明後日の8日日曜日から、まん延防止等重点措置の適用が始まります。県民の皆さまには、何度も申し上げますが、さらなるご負担をかけることになりますが、知事として大変申し訳なく思っておりますけれども、この第5波を1日でも早く収束させるためにも、引き続き、不要不急の外出自粛、さらには、特にこれをお願いしたいと思いますが、県境をまたぐ往来自粛、このことにご理解、ご協力を重ねてお願いしたいと思います。
続いて、県内のワクチン接種の状況をご報告いたします。スライドをご覧ください。
昨日時点で、県民全体に占める1回目の接種率は48.78%、全国平均の41.98%を上回っています。全国順位は毎週順位を上げていて、現在8位。これも首都圏では一番高い。この間は7位だったかもしれませんけど、7位と8位は近づいてますから、これは動きやすいということですけれども、首都圏では一番高い接種率で、今日も最新の数字を確認しましたが、平均すると、首都圏にある都道府県と比べると10ポイント近く、群馬県が高いという結果になっています。
これは、どこかで必ず意味を持ってくるというふうに私は考えています。間もなく、県の全人口の5割がワクチン接種を終える見込みとなっています。2回目の接種率に関しては33.92%ということで、全国平均の31.72%は上回っています。全国順位、26位ということなんですけれども、これでも関東では一番高い接種率です。2回目はあまり心配していません。1回目が増えればそのまま増えていきますので。これでも関東では一番高いということを強調しておきたいと思います。
続いて、県営ワクチンセンターの稼働状況です。スライドをご覧ください。県営のワクチン接種センターの稼働状況を示したスライドです。
昨日5日木曜日までの接種人数の累計は、県央ワクチン接種センターの方が21万2,105人、東毛ワクチン接種センターが6万520人、両センター合わせて27万2,625人ということになりました。
直近1週間の1日当たりの接種人数は、県央が約7,300人、東毛が約1,100人、両センター合わせて8,481人ということになります。
なお、職域接種に県央センターをご活用いただく「群馬モデル」。この会見でもご説明しましたが、この接種実績は1万7,841人ということになっています。
両センター合わせた稼働率は93.5%ということで、順調に稼働しているものととらえています。
他の都道府県の大規模接種センターのデータも調べてみましたけれども、おそらく群馬県の2つの接種センターが、最も効率よく動いてるということは、県民の皆さまにお伝えしておきたいと思います。
続いて、本日の臨時県議会でご議決いただいた中身について、詳細を説明させていただきたいと思います。
まず、県営ワクチン接種センターの接種能力増強です。スライドをご覧ください。
今日の県議会の審議、特に関連の常任委員会で、おそらく、こういうのは全部出てると思いますが、改めてご報告したいと思います。
7月21日の定例会見において、県営のワクチン接種センターの接種能力増強について発表させていただきました。
その後、医療人材の確保と各種調整を行って、本日、増強にかかる予算について、県議会にご議決をいただきました。それを受けて、改めてご説明したいと思います。
まず、県央センターに関してですが、予診・接種に係る人員を増員することで、1ブース当たり、1日1,500回となっている接種能力を、最大1,800回まで増強いたします。
加えて、Gメッセ群馬を職域接種の会場として使用する「群馬モデル」の専用ブース。これについてですね、接種を行っていない時間帯等を県直営ブースとして活用いたします。こうしたことで、稼働率の向上を図っていきたいと考えています。
次に、東毛センターですが、会場として使用している小学校校舎に隣接する体育館がありますが、ここを新たに活用することでですね、今、1日当たり1,500人の接種能力を最大2,300回まで増強したいと考えています。
これにより、両センター合わせて、1日当たり平均1万1,000回の接種体制を構築いたします。予算に関して議決をいただきましたので、これは可能な限り早期に実現できるよう、関係者との調整を進めてまいりたいと思います。
感染の拡大が続いておりますが、何度も申し上げているとおり、ワクチン接種の有効性は、本県の感染状況からも明らかだと考えています。
県としては、11月末までに希望するすべての県民へのワクチン接種を終えると。知事としての目標として、会見の中で発表させていただきました。この知事として立てた目標を1日でも前倒しできるように、引き続き全力で頑張ってまいりたいと思います。
続いて、若年層へのワクチン接種促進について申し上げたいと思います。スライドをご覧ください。ワクチン接種と感染者数の比率です。スライドは、年齢区分別の接種率と感染者数との比較を取りまとめました。
注目していただきたいのは、ワクチン接種率の高い高齢者ほど感染者数が少ないということ、ワクチン接種率の低い若年層ほど、感染者が多くなっているという点です。
特に皆さん、(スライドを指して)ここを見ていただくとですね、20代がすごく多いということを分かっていただけると思います。
もちろん、重症化リスクに鑑み、高齢の方から接種を進めてきました。この方針は、これでよかったと思いますけれども、それを考えると、若い方々の接種率がまだ低いというのは、ある意味当然かなとも感じています。
しかしながら、今後は、何度も強調しているように、いかに若い方々にワクチンを接種いただくかが、いまだかつてない感染拡大を抑えられるかどうかの大きな鍵になってくると思います。
菅総理もですね、今月末までに、全国民の4割が2回接種を終えることを目標に掲げておられます。本県は現状、まだ30%を超えたところですけれども、特に若い方に対する接種をしっかり進めることで、この政府の目標をぜひクリアしてまいりたいと考えています。
一方、国立精神センター、NCNPの意識調査によると、ワクチン接種を受けたくないと回答してる年代が、男女ともに、15歳から39歳の方々の割合が約15%なんですけども、これが最多なんですね。受けたくない理由としてですね、副反応が心配だという方が74%いると。これが、受けたくない理由の最大のものだということが分かります。
県全体の接種をさらに進めていくためには、こういう接種を逡巡している若い世代の方々へのワクチン接種が特に重要になってきます。こうしたことから県では、若い方々へのワクチン接種促進のための施策を実施することといたしました。
(フリップを掲げて)若年層の方々へのワクチン接種促進策の内容をまとめたフリップです。これまでも県では、20代、30代の若い方へのワクチン接種を促進するために、県営ワクチン接種センターや職域団体接種の活用促進、市町村と連携した情報発信、ツイッターやtsulunosを活用した情報発信。こうしたことに取り組んでまいりました。
今回、この取組をさらに推進することに加えて、特に若い方々に対してワクチン接種の正しい知識と情報を持ってもらうと。これを目的として、ワクチンを接種した20代から30代の方に対するインセンティブ、つまり、接種の特典というものを導入することといたしました。具体的なインセンティブの中身はスライドのとおりです。
ワクチンを2回接種された、20代から30代の方を対象に、抽選で1名にスバルの車「XV」。100名の方々に県内旅行券5万円分、250名の方々に県内旅行券2万円分を贈呈させていただきます。
応募対象は、9月末までに、2回の接種を終えた20代から30代の県民の方々です。すでに接種を受けた方、市町村や職域で接種を受けた方も対象とさせていただきます。なお、実施方法の詳細については、本日の議会での審議を踏まえ、しっかりと検討して進めてまいりたいと考えています。これは県のホームページ等でご確認ください。
今日の質疑でも、共産党の方から反対の理由についていろいろとお話があったんですけれども、我々としてはですね、いろんな選択肢を実は議論しました。いわゆる抽選というやり方がいいのか、20代とか30代の全員を対象した施策がいいのか、例えば、LINEのポイントとかコンビニでの買い物支援みたいな方がいいんじゃないかとか、いろんな選択肢を議論したんです。
でもですね、まずこれ、タイムリーにやらないと意味がないと。これはすぐにできるような施策じゃなければいけないこととかですね、あるいは、特典みたいなものが簡単に現金に換金されるようなものじゃないほうがいいということとか、やはりですね、若者の性質として行動範囲が広い、行動力があると。こういうことも踏まえて考えなければいけないということもありました。
さらにはですね、もしこういう特典を付与するのであれば、改めてこの群馬県の魅力を感じてもらえるような、そういう流れにもつなげていった方がいいんじゃないかという議論もありました。
そうしたことをいろいろ考えた上で、タイムリーな形で1,000万円の予算、多い、少ない、いろいろ感覚はあると思いますが、この1,000万円の事業を迅速に実施することによって若者の接種が高まるのであれば、やはりこの事業をやる価値があるんじゃないかという話になりました。
県庁職員の中でもですね、いろいろ若い世代の方々の分析をやってですね、若い人たちは、みんな漏れなくという方がいいんじゃないかという人もいたし、抽選の方がいいという人もいたし、コンビニの買い物といっても、このぐらいの規模だとあまり興味がないんじゃないかとか、いろんなことをリサーチした上で、我々としてこういう方針を決めたということです。
なお、本事業に対しては、株式会社SUBARUから多大なるご協力をいただいています。この場をお借りして、感謝を申し上げたいと思います。
この機会に、ぜひ多くの若い方にワクチン接種についての正しい知識と情報を持っていただいた上で、接種をしていただいて、応募いただければと思います。
これは、こういう事業を実施するだけではなくて、こうした機会を通じて正しい知識と情報をしっかり提供していくということも、併せてやっていきたいと思っています。
若い世代のワクチン接種を促進をするというこの事業については、いろんな批判もあるということは十分考えましたが、ここはしっかりと我々としては方針を決めてやらなければいけないということで、もう1回言いますが、いろんな分析をした上で決めたということは、ぜひ県民の皆さんに分かっていただきたいと思っています。
さらに、本日の臨時県議会ではですね、昨日の記者会見で発表した営業時間短縮要請の協力金、それから、感染症対策事業継続支援金、これについても議決をいただきました。
こうしたことに絞れば全会一致で、県議会からも後押しをしていただいたということになります。
明後日、8日の日曜日からですね、まん延防止等重点措置の適用も開始されます。県として感染拡大をしっかり抑え込むとともに、度重なる時短要請等によって、疲弊している県内事業者の方々に対して、しっかりと支援していきたいと考えております。
私からは以上です。皆さんから何かご質問があればお受けしたいと思います。
(記者)
県営ワクチンセンターの接種能力増強に関する件なんですが、確か、以前の記者会見では、両センターで8月中に何とか(1日当たり)1万3,000回ぐらいまで接種能力を高めたいと発表されたと思うのですが、今回1万1,000回という数字を出されておられますが、これは、人材の確保状況などを見て、こちらの目標に改められたという理解でよろしいでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
今お話いただきましたとおり、県営センターにつきましては、過去に、能力拡大という話で、最大1万3,000余というところのお話もさせていただきました。
実際に医療人材の確保、あるいは施設の確保等々を進める中で、現状においては、最大規模を1日あたり1万1,000回という形に修正させていただいたものでございます。
(知事)
我々としても各都道府県で、現在開設されている大規模接種センターのデータを分かる範囲で調べてみたのですが、おそらくこのセンターは今、1日当たり8,000回を超えたぐらいなんですよね。我々が調べた感覚でいうと、全国で群馬の県央接種センターより接種能力の高い会場はないと思います。
ですから、1万1,000回というのは、全国的に比較しても、実は非常に高い能力じゃないかなと知事としては考えています。
(記者)
コロナ向け患者の病床使用率がかなり高まってきています。群馬の場合は全病床に占めるコロナ患者向けの病床の割合は、かなり確保してきたと思うのですが、さらにもう一段コロナ対策として病床を確保する必要性ですとか、そのお考えをお持ちかどうか、その辺り・・・
(健康福祉部長)
現在、コロナ患者の方の専用病床として群馬県では470床用意させていただいております。これは、昨年来、少しずつ各病院さんと交渉し、確保させていただきました。
今、(病床稼働率が)57%と、かなり上がってきていて、ひっ迫感が出てきているんですけれども、また、これからの状況の中でですね、しっかりと対応していかなければならないと(思っています)。
コロナの専用病床を増やすことも、なかなか簡単なことではなくて、本当に感染症に対応できるようなスタッフでなければなりません。病棟を1つ(コロナ専用に)潰すような形になっているとか、いろいろな制約もございます。
これから、病床を増やしていくことも、状況によっては考えなければなりませんけれども、幸いなことに、現在のところですが、本当に入院が必要な方については、一両日中に入院していただける状況が続いております。
これを我々としては、しっかりと守っていけるように、様々な努力をしていきたいと思います。そういったことで、今、医療関係者の皆さま方とも様々な意見交換や調整をさせていただいております。
(知事)
記者さんがおっしゃったことは、とても大事なことなので、私からも補足させていただくと、随分前のことですが、全国の医師会の幹部のある方から、「群馬県は、非常に真面目に新型コロナ向け病床数を積み上げてますね」と言っていただきました。
他の都道府県がいい加減だとは、もちろん言っていませんが、群馬県は、今武藤健康福祉部長が言ったように、健康福祉部が、1つ1つの医療機関とちゃんと相談をして、病床を確保するためには、単に病床を開ければいいって話じゃなく、そこに必要な医療人材の確保をしなければいけないと。これは、武藤健康福祉部長をはじめとした健康福祉部の人たちが相当丁寧に相談して、470床まで積み上げてきたんですね。そのことを、実は大変褒めていただきました。
病床を増やすのがいかに大変かということを、健康福祉部とか、医療関係者の方々と、お話する中で私自身も感じていたんですけれども、その中でも470床まで持ってきました。よく頑張っていただいたと思うんですね。
ただ、過去の記者会見でも何度も申し上げたとおり、1日平均の新たな感染者数を20人未満に抑える。さらには、病床稼働率を20%台に抑える。そして、病床数を450床にする。こういう条件をしっかり整えることによって、例えば1日100人ぐらいの感染者が出るような波に襲われたとしても、当面耐えられると。その間にいろいろな対応がとれる体制を作ってきたということを申し上げました。
実際に、病床稼働率は一時は10%以下まで行きました。ところが、正直に言いますが、今回の第5波の急激な伸びは我々の想定をはるかに超えてるんですよ。
100人が続いても、何とかしばらく持ちこたえられるというところが、200人ですよね。今日は、120数人ですよね。ですから、ここはもう我々の想定をはるかに超えているところがあります。
武藤健康福祉部長からもありましたが、病床数をこれ以上を増やしていくのは、相当に大変です。相当無理して頑張ってきたので。ただ、全体の状況によっては、入院する人の数を少し抑えるような、いろいろな検討とか工夫も、何度か会見でも、ご質問が出ていますけれども、群馬県として、そこら辺もやはり踏み込んで考えていかなければいけないし、必要があれば、病床数もまだ増やせるかどうかという検討は、せざるを得ない状況になってくるかなと感じています。
(記者)
県営接種センターについて質問です。
今、医療スタッフを増やして増強すると受け止めたのですが、1日当たりで結構なんですけれども、現状では何人いて、増員はどのくらいの人数になるようなイメージなんでしょうか。
(知事)
今日の、確か臨時県議会の本会議でも質問が出て、答えたと思いますが、でも、大久保新型コロナワクチン接種推進局長から改めて丁寧に答えてください。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
県営接種センターの増強の部分でございます。
東毛のセンターの部分と県央センターの部分で、それぞれ増強いたしますけれども、県央センターにつきましては、1ブースの接種レーンを増やしたり、それから、群馬ブースの有効活用を図ったりというところの人数の新たな追加ということで、概ね、医師と看護師で140人程度必要になってまいります。
東毛接種センターにつきましては、今、校舎で行っている接種ブース、それから予診ブースについて、体育館で、同規模のブースを作るということでやっておりまして、医師については、体育館全体で5名、看護師等については、今は正確な数字がないのですが、十数名またそこで必要になるので、その部分の新たな確保ということで調整をしているところでございます。
(記者)
先ほど、時期については、なるべく早くとおっしゃってましたが、概ねいつぐらいと考えておりますでしょうか。
(知事)
何の時期についてですか。
(記者)
増員できる時期ですかね。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
増員の時期につきましては、本当に医師の確保ができ次第というところで、今日議決もいただきました。
内々に調整も進めておりますので、早ければ来週にも、できる部分から始めさせていただきたいと思っています。
(記者)
来週ぐらいですか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
はい。
(記者)
若者へのインセンティブの件でお尋ねです。
スバル車が出るといったことなんですが、概ね、これはいくら相当なものなんでしょうか。
(産業経済部長)
今回、地元のSUBARU様から、ご協力いただきまして、車両1台ご提供いただけるということで、ここにあるとおり、若者にも今人気のSUBARUのXVをご提供いただけるということで、内諾をいただいております。
車両価格につきましては、販売との関係もあるので、私の方から言うのもなんですけれども、XVですと300万円弱というようなところかなと思います。
(記者)
それは車両価格という認識でいいですよね。
(産業経済部長)
そうですね。
(記者)
旅行券についてですが、これはいつから使えるような旅行券なんでしょうか。コロナが終わってからですか。
(産業経済部長)
旅行券は、県の観光物産国際協会の方で、各旅館さんとの提携をしておりますので、そこで幅広く使えるようなものを想定しております。
ただ、感染の時期もあるので、それをちょっと見据えてということになりますので、明確には、いつからというふうには、まだ申し上げられませんけども、感染が落ち着いた段階で、というようなことで考えております。
(知事)
インセンティブについてなんですけれども、今日の県議会の臨時会の質疑の中でも、「県民を物で釣るのか」とか、あるいは、「20代、30代だけやって、他はどうなのか」みたいな議論があったので、それについて申し上げておきたいと思うんですけれども、「物で釣る」という言い方は適当じゃないと思うんですが、我々として、何が20代、30代の若者の方々にアピールできて、結果としてですね、彼らの接種率を上げる方法として一番いいのかっていうことをいろいろ議論した中で出てきたということなんですね。
記者さんも、ご存知だと思うんですけれども、1週間前ぐらいに、アメリカのバイデン大統領、中央政府から各州に提供している資金を使って、コロナワクチン接種を受けている人に1人当たり100ドルを出して欲しいと呼びかけたんですよ。決定するのは、各州だと思うんですけれども、その理由は、いろいろと昨日資料を読んでいたのですが、やはり、これまでの州の取り組みとか企業の取り組みのデータから考えると、やはり、金銭的なメリットがあることが最も有効だと、そういう分析からやっているのであって、我々としては、とにかく20代、30代の方々の接種率を上げるために、何がいいかっていう観点から、これが出てきたということがあります。
それから、なぜ20代、30代だけなのかというのは、必ず出てくると思うんですけれども、20代、30代の方々が一番接種率が低くて、この間でかなり急激な感染拡大が広がっていることが事実としてあるわけですよね。
20代、30代が、もし感染率が下がれば、それは県民全体に波及すると。つまり、20代、30代の方々の接種率が高まって、感染が早く抑えられれば、それだけ経済が早く再開できるので、これは県民全体に影響するということなので、そのことは、委員会では答えたかもしれませんけれども、県議会では、私の方から直接答弁する機会がなかったので、それだけ誤解のないように申し上げておきたいと思います。
(記者)
今、知事がおっしゃったのは20代、30代だけってことですね。
(知事)
はい。これは絞ってやらないと意味がないと思います。
(記者)
今、話していただいたインセンティブの関係で、似たような話で、お聞きしたいんですけれども、確かに、今日の県議会の委員会を聞いていると、「物を前面に出すよりも、ワクチンの効果だとか、副反応とかの理解が先決ではないか」みたいな話が出てまして、このスライドに、「接種に関する正しい知識を持ってもらうために」とあるんですけれども、特典と知識とは、どのように繋がってくるのでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
今のご質問ですけれども、もともと、この事業をやるという部分の一番の理由は、正しい情報を若者の方に理解していただきたいと。そのためには、こういう特典を踏まえたものをご用意させていただいて、理解したうえで接種を進めようというかたちになっています。
まずは正しいものを理解していただく、その入口があって、こちらの特典のご応募につなげていきたいと思っていますので、今組立を検討しているところですけれども、例えばスマホで申し込むにあたっても、最初に、このワクチンの情報をちゃんと確認いただいて、あるいは、その情報に対して理解を高めるような検証をしたうえで、応募フォームに進んでいただくとか、何かしらそういう工夫をしながら、ご興味を持っていただいた方が、しっかりと正しい情報を掴んでいただくような工夫をして、事業を進めてまいりたいというふうに思っています。
(知事)
今、記者さんが、おっしゃったように、確かに、若い方々にワクチンの効果とか、まずワクチン接種についての正しい知識を持っていただくと。つまり、副反応は、おそらくかなりの方々に出るけれども、それでも数日間で、ほとんど消滅するということも含めて、正しい知識を提供し、ワクチンを打っていただくことで、どんないいことがあるかということを、ご自身のことも含めて話さなければいけないと思うんですね。
ただ、やはりありとあらゆることをやらなければいけないと思うんですよ。それだけだったら、たぶん足りないんですね。
だから、こうしたことも含めて、総合的にアプローチをしていかなければいけないというふうに思っています。
例えば、毎回の会見で、クラスターの例みたいな事例は発表してますよね。こうやって、こんな大変なことになるんですよみたいに。例えば、20代から30代の方が、ワクチン未接種だったために感染して、かなり苦労されたみたいなエピソードを、しっかり紹介することも考えたんですが、やはり人間って、「大変だぞ」というだけだと、なかなか反応しないんですね。
記者さんは、TED(毎年開かれる大規模な世界的講演会のこと)をご覧になっていると思うんですけれども、最近1年ぐらいで、いろいろなTEDを見ているんですけれども、いいなと思ったのは、イスラエルの女性の心理学者が、「人間の行動は、恐怖では動かない」というプレゼンをやってて、非常に参考になりました。だからやはり「こんなに大変なことがあるんです」というだけじゃなくて、いろいろなアプローチで、「こんないいことがあるんです」と。アメリカは、金銭的な、ある意味でいうとメリットみたいなものが、一番効果があるということでやっているので、我々もその一環として、これをやるということです。
実は市町村では、おそらくこういうことをやっていると思うんですよね。ただ、都道府県でやっているところはおそらくないですから、そういう意味でいうと、他と違うことやっているので、批判されることは、あると思いますが、我々としていろいろ考えたうえで、この1,000万円という、今度の補正予算の中では、それほど大きな額ではないんですけれども、ありとあらゆることの中で、これをやってみようということなので、今日、質疑の中で、ぜひやらせて欲しいと申し上げました。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
我々も、実施するにあたって、全国の状況を調べてみました。知事が言うように、基本的には、市町村単位で、全国にいくつかの事例がございます。
ある県の町では、1回1,000円の商品券、これを計2回お出しするとか、そういったことをやっているところもございます。
それから都道府県レベルなんですけども、山梨県さんでは、買い物で利用して、数パーセントの割引があるみたいな、群馬県の「ぐーちょきパスポート」的な割引を活用するのが1県あるという情報が入っております。
(知事)
やるにあたっては、どんな効果があったかは、よく検証して、次に生かしたいと思います。
(記者)
申し込み時に、そういう情報を伝えるみたいな部分は、検討中とおっしゃいましたか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
応募するスマホの画面では、そういう内容を入れたうえで、応募要領や応募フォームを作っていきたいというふうに考えております。
(記者)
今の、特典に関してなんですけれども、全国の事例を教えていただきましたが、商品券であるとか割引券は、全国の事例においては、年代を区切って特典をつけているような都道府県や市町村はあるんでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
細かい部分は、確認が取れておりません。
年齢によって対象外というような年齢枠を設けているかどうか、確認がすべて取れてないので、申しわけありません。
(知事)
これは大事なことだから。我々にとっても有用な情報なので、確認して、お知らせします。
(記者)
話が変わりますけれども、先日もお伺いした医療提供体制についてです。
先日、会見の時に、お話を聞いた後に、政府の方針が修正されて、中等症の人も原則入院というふうに変更されたと、聞いています。
方針がそのように二転、三転することについて、知事はどのように受け止めていらっしゃいますか。
(知事)
何度も申し上げているとおり、今まで経験したことのない事態なので、いろいろ方針が変わることはやむを得ないのかなと思います。政府もいろいろと苦労しながらやっておられるんじゃないかなというのが私の感想です。
(記者)
方針が変わりましたけれども、いずれにしても、この感染状況が続けば、病院も宿泊療養施設もいずれいっぱいになる時が来てしまうのかなと思います。
先ほども、お話ありましたけれども、群馬県にとってベストな選択、こういうふうに振り分けていこうですとか、そういったことは、いつごろまでに示したいというようなこともありますか。
(知事)
いつまでに示せるかについては、まだ、分からないんですけれども、議論は始めようと思います。
今の状況でいうと、これだけ病床稼働率が上がってきてますから、病床稼働率の異常な上昇を抑えるための様々な対策は、群馬県として考えていかなければいけないというふうに思っています。
記者さんの質問についても、昨日か一昨日か答えた覚えがあるんですけれども、例えば宿泊療養施設をもう少し活用するとか、入院の基準もいろいろと考えるとかといったことは、群馬県もいろいろ考えていかなければいけないと思います。
ただ、いずれにせよ、入院が必要な方々は、しっかり入院できるような体制は常に整えなければいけないのかなと考えています。これが前提だと思いますね。
(記者)
先日も、療養施設を活用するというお答えをされていたかと思うんですけれども、今あるものを活用するということですか。それとも、増設するようなイメージもあるんでしょうか。
(知事)
今、たぶん約1,300(室)ぐらいですよね。
現時点でどのぐらい埋まってるのか、状況に応じて、だんだん宿泊療養施設を稼働させていくっていう状況なので、武藤健康福祉部長から今の流れだけ説明お願いします。
(健康福祉部長)
先ほど、知事の冒頭発表にもございましたが、今、宿泊療養施設は、270人の方がご利用されています。今日、新しく、3棟目も無事オープンすることができました。そこに入っていただける方も、増えるのかなというふうに思っております。
より多くの方にホテルを使っていただけるといいますか、そこでのキャパシティを増やしていくとか、新しいホテルを開発するというよりも、すでに約1,300室ありますので、そこでの内容をより充実していくようなイメージを持っていただければと思います。
(記者)
インセンティブの関係で、いくつか確認させていただきたいんですけれども、先ほど知事も少し触れたかと思うんですけれども、換金対策みたいなものはされているという認識でよろしいですかね。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
インセンティブについては、安易に換金できないものという観点からも、今回の商品を選んでおりますので、そういった部分で換金対策をしていきたいというふうに思っております。
(記者)
現状予定されている応募方法についての質問と、そもそも、これをやっているという広報が必要になるかなと思うんですけれども、その方法とかがあれば教えてください。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
今想定しておりますのは、LINE等による申し込みを考えております。そのためのシステムについて検討を始めているところです。
当然、周知の方法なので、群馬県のLINE窓口等々がございますので、そういうところからの周知でありますとか、その他いろいろSNS媒体を使った周知ということで進めてまいりたいというふうに思っております。
(記者)
基本的にはSNS等を使って発信するっていうイメージでよろしいですかね。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
SNS等を中心にやっていきたいと思います。
ただ、市町村さんでの接種というところも対象にしますので、市町村さんにも、広く、ご案内して、PRの方も一緒にお願いしていきたいというふうに思ってます。
(記者)
何回か前の会見で、これだけ新規の患者さんが増えてくると、そちらに医療提供をしなければいけないので、ワクチン接種の方に回す人材が少なくなってしまうというようなお話をされていたかと思います。
先ほど、ワクチン接種センターの能力の増強の話で、1万3,000回というふうに言っていたのを1万1,000回というふうに修正されて、その背景として、人材とか施設というようなことをおっしゃっていたんですけれども、この人材の部分で、今回、新規感染者がかなりのペースで増えていることが、影響しているのかどうか、その辺はいかがでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
もともと、県営接種センターは、かなりの人数を各所にお願いして動かしていますので、コロナ禍で、本当に無理して、病院をはじめ、各団体から提供いただいております。
今現在で、今まで予定していた医師や医療機関の方が、コロナの感染増加に伴って、お手伝いできなくなったという部分のお話は、あまりいただいておりません。引き続き、ご協力をいただいてるという部分でお話をいただいております。
ただ、増強しようとするにしても、もともと、ぎりぎりのかたちで、各医療機関さんから出していただいたうえに、プラスアルファの部分というのは、やはりさらに大変になってくるというところでございます。
そういった意味も含めまして、全体の接種能力については、若干、修正をさせていただきました。
先ほど、記者さんの方で答えさせていただきました、新たな医療人材の数について(「県営接種センターにおける医療スタッフの増員について」の質問に対する回答のこと)、修正させていただきまして、県央と東毛を合わせて、医療人材が72名ということになります。72名という医療人材を今確保できて、県央については、概ねめどが立ったという状況でございます。
(記者)
デルタ株の割合が81.3%と、先ほどスライドでもあったかと思うんですけれども、それは、新しい感染者に対してスクリーニング検査をした結果、8割だったということだと思うんですけれども、スクリーニング検査の割合が、国の方も県の方も、4割を目標にやってらっしゃるかと思うんですが、最近の県のホームページを見ると、割合が大体20%ぐらいになってるのかなというふうに思ってまして、目標の4割には到達してないかと思うんですけれども、こちらも、新規感染者数の急増が影響してるのか、そうだとしたら、今後、4割を目指して何か対策するのか、その辺の考えをお聞かせください。
(健康福祉部長)
直近の1週間におきましては、新規感染者の方の中で、検査をできた方がだいたい23%ぐらいでございました。
目標は40%ですので、それに向けてやっているんですけれども、やはり、感染者数が急激に増えてしまったということもありまして、すぐに追いついてないところがございます。
そこで、いろいろ考えておりますのは、例えば宿泊療養施設で療養していただいてる方のご協力をいただいて、検査させていただくとか、方法は保健所とも相談しながら考えているところです。しっかりと検査率は高めていきたいなというふうに考えております。
(記者)
インセンティブのことについて伺いたいんですけれども、今回、インセンティブの補正予算の1,000万円は、おそらく国庫支出金から財源を捻出されると思うんですが、今回インセンティブを始めるにあたって、国との協議とかで、どのような反応がありましたか。何か反対の反応だったりとか、そういうのがあったのでしょうか。
(知事)
インセンティブを行うにあたってですか。
(記者)
インセンティブをやるにあたって国と何か協議したりとかは・・・
(知事)
国とは協議していませんが、何となく意見交換する機会がありました。少なくとも、私が接触をした政府関係者で、「これは良くない」と言った方はいませんでした。
むしろ、これは1つの考え方であって、群馬県がそういうことをやるのであれば、状況を見てみたいという感じの反応でした。
(記者)
副反応についてなんですけれども、先ほど、知事も言及されていましたけれども、やはり若い世代にワクチンが普及していかない障壁としては、やはり副反応への懸念とか不安があるかと思います。
不安の払拭という意味で、県民がどういうふうに副反応のリスクを正しく理解するかがとても重要だと思うんですけれども、県として、副反応の症状を、県民の5割が1回目の接種をして、2回の接種を約3割が接種している中で、どれぐらい副反応が出てるかについての把握は、どれぐらいされてるんでしょうか。
(知事)
まず1つ目に、県民の皆さま、特に若い世代の方々が、副反応を心配して接種率が上がらないというのもありますから、県民の皆さまに、副反応についての正しい理解をしていただくという意味でいうと、例えば今日の記者会見もそうですけれども、こういう場所で、まずできる限り伝えると。県のホームページ等々でも伝えると。それから、せっかく群馬県にはtsulunosがあるので、しっかり動画も作ると。もう始めているかもしれませんが、副反応への理解を促進するために、動画みたいなものも活用すると、こういうことはしっかりやっていきたいと思います。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
tsulunosでの動画の話が出ました。実際、すでにtsulunosで、副反応についての動画は、放送しております。
それから5カ国語で、副反応に対する情報発信をさせていただいております。
(記者)
県民の5割ぐらいがワクチンを接種している中で、どれぐらいの方にワクチンの副反応、高熱とか含めて、そういうのが出ているのかという部分については、いかがでしょうか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
副反応の出方は様々でして、大抵の方は、県営接種センターは、モデルナ製ワクチンを打っていますけれども、身近な周りの方でも、打ってから相当時間が経ってから、張りですとか熱が出てくるというところの報告をいただいております。
ただ、その人数については、すべて報告いただいてる状況ではございませんので、正確な数というのは把握しておりません。
県央センターでは、救護室を設けておりますので、要観察時間の中で、例えば救護室を利用された方というところは数字を持っています。
全体で20万4,000人余の利用に対して、救護室利用が1,400人という割合の利用でございます。担当の救護室の医師の方にお聞きしますと、救護室利用のすべてが副反応に起因するものではないのではないかというような報告も受けております。
なお、今、国からの情報提供を受けた副反応の疑い事例ということで、これは8月5日までで、県内で合計282人という、統計上の数字は県の方にご報告をいただいております。
(記者)
その282人というのは厚労省からの数字ということですかね。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
そうですね。
(記者)
282人の内訳ってわかりますか。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
282人のうち、重い症状で入院をされている方が30名。入院はしないが、重い症状が出た方が12名。その他が224名、こういう内訳になってございます。
(知事)
副反応は、思ったよりも出るケースが多い、それは国の分析もたぶんそうだと思うんですけれども、そのことは、しっかり理解していただいて、大久保新型コロナワクチン接種推進局長が言ったように、大多数の方々は、数日間経過すれば良くなるっていうこともお伝えし、副反応で熱が出るとかそういうことがあったとしても、ワクチン接種のメリットの方がずっと大きいと、こういうことを伝えることも大事だと思ってます。
(新型コロナワクチン接種推進局長)
すみません1点、先ほどの記者さんの質問について、お答えさせていただきます。
他県のインセンティブ事例ですね、我々が掴んでいる事例とすると、6例ほど掴んでおります。
年齢による制限について、確認をそれぞれネット等でしたところ、年齢要件を制限してるところは、見当たらないという回答でございます。
(知事)
よろしいでしょうか
恒例になりましたけれども、県民の皆さんに対するメッセージの時間にさせていただきたいと思います。
昨日の臨時会見でもお話させていただきましたが、今日の会見でも改めてご説明したとおり、第5波の感染者の急増というものは桁外れだと思います。我々の想定をはるかに超える危機的な状況だと思っています。
今日の会見でも、今日の(県議会での)質疑でも申し上げたんですけれども、県民の皆さまには、さらなるご負担とご不便をおかけしますが、ここはですね、まん延防止措置を取らなければいけないという事情もご理解いただいて、ぜひご協力いただければと考えております。
何度も申し上げていますが、今の第5波は今まで考えられなかったような大きな波ですけれども、これを抑えるためには、やはりワクチン接種を進めていくことが不可欠だと考えています。特に大事なのは、今日の会見でもありましたが、ワクチン接種率の低い20代・30代の方々、こうした方々のせいだと言うつもりはないんですけども、データとして言うとですね、感染の中心になっています。5割、6割はここら辺の方々で、しかもこの世代の皆さんの接種率が2割以下だったりするので、やはり若い世代の方々にですね、一刻も早くワクチン接種をしていただくということがとても大事だというふうに思っています。
県営のセンターが2つ、今稼働しておりますけれども、稼働率も高いのですが、少なくとも接種券を持っている方はここで受けられることになっておりますので、ぜひ県民の皆さんはもちろんですけれども、特に若い世代の方々、まだワクチン未接種の方が多いわけですから、この県営センターも活用し、もちろん地域の医療機関でもいいんですけれども、2回の接種をですね、ぜひ、できるだけ早く行っていただければというふうに考えております。
副反応はありますが、今日もいろいろと議論になりましたけども、これは大抵の場合、数日間で解消すると。県営センターでやる場合には、何かあったときにはしっかりとサポートする医療体制も整っているということも申し上げたいと思います。
それから、今日の県議会の議論、あるいは関連の常任委員会でもいろいろと議論が出たそうなんですけれども、先ほどご説明をした、20代・30代の方を対象とした、ワクチン接種のインセンティブを付与する政策。旅行券とか、1名の方にはSUBARUの車ということなんですけども、ぜひ、こういうこともしっかり踏まえていただいて、もしこれをご覧なっている若い方がいれば、仲間の皆さんに伝えていただいてですね、ぜひ接種を受けていただいて、こういうインセンティブの事業にもご参加をいただければというふうに思っております。
今週末に、県の全人口に対する1回目の接種率が5割に達します。今のところ、群馬県の接種率は、先ほど申し上げたとおり、全国でもかなり早く進んでおりますし、いつもいつも皆さんに言っているとおりですね、感染拡大のリスクというのは、人口の多い、経済規模の大きいところが高いですね。そういうことを考えると、首都圏にあって、東京の影響も受けやすいこの群馬県が、関東、首都圏でですね、最も高い接種率を維持しているということは、いつか必ずどこかで、大きな意味を持つと考えています。
今、ほぼ50%近くまで来てますけれども、今日も最新のデータを見てきましたが、関東圏の都道府県と比べると10%近く群馬県が進んでいます。これをとにかく進めるということが、一番の鍵だというふうに思ってます。
まん延防止措置に沿って、これから感染対策を徹底していただくということに加えてですね、ぜひもう1回言いますが、ワクチン接種を積極的にご検討いただくようにお願いをしたいと思います。
最後に申し上げますが、今日の会見はですね、今回の補正予算、特にまん延防止措置を実施するために必要な予算、それから、県営センターの能力を増強するために必要な予算、今言ったインセンティブに関する予算、こういう関連の予算を県議会でしっかり議論していただいて、議決をしていただいた後で会見を開かせていただきました。
県議会の方では、非常に突っ込んだ、いい議論をしていただいたと思います。本会議の方は、知事が出てしっかり答弁をさせていただきましたが、常任委員会の議論もですね、関係部長から報告を受けました。そうした、県議会での議論というのもしっかり頭に置いた上でですね、これからインセンティブの政策もどう実施していくかという中で、県議会のご意見もいろいろ反映していければというふうに思っています。
今日の補正予算は大多数の皆さんに賛成していただきました。ある会派のお二人の県議は反対をされたわけですけども、これはあくまでもインセンティブに関する政策に異論があるということで反対されたわけであって、まん延防止を実施することとか、あるいは、県営センターを増強するということについては、全会一致で県議会の後押しもいただいてます。
知事と県議会は、もちろん健全な緊張関係の中で進んでいくわけですが、これは県民の皆さんに分かっていただきたいと思いますけれども、群馬県知事として、いろんな対策を前広に実施できているのは、県議会との信頼関係があって、県議会の後押しがあるから、議決があるから、しっかりと予算を執行できてるということは、重ねて県民の皆さんにお伝えをしておきたいと思います。
大変厳しい状況です。来週末の前に、最悪の場合、医療ひっ迫の事態を迎える可能性もありますので、これを防ぐために、まん延防止措置を徹底的に活用していきたいと思いますので、ぜひ皆さん、今の状況が非常に深刻だというご認識を新たにしていただいて、ご協力、ご理解をお願いをしたいと思います。
記者の皆さんにはこのところ、いろいろと展開が急だったものですから、臨時会見2回、あるいは、また今日定例会見ということですが、今日も最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
これにて、定例会見を終わらせていただきたいと思います。
(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。