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第17回定例記者会見要旨(7月21日)

更新日:2021年7月21日 印刷ページ表示
  • 日時 令和3年7月21日(水曜日)午後3時5分~3時50分
  • 会場 記者会見室
  • 出席者 県:知事、副知事ほか
    記者:記者クラブ所属記者等 18人
  • 記録作成 メディアプロモーション課(報道係)

令和3年7月21日定例記者会見動画(You Tube)<外部リンク>

ニター資料(PDFファイル:1.42MB)

質疑応答はこちらをクリック

知事冒頭発言

発表項目

1.はじめに
2.県営ワクチン接種センターにおける接種能力の増強について
3.県内のワクチン接種の状況について
4.直近の感染状況について
5.夏休み期間中の県民の皆さまへのお願い
6.直滑降ストリームの告知について

1.はじめに

 それでは、定例会見を始めさせていただきますが、その前にちょっと会見とは関係ないことを1つお話ししてもよろしいでしょうか。
 昨今、ずっと新型コロナ対策に忙殺される日々が続いておりますけれども、個人的に少し嬉しいニュースがあります。それは、私の出身校である県立渋川高校が、夏の甲子園の地区予選でベスト8まで進出いたしました。これは38年ぶりのことです。ベスト4まで万が一行くということになると、開学以来のことになります。
 相手が利根商業高校なので、なかなか難しいと思いますけれども、試合を見ながらですね、ものすごく飛び抜けたプレーヤーがいるわけではないんですけれども、みんなが力を合わせて勝つと。まさに、ザ・高校野球みたいな感じで、強豪を打ち破る姿に渋高出身の知事としては大変心強く思っています。
 たまたま、この渋川高校の野球部の監督は、私の地元秘書の息子さんだということで、結婚式にも実は主賓のスピーチをやらせていただき、大変な好青年ですが、ぜひですね、頑張っていただきたいなと思ってますので、ちょっと会見の前にそこだけ一言触れさせていただきたいと思います。

2.県営ワクチン接種センターにおける接種能力の増強について

 それでは、本日の会見を始めたいと思います。
 スライドをご覧ください。3つの主な項目についてご報告したいと思います。
 まずは、県営のワクチン接種センターの接種能力状況や、県内のワクチン接種の状況、そして新型コロナウイルス直近の感染状況について、発表させていただきたいと思います。

 まず、県営ワクチン接種センターの接種能力の増強について、ご報告したいと思います。
 スライドをご覧ください。1日当たりのワクチン接種能力に関するスライドです。
 先週の記者会見でもお伝えしましたが、ファイザー製ワクチンの供給減に伴って、全国的にワクチン接種が減速するのではないかと不安視されています。
 本県においても、6月下旬には、1日当たり約2万回だった市町村の接種能力が、ファイザー製ワクチンの供給減に伴って、8月には約1万2,000回まで減少する見込みになっています。
 こうした状況の中で、群馬県においては、モデルナ製ワクチンを使用する県営のワクチン接種センターでの接種数を増やすことで、今後も1日約2万2,000回程度の接種能力が確保できる見込みになっています。この点については、先週の記者会見でも触れさせていただいています。加えて本県では、全国に先駆けて県営の大規模接種センターを立ち上げたことから、センターで使用するモデルナ製ワクチンについて、計画どおりの数量の確保ができています。体制が整えば、さらなる接種の拡充も可能な状況になっています。
 このことから、モデルナ製ワクチンをフル活用し、市町村の接種能力低下の補完、さらなる接種の加速化を図るために、県営ワクチン接種センターにおける接種能力の増強を行いたいと考えています。

 次のスライドをご覧ください。県営のワクチン接種センターの増強に関するスライドです。現在検討を進めている具体的な増強内容についてご 説明させていただきます。
 まず、県央ワクチン接種センターに関しては、現在接種会場として使用しているGメッセ群馬の展示ホールに加えて、8月の一部期間については、「メインホール」も新たな接種会場として使用したいと考えています。
 加えて、既存ブースにおける接種能力の拡大に向けた予診・接種人員の増強、さらには、群馬モデルブースの稼働率の向上等も行ってまいりたいと考えています。
 また、東毛ワクチン接種センターにおいても、小学校校舎に隣接する体育館を有効活用して、接種人数の増加を図っていきたいと考えています。
 これによって、両センターを合わせて1日当たり最大1万3,000回の接種が可能になると見込んでいます。

 なお、今回の増強案の実施に際しては、多方面から、さらなる医療人材の確保にご協力をいただかなければなりません。現在、8月上旬からの体制強化に向けて、関係者と調整をしています。具体的に言うと、医師会、病院協会をはじめとする、医療関係者の皆さん、さらには、地元市町村など、各所との調整を行っている最中です。
 昨日もですね、私自ら県医師会長、医師会長が昨日は繋がらなかったんですが、先ほど繋がりました。それから、県病院協会長等にも電話をさせていただき、直接ご協力をお願いしました。その他、副知事とも手分けをしながら、前橋、高崎、太田、各市長にお目にかかってお願いしております。
 各医療施設や医療従事者の皆さまにおかれましては、すでに新型コロナ対応とか、市町村のワクチン接種にご尽力をいただいているところであり、また大変なご面倒をおかけすることになると思いますが、ぜひ県営ワクチン接種センターの増強にもご協力をお願いしてまいりたいと思います。
 また、こうした接種能力の増強には、新たな予算、医療従事者の増員等も必要となりますので、県議会とか市町村のご理解を得ながら進めていきたいと考えています。

 県では、「11月末までに、希望するすべての県民へのワクチン接種を終える」という目標を掲げています。この目標をさらに1日でも前倒しすることが大事だと考えています。
 昨年度の国の経済成長率マイナス4.7%から、コロナによる経済損失というものを単純に計算すると、県全体で1日当たり12億円程度の損失が発生していることになります。
 こうした損失を1日も早く解消させ、県経済の早期回復という観点からも、今後も引き続き、接種の加速化に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えています。

3.県内のワクチン接種の状況について

 続いて、県内のワクチン接種の状況についてご報告いたします。
 まず、県営のワクチン接種センターの稼働状況に関するスライドです。
 昨日20日火曜日までの接種人数の累計は、県央ワクチンセンターが10万6,221人、東毛ワクチン接種センターが4万2,718人、両センター合わせて14万8,939人ということになりました。
 直近1週間の1日当たりの接種人数は、県央が約5,600人、東毛が約1,000人、両センター合わせて6,602人ということになります。
 なお、職域接種に県央センターを活用いただく「群馬モデル」での接種実績は、1万97人ということになっています。
 いずれのセンターも稼働率は90%を超えています。順調に稼動していると捉えています。

 続いて、県内のワクチン接種率に関してもご報告したいと思います。
 次のスライドをご覧ください。高齢者のワクチン接種に関するスライドです。
 本県の65歳以上の高齢者のうち、1回目の接種が終わった方の割合は、昨日20日火曜日の時点で86.02%ということになりました。
 全国平均の83.14%を上回り、全国順位は14位ということで、首都圏では1番高い接種率となっています。皆さまご存知のとおり、85%の辺りにですね、実はものすごく多くの県が固まっておりますので、昨日は10位でした。ですから、これは10番前後で動いていくのかなと思います。これは、そういう数字だというふうに見ています。
 2回目の接種が終わった方は、これは64.9%ということで、こちらも全国平均の62.07%を上回っております。全国順位は22位ですけれども、両方そうですけれども、首都圏では最も高い接種率となっています。2回目は自然に増えていきますので、あまり気にしていません。
 なお、高齢者接種に関しては、各市町村において、7月末までに希望するすべての方々の接種を終えるということを目標としてまいりました。
 市町村の接種計画を県全体で集計すると、希望する高齢者数の割合が78.5%ということになります。
 現時点で、1回目の接種は、この割合を超えています。加えて、ワクチン供給に関しては、すでに高齢者の方々に対して2回接種するために必要な分量は届いておりますので、このまま順調に接種を進めれば、概ね、7月末という目標は達成できる見込みになっています。

 続いて県全体の接種率です。
 スライドをご覧ください。県全体のワクチン接種率に関するスライドです。
 昨日時点で、県民全体に占める、1回目の接種率は39.29%、いよいよ4割になってまいりました。全県民のおよそ4割の方が、少なくとも1回の接種を終えたということになります。
 全国平均の35.0%を上回っておりまして、全国順位は先週16位、これも首都圏では1番高いということで、皆さんにご説明したとおり、2週間で20数位から上がってきています。この数字は、おそらくさらに上がっていくのではないかと考えています。
 以上が、県内のワクチン接種の状況です。

4.直近の感染状況について

 続けて、毎回ご報告しておりますが、直近の感染状況についてもご説明したいと思います。
 スライドをご覧ください。新規感染者数の推移です。
 直近1週間の新規患者数は、本日の新規感染者数35人を含めて、94人ということになりました。1日の新規感染者数が30人台となるのは、5月29日以来ということになります。
 週単位で見ると先々週の24人、先週の46人と増加の幅も拡大しておりまして、本県においても、感染拡大が起こっていると判断できます。

 次のスライドをご覧ください。新規感染者のワクチン接種状況をまとめたスライドです。
 直近1週間の新規感染者94人のワクチン接種状況について調査いたしましたが、1回接種のみの方が9人、2回接種済みの方が2人ということでした。直近1週間における感染者の約9割がワクチン未接種の方ということになります。
 こうした状況に鑑みると、ワクチン接種に一定の効果は期待できると言っていいと思います。また、ワクチンを接種していれば、ここがとても大事だと思いますが、感染した場合でも、重症化のリスクは一定程度下げられると考えています。
 県民の皆さまには、県営ワクチン接種センター等を活用し、積極的に接種していただければと考えております。
 他方で、少数でありますが、2回接種された方でも感染しています。やはりワクチンは万能ではないということも分かります。
 ワクチン接種後も、当面の間は、基本的な感染防止対策を引き続き徹底いただくよう、改めてお願いを申し上げます。

 皆さんご存知のとおり、モデルナ製ワクチンであっても、ファイザー製ワクチンであっても、効果はほとんど変わらないと言われていますが、1回目の接種をしてから免疫が上がるまでに2週間かかります。さらに、この1回目の接種をした場合、だいたい免疫が30%~50%ぐらい上がると、確立はされてないんですけれども、こういう見方もあります。2回接種した場合はですね。これまでのデータによれば、感染の発症を95%予防できるということになっておりまして、2回目を接種した後もですね、2週間が経って免疫ができるということです。
 ですから、この数値もですね、接種した方がいつ接種したのかとか、その時に本当に効果があらわれていたのか、もうちょっと細かく検証してみないと分からないと思いますが、どう考えてもですね、未接種の方が9割ということを考えれば、ワクチン接種は有効であると。なおかつ、やはり2回のワクチン接種を県民の皆さまにしていただくことが大事だということが分かると思います。

 次のスライドにいきたいと思います。客観的な数値の感染状況についてご報告したいと思います。
(1)の「1日当たりの新規感染者数」については、9.3人ということで、先週の6.6人から増加しています。
(2)の「経路不明の感染者」、これ70.8%ということで、非常に高くなっておりますので、今後も注意が必要だと思っています。
(3)の「検査の陽性率」、これはですね、ほとんど変わっていません。

 続いて、新規感染者の状況をご説明したいと思います。年代別のスライドです。
 これを見ても分かっていただけるとおり、20代・30代の方々の割合、この1週間で約6割になっているということで、若い世代の感染がより明確になっていることが言えると思います。

次のスライドをご覧ください。推定感染経路別の新規感染者です。
 まだ数は少ないんですけれども、いわゆる、「夜の街」の感染が発生しています。これは要注意だというふうに思っています。今後クラスターに発展する可能性もあることから、お酒を飲みながらの会食には十分な注意が必要だということを申し上げておきたいと思います。

 次のスライドをご覧ください。医療提供体制についての客観的な数値です。
 上の2段にあるとおり、人工呼吸器を使用している方、ECMOを使用している方はおりません。
県内における重症者はゼロとなっています。

 また、この1週間で新たに1名の方がお亡くなりになりました。謹んで哀悼の意を表させていただきたいと思います。ご遺族の方々には、心からお悔やみを申し上げます。

 スライド中段の「病床稼働率」ですが、先週の7.6%から10.6%まで増加しました。依然として、警戒度1の水準は維持しているということです。
 病床数は、先週の460床からさらに10床を積み増して、470床となっています。

 スライドの一番下の宿泊療養者数ですけれども、35人ということで、前回よりも10人増えております。

 続いて、これも毎回ご説明しておりますが、保健所ごとの感染者数をご報告します。
 スライドをご覧ください。
 太田保健所管内の新規感染者数が急増し、10万人当たりの感染者が1日2人を超えています。
 感染拡大を防止するため、太田市内のキャバクラなど接待を伴う飲食店約120店舗の従業員の方々を対象としたPCR検査を速やかに実施することといたします。現在行っている企業を対象としたモニタリング調査も、期間を延長して実施したいと考えています。
 以上が直近の感染状況ということになります。

5.夏休み期間中の県民の皆さまへのお願い

 繰り返しになりますが、県内の感染者は増加傾向にあります。
 知事のブログにも書きましたが、第5波の入口に突入したというか、第5波に見舞われている状況と言っていいと思います。
 本県が最も影響を受ける東京都で4度目の緊急事態宣言が発令されているのは皆さまご存知だと思いますが、加えて、県境を接する埼玉県でも、感染者の増加傾向が顕著になっています。加えて、感染力が強いとされるデルタ株、この変異株による感染にも警戒が必要だと考えています。
 県民の皆さまには、引き続きマスクの着用を徹底する。何度も申し上げますが、大人数、長時間の会食は極力控えていただく。時差出勤やテレワークをさらに活用していただく。こうした基本的な感染防止対策の徹底にご協力をお願いしたいと思います。
 また、これから本格的な夏休みシーズンを迎えます。明日から連休となる方も多いと思います。先週の会見でもお話しましたが、改めて県民の皆さまに、ご自身と家族、ふるさとを守る夏にするためのお願いを申し上げたいと思います。

 スライドをご覧ください。夏休み期間中のお願いをまとめました。
 まず、都道府県の県境をまたぐ旅行などは、慎重にお願いしたいと思っています。感染が拡大している地域との往来は、特に注意が必要だと考えています。緊急事態宣言、まん延防止等重点措置地域への旅行や帰省は、極力控えていただけるようにお願いしたいと思います。その他、感染者の多い地域への旅行や帰省についても、慎重にご判断をいただくように、重ねてお願い申し上げます。
 また、オリンピックについては、明後日の開会式に先立って、本日から競技がスタートいたしました。オリンピック観戦については、ご家族やいつも一緒にいる方と、自宅でテレビ観戦する等の感染拡大を招かない形での声援をお願いしたいと思います。
 加えて、夏休み期間中は、県内にお住まいのご家族の帰省、また群馬県への旅行をご計画されている県外の方々も多いと思います。
本県への帰省や旅行に関しては、お住まいの都道府県からの外出に関する要請を踏まえて、慎重に検討いただきますようにお願いしたいと思います。

 なお、県外にお住まいのご家族の帰省に関しては、実際に、県内で発生した感染事例もありますので、これをご紹介させていただきたいと思います。
 次のスライドをご覧ください。帰省をきっかけに感染が拡大した事例を1つ紹介させていただきたいと思います。この4月から5月の間に、本県で実際に起きた感染拡大事例を、イラストで表したものです。
 なお、こうした事例を紹介する度に申し上げておりますが、これは、より多くの方々に、このような感染を自分ごととして捉えていただくためのものであって、決して個人の方を責めることが目的ではありませんので、その点はご理解いただきたいと思います。
 この事例では、県内に住むご夫婦の元に、感染が拡大している他県に住むお子さまが帰省いたしました。お子さまは数日滞在し、その間、家族と飲食をともにしたわけです。その後、他県に戻られたお子さまから発症し、陽性が判明いたしました。
 ご夫婦は濃厚接触者として、自宅待機されていましたが、その間に2人とも、陽性が判明したということです。
 こうした事例は、ゴールデンウィークの前後に県内で多数発生いたしました。
 たとえ、家族や親しい友人であっても、普段一緒にいない人と大人数で会食をすることや長時間接触することは、非常に高い感染リスクを伴います。また、県をまたぐ移動は、変異株の拡大の要因にもなっていきます。
 明日からの連休、さらには夏休み期間中に本県への帰省・旅行を計画される方も多いと思います。繰り返しになりますが、本県への帰省・旅行に関しては、お住まいの都道府県から出されている外出に関する要請というものをもう一度よく確認をいただいて、慎重に検討していただきますように、知事の方からお願い申し上げたいと思います。

6.直滑降ストリームの告知について

 最後に、来週の直滑降ストリームについてのお知らせです。
 スライドをご覧ください。来週の直滑降ストリームです。
 来週のゲストは、今年4月に東京農業大学の学長に就任された江口文陽(えぐち ふみお)さんをゲストにお招きしたいと思います。
 江口さんは、群馬県出身であり、キノコ研究を3年以上続けてキノコ博士と呼ばれています。本県も、生シイタケや、なめこの生産量は全国上位に入っています。全国でも有数のキノコ産地です。
 当日は、東京農業大学における新たな取組や、キノコの可能性について、率直な意見交換をしたいと思っています。
 また、番組の後半は、前回に引き続き、一太の知らない県庁職員の世界をお送りします。
 先週はレガッタ競技を趣味としている県庁職員に出ていただきましたが、来週はですね、思わぬ特技を持った県庁職員が登場予定です。ぜひ、楽しみにしていただければと思います。
 放送は7月29日木曜日19時から、1時間程度、群馬県の動画をスタジオtsulunosからライブ配信でお届けする予定です。
 1人でも多くの皆さまに、見ていただければと思います。ぜひ皆さま、直滑降ストリームをご覧ください。
 私からは以上です。何かご質問があればお受けしたいと思います。

質疑応答

東京オリンピックの観戦予定について

(記者)
 オリンピック関係について質問なんですけれども、今日から競技が始まっております。
 知事は現地に行って応援するとか、招待されていたりとか、そういうご予定はあるんでしょうか。

(知事)
 現地に行って(観戦すること)はありません。
 家でテレビ観戦しながら応援したいと思います。

近隣都からの医協力の要請について

(記者)
 今、東京とか神奈川、どこでもそうなんですが、熱中症とか、コロナでひっ迫している都道府県が多いかと思います。
 何かそういった県から、群馬県に対して、患者さんを引き受けてくれといったお話は、お耳には入ってますかね。

(知事)
 今のところは一切ありません。

PCR検査数について

(記者)
 今日の新型コロナの感染者数が多かったと思うんですが、これまでは少なかったですよね。隣の栃木県と比べてみたんですけれど、どちらも人口規模は同じぐらいなんですがPCR検査については、栃木の方が全体として多かったりするんですね。
 「群馬県においてはPCR検査を受けにくい」と言う県民の方もちょっといらっしゃっるんですが、群馬県がPCR検査を受けにくいようなことはあるんでしょうか。

(知事)
 それは、私の耳には届いていません。
 まず、栃木県の方がPCR検査数に関して、群馬より多いというのは、事実としてあると思うんですけれども、群馬県のPCR検査数が、他の都道府県に比べて少ないってことはありません。これは、きちっとしたレベルに達していると思っています。
 私の耳には、群馬県でPCR検査が受けにくいっていう情報は入ってきていませんけれども、武藤健康福祉部長からは、その件で何かありますか。

(健康福祉部長)
 私のところにも、そういった話はほとんど聞こえてきておりません。
 最近感染が確認された方も、熱等で具合が悪くなられて、いわゆる診療・検査外来の方に行かれて、そこで検査を受けられたりということで、PCRまたは抗原検査で見つかっているということで、必要な方には必要な検査ができていると思っております。
 相変わらず、あるグループの中で1人でも(感染が)発生すれば、その周辺は、大きな単位で、PCR検査もさせていただいてますので、そういったところは、特に問題はないのではないかというふうに認識しております。

新型コロナ感染者数の増加について

(記者)
 今日の感染者は35人だったと思うんですが、昨日に比べると3倍に増えていると思うんですけれども、まず、この増加の要因はどういうことだと考えているでしょうか。

(知事)
 これは、なかなか難しいと思うんですけれども、この1カ月間ぐらい群馬県が首都圏で圧倒的に少なかったんですね。相当コントロールしてきたと思うんですが、よくブログでも報告しているんですけれども、第5波が来ているような兆候はありました。特に感染者が少ない傾向のある月曜日に11人になったので、翌日から増えるだろうとは思っていました。
 35人に増えていたので、また気を引き締めなければいけないと思いますけれども、冷静に分析することが大事だというふうに思っています。
 武藤健康福祉部長の方から、またフォローしてもらえばと思うんですけれども、(感染者は)太田地域が多いので、なぜ多いのかっていうことは、よく分析して、太田地域のワクチン接種の状況もよく見ながら、全体として感染を抑えていければと思います。
 全く油断できませんが、以前と違い、ワクチン接種が進んできていますので、そこは丸腰ではないと思っています。1つ1つの原因をよく調べて、的確に対応していく以外ないかなと思っています。
 本当に、いよいよ第5波に見舞われていることが明らかになってきたので、ここからさらに気を引き締めていかなければいけないと思っています。武藤健康福祉部長から何かありますか。

(健康福祉部長)
 やはり今日の感染者数35人のうちの約半数が、太田の保健所管内でしたが、そのうちの半分ぐらいは、感染経路が分からない方です。これまでの県からの発表でも、感染経路が分からない方が多かったと思っております。
 ただ、分からなかったとしても、例えば、1人出れば、その方のお仕事の関係ですとか、あるいはご家庭の関係は、これまでも漏れなくPCR検査を実施してまいりましたので、そういった中で少しずつ(新規感染者数が)増えてきているのかなというところがあります。
 今日、太田地区で一番多いのは家庭内感染です。さらに、知事が話したとおり、「夜の街」関係でもポツリポツリと感染者が出てきております。
 今回、県では(太田地区の飲食店)120店舗に対して、PCR検査を呼びかけていきたいと思います。
 そのようなことをしながら、兆候があれば、速やかに手を打っていきたいと思っています。また、今回、感染者が35人に増えましたけれども、今、首都圏や近県の関係を見ると、なかなか減っていく要素はないのかなというふうに思っております。
 引き続き、県民の皆さま方には、感染対策をしっかり取っていただきますとともに、県といたしましては、しっかりと、感染者の把握や疫学的調査もやってまいりたいと考えております。

(知事)
 今、記者さんから言及のあった、今日感染者数が急増した件なんですけれども、以前から言っているとおり、群馬県は東京都の影響を大きく受けます。分析によっては埼玉県の影響も受けるんですね。
 東京都がこれだけ増えている中で、県民の皆さまのご協力のおかげだと思いますけれども、この1カ月間、よくここまで踏ん張ってきたなと思います。
 ただ、どこかでは、東京都で感染者が減らないと、感染者が必ず染み出してくるということは、専門家の方々もおっしゃっているので、「東京がこういう状況だと、(1日当たりの感染者数を)10人以内に抑えていくのはなかなか難しいかな」と、ずっと言い続けてきたんですけれども、ここに来て、やはり、そういう段階にきたのかなと思います。
 ただ、健康福祉部長が言うように、これから減る要素がなかなか見当たらないですが、この波をいかに低くできるかっていうことが大事だと思います。
 個人的に言うと、今まで申し上げているとおり、1日20人ぐらいのレベルに抑えられれば、医療のひっ迫も起きずに何とか頑張れるので、とにかく今までのように急激に増えないようにしていきたいと考えています。そのためには、やはりワクチン接種を進めていくことが大事なのかなと思います。
 今日の陽性者の分析も、先ほど、ご説明を差し上げましたけれども、太田のケースもよく調べてみて、やはり接種率との関連をしっかり分析しながらやっていくことが大事かなと思っています。

繁華街での感染対策について

(記者)
 関連して、「夜の街」。太田の場合は、飲食店に対するPCRの集中検査も行うということですが、繁華街は太田に限らず、前橋や高崎にもあると思うんですけれども、そういうところへの調査だったりですとか、飲食店への要請だったり、お願いだったりとか、先手で今考えていることは何かあるのでしょうか。

(知事)
 今回は太田で久々に「夜の街」関連のクラスターが発生した(可能性がある)ということなので、これにしっかり対応するために、先ほど健康福祉部長が言ったように、とにかくしっかり検査をやるっていうことなんですけれども、よく兆候を見ながら、「夜の街」関連で発生しているようなことがあれば、他の地域も注意して対応することになると思いますが、今の時点で、他の地域で同じような調査をする予定はないですね。

(健康福祉部長)
 太田と同じような形で、(他の地域に)集中的な検査をすることは、まだ考えてないですけれども、ただ、年度始めの頃も申し上げましたが、飲食店等でPCR検査を希望される店には、PCR検査キット等を手配させていただいて、検査を受けていただくような形のものは、実は今月中旬までやっていたものを期間延長するという形で、皆さまにお知らせさせていただこうと思います。
 ですので、検査を受けたいというお店の方等がいらっしゃれば、いつでも受けられるように、こちらの方としては手配をしていきたいと思っております。

県営ワクチン接種センターにおける接種能力の増強について

(記者)
 ワクチン接種センターの関係で、先ほどご説明があった部分の確認なんですけれども、県営のセンターへの人員を増やすということですが、これはファイザーが減った分、市町村のワクチン接種のスピードというか、人員を減らす代わりに、県の方に振り向けてもらうというイメージでしょうか。

(知事)
 大久保局長、いいですか。正確に答えていただけますか。

(ワクチン接種センター推進局長)
 県営センターの増強につきましては、モデルナ製を使うわけですけれども、これまで国の方からは、最大1万回ということでワクチンをいただいておりました。
 今日現在ですと、だいたい6千ちょっとぐらいの接種回数になるんですけれども、モデルナ製の準備量というか、ある程度の数字が積み上がっております。
 今後はですね、国の方に1日1万回以上の接種というのを話をしながら、引き続き1万回をいただくことによってですね、今回お示しした増強の回数というのは、いただいている範囲内で賄えるというふうに考えております。

(知事)
 ポイントはそこじゃなくて・・・

(宇留賀副知事)
 ご質問があったところで、県として今、お医者さんですとか看護師の方、そういった方々にお力をいただくということにしているんですけれども、大きな頭の整理としては、今ご質問があったみたいに、市町村の方で、例えば大規模会場とかでやっているところが、どうしても規模を縮小する部分があるので、地元で打てなくなった方に来ていただくと。頭の中の整理としては、そういう形に考えていますが、実態はそんなに簡単ではなくて、個別接種でやっている、各診療所でやっているケースが非常に多かったりするので、市町村の接種で少し数が少なくなる分、県の方に応援に来て欲しいというところがあるんですけれども、いろんなケースが(あると思います)。診療所の方に協力いただくケースもあると思いますし、地元の病院の方に協力いただくケースもありますし、実際にはケースバイケース。ただ、頭の流れとしては、市町村で接種のペースが落ちる分、できるだけ県の方でもっと踏ん張ってやりたいと。そういうような形になっています。

(記者)
 そうしないと、既存の入院患者さんとかの方の医療が希薄になってしまうのかなと思ったので聞かせていただきました。

(宇留賀副知事)
 既存の医療、地域医療については影響を与えないことですとか、各市町村で進めていらっしゃる接種、そこに影響を与えないことというのが、県でセンターをやる上での大前提になるので、今のご懸念の点には影響がないようにというのを注意してやっております。

(知事)
 宇留賀副知事から話があったとおり、これから県のセンターを活用して、ファイザーの接種回数が、ファイザーの調整で少しオペレーションが落ちるところをカバーしていきたいと思うんですけども、宇留賀副知事が言ったように、それぞれの市町村で事情があるので、それをよく踏まえながら調整して、一番いい連携の形を作っていくということです。

外国籍県民への対応について

(記者)
 ワクチンの接種センターの関係で、取材というよりも私の個人的な体験なんですけれども、県営のセンター、本当にオペレーションがスムーズで、とても快適に接種できたんですけれども、ちょっと気になったのが、外国人の方が、予診票が日本語で漢字だけなので、かなり困っていらっしゃるのを見かけまして、厚生労働省のホームページ見ると、17カ国ぐらいの予診票の翻訳したものがあったんですけれども、そういうのを今後群馬県で活用されるご予定はありますでしょうか。

(ワクチン接種センター推進局長)
 一般接種を県央でやっているんですけれども、かなり外国籍の方も接種にいらしていただいてます。対応につきましては、英語はもちろんですね、いろんな言語に対応できるポケトークとかですね、そういうのを用いながらできる限り対応しているんですけれども、予診票につきましても、今お話いただいたように、いろんな言語の予診票が手に入りますので、そういったものを順次用意しようという話を進めております。

(知事)
 今、スムーズだったと言っていただいたので、結構そういうふうに評価していただいている方も多いんですけど、いろいろな問題点があれば、そういう声を拾って、改善は常にやっていきたいと思います。

東京オリンピック ソフトボールの初戦勝利について

(記者)
 オリンピックについて、いろんなご意見がある中で質問するのも難しいんですけれども、今日、ソフトボールが初戦で快勝しまして、知事は以前、群馬県ソフトボール協会の会長をされていたかと思うんですけれども、改めてメッセージをお願いします。

(知事)
 上野選手のコメントもありましたけれども、すごくうれしいです。本県はソフトボール王国ですから、特に、上野由岐子選手が大変活躍されたということで、大変うれしく思っています。
 オリンピックは本当に難しい点もいろいろあると思うんですが、ここでも一貫して言っているように、私はぜひ成功させて欲しいと思っていまして、本県選出の選手もいっぱいいるんでね。こういう人たちの活躍が、本当にこういう厳しい状況の中で県民に勇気を与えるというふうに思ってます。
 ただ、会場には足を運ばずに、ちゃんと家で安全にテレビ観戦しながら応援したいと思います。
 他にありますか。よろしいですか。

県民へのメッセージ

 それでは最後に、知事の方から県民の皆さまにお願いをさせていただきたいと思います。
 今日ですね、感染者が久々に急増いたしました。これまで1カ月間は、首都圏では圧倒的にずば抜けて低い数値を維持してこれたのですが、県民の皆さまのご努力をいただいているにもかかわらず、今日ですね、感染者が急増するという事態を迎えました。我々はもう間違いなく、第5波の入口に立っているということが明らかになりました。
 ただ、何度も申し上げているとおり、一日一日の数字には一喜一憂せず、全体を見ながらですね、とにかく冷静迅速に対応してまいりたいと考えております。
 ここから、この第5波をできるだけ小さく抑えられるように、引き続きですね、様々な対策を県としてしっかりとってまいりたいと思っています。
 県民の皆さまにも、会見中申し上げましたが、マスクの着用はもちろんですけれども、大人数、長時間の会食を避けていただくとか、今日注意をお願いしたことについては、ぜひ徹底していただければと思いますし、先ほど申し上げましたけども、これから夏休みのシーズンに入りますので、県境を跨いだ移動には十分注意をしていただきたいと思いますし、やはり感染が広がっている地域への往来というものは極力控えていただきたいと思います。また、県外の方々に対してもですね、それぞれの県で出されている要請をよく踏まえた上でですね、もし群馬県に来るという時は、くれぐれも慎重にご判断いただきたいというふうに思っています。
 それから今日、ワクチン接種率と感染者数の関連について少し言及させていただきました。群馬県は、おかげさまで、高齢者接種率も全国の中で決して低くありません。昨日10位で、今日14位になってますけども、同じような、84%とか85%のところには県が固まってますので、場合によっては10位以内に入ることもあるかもしれませんが、全人口に対する1回目の接種率がほぼ4割に達しました。今我々が努力をしている県央と東毛のワクチン接種センターの稼働の加速化ができれば、これはずっと上がっていくだろうと思っています。
 その件で皆さんにお願いしたいのはですね、ぜひ2回のワクチン接種を受けていただきたいと思います。今日直近1週間の感染者の方々と接種率の関係について少しお話をさせていただきましたが、この直近1週間で感染した方の約8割は未接種の方々です。なおかつですね、モデルナもファイザーも、1回目の接種を受けることによって、明らかな数字はまだはっきり分かってませんけども、30%とか50%とか免疫が上がるというふうに言われてまして、ただこれもですね、2週間かかるんですね。
 さらに2回目の接種を終えて2週間経った時にですね、2回の接種をしていれば、これまでのいろんなデータを分析すると、発症のリスク、発症を95%抑えられるということになっています。ワクチン接種は有効です。
 なおかつ、ワクチン接種をしても、もちろんかかる方もいらっしゃる。95%と言っても5%は防げないわけなので。ただですね、感染したとしても、重症化を防ぐ効果についてはあちこちで言われてますので、もう一度申し上げますが、接種を望まれる県民の皆さんはですね、ぜひ、2回の接種を受けていただきたいと思っています。
 今日も記者の方からご質問がありましたけれども、高崎Gメッセの県央センターも東毛センターもですね、ここまで順調に機能していると思っています。稼働率も非常に高く維持されておりますけれども、ぜひ皆さんですね、この県営のセンターを積極的に活用していただいて、まだ接種を受けていない方々がおられたら早く予約をして、接種券がまず届いていないといけないのかもしれませんけども、様々な形で2回の接種をですね、できるだけ早く行っていただくように、知事の方からもお願い申し上げたいと思います。
 この1カ月間ずっと低い水準できましたが、ここからまた厳しい闘いに入ると思います。引き続き、県庁職員は一丸となって、一致協力して頑張ってまいりますし、もちろん、医療関係者の皆さん、様々な団体の皆さんにもご協力をいただきながら、さらには県議会ともしっかり連携をさせていただきながら、市町村とは当然連携しながらですね、この第5波をできる限り低く抑えてまいりたいと思います。
 最大の鍵は、県民の皆さまに感染防止を徹底していただくということに尽きると思いますので、ぜひですね、皆さんのご協力をお願いし、いつも言いますが、県民一丸となって、オール群馬で、この試練を乗り越えてまいりたいと思います。
 そのことを最後にお願い申し上げまして、今日ちょっと質問が少なかったんですけども、今日も最後までお付き合いいただいたことに感謝して会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。

(以上で終了)
文章中の()内については、メディアプロモーション課において加筆したものです。